ロッテが効果的に得点を重ね競り勝った。1回に犠飛などで2点を先制すると、3−1の3回に田村が2ラン。5−4の7回に加藤の適時打で1点を加え、9回は田村の適時打などでダメ押しの4得点。西武は15安打9四死球を許した。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 2 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 4 | 10 |
埼玉西武 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 4 |
ロッテは「カフェイン断ち」の危機管理が的中し西武に勝ち越し。貯金を今季最多の13に戻した。
夏場の西武プリンスドームは熱がこもりやすく、サウナ級の発汗を覚悟しなくてはいけない。肉離れなど、脱水症状を原因とする故障のリスクが上がる。楠トレーニングコーチが「コーヒー、コーラなど、利尿作用のあるカフェインを試合前に摂取することは控えよう。試合後に」と呼びかけ。塩分補給のサプリも用意する周到ぶりだった。
攻撃力のある西武と戦う場合、守備時間が非常に長くなる恐れがある。盲点だが、この間に体内の水分量が減少する。案の定で打ち合いになったが、ロッテの選手達は軽快だった。9回のダメ押しは足を絡めたもの。一塁からのタッチアップ、捕逸での突入に適時内野安打。前日4時間46分のナイター明けとは思えない軽快さだった。無死一、三塁での浅い中前打で、三塁から突っ込んだ鈴木は、マイボトルを持参するコーヒー好き。「肉離れの話を聞いて怖くなって」と試合前の癒やしを我慢し、「今日の1杯目です」と約束を守って引き揚げた。したたかに歩を進め、27日からソフトバンク戦だ。
ロッテ田村龍弘捕手(22)が、今季1号の2ランを含む4安打3打点と暴れた。
3回の本塁打は西武先発多和田の直球を力強く打ち返したもの。4本とも力負けしないコンタクトが際立った。
「強い打球だけを心掛けた。まだまだ実績がない。いい形を忘れずに」と引き締めた。
2点をリードしたロッテは3回、田村の1号2ランでリードを広げた。西武はその裏、無死一、三塁から併殺の間に1点を返した。
ロッテが毎回得点圏に走者を置きながらチャンスを逃すと、西武は6回、代打上本の適時打などで2点を返した。
ロッテは7回、加藤の適時打でリードを広げた。継投も決まり、逃げ切り勝ち。先発のスタンリッジは5勝目を挙げた。
ロッテ高浜卓也内野手(26)が「2番三塁」でスタメンに名を連ねたが、出場することなく退いた。
試合前練習後に腰に強い張りを感じ、大事を取った。病院には行かずアイシング治療を行った。27日の出場は当日の様子を見て決める。
ロッテは26日、西武11回戦(西武プリンスドーム)に10−4で大勝。田村龍弘捕手(22)が今季1号2ランを含む4安打&3打点、三塁打が出ればサイクル安打の活躍を演じた。
大記録へ、三塁打を残して迎えた9回無死一、三塁の第5打席。「(サイクル安打は)全く意識になかった」という田村の当たりは中堅・秋山への低いライナー。地表スレスレでワンバウンドする適時打となったが、秋山が後逸する可能性もあり、最後まで客席を盛り上げた。
田村の交流戦前の打率は.188。伊東監督から「電光掲示板に打率を映すな。セ・リーグに笑われる」とまで嘆かれたが、その交流戦でなんと同.352。一時はトップに立ち、現在は同.262。見栄えは悪くないところまで上げてきた。
その田村が交流戦で会得したのが元三冠王、落合博満の極意だ。左肩に乗せた顎から左目だけではなく、両方の目で投球をみる感覚。「交流戦での成果。今のところプラスに出ています」。27日からはソフトバンク戦。"恐怖の8番"となりつつある田村が面白い。
ロッテ・高浜卓也内野手(26)が西武11回戦(西武プリンスドーム)に先発出場する予定だったが、試合前の打撃練習中に強い腰の張りを訴え、欠場した。27日以降の試合については状態をみて、出場を判断する。
田村と同期入団の7番・加藤が4安打&1打点。西武に1点差まで迫られた直後に放った7回の左前適時打が効き、「塁に出てつなぐ意識です。同期で活躍できて嬉しい」と胸を張った。1軍デビューを果たした2012年以来となる自身3度目の1試合4安打。「一日一善」を肝に銘じている男が“四善”の大爆発となった。
ロッテのスタンリッジは我慢の投球で5勝目を挙げた。10安打を許したが、四球を与えなかったことで大量失点を防ぎ「低めにしっかり集めて、ストライクを先行させようという気持ちで試合に入った」と話した。
一時は2勝5敗と黒星が先行したが、これで五分に戻した。「これからも任された試合は、しっかりした投球をしていきたい」と表情を引き締めた。
「2番・三塁」で出場予定だったロッテの高浜が、試合前の打撃練習で腰の強い張りを訴えて欠場した。開始直前に中村に代えた伊東監督は「いけないことはないと言っていたが、大事を取った」と説明した。
ロッテ・高浜卓也内野手(26)が26日、西武11回戦(西武プリンスドーム)の試合前、打撃練習中に強い腰の張りを訴え、先発予定だった同試合を欠場。代わって中村奨吾内野手(24)が緊急出場した。高浜の27日以降の試合出場については状態をみて決める。
高浜は打撃好調だった4月19日にも、ソフトバンク戦(QVCマリン)の試合前のフリー打撃でぎっくり腰を発症。翌29日に出場選手登録を抹消されている。
まさに「開眼」だ。9回無死一、三塁。ロッテの8番・田村の打球は中堅への強烈なライナーだった。三塁打ならサイクル安打。単打に終わって大記録は逃した。それでも昨年4月17日ソフトバンク戦(QVCマリン)以来、自身2度目の1試合4安打。
「足が遅いし三塁打は無理。次につなぐ気持ちだった」。打てる捕手は胸を張った。
2回に左中間二塁打。3回2死一塁では「強い打球を打つことだけを意識した」と、1号2ランを左翼に運んだ。交流戦前の時点で打率.188。しかし交流戦では一時、12球団トップに躍り出るなど同.352の成績を残した。同一リーグの対戦が再開したこの3連戦は、全試合マルチの16打数8安打。1カ月弱で同.262と打率は7分以上も「爆上げ」した。
打撃開眼には秘密がある。「今までは左目だけでボールを見ていたのを、両目で見るようにした。体を正面に向けるイメージの構え」。交流戦から取り入れた新たな打法。ボールとの距離感が安定し、見ている時間も長くなった。懐が広くなったことで「内角球も窮屈にならずさばけるようになった」という。
日本ハム・大谷や売り出し中の広島・鈴木と同じ高卒4年目。「(相手は)気にしてないっス。自分は自分なんで」。気にしているのは、ライバルよりも打撃よりも、捕手としての本業だ。「打ったらすぐ“守備、守備”と切り替えている」。3連戦でチームは26得点の一方で20失点。27日からは7.5ゲーム差で追う首位・ソフトバンク戦が待つ。「下位打線では彼がキーマン。でも、配球が怪しい。もうちょっと失点を防がないと」と伊東監督。マジック点灯阻止へ。インタビューで「ホークス、倒してきます!」と絶叫した田村が、攻守で鍵を握る。
ロッテの7番・加藤も田村に負けじと4安打。2打席目から中、左、右と打ち分けて、14年8月16日の楽天戦(コボスタ宮城)以来、プロ3度目の固め打ちとなった。
「後ろのタム(田村)が調子がいいし、常に塁に出ることを意識している」。加藤が4位、田村が3位で入団した12年ドラフトの同期生。今や恐怖の下位打線を形成する2人だが、加藤は「同期で活躍できるのは嬉しいし、負けたくないとの思いもある」と力強く言った。
西武戦に先発したロッテ・スタンリッジは、5回2/3で2桁10安打を浴びて4失点。それでも無四球だったことで大量失点を防ぎ、「低めにしっかり集めて、ストライクを先行させようという気持ちだった。(18日の巨人戦に続いて)2試合続けて四球がなかったことは自分でも評価できる」と話した。
一時は2勝5敗と黒星が先行したが、これで5勝5敗の五分。「これからも任された試合は、しっかりした投球をしていきたい」と表情を引き締めた。
ロッテのリリーフ右腕・益田が2点リードの8回に登板。打者3人をピシャリと抑えた。
前夜も2点リードの8回にマウンドへ。しかし代打・上本に同点打を浴び、連続試合無失点が「18」でストップした。「昨日と同じ2点差で、同じような打順だったけど、3人で終わって気持ちがすごく楽になる」。チームも前夜のサヨナラ負けの嫌なムードを振り払い、同一カードで勝ち越し。27日からの首位・ソフトバンク戦へ向けて、益田は「また、ここからですね」と力を込めた。
ロッテ・田村が西武戦(西武プリンス)の3回、嬉しい今季1号アーチを放った。
2点リードの2死一塁で、西武先発・多和田の144キロ直球を強振。打球は左翼スタンド最前列に飛び込む2ランとなった。昨年7月29日の西武戦(QVCマリン)以来となるプロ通算3号。「打った瞬間は入るか分からなかった。強い打球を打つことだけを意識した」と久々の感触を振り返った。
ロッテの高浜が先発出場予定だった26日の西武戦(西武プリンス)で、試合前のバッティング練習後に腰に強い張りを感じたため、大事を取って中村奨吾と交代した。
高浜は病院には行かず、アイシング治療にて様子を見る。明日以降の出場については当日の様子を見て判断すると球団が発表した。
8番打者が止まらない。ロッテの田村は2ボールからのファーストストライクを力強く振り抜いた。「打った瞬間は入るか分からなかったけど、1本打てたのは良かった」。3回2死一塁、左翼へ今季1号2ランだ。プロ入り2度目の1試合4安打で3打点もマーク。女房役のバットで交流戦明けのカードに勝ち越した。
打率1割8分8厘で交流戦を迎えたが、期間中に3割5分2厘と爆発。交流戦明け3試合でも8安打を重ね、2割6分2厘まで急上昇した。その要因は「目」だ。左目だけでボールを見る構えから、両目で見るよう意識。「内角のさばきも窮屈にならない」と実感する通り結果は数字に表れた。バットをトップの位置に固定し、最短距離で叩けたことも大きい。
リード面も日々研鑽。「守りと打撃は切り替えている。(西武戦では)点を取られすぎ」と4失点を反省した。西武黄金時代の正捕手だった伊東監督の“田村評”はいつも厳しいが、今季3連勝した中日戦後には「守りも安心して3試合を任せられた」とお褒めの言葉をもらった。22歳は確実に成長している。
27日からは7.5ゲーム差の首位ソフトバンクと戦う。「まだまだ実績はない。がむしゃらにやる。ホークスにはもっと守備を意識して臨みたいです」。どんなに打っても、守って勝つのが1番。意気込みを聞かれた田村は、捕手の顔をしていた。
下位打線が攻撃に厚みを加え、10得点での快勝につなげた。ロッテは7番・加藤翔平外野手と8番・田村龍弘捕手がそれぞれ4安打の活躍。伊東監督は「下位が打てば、大量点になってくる」と納得の表情だった。
田村は2回に二塁打を放って3点目のホームを踏み、3回には1号2ラン。多和田攻略に大きく貢献し「スライダーが決まっていない。真っ直ぐを狙っていた」とうなずいた。加藤は「僕らが塁に出れば走者がたまった状態で回せる。つなげば何とかしてくれるし、今の状態なら何点離されていても取り返せる」とチーム一丸の意識を強調した。
27日からの首位ソフトバンクとの直接対決に向け、伊東監督は「上のチームが相手だから、また集中してやってくれると思う」と期待を込めた。
15安打を放ったロッテがカード勝ち越した。
初回、西武先発の多和田の立ち上がりを攻め、2安打1四球で無死満塁の好機をつくると、デスパイネの右犠飛などで2点を先制。2回には相手失策で加点。3回には田村の1号2ランが飛び出し、試合を優位に進めた。
2点リードの9回にはこの回からマウンドに上がった佐野から3連打を含む4安打で4点を奪い、ダメを押した。
4安打3打点の田村はヒーローインタビューで調子の良さを問われると、「早寝早起きですかね」とニヤリ。「次はホークスなので、倒してきます」とファンにアピールした。
先発したスタンリッジは5回2/3を10安打4失点も、打線の援護を受けて今季5勝目(5敗)。
西武は永江の3安打など、打線が10安打するも、7回以降はロッテ中継ぎ陣に抑え込まれた。