DeNAがサヨナラ勝ちで勝率5割に復帰した。1−5の4回に筒香の3ランとロペスのソロで追い付き、延長10回2死から筒香が再びソロを放って試合を決めた。ロッテは3回までに5得点したが、その後は2度の満塁機を逃した。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | R | |
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千葉ロッテ | 1 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 5 |
横浜DeNA | 1 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1x | 6x |
ロッテは延長10回の末にサヨナラ負けし、2連敗でカード負け越しが決まった。
3回に4点のリードを得たが4回に同点に追いつかれ、その後は両者無得点のまま延長戦に突入。9回からイニングまたぎで続投した西野勇士投手(25)が、2死走者なしからDeNA筒香嘉智外野手(24)に甘く入ったカーブを右翼席へ運ばれた。西野には今季3敗目がついた。
15残塁と拙攻も目立ち、伊東勤監督(53)は「あと1点取っておけばどうってことない。昨日も今日も後味がちょっと…」と表情を曇らせた。
ロッテ角中勝也外野手(29)が先制適時打を放った。3番左翼で先発出場し、1回1死二塁から2球目125キロのスライダーを右前へ運んだ。
「高めに浮いてきた球をバットの先で打ってしまったが、ヒットになってくれて良かった。先制できたのは良かったかな」と振り返った。
ロッテが同点で迎えた3回、4者連続適時打で4点を追加した。
2死から連続四球で一、二塁。ここから清田育宏外野手(30)が左前打、鈴木大地内野手(26)が右前打、細谷圭内野手(28)と田村龍弘捕手(22)も中前打で続いた。
清田は「打ったのはチェンジアップです。昨日、打ち取られていましたが、バッティング自体は悪くなかったし、今日も感じは悪くなかったので結果が出て良かった。2死からチャンスをつくって得点できたのは大きいですね」。
鈴木は「打ったのはスライダーです。みんながつないでのチャンスだったので、自分もいい流れで打たせてもらった感じです」。
細谷は「打ったのはストレートです。2球簡単に見てしまったので、もう何とか、という気持ちしかありませんでした。その気持ちだけです」。
田村は「打ったのはストレートです。右方向に意識しているのがいい結果につながっているのかな。久しぶりにいい当たりが打てました。あとはしっかり守っていきたいです」と振り返った。
一時リードは4点差に広がったが、4回裏に追いつかれた。
ロッテのチェン・グァンユウ投手(25)が古巣相手に初先発したが、4回途中4失点で降板した。
味方が3回表に4点のリードをくれたが、4回裏に先頭を四球で歩かせて崩れた。後続に二塁打を許して無死二、三塁。そこからDeNA筒香嘉智外野手(24)に3ランを浴びてベンチへ下がった。「野手の人が点を取ってくれたのに申し訳ない。1回、4回の先頭打者を四球で失点…。大胆に攻めることができなかった…。本当にチームに申し訳ないです…」と反省した。
試合開始に先駆けて、ベイスターズの初代4番打者を務めたグレン・ブラッグス氏(53)が、元ロッテ倉持明氏(63)と1打席対決を行った。
倉持氏は「横浜スタジアムのマウンドに立つのは、35、6年前のオープン戦以来で、非常に懐かしかったです。出身が横浜なのもありますが、この球場は打者が近くに感じられて、非常に投げやすい球場ですね。いざ打者を前にすると、心のどこかに打たれたくないという気持ちがあったり、ピッチャーライナーが返ってくるんじゃないかと怖さを感じたり、良い経験ができました」と球団を通してコメントした。
ロッテの西野がサヨナラ本塁打を浴びた。延長10回2誌で4番筒香の長打を警戒して低めを突く。ところが4球目のカーブが浮いて右翼席に運ばれ「ああいう打者はカーブを打つのもうまいし、高めだったから相手も余裕があった」と悔やみ切れない様子だった。
抑えに定着した2014年は1敗、昨季は2敗と安定感抜群だったが、今季は早くも3敗目。「こんなに失敗すると思っていなかったし、情けない。切り替えてやるしかないし、嫌だからと逃げられるものでもない」と必死に次戦へ気持ちを向けていた。
ロッテは3回までに5点を奪いながら、その後はホームが遠く、逆転負けを喫した。4回から延長10回まで計11残塁と効率の悪い攻撃で、伊東監督は「これじゃ勝てない。あと1点取っておけば、どうってことのない試合」と厳しい表情だった。
6回と8回には満塁機を逃した。ともに2誌の場面で打席に立ち、凡退した鈴木は「ああいうところで打てないと、こういう試合を落としてしまう。打たないといけなかった」と責任を背負い込んだ。
横浜市出身でロッテOBの倉持明氏(63)が始球式に登場し、1993年に横浜ベイスターズが誕生した当時の4番、グレン・ブラッグス氏(53)と1打席対決。長女で元AKB48のタレント、倉持明日香(26)が見守るなか、倉持氏はフルカウントから遊ゴロに仕留めた。
地元での登板は35年近く前のオープン戦以来という倉持氏は「懐かしいですね」。始球式経験が父より多い明日香は、父が鉄球で極秘練習をしていたと明かし「今でも肉体年齢は48歳くらい。生で投げる姿は初めて見ましたが、かっこよかった」と喜んでいた。
ロッテにとって後味が悪すぎるサヨナラ負けだ。1−1の3回2死から連続四球と4連打で4点を奪った。序盤で流れをつかんだが、4回に先発・チェンが先頭の桑原に四球を出すと、宮崎に左翼線二塁打。無死二、三塁から4番・筒香に右越え3ランを浴びて降板した。古巣との初対決を白星で飾れなかった左腕は「チームに貢献できなくて申し訳ない。スライダーが全然(ストライクに)入らなかった」と肩を落とした。
延長10回には2イニング目の守護神・西野が甘く入ったカーブを再び筒香に右翼席に運ばれた。「真っ直ぐとフォークで意識付けできたと思って、カーブで外そうとした。ああいう打者がカーブを打つのがうまい。ボール球でも良かった」と西野。ともに1点差でDeNAに連敗した伊東監督は「昨日、今日と後味が悪い試合だった。切り替えてやるしかない」と話した。
ロッテは延長10回に西野が被弾し今季2度目のサヨナラ負けを喫した。
抑えに転向した14年から2年間でわずか3敗だった右腕が、今季早くも3敗目。「こんなに失敗すると思わなかった。逃げられるポジションじゃないので、僕がやらないとっていう気持ち」と前を向いた。ここまで全試合4番を務めたデスパイネが右かかと痛で初めてスタメン落ちした打線は、13安打を放つも今季ワーストの15残塁。伊東監督は「肝心なところで点が取れなかった」と話した。
今季2度目の先発となったロッテのチェンは4回持たずにKOされた。打線の援護をもらい5−1で迎えた4回に、無死二、三塁から筒香に右越え3ランを浴びたところで降板。3回0/3で68球を投げ3安打2四球4失点だった。
古巣相手の初登板を白星で飾れなかった左腕は「野手の人が点を取ってくれたのに申し訳ないです。1回、4回の先頭打者を四球で失点…。大胆に攻めることができなかった…。本当にチームに申し訳ないです…」と肩を落とした。2番手・南はロペスに同点の左越えソロ本塁打を許し、試合は振り出しに戻った。
ロッテのチェンが14年まで在籍した古巣のDeNA相手に初先発も、4回途中4失点で降板した。
5点の援護をもらいながら、筒香に3ランを浴びた場面でマウンドを降りた。「大胆に攻めることができなかった。野手に申し訳ない」とガックリ。打線も主砲・デスパイネが右足を痛めスタメン落ちし、5回以降は無得点。2戦連続で接戦を逃し、手痛い連敗を喫した。
ロッテが今季2度目のサヨナラ負け。13安打を放つも、残塁数は今季最多の「15」。
伊東監督は怒りをグッと抑えて、「点が取れない。肝心なところで打っていない」と振り返った。「昨日といい今日といい後味が悪い」と続けたが、最後は「(明日から)切り替えてやります」と力を込めていた。