日本ハムが快勝した。1回1死二、三塁で中田の三ゴロが失策を誘って2点を先制。2回に渡辺のプロ初本塁打で1点を加えた。2番手の増井が7年目で初の10勝目。ロッテは打線が3安打と振るわず、チェンを援護できなかった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
北海道日本ハム | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | x | 3 |
ロッテ田村龍弘捕手(22)が2号ソロを放った。
0−3の3回1死で、日本ハム増井の外寄り148キロを右越えに放り込んだ。カウント3−1からの1発に「カウント的にも、絶対にストレートと思っていたので、ストレート1本に絞って狙っていきました。打った瞬間、行ったと思うくらいの感触でした。ホームランはたまたまですけど」と話した。
「4番・二塁」で先発出場した“ひげの怪人”ナバーロが目覚めない。7回1死一塁の守備では中島の投前犠打で一塁ベースカバーに入らず内野安打とし、無死満塁の絶好機だった9回の打席は三ゴロ併殺打。試合前、CSをにらむ伊東監督は「新外国人の“バナーロ”を守らせます。別人のようなプレーを期待したい」と送り出したが試合後は「やっぱり同じ人間でした。何も変わっていない」と落胆した。
ロッテ・大松尚逸内野手(34)ら5選手が、来季の戦力構想から外れていることが30日、分かった。
大松は2005年、東海大からドラフト5巡目でロッテに入団。左の和製大砲として活躍し、08年からは3年連続で2桁本塁打をマークした。08年の3本を含む通算6本の満塁弾を放っており、一部の熱狂的ファンからは「世界遺産」と称される人気のパワー・ヒッターだが、近年は出場数が激減していた。
今季は5月29日のイースタン・リーグ、楽天戦(山形)で走塁中に右アキレス腱断裂(全治6ヶ月)の重傷を負い、残りの試合を欠場。年齢的にも、このまま現役引退となる可能性が高い。
他に青松慶侑内野手(29)、伊藤義弘投手(34)、吉原正平投手(27)、川満寛弥投手(25)が戦力外となる。
ロッテは打線が3安打と振るわなかった。1回途中から3回2/3を投げた苦手の増井からは田村がソロを放ったのみ。伊東監督は「それにしても打てない。全体的にずっと振りが弱い」と嘆くばかりだった。
8月27日以来となる二塁の守備についたナバーロは、7回1死一塁で中島がバントした際、一塁のベースカバーに入らないミスを犯した。打撃でも4打数無安打に終わり、伊東監督はクライマックスシリーズに向けて「小さいミスでも許されない試合になる。あと2試合あるから、そこで使うか使わないか考える」と話した。
ロッテのチェン・グァンユウ投手(25)が、先発7回を投げて3失点(自責1)。1回に味方のエラーで2点を失い、2回には渡辺に一発を浴びたが、3回以降は立ち直り、クライマックスシリーズ(CS)での先発入りをアピールした。
「立ち上がり、フォームが“横ブレ”していた。それを修正した3回以降はよくなった。ボール自体、悪くなかった」。
ソフトバンクが相手のCSファーストステージ(ヤフオクドーム)は涌井、石川、スタンリッジが予想され、チェンの出番があるとすれば日本ハムとのファイナルステージ(札幌ドーム)。「投げたい。頑張ります。チェンチェン大丈夫!!」と気勢を上げていた。
ロッテのナバーロがCS構想外の危機に立たされた。約1ヶ月ぶりに二塁の守備に就いたが、7回1死一塁で中島の投前バントで一塁ベースカバーに入らず、内野安打に。伊東監督は「緊迫した試合でミスは許されない」とバッサリ。
打撃では左手首痛のデスパイネに代わり4番に入るも4打数無安打で打率は.219。チームも3連敗し指揮官は「(CSまでの)あと2試合で使うか使わないか考える」と険しい表情だった。
CSもチェンチェン大丈夫だ。ロッテのチェンが7回3失点(自責1)の好投でCSの先発に名乗りを上げた。初回1死二、三塁から中田のゴロを三塁・中村がトンネルし2失点し、2回にも渡辺に1号ソロを浴びる。それでも「初回に腕が横振りになっていたのを落合さん(投手コーチ)に言われて修正した」と、3回以降は立ち直った。
中田から2打席連続三振を奪うなど、8奪三振。7回に守備の乱れもあり1死一、二塁のピンチを迎えても谷口、飯山を連続三振に仕留めた。「三振多かった。テンポ良く投げられた」と笑顔で振り返った。
昨季は日本ハム戦で2勝0敗、防御率0.59をマークした「ハムキラー」だ。今季まだ1勝だが、CSファイナルSに進出すれば日本ハムと対戦するだけに、伊東監督も「ファイナルに勝ち上がれば(先発も)あるかもしれない」。台湾出身の左腕は「CSで投げたい」と意気込んだ。
ロッテのアルフレド・デスパイネ外野手(30)が左手首痛のため30日の日本ハム戦(札幌D)を欠場。レギュラーシーズン残り2試合の出場も見送る可能性があり、クライマックスシリーズ(CS)へ向けて回復を優先させることになりそうだ。
2戦連続で欠場した主砲について、伊東監督は「デスパイネから、今日も状態が良くないと言ってきた。CSは大丈夫だと思う。レギュラーシーズンの出場は、本人に任せています」と説明した。
この日の日本ハム戦はわずか3安打で、得点も田村のソロアーチだけに終わった。デスパイネに代わって4番に据えたナバーロも4打数無安打。伊東監督は「それにしても打てないですね。(打線全体が)振りが弱いのか疲れているのか…。強い球に振り負けている。このままでは先が思いやられます」と嘆き節だった。
ロッテのヤマイコ・ナバーロ内野手が期待を裏切った。7回1死一塁の守りでは、中島の投前バントでベースカバーに入らず。打っては9回無死満塁で三ゴロ併殺打と攻守に精彩を欠いた。
怠慢プレーが多発し、8月28日に2軍降格となった大砲は2日前に復帰したばかり。伊東監督は「CSでは小さなミスが許せなくなる。あと2試合あるから、そこで使うか使わないか考える」と厳しい言葉を残した。