ロッテが逆転勝ちした。6回まで3安打だったが、0−1の7回に細谷が1号3ランを放った。西野は変化球を低めに集めて6回1失点で4年ぶりに先発で白星を挙げた。オリックスは新人山岡が初登板で好投したが援護できなかった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 3 |
オリックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 |
遅れてきた千葉ロッテの苦労人が一振りで、試合をひっくり返した。1点を先制された直後の7回無死二、三塁、細谷が真ん中付近に来た速球を振り切った。打球が勢いよく左中間席に吸い込まれると、新人の山岡の前に沈黙していたベンチが一気に沸き返った。
角中が前夜に故障したため、朝の新幹線で大阪入りし、出場選手登録されたばかりだった。チームメートから手荒な祝福を受け「完璧に打てた。この日を待っていた。今は興奮して分からないです」と話した。
昨季、持ち前の思い切りの良い打撃で自己最多の116試合に出場し、11年目でようやく知られる存在になった。だが、2月のオープン戦の外野守備でフェンスに激突し、脳振とうとなり「1ヶ月ぐらいはおかしかった」と言う。それでも2軍戦では1軍を常に想定しながら打席に入り、復活を期していた。
試合前、伊東監督は「細谷はがっついていく方。そういう姿勢がチーム全体に欲しい」と積極性に期待していた。不振の両外国人選手を先発から外した“国産打線”で、「思い切りの良さ」というスパイスが勝利を呼び込んだ。
ロッテ細谷圭内野手(29)が逆転1号3ランで、今季2度目の2連勝をもたらした。この日1軍初昇格で、早速のスタメン起用に応えた。「いち、にの、さ〜んで完璧」。7回無死二、三塁。オリックス山岡の低め138キロを振り抜くと、ロッテファンで黒く埋まる左中間3階席へ運んだ。ベンチも大騒ぎだ。福浦とは両手でハイタッチ。井上は抱きついて離れない。「興奮して分からないっす。サンキュー!!」。決めぜりふも上ずった。
プロ11年目の昨季、自己最多102安打でついにブレーク。今季もと期待された直後、アクシデントに見舞われた。2月25日のヤクルト戦でフェンスに激突。脳振とうと診断された。復帰プログラムを終えても、1ヶ月は体の重さが取れず開幕は2軍。だが「やったことはしょうがない」と先を見た。1軍戦の中継を見て、今季の戦い方を確認。2軍戦で5本塁打を放ち、角中の離脱で出番が来た。
役割は理解していた。不振の両外国人が外れた打線にカツを入れること。「こういうチーム状況。かなりプレッシャーだけど、その中で打つのがロックスターです!」。最後は氷室京介を敬愛する男らしいせりふも飛び出した。
前日12日のオリックス戦で右脇腹を痛めたロッテ角中が、出場選手登録を抹消された。復帰時期について、伊東勤監督のコメント。
「明日(14日)病院で検査を受けるが、10日じゃ無理だと思う。余裕をみて、2週間ぐらいかな」。
ロッテが今季2度目の2連勝を果たし、カードを勝ち越した。
先発西野が6回6安打1失点で今季初勝利。打線は、0−1の7回に細谷が逆転の1号3ランを放った。
今季ここまで波に乗れない試合が続いていた。今カードも初戦を落とし、3連敗を喫していた。だが、前日で連敗を止め、この日の勝ちで連勝だ。伊東勤監督(54)は、不振が続くパラデス、ダフィーの両外国人を初めて先発オーダーから外し、臨んだ。「昨日の勝ちで若干、硬さが取れた。とにかく、今は勝つしかない。こういう(接戦の)試合を取っていかないと、チームの力はついてこない。勝つことは苦しい」と振り返った。
プロ初登板だった山岡を、なかなか打ち崩せなかった。「スライダーの見極め。序盤は見逃していたが、カウントを取りに来る直球を打てなかった。力負け。徐々に調子も上げてきたし」。6回まで0行進。6回裏に先に1点を失う展開だったが、直後の7回表、先頭の福浦が四球を選んだ。そこから細谷の逆転3ランにつながった。伊東監督は「福浦と細谷。2人が大きな仕事をしてくれた」と、たたえた。
ロッテ西野勇士投手(26)が6回6安打1失点で今季初勝利を挙げた。
6回にT−岡田に先制ソロを打たれたが、直後の7回に細谷が逆転3ランを放ち、白星を手にした。
西野は昨季までの3シーズンは抑えを務めていたが、今季は先発復帰。4年ぶりの先発白星となった。「コースにしっかり投げきることができました。リズムを崩さなかったのが良かった。嬉しいです」と喜んでいた。
伊東監督は「ピンチはあったけど、粘り強い投球だった。ホームランの1点で抑えたことで、試合をつくることができた」と、ねぎらった。
ロッテ細谷圭内野手(29)が逆転の1号3ランを放った。
0−1の7回無死二、三塁で、オリックス山岡の直球を左中間スタンドへ放り込んだ。プロ初登板初先発で初勝利が見えていた新人右腕をKOした。
細谷は、この日、1軍に今季初昇格したばかり。「いち、にの、さ〜んで完璧に打てました。この日をウズウズして待っていた。最高の舞台を作ってくれたチームメートに感謝です。今は興奮して分からないっす。ナイスホームラン?サンキュー!!」と大喜びだった。
ロッテ二木康太投手(21)が13日、今季初登板へ意気込んだ。14日の西武戦(ZOZOマリン)に先発予定。この日は、遠征先の京セラドーム大阪で練習した。
開幕ローテ入りは逃したが、2軍で好調を維持し、先発機会を手に入れた。「楽しみは去年より大きいですね。多少、不安もありますが、楽しみの方が大きい。(西武打線は)最近、すごく打っているけど、それよりも自分の投球。相手を気にせずに行きたい」と話した。
ロッテは13日、オリックス3回戦(京セラドーム)に3−2で競り勝った。この日登録され、「6番・右翼」で出場した細谷圭内野手(29)が、1号逆転3ランを放った。
1点を追う7回に相手のドラフト1位右腕から無死二、三塁とし、武器の直球を左中間席へ運んだ。「完璧。何とか1点という気持ち。最高の形になった」と声を弾ませた。新外国人のパラデスとダフィーが不振のため今季初のスタメン落ち。昨年の首位打者・角中は右脇腹痛で出場選手登録を外れ、代わりに昇格した男がチームを救った。
2月25日のオープン戦(対ヤクルト)で守備の際にフェンスに激突。軽度の脳しんとうと診断され、2軍で調整を続けてきたプロ12年生の意地の一打を、伊東監督は「いい仕事をしてくれた」とたたえた。
今季先発に再転向した西野が6回を6安打1失点にまとめ、4年ぶりに先発での白星を挙げた。6回にT−岡田に先制ソロを浴びたが、3、5回の1死二、三塁のピンチをしのぐなど、粘りの投球が細谷の逆転3ランを呼んだ。昨年までの3年間で計86セーブを挙げた26歳は「先発で通用するのか不安もあった。勝てて嬉しい」と喜んだ。
ロッテの西野が2013年8月以来、4年ぶりに先発として勝利を挙げた。毎回のように走者を背負ったが、ピンチでも動じずに低めにフォークボールなどを集めて5回までは無失点。6回にT−岡田にソロ本塁打を浴びたが、失点はそれだけで、持ち味を存分に出した95球だった。
14年から救援投手としてチームを支えてきた。先発に復帰して今季初登板だった1日のソフトバンク戦で黒星を喫していただけに「リズム良く、それを崩さずにいけたのが良かった」と言う。先発での白星には「去年けがもあって、先発になって通用するかなと不安もあった。勝てて嬉しい」と笑顔を見せた。
ロッテの角中が13日、右脇腹痛のために出場選手登録を外れた。12日のオリックス戦で1回の打席で痛めて途中交代していた。23日以降に再登録が可能になるが、伊東監督は「(最短となる)10日での復帰は無理だろう」との見通しを示した。
今季はここまで10試合に出場して、打率1割8分2厘だった。
ロッテ・細谷の一振りに、球場の空気が一変した。1点を先制された直後の7回。1死二、三塁で、6回までわずか3安打に抑え込まれていた山岡の直球を捉えた。滞空時間の長い打球が、左翼席に突き刺さる。
「この日をうずうずして待っていた。何とかしたい気持ちしかなかった」。右脇腹痛で離脱した角中に代わって1軍昇格即スタメン出場すると、13日遅れの「開幕戦」でいきなり大仕事をしてみせた。
2月25日ヤクルトとのオープン戦(浦添)の守備でフェンスに激突し、軽度の脳振とうと診断された。3日後、体を動かし始めて復帰プログラムを踏んだが約1ヶ月間は「体が重い感じ。動いても動いても切れが出ない」と悩まされた。それでも「焦っても仕方ない。やることはしっかりやろう」と2軍戦でも1軍の試合を想定。5本塁打をマークしながら出番を待った。
伊東監督はこの日、不調のパラデス、ダフィーを今季初めて先発から外し「純国産打線」を組んだ。開幕から出遅れたチームにまだ借金は3あるが、頼もしい戦力が加わり「一発で仕留める打者がいない中、大きな仕事をしてくれた」と喜んだ。
4年ぶりに先発再転向したロッテ・西野が6回6安打1失点。今季2度目の登板で、待望の先発白星を手にした。
走者を出しながらもテンポのいい投球で、失点はT−岡田にソロ本塁打を浴びた6回の1点のみ。「昨年まで抑えをやったがケガ(右肘痛)もあって先発になり、通用するか不安もあった。勝てて凄く嬉しい」と安堵の表情だった。
ロッテの角中が13日、右脇腹痛のために出場選手登録を外れた。12日のオリックス戦で初回の打席で痛めて途中交代していた。23日以降に再登録が可能になるが、伊東監督は「(最短となる)10日での復帰は無理だろう」との見通しを示した。
今季はここまで10試合に出場して、打率1割8分2厘だった。
遅れてきた男が大仕事をやってのけた。オリックスに1点を先制された直後の7回無死二、三塁。1軍に昇格したばかりのロッテ・細谷が、無失点投球を続けていたドラ1山岡を一振りで粉砕した。打球は左翼席へ飛び込む特大の逆転3ラン。開幕11戦目で初めて不振の両外国人をスタメンから外した「ピストル打線」(伊東監督)に大砲が潜んでいた。
敗れれば最下位に沈んでいた一戦。「最高の形になってよかったです。手応え十分、完璧でした」。くしくも9年前のこの日にデビュー。同じように昇格即スタメンに抜擢され、右も左もわからぬ中、値千金の初安打初打点をマークした。20歳のあの日の初心と鳥肌が立った感激は忘れない。12年目も真っさらな気持ちで打席に向かった。
昨季も春先から代打満塁弾や1試合5安打でインパクトを残した。キャリアハイの116試合に出場も、今春は2軍キャンプスタート。ようやく1軍に合流した矢先の2月25日のヤクルトとのオープン戦(浦添)でフェンスに激突し、脳しんとうで本隊を離れた。軽度の診断も「1ヶ月ぐらいは体が重い感じでしたね」。開幕前に体調が戻ると、2軍で5発。最高のタイミングで1軍に駆けつけた。
この日の午前中に大阪入り。駆けだしの若手のように大荷物を抱えて、新幹線に飛び乗った。14日には千葉にとんぼ返りするが、20時間足らずの滞在で大きな爪痕を残した。「日々新たな気持ちでいくだけです!」。真っ黒に日焼けし、チームのムードを一変させた救世主は、最高に格好良かった。
ロッテ・細谷圭内野手(29)が、1軍昇格即逆転アーチを放った。
この日は「6番・右翼」でスタメン出場。1点を先制された直後の7回無死二、三塁のチャンスで、無失点投球を続けてきたドラ1右腕の山岡から左翼席へ1号3ラン。「いち、にの、さ〜んで完璧に打てました。この日をウズウズして待っていた。今は興奮して分からないっす。サンキュー!!」とまくし立てた。
チームはこの日、首位打者2度の実績を誇る角中が右脇腹痛で出場選手登録抹消。細谷は2月25日のヤクルトとのオープン戦後に軽度の脳しんとうで2軍落ちし、イースタンで打率2割3分4厘ながら、5本塁打、13打点の成績を買われた。
男、細谷の意地の一振りだった。7回無死二、三塁。ルーキーの105球目は甘い真っ直ぐだった。ロッテ・細谷圭内野手(29)の打球は左翼席へ飛び込む逆転の1号3ランとなった。
「このチャンスで1点でも取りたいという気持ちだった。最高の形になった」。この日が1軍初昇格で、打球が弾んで声も弾んだ。
2月25日、ヤクルトとのオープン戦(浦添)でフェンスに激突。脳しんとうを起こして帰京した。その後は2軍で調整。体の重さ、だるさを感じながら「やることをしっかりやろう」と昇格の日を待ち続けた。
ファームでは打率.234、5本塁打、13打点。右脇腹痛で登録を抹消された角中に代わり、急遽大阪に呼ばれた。
伊東監督は不振が続くパラデス、ダフィーをスタメンから外し、福浦と細谷を起用。ズバリ当たり「一振りで大仕事をやってくれた」と称賛した。
試合中、ベンチで大声を上げ続けた。「打てなくても向かっていく姿勢だけは見せたい」。昨季11年目でブレークを果たした苦労人はこんな男だ。