「田沢ルール」が撤廃された。日本野球機構(NPB)は7日、実行委員会などを開いた。08年に有望選手の海外流出を防ぐため決めた「アマチュア選手が国内球団を経由せずに海外でプレーした場合、帰国しても高卒選手は3年、大学・社会人出身選手は2年、帰国してもドラフト指名が凍結される」という申し合わせを撤廃。米メジャーのレッドソックス入りでルールが設けられるきっかけとなったBC・埼玉の田沢純一投手(34)は、10月26日のドラフト会議で対象選手となる。
田沢にNPB入りの道が開かれた。田沢ルールの撤廃は12年ごろから一部球団から見直しを求める声が上がっていたという。田沢が今年3月に米マイナーとの契約を解除し、NPB内でも見直しが始まった。7月に独立リーグ入りを決め、8月には日本プロ野球選手会からもルール撤廃が申し込まれ、動きが加速化した。
NPB井原事務局長は「12球団の育成環境が申し合わせを決めた08年に比べると格段に整備された。米国のマイナーに所属するよりも報酬や待遇、練習環境の面ではるかに良い条件であるとの評価が近年、アマチュア球界にも定着してきたことから申し合わせを撤廃することを決めた」と説明。新たに同様のルールを作らないことも決まった。
田沢が08年にドラフト1位候補ながらメジャー挑戦を決め、危機感を募らせた12球団が有望選手の海外流出を防ぐために設けたルール。帰国後2年間の指名凍結となる社会人出身の右腕は来年のドラフト会議から解禁となるはずだったが、今秋ドラフトから対象となる。
08年10月以来、同ルールが適用されていたのは田沢のケースだけだった。「ドラフト前にNPB球団の指名を拒否した選手」または「ドラフト会議での交渉権を得た球団への入団を拒否した選手」が対象だった。18年にダイヤモンドバックスとマイナー契約した吉川峻平投手らは当てはまらない。田沢にはルール撤廃はNPBから伝えていないが、独立リーグには連絡を入れたという。長年の歳月を経て、田沢にNPB入りという選択肢が加わった。
NPBは11月8〜28日に開催予定の宮崎フェニックス・リーグに韓国プロ野球(KBO)の不参加が決まったと発表。例年は2チーム参加している。
日本野球機構の理事会と12球団による実行委員会が7日に行われ、今秋のドラフト会議(10月26日)を新様式のリモートで開催することが決まった。09年から観覧希望者のファンが会場入りして一喜一憂する場面が風物詩だったが、今年は感染拡大防止のため無観客で行われる。これまでは12球団のフロント、監督ら関係者が一堂に会して各テーブルに着いたが、球団ごとに個室を用意。ドラフト1位が重複指名になった場合、代表者が別の会場に出向いて抽選に臨む。2巡目以降は各部屋で指名し、中継映像、カメラ、モニターを見ながら進められる。
タイトル獲得などの年間表彰式にあたる「NPB AWARDS 2020」は正力賞、沢村賞、リーグMVP、新人王が会場で表彰され、それ以外はビデオ表彰が検討されている。
プロ野球とJリーグが21年東京オリンピック(五輪)へのモデルケースになる。日本野球機構(NPB)とJリーグは新型コロナウイルス対策連絡会議を7日、開催。全国的に感染状況が減少傾向にある中で、実質的に一律で上限5000人に制限されている有観客開催の緩和を政府に要望する方針を示した。
NPB斉藤惇コミッショナーは「次のステップとしてNPBとJリーグと共同で入場者数の制限緩和の要望書を明日(8日)政府に提出したい。来年の五輪、パラリンピックに向けたテスト、準備も必要。色々なスポーツイベントの開催モデルにJリーグやNPBがなってきている」と話した。東北医科薬科大の賀来教授も「五輪、パラリンピックに向け、感染対策のありかたは重要なテーマ。プロ野球、Jがしっかりしたガイドラインの中で努力し、球場やスタジアムでクラスターが起こっていない事実もある」と後押しした。
7月10日から有観客に移行以来、来場者の感染者はプロ野球の1人(日付、カード非公表)。周囲の濃厚接触者はいなかったという。
収容人数に応じて割合で基準を求めていく方針。数値は議論を進めているが、要望書に盛り込むかは未定。Jリーグ村井チェアマンは「例えば1席空けると50%になる。1メートル空けると30%。目安が30%ならそういう数値を提案することも可能かもしれない」と私見を語った。4万6000人収容の東京ドームで30%なら1万3800人。政府の分科会は11日に行われる予定で要望書を検討する運びとなりそうだ。
ロッテ井口資仁監督(45)は、巨人とのトレードで獲得した沢村拓一投手(32)に期待を寄せた。
最速155キロ超の直球に、150キロ台のスプリットで押す沢村を「力強いスピードボールで打者を抑え込む投手。今までのウチにはあまりいないタイプ」と評価し「今、チームは非常にいい位置にいるので、優勝をするための力になって欲しい。頼もしい存在ですし期待をしています」とコメントした。起用法については「これから考えていきます」と話すにとどめた。
ロッテ香月一也内野手(24)と巨人沢村拓一投手(32)のトレードが7日、発表された。
香月は大阪桐蔭では3年時に副将を務め、不動の「3番三塁」として夏の甲子園優勝にも輝いた。2学年上には阪神藤浪、1学年上には西武森がいる。ドラフト5位で入団し、6年目を迎えるロッテでも、若手のムードメーカー的存在だった。
右投げ左打ちで、名門仕込みの強いスイングを売りにする。今季は2軍で43試合に出場し、主に三塁、一塁、左翼を守り、5番や6番でスタメン起用されるケースが多かった。
打率2割8分6厘は現在、イースタン・リーグの8位。新天地となる巨人戦では9試合で打率4割1分7厘をマークし、8月27日の9回戦(ジャイアンツ球場)では、野上から右翼へ3ランを放っている。
1軍では昨年7月にプロ初本塁打をマーク。今季は石垣島キャンプで二塁守備にも挑戦するなど、出場機会増への取り組みを続けていた。
巨人は7日、沢村拓一投手(32)とロッテ香月一也内野手(24)のトレードが合意に達したと発表した。
沢村は球団を通して「監督、コーチ、選手、チームスタッフ、読売巨人軍にかかわる全ての関係者の方々、そして全国のジャイアンツファンの皆さま、これまで応援していただきありがとうございました。マリーンズに移籍しても、成長し、元気な姿を1人でも多くの方に届けられるよう頑張っていきます。9年半、本当にありがとうございました。また、球場でお会いしましょう」とコメントした。
なお、香月の背番号は「68」に決まった。
ロッテは香月一也内野手(24)と巨人沢村拓一投手(32)との交換トレードが成立したと7日、発表した。沢村の背番号は未定。
香月は「入団をして6年、マリーンズで活躍できなかったことに関してはすごく悔いがありますが、応援してくださった皆様、お世話になった皆様にはジャイアンツで頑張る事でいい報告が出来ればいいなあと思っています。応援してくださいました皆様、本当にありがとうございました。チームは変わりますがこのチャンスを生かすべく貪欲に、精一杯、頑張ります」とコメントした。
「沢村復活」へ、ロッテは申し分のない環境だ。開幕から8回を任せていたジャクソンから7月8日に契約解除の申し出があり(9日に正式に契約解除、10日に大麻所持容疑で逮捕され、その後不起訴処分)、フロントもリリーフ補強に動いていた。
試行錯誤を経て、現在は7回唐川−8回ハーマン−9回益田の必勝リレーが固まっている。8月に限ると3人の右腕の防御率は0.53という盤石ぶりだ。
それでもリリーフを補強する訳がある。首位ソフトバンクと優勝争いをするロッテは、シーズン終盤に向けて、首脳陣がリリーフ陣の登板管理を徹底してきた。「3日連続登板」「1週間で4度登板」を回避し、コンディション維持と故障防止に努めている。3日の西武戦から4日、5日のソフトバンク戦にかけ、守護神益田が3日連続で登板したのが今季初の事例だった。3連戦3連勝をかけた6日の試合で益田の4連投はなく、唐川とハーマンが2点差の終盤2イニングを締めた。
優勝争いはこれからが本番。リード時に、3人のうち1〜2人が投げられない試合は今後、ますます増える。誰が「4人目」になるか。東妻、小野、東條の右腕勢に、山本、永野の左腕勢が奮闘を続けるが、まだ抜群の安定感はない。経験豊富な左腕松永も2軍調整が続く。重要な4人目に沢村がはまれば、僅差の勝利が多いロッテにとって、逆転優勝への大きな原動力となりうる。
ロッテには中大時代の2年先輩・美馬がいる。昨オフに楽天からFA移籍で入団し、チームにすっかりなじんでいる。中大時代の1年後輩、スラッガーの井上も中心選手の1人。巨人一筋で10年目、その半ばでの新天地は、沢村の力を発揮しやすい環境でもありそうだ。
巨人沢村拓一投手(32)とロッテ香月一也内野手(24)のトレードが両球団で合意に達したことが7日、分かった。同日中に発表される予定。
巨人沢村拓一投手(32)とロッテ香月一也内野手(24)のトレードが両球団で合意に達したことが7日、分かった。同日中に発表される予定。
沢村は今季13試合に登板して1勝1敗、防御率6.08。7月にはクローザー・デラロサの左脇腹肉離れによる離脱後、原辰徳監督から代役の守護神として期待されたが、制球面などの課題を克服できず、7月26日に1軍登録を抹消された。2軍降格後も8月7日のイースタン・リーグDeNA戦で4失点するなど、異例の3軍降格を経験。3軍に合流した直後、原監督は「(2軍監督の阿部)慎之助も悩んでるよ。立ち直らせるためにやってくれるでしょう。やっぱり心技体ですよ」と早期の復調を期待していた。2軍では7試合で0勝1敗、防御率1.29の成績だった。
10年ドラフト1位で入団した沢村は、ルーキーイヤーの11年に11勝を挙げて新人王に輝き、200イニング登板も達成。16年には37セーブで最多セーブ投手のタイトルを獲得した。155キロを超える直球に150キロ台のスプリットは健在で、優勝争いをする新天地のロッテで心機一転、復活を懸けることになる。
大阪桐蔭出身のロッテ香月は、右投げ左打ちの強打者で、14年ドラフト5位で入団。昨年まで1軍通算47試合に出場し、80打数14安打で打率1割7分5厘、1本塁打。今季1軍昇格はなく、イースタン・リーグでは一塁、三塁、左翼を守り、5本塁打を放っている。高校時代は西武森の1学年後輩に当たり、巨人では背番号「68」で再出発を切る。
今季の巨人のトレードは、ウィーラーと池田、高梨と高田と、楽天との間で2件成立させ、今回が3例目になる。
ロッテは7日、9月11日のオリックス戦(ZOZOマリン)での来場者先着1000人に、千葉・佐倉市の名産品をプレゼントすると発表した。
当日は地元千葉県のために戦う「ALL for CHIBA」を銘打つ試合になる。佐倉市の特産品「やまと芋」1個と新米「ふさこがね」2合のセットが、球場のコアラのマーチゲートならびにトップゲートで配布される。
8月18日は市川市の「市川のなし」が、同20日は浦安市の「浅田せんべい」が、ともに先着来場者にプレゼントされ、大好評だったという。球団広報室は「今回も地元千葉の誇る味をぜひご賞味いただければと考えています」とコメント。当日はユニホーム右袖に佐倉市のロゴが掲出される。
第15回「新型コロナウイルス対策連絡会議」(Web会議システムにて実施)が7日、行われた。
会議後の合同会見に日本野球機構(NPB)斉藤惇コミッショナー、Jリーグ村井満チェアマン、専門家チームの東北大・賀来満夫氏、愛知医大・三鴨広繁氏らが出席した。
斉藤コミッショナーは「全国的に感染が落ち着きつつあるという分析、報告を伺った。現在、上限5000人にしている入場者数の次へのステップを考えていきたい。Jリーグとプロ野球の合同で入場者数の制限緩和の要望書を明日にも政府に提出させていただけないかと」と明かした。
続けて「来年のオリンピック、パラリンピックに向かったテスト、準備も必要。色々なスポーツイベントの開催モデルとして入場者の見直しを政府関係者にお願いしたい。地域ごとの感染状況を踏まえながら段階的に増やしていく。絶対数ではなく球場ごとの比率によって決めていくことも検討したい」と話した。
女優広瀬アリス(25)が7日、日本コカ・コーラの「ジョージア 運だめしキャンペーン」記者発表会に出席、激似と話題のロッテ・マーティン(32)からのメッセージ映像を受け取り”共演”した。
2人の激似ぶりはプロ野球開幕以降、SNSなどで話題になっていた。7月に広瀬がツイッターで「マーティン選手、、似ているのか、、」とつぶやくと、マーティンもリツイート。その日の午後には相互フォローする関係になった。
この日は、マーティンが広瀬にビデオメッセージで「綺麗な人に似ていると言われることは、かっこいい男に見えていると思うので嬉しい。アリスさん、グッドラック」と言うと、広瀬も「ありがとうございます。イエス、マーティン!」と喜んだ。あらためて「やっぱり似てますね、口角の上がり方とか。いつかお会いしたいです」と話し、今度は生共演を希望していた。 缶コーヒーのプルタブ裏に当たりが出ればもう1本もらえるキャンペーン。新CMも開始。
ロッテは4〜6日の前カードで首位のソフトバンクを相手に3連勝を飾り、0.5ゲーム差に肉薄。失点(309)が得点(292)を上回りながら2位につける。数字では表れない強さの秘密をロッテ担当、石井孝尚記者(44)が分析した。
「今年のロッテはなぜ強い?」。
チーム打率や防御率は決して良くない。それでも先発投手が最少失点に抑え、打者は相手投手に球数を投げさせる。チームで取った計314四球はリーグトップ(2位は楽天で263)。ワンチャンスをものにし、唐川−ハーマン−益田の救援陣で逃げ切る。今季の必勝パターンだ。
終盤に滅法強い。21度の逆転勝利は両リーグ最多で、7回以降の逆転劇は12度。接戦にも強く、14度の1点差勝利は両リーグ最多。4〜6日のソフトバンク戦の3連勝は全て2点差以内での勝利だった。
守備の良さも光る。28失策(68試合)はリーグ最少。6日のソフトバンク戦で象徴的なシーンがあった。
2点リードの8回、中村晃が放った内野の頭を越えそうな打球を、二塁手・中村奨がジャンプして好捕。さらに1死一塁からグラシアルが放った中堅へのライナー性の当たりを、和田が俊足を生かして捕球した。この2つのプレーがなければ3連勝はなかったと言える。
規定打席に到達していないが、両リーグトップの18盗塁を記録する和田の存在も大きい。試合終盤の代走で、得点につながるケースが多い。沢村を巨人から補強し、レアードや荻野らケガ人が戻ってくれば、15年ぶりの優勝へ弾みをつけられるはずだ。
巨人・沢村拓一投手(32)とロッテ・香月一也内野手(24)の交換トレードが7日、両球団から発表された。15年ぶりの優勝に向けブルペン陣を強化したいロッテと、香月に対して左の長距離砲としての潜在能力を評価した巨人の思惑が一致した。沢村は2011年に中大からドラフト1位で入団して以降、先発や守護神を務めて優勝にも貢献した右腕だけに、球界に衝撃が走った。
実績のある剛腕が再出発することになった。巨人・沢村とロッテ・香月の電撃トレードが発表され、沢村が球団を通じてコメントを発表した。
「これまで応援していただき、ありがとうございました。また、球場でお会いしましょう」。
通算48勝50敗、74セーブ。先発としては新人時代の2011年から2年連続2桁勝利を達成し、救援転向後は16年に37セーブでセーブ王にも輝いた。今季はここまで13試合に登板して1勝1敗、防御率6.08。150キロ台後半の直球と150キロ台前半のスプリットは健在だが、8月には3軍降格も経験していた。
当時、原監督は「(降格を決めた2軍監督の阿部)慎之助も悩んでいる。(不振の原因は)メンタルとは一概に言えない。やっぱり心技体ですよ。技術も体力も足りなかったのかもしれない」と説明。入団から何かと目をかけてきた沢村の“再生”を望んでいた。
この日、遠征先の甲子園で取材に応じた原監督は沢村に直接電話したことを明かし、「同じ野球界にいるという部分においては、オレは味方だ、と。応援しているぜ、と」とエールを送ったという。指揮官はプロ10年目の右腕との思い出を「教え子の中で、1番話した人かもしれない。笑ったり、時には涙を流したり」と振り返り、「(ロッテに)求められたのは彼にとって素晴らしいこと」としみじみと語った。
ロッテは現在、ソフトバンクと0.5ゲーム差の2位で、バレンタイン監督のもとで優勝した2005年以来15年ぶりとなるパ・リーグ制覇に向けて激闘中。救援陣は15試合無失点の唐川、リーグ2位・19ホールドのハーマン、リーグトップ・20セーブの守護神、益田が軸で、沢村が加われば厚みは増す。
井口監督は「優勝するための力になって欲しい。頼もしい存在」と期待。先発経験もあることから、起用法については「これから考えていく」とした。
沢村の今季年俸は1億5400万円。一方、プロ6年目で長距離砲と期待される香月は、1軍では昨季に初本塁打が飛び出したばかりで、年俸は650万円。実に1億4750万円の開きがある。ただ、即戦力を求めたロッテと、西武・森を彷彿させるフルスイングが魅力の香月の将来性を買った巨人の思惑が一致し、今回のトレード成立につながった。
沢村は「マリーンズに移籍しても、成長し、元気な姿を1人でも多くの方に届けられるよう頑張っていきます」と誓った。まだ32歳。新天地でさらなる輝きを放つ。
日本野球機構(NPB)と12球団による実行委員会が7日、オンラインで開かれ、プロ野球を経ずに海外のプロ球団に直接入団した選手がNPB所属球団へ入団する場合に制限を設ける、通称「田沢ルール」の撤廃を決定。7月に独立リーグのBCリーグ・埼玉に入団した田沢純一投手(34)は、10月26日のドラフト会議で指名可能となった。また、今年の同会議を無観客で開催することなども決まった。
2008年に12球団が申し合わせた「田沢ルール」が撤廃され、新たに同様のルールを設けないことも決まった。これによって、米大リーグ通算388試合に登板して通算21勝4セーブを挙げた田沢が、10月26日のドラフト会議で指名の対象になる。
NPBの井原敦事務局長は「2012年頃から実行委員会で、田沢選手が帰国してNPB球団入りを希望した場合は適用すべきではないとの声が上がっていた」と説明。「NPB内の育成環境が08年当時に比べて格段に整備され、米国のマイナーリーグより待遇や練習環境が良いという評価がアマチュア球界に定着してきたこと」などを理由に挙げた。日本プロ野球選手会も8月のNPBとの事務折衝で、撤廃を求めていた。
田沢をどの球団が何位で指名するかの興味が加わった今年のドラフト会議は、新型コロナウイルス感染防止のため、会議の様相が一変する。
昨年までは約1000人の観客を入れた会場に12球団が一堂に会していたが、今年は無観客での開催となる。
12球団は、会場となる施設の窓が開いて換気が可能な個室に分かれて入る(出席は1球団6人まで)。設置されたパソコンを通じて“リモート指名”を行い、1位指名が重複した場合のみ、代表者が同じ階に設置された抽選会場へ移動してくじを引く。1位指名が終了した時点での12球団の監督へのインタビューは、リモートで行われる。
政府が、新型コロナウイルスの感染防止対策で9月末まで継続するとしていたプロスポーツなどの人数制限を、19日にも緩和する方向で検討に入ったことが分かった。上限5000人を撤廃し、「収容人数の50%」のみを維持するとみられる。政府関係者が7日、明らかにした。11日の有識者らによる新型コロナウイルス感染症対策分科会で、最終判断する方針。
経済効果をより大きくするため、9月後半の連休前が望ましいと判断した。今後、収容人数の50%制限についても緩和を検討する見通し。
西村康稔・経済再生担当相は会見で「感染状況が落ち着きつつあることを踏まえ、分科会を開いて(緩和を)判断して欲しい」と語った。
また、日本野球機構(NPB)とJリーグはこの日、連携して感染症の専門家チームから意見を聞く「新型コロナウイルス対策連絡会議」の第15回会議をオンラインで開き、プロ野球とJリーグが共同で、観客数の上限緩和の要望書を8日にも政府へ提出することを決めた。
球場やスタジアムの収容人数に応じて、段階的に比率を増やすことを求めるもの。斉藤惇コミッショナー(80)は会議後の会見で「来年の東京五輪・パラリンピックに向けたテストも必要。状況の変化に対応し、見直しをお願いしたい」と語った。Jリーグは8日の実行委員会で、観客動員について全56クラブと意見交換を行う。
プロ野球とサッカーのJリーグが連携して設置した「新型コロナウイルス対策連絡会議」の第15回会議が7日、オンラインで開かれ、プロ野球とJリーグが共同で、観客数の上限緩和の要望書を8日にも政府に提出することを決めた。現状の一律5千人ではなく、球場やスタジアムの収容人数に応じた制限に移行することなどを求める。
プロ野球の斉藤惇コミッショナーは記者会見で、感染状況が全国的に落ち着きつつあるとの認識を示し「来年の五輪、パラリンピックへのテストも必要。状況の変化に対応し、来年に向けて入場者数の見直しをお願いしたい」と話した。Jリーグの村井満チェアマンも柔軟な対応への移行が可能との考えで「感染状況は地域によって異なる。スタジアムの収容人員も7万人から1万人まで幅がある」とした。
政府が8月24日、感染再拡大により大規模イベントの人数を5千人までとする制限を9月末まで延長したことを受け、プロ野球とJリーグは観客数の上限を5千人に据え置いている。
プロ野球とJリーグで観客にクラスター(感染者集団)は発生していない。斉藤コミッショナーによるとプロ野球で観客1人が観戦後に感染が判明したと球団に連絡してきたが、保健所に濃厚接触者はいないと判断されたという。
日本野球機構(NPB)の理事会と12球団による実行委員会が7日、オンラインで開かれ、新型コロナウイルス感染防止のため、10月26日のドラフト会議はファンを招待せずに開催することを決めた。
例年通り12球団が一堂に会して指名を進めるのではなく、球団ごとに換気ができる個室を用意してモニターをつなぐ。1位指名が重複した場合の抽選は、別途準備する抽選用の部屋へ移動して行う。
タイトル獲得者らを表彰するNPBアワーズは12月17日に開催し、正力賞、沢村賞、最優秀選手(MVP)、新人王のみを会場に招いて、他の受賞者はビデオメッセージの撮影などで対応することになった。
11月に宮崎県で行われる秋季教育リーグ「みやざきフェニックス・リーグ」は、韓国プロ野球のチームが参加せず、NPB球団のみで開催されることが決まった。
日本野球機構(NPB)と12球団によるプロ野球実行委員会が7日、オンラインで開かれ、日本のドラフト指名を拒否して外国のプロリーグでプレーした選手とは一定期間契約できないとする「田沢ルール」を撤廃し、今後同様の規定は作らないことを決めた。
米大リーグ、レッドソックスなどで活躍した田沢純一投手が2008年にメジャー挑戦を表明した際に取り決められた申し合わせで、高校生が直接米球界入りした場合は帰国から3年、大学生と社会人の場合は2年、12球団との契約が禁じられていた。
7月に独立リーグのルートインBCリーグ埼玉へ入団した田沢投手は、今年のドラフト会議で指名可能となった。
NPBの井原敦事務局長は、田沢投手の帰国を機に検討を進めてきたと説明。プロ野球の育成環境が整備され、米国のマイナーリーグより待遇や練習環境が良いという評価がアマチュア球界に定着してきたことなどを理由に挙げた。日本プロ野球選手会も8月のNPBとの事務折衝で撤廃を求めていた。
日本野球機構(NPB)の理事会と12球団による実行委員会がオンラインで開かれ、プロ野球を経ずに海外のプロ球団に直接入団した選手が日本野球機構(NPB)所属球団へ入団する場合に制限を設ける、通称「田沢ルール」の撤廃と、新たに同様のルールを設けないことを決めた。
これにより、米大リーグ通算388試合に登板して通算21勝4セーブを挙げ、今年7月に独立リーグのBCリーグ・埼玉に入団した田沢純一投手(34)は、10月26日のドラフト会議で指名の対象となる。
「田沢ルール」は、2008年のドラフトで上位指名候補だった田沢投手(当時新日本石油ENEOS)が12球団にドラフトでの指名見送りを要請する文書を送付し、レッドソックスに入団したことを契機に、12球団が「ドラフト指名を拒否して海外プロ球団と契約した選手は、海外球団を退団した後も一定期間(大卒・社会人は2年、高卒は3年)はNPB所属球団と契約できない」とすることを申し合わせた。
撤廃した理由についてNPBの井原敦事務局長は「2012年頃から実行委員会で、田沢選手が帰国してNPB球団入りを希望した場合は適用すべきではないとの声が上がっていた。8月に日本プロ野球選手会からも撤廃を求める要望が出ていた」と語った。
また、今年のドラフト会議は新型コロナウイルス感染防止のため、無観客で開催することが決まった。12球団が一堂に会する方法も変更し、12球団は換気が可能な個室に分かれて出席(1球団6人まで)。設置されたパソコンを通じて指名を行い、1位指名が重複した場合のみ、代表者が抽選会場へ移動してくじを引く。1位指名が終了した際の12球団の監督へのインタビューは、リモートで行われる。
巨人の沢村拓一投手(32)とロッテの香月一也内野手(24)のトレードが7日、両球団から発表された。
ロッテの井口監督は、巨人から獲得を発表した沢村に「力強い速球で打者を抑え込み、今までのうちにはあまりいないタイプ。チームは非常にいい位置にいるので、優勝するための力になって欲しい」と期待した。
チームは首位ソフトバンクと0.5ゲーム差の2位につけ、15年ぶりのリーグ優勝を目指している。唐川、ハーマン、益田の主力3人以外は、安定した救援投手が見当たらず「頼もしい存在だし、期待している。起用法はこれから考えていく」と話した。
巨人・沢村拓一投手(32)とロッテ・香月一也内野手(24)の交換トレードが7日、両球団から発表された。
原辰徳監督(62)は遠征先の甲子園で練習前に取材に応じ、2011年に中大からドラフト1位で入団した10年目右腕に対して「沢村という選手は私にとっても非常に思い出深い、素晴らしい選手でした。環境は変わっても、ステップ材料とするように。求められたというところが彼にとって素晴らしいことですから」とエールを送った。
7月には乱調だった沢村に対し、ベンチで懇々と話をする場面もあった。指揮官は沢村とのこれまでを「今まで自分の中で、選手、コーチ、教え子という立場の中で、1番話した人かもしれないね。よく話をした。笑ったり、時には涙を流したりね。思い出はありますよ」と振り返り、「ロッテという球団に行ってね、飛躍することを願います」と優しく話した。
ブルペンを補強したいロッテと、左のパンチ力ある打者を求めた巨人の思惑が一致。今季、巨人のトレードはともに楽天との池田−ウィーラー、高田−高梨に続く3件目。
2011年ドラフト1位の沢村は、先発、守護神の経験があり、通算成績は48勝50敗、74セーブ、防御率2.79。今季はリリーフとして結果を出せず、一時は3軍降格も味わい、2軍調整中だった。
香月は大阪桐蔭高から15年ドラフト5位で入団。176センチと大柄ではないが、フルスイングが信条の左打者。昨季プロ初本塁打をマークした成長株だ。
プロ野球とサッカーのJリーグが連携して設置した「新型コロナウイルス対策連絡会議」の第15回会議が7日、オンラインで開かれ、プロ野球とJリーグが共同で、観客数の上限緩和の要望書を8日にも政府に提出することを決めた。現状の一律5000人ではなく、球場やスタジアムの収容人数に応じた制限に移行することなどを求める。
プロ野球の斉藤惇コミッショナーは記者会見で、感染状況が全国的に落ち着きつつあるとの認識を示し「来年の五輪、パラリンピックへのテストも必要。状況の変化に対応し、来年に向けて入場者数の見直しをお願いしたい」と話した。Jリーグの村井満チェアマンも柔軟な対応への移行が可能との考えで「感染状況は地域によって異なる。スタジアムの収容人員も7万人から1万人まで幅がある」とした。
政府が感染再拡大により大規模イベントの人数を5000人までとする制限を9月末まで延長したことを受け、プロ野球とJリーグは観客数の上限を5000人に据え置いている。
「強打の捕手」が外野との二刀流に本格挑戦する。ロッテ・井口資仁監督(45)が7日、ドラフト2位・佐藤都志也捕手(22)の起用法について「ドラフトのときから外野も考えの1つだった。打撃好調なので、外野でも使っていきたい。スタメンの可能性もある」と言及した。
佐藤はここまで33試合に出場し打率.245だが、6月27日オリックス戦では、延長10回にプロ初安打となる右越えのサヨナラ打を放った。9月3日西武戦ではプロ初アーチを含む3打点で3連敗中のチームを救った。捕手には守備力の高い田村、柿沼がいる。佐藤は「守りながら打ってチームを助ける捕手になりたい」と目標を掲げるが、先発マスクはまだ2試合。東洋大時代には大学日本代表に選出され、外野経験もある。すでに試合前には捕手練習後に外野練習も行っている。指揮官は「外野も守っておかないと。何かあってDHに投手を入れないといけない場合もある」と危機管理も想定。優勝争いが佳境に入る前に、佐藤の起用の幅を広げる。
巨人の沢村拓一投手(32)とロッテの香月一也内野手(24)のトレードが7日、両球団から発表された。
首位ソフトバンクを0.5ゲーム差で追うロッテの救援陣が厚みを増した。現在は守護神・益田につなぐ投手として7回に唐川、8回にハーマンを起用。沢村について、井口監督は「力強い直球で打者を抑え込む。うちにいないタイプで、優勝するための力になって欲しい」と期待する。
7月10日、大麻取締法違反容疑(所持)で逮捕されたジャクソンが退団し8回の男を失った。代役の唐川は15試合連続無失点と好調。指揮官は「起用法に関してはこれから考えていく」と言うが、沢村がリリーフで機能すれば、4人で7〜9回を締め、「ジャクソン・ショック」を完全に払拭できる。
プロ野球は7日、ドラフト指名を拒否し海外球団入りした選手のNPB入団を制限する、通称「田沢ルール」の撤廃を決めた。08年に有望な若手のメジャー流出の阻止へ12球団の申し合わせ事項となったが近年、球界内外から疑問の声が上がっていた。公正取引委員会からは独占禁止法に抵触する可能性も指摘されていた。7月にBC埼玉入りした田沢純一投手(34)の10月26日ドラフト会議での指名が可能となり、争奪戦は必至だ。
日本野球機構(NPB)の井原敦事務局長は、実行委員会で「田沢ルール」の撤廃と、今後も同様のルールはつくらないことを決めたと説明した。「本年のドラフトで田沢選手も選択対象の候補となります」と明言した。
田沢ルールは08年10月の実行委で承認された12球団の申し合わせ事項。ドラフト指名を拒否し海外挑戦した選手は退団後も高卒は3年間、大卒・社会人は2年間NPB球団と契約できないとしてきた。今年3月にレッズ傘下マイナーを自由契約となり、7月に埼玉入りした田沢の場合、ドラフト指名は21年秋まで待つ必要があった。
球界内外からルールを疑問視する声は上がっていた。実行委でも12年頃から見直しを求める声が何度か上がっていたという。19年にはスポーツ選手の移籍に関して、公正取引委員会が独占禁止法違反の恐れがある、と表明。陸上やラグビーなどで移籍制限の撤廃が相次いでいた。「公取委から独禁法に抵触する可能性もある、という指摘もあった」と球界関係者。田沢ルールも海外在籍年数などに応じた緩和も協議されたが、撤廃に至った。
若手の流出阻止へ「当時は対MLBというところが大きかった。日本の野球を守ろうと。それが数年間で環境も大きく変わった」と井原事務局長。12球団の育成環境が当時より格段に整備され、米マイナーよりも待遇、環境の両面ではるかに好条件、という評価も近年では定着していた。メジャー流出への警戒感は薄れ、田沢自身の独立リーグでの帰国も後押しとなった。
メジャー通算388試合登板の実績を持ち、現在も球速150キロを超える右腕に、各球団が興味を示すのは必至。争奪戦が予想され、12球団のドラフト戦略も大きく左右されることになりそうだ。
今回の「田沢ルール」の撤廃は、時代の流れと言っていい。08年オフにNPBのドラフトを回避して田沢が海を渡ってから12年。プロ野球の育成システム、練習環境などは大幅に進歩しており、日本のアマ選手が直接米球界入りするメリットは少なくなっている。
日本では、2軍選手も育成選手も寮で個室が与えられ、食事の心配もなく、試合のための移動の負担も軽微だ。食事はハンバーガー中心で長距離のバス移動など、MLBのマイナー選手と比べれば格段の違いだろう。一方でマイナー選手のようなハングリーさも重要との指摘があるのは確か。ただ、ソフトバンクの千賀や周東、ロッテの和田ら育成からはい上がって1軍で活躍する例は、近年の日本の育成システムの充実を示している。
過去、日本からドラフトを経ずに直接米球界入りし、メジャーに上がれたのはマック鈴木、多田野数人と田沢の3人だけ。それは直接米球界入りのデメリットを表している。日本では海外FA権が9年で、ポスティングシステムもあり、NPBを経てメジャーという流れが定着。花巻東時代にメジャー挑戦を希望しながら日本ハム入りし、5年後にエンゼルス入りした「二刀流」大谷翔平はNPB経由でメジャーの大きな成功例だろう。
08年当初、アマ球界側が懸念したのが米球界による青田買い。その懸念も今はほとんどない。「田沢ルール」撤廃は、直接米球界入りを抑止する必要もなくなったということの表れなのだろう。
プロ野球は7日、実行委員会を行い、10月26日のドラフト会議が、新型コロナ感染対策として無観客のリモート方式で行われることが承認された。
09年からファン1000人を招待する「公開ドラフト」で行われてきたが、今年は招待を見送る。大部屋で一堂に会するのではなく、12球団は中継映像用のカメラやモニターが設置された個室に分かれて指名を行う。1位指名が重複した際には抽選会場の部屋に集まり、くじを引く。
また12月17日に予定している年間表彰式「NPBアワーズ」も感染拡大防止へ一般招待を見送り、会場での直接表彰選手も正力松太郎賞、沢村賞、両リーグMVP、新人王に限る。
斉藤惇コミッショナーはプロ野球の公式戦において、観戦後48時間以内に新型コロナウイルスに陽性反応を示した来場者が1人いたことを明かした。調査の結果、保健所が濃厚接触者はいないと判断したため、観戦カードなどは公表しない。
発覚後、本人からすぐ球団へ連絡があり、同コミッショナーは「ガイダンス通り球団も感染されたお客さんもきちんと対応してくださった」と説明した。
巨人からロッテへのトレードが決まった沢村は今季13試合で1勝1敗、防御率6.08と不調で、7月26日に出場選手登録を抹消された。その後は3軍落ちも経験。
球団を通じて発表したコメントでは、同僚や球団スタッフ、ファンに感謝を示した上で「マリーンズに移籍しても成長し、元気な姿を1人でも多くの方に届けられるよう頑張っていきます。また球場でお会いしましょう」と新天地での再起を誓った。
昨季プロ初本塁打を放ち、今春の石垣島キャンプで丸刈りになって6年目に懸けていたロッテの香月は「マリーンズで活躍できなかったことに悔いはありますが、応援してくださった皆さま、お世話になった皆さまにはジャイアンツで頑張ることでいい報告ができれば」とコメントした。
今季イースタン・リーグでは打率.286、5本塁打、リーグ3位の27打点。三塁に加え、一塁、外野もこなしたが同タイプの安田が1軍で活躍したため昇格機会に恵まれなかった。
巨人の沢村拓一投手(32)とロッテの香月一也内野手(24)のトレードが7日、両球団から発表された。10年ドラフト1位、16年のセーブ王で今季年俸1億5400万円の右腕と、同650万円の若手野手と異例の「格差トレード」となった。
巨人では過去にも格差トレードが行われた。06年オフには鴨志田(年俸890万円)、長田(720万円)の2人を交換要員に年俸2億8000万円のオリックス・谷を獲得した。11年6月末にはロッテ・サブロー(1億3000万円)と工藤(2000万円)の交換トレードが成立した。他球団では09年オフのロッテ・清水(2億4000万円)と横浜の那須野(2300万円)、斉藤(700万円)の例などがある。
プロ野球の12球団代表者会議、理事会、実行委員会が7日、オンラインで行われ、いわゆる「田沢ルール」について撤廃することが決まった。
田沢ルールとは、ドラフト指名を拒否して海外のプロ球団と契約した選手は、海外球団を退団した後も、一定期間(高卒選手は3年間、大学・社会人出身は2年間)はNPB球団と契約することはできない、という12球団の申し合わせ事項。08年12月に、当時新日本石油ENEOSに所属し、ドラフト1位候補だった田沢がレッドソックスと契約したことを受け、大リーグへの有望な若手流出を防ぐために承認された。
「これにより海外から帰国した選手は本年10月のドラフト会議を含め、今後選択可能な対象選手となります。12球団から見直しが必要という声がかねて上がっており、選手会からも申し出があった」と日本野球機構の井原敦事務局長。10月26日に予定されるドラフト会議で、12球団が田沢を指名することが可能となった。田沢は3月にレッズ傘下マイナーを自由契約となり、7月にBCリーグ・埼玉へ入団。今季はここまで7試合に投げ、1勝0敗、防御率3.86の成績を残している。田沢ルールの撤廃でその影響は及ばないが、NPB球団でプレーするにはドラフト会議で指名される必要がある。
香月とのトレードで巨人から沢村を獲得したことによって、首位ソフトバンクを0.5ゲーム差で追いかける2位・ロッテのブルペンは、さらに厚みを増す。
2ヶ月前のチームはブルペン陣を再構築する必要に迫られていた。7月10日、大麻取締法違反(所持)で広島県警に逮捕されたジェイ・ジャクソン投手が緊急退団。最終的には不起訴処分となったが、逮捕前日に助っ人右腕から契約解除の申し出があったのだ。
ファンへ謝罪した上で、8回を託していたブルペン陣の柱を失った松本尚樹本部長は「チームにも迷惑を掛けた」と言った。
そんな中で当初先発だった唐川が中継ぎ転向し、現在15試合連続無失点の防御率0.00。今ではジャクソンの穴を完全に埋めた。唐川に7回を任せられることになり、「7回の男」だったハーマンが8回に、そして守護神・益田が9回を締めるという「勝利の方程式」が完成した。
ブルペン陣が立て直せたところで、さらに通算74セーブを誇る沢村が加入する。勝負の行方を大きく左右する試合終盤。井口監督は「起用法に関してはこれから考えていく」と言うが、リーグ優勝へ向けてこれまで以上に強い戦いを実現できそうだ。
ロッテ・井口監督が、巨人から香月とのトレードで獲得した沢村について「力強いスピードボールで打者を抑え込むピッチャー。今までのウチにはあまりいないタイプ」と期待した。
チームは現在、首位ソフトバンクと0.5ゲーム差の2位につけている。先発、リリーフで実績のある沢村だけに起用法も注目となるが、指揮官は「今、チームは非常にいい位置にいるので優勝をするための力になって欲しい。起用法に関してはこれから考えていきます」と話した。
分厚い肉体から150キロ超えの直球を投げ込む。マウンドから打者を見る表情にはふてぶてしささえ感じる。豪快なイメージを持たれがちな沢村だが、実は繊細な男だ。
10年に巨人からドラフト1位指名されて入団し、今季で10年目。4年目までは先発、5年目からは主にリリーバーとして活躍してきた。16年には37セーブでタイトルも獲得して経験豊富な右腕だが、「投げる前に吐くときがある。プレッシャーと感じている訳ではないけれど、緊張を感じなくなったら終わり。練習試合でも緊張しない試合はない」と話す。中大の2学年下の後輩でもある鍵谷も「嗚咽がすごいですよね」と証言するほどだ。
鍵谷は「大胆なイメージ、どっと構えているイメージがあると思うんですけれど、意外と気にしい。心配性。“これ、大丈夫だったかな”とか、周りの空気を気にする」と人柄を表現。周囲への気配りを欠かさない。昨季、ジャイアンツ球場で取材していた報道陣の弁当の代金を、気づかぬ間に支払ってくれていたこともあった。
昨年9月27日の阿部2軍監督の引退試合となったDeNA戦で、“阿部捕手”がボールを受けたのはマシソンと沢村だった。12年の日本シリーズの“頭ポカリ”を再現して沸かせたが、わざわざ指名したのは、可愛い後輩だからだろう。指導者になった今季も、沢村をあえて3軍に落とすという厳しい処置をとったのも“はい上がってこい”のメッセージだったはず。新天地での活躍が恩返しになるはずだ。
巨人・沢村拓一投手(32)とロッテ・香月一也内野手(24)の交換トレードを両球団が発表した。
巨人には近未来を見据え、左打者の層を厚くしたい思惑がある。存在感を発揮するベテランの亀井は野手最年長の38歳で、昨季移籍した丸が31歳。野手の若手では現在1軍に吉川尚、松原、重信、若林らがいて、香月が加入すればファームも含めて左打者の競争は激化する。原監督は「左バッターというのは引っ張れてなんぼ」と話していて、右翼方向に強い打撃を渇望している。
一方で、沢村に復活を求める「親心」があるのは確かだろう。17年以降は右肩の故障や制球難に苦しんできた。原監督は4年ぶりに監督に復帰した昨季、沢村のチーム内での信頼回復を自身の使命の1つとした。計43試合の登板で防御率2.61と復活。5年ぶりリーグ制覇の原動力となったが、今季は再び制球難に苦しむ姿があった。
150キロを超える剛球を誇り、たぐいまれな素質がありながら、今年は3軍降格もあった。7月14日に池田と楽天・ウィーラーのトレードを成立させた際に、大塚淳弘球団副代表編成担当は「昔はトレードに出して活躍されたら困ると、飼い殺しをしていた時代があった。今は生かす道があるんだったら探してあげたい」と包み隠さず内情を話している。ロッテに環境を変え、完全復活を遂げる可能性は十分秘めている。
巨人の沢村拓一投手(32)とロッテの香月一也内野手(24)のトレードが両球団で合意に達した。沢村は10年ドラフト1位で入団し、11年には11勝を挙げ、新人王を獲得。16年には37セーブでセーブ王にも輝いた。今季の年俸は沢村が1億5400万円に対して、香月は650万円。「格差トレード」となった。
巨人は6月末にも楽天と格差トレードを行った。年俸1450万円の左腕・池田を交換要員に年俸2億円のウィーラーを獲得。ウィーラーはすでに8本塁打を放つ活躍を見せている。
過去にも格差トレードがあった。06年オフには年俸2億8000万円のオリックス・谷と鴨志田(890万円)、長田(720万円)がトレード。11年6月末にはロッテのつなぎの4番として活躍していたサブロー(1億3000万円)と工藤(2000万円)の交換トレードが成立した。
首位ソフトバンクに0.5ゲーム差と迫る現在2位のロッテが7日、巨人と驚きのトレードを発表した。先発、リリーフで実績ある沢村を獲得した一方で、三塁を中心に一塁、二塁をこなせ、パンチ力ある打撃が魅力の6年目・香月を手放すことになった。
ドラフト1位・佐々木朗の動向が注目された今年2月の石垣島キャンプで、香月の気合はひと際目立っていた。昨季はプロ初アーチをマークしたが、1軍定着を果たせなかっただけに、頭を丸刈りにし、必死にバットを振り込んでいた。
笑顔がトレードマークのムードメーカーでもある。ファン感謝デーの「スーパーマリンフェスタ」では、18年に「ひょっこりはん」、19年は「TT兄弟」に扮してファンを喜ばせた。サービス精神もおう盛だ。
福岡出身だが、高校は大阪桐蔭の進んだ。3年夏の甲子園では「3番・三塁」として打率.444をマークし、1学年下のドラフト5位・福田光輝とともに全国制覇を成し遂げた。
ロッテには香月と福田光以外にも、捕手の江村、外野手の藤原と大阪桐蔭勢が4人いた。12球団最多だったが、これで1人欠けることになった。
沢村とのトレード相手となったロッテ・香月一也内野手(24)が新天地で這い上がる可能性は十分にある。ロッテでは「コアラのマーチ」に似た愛嬌のある笑顔で人気だったが、本来は反骨の男だ。
福岡の中学時代に世界大会にも出場した。大阪桐蔭に入学すると、2年夏から強打の内野手としてレギュラーを張った。ところが、2年先輩は藤浪晋太郎を絶対エースに擁して春夏連覇した「黄金の世代」。大阪桐蔭のユニホームは強烈な輝きを発し、全国の球児達は憧れ、そして打倒・大阪桐蔭を掲げて立ち向かってきた。
あの森友哉を擁した1学年上の世代でさえ甲子園は春夏ともに優勝を逃している。そして森が抜けた香月の代は、「最近の大阪桐蔭では最弱」とさえ揶揄された。
「それが悔しかった」とプロ入り後の香月は振り返った。ドラフト同期に夏の甲子園で大接戦を演じた健大高崎のスピードスター・脇本直人がいた。ロッテ浦和球場のベンチで2人がその激闘について話していたとき、「絶対勝てると思った」と悔しがる脇本の横で、ニコニコする香月の姿があった。
3年夏の甲子園大会。香月は全6試合に「3番・三塁」で先発出場し、27打数12安打10打点1本塁打、打率.444の成績を残し、「最弱」チームを頂点に導いた。
ロッテでは平沢大河、安田尚憲ら同世代にライバルが揃い、さらに社会人出身の藤岡裕大やレアードの加入もあってチャンスは少なかったが、香月の底力はこんなものじゃない。当時の高校球児なら誰もが知っている。
ロッテは7日、香月一也内野手(24)と巨人・沢村拓一投手(32)の交換トレードが成立したことを発表した。
14年のドラフト5位で入団した香月は、球団を通じ、「入団をして6年、マリーンズで活躍できなかったことに関してはすごく悔いがありますが、応援してくださった皆様、お世話になった皆様にはジャイアンツで頑張る事でいい報告が出来ればいいなあと思っています。応援してくださいました皆様、本当にありがとうございました。チームは変わりますがこのチャンスを生かすべく貪欲に、精一杯、頑張ります」とコメントした。
なお、沢村の背番号は未定で、入団会見は7日以降にZOOMで予定している。
巨人・沢村拓一投手(32)とロッテ・香月一也内野手(24)の交換トレードが7日、成立した。両球団から発表された。香月の新背番号は「68」、沢村は未定。
沢村は巨人を通じて「監督、コーチ、選手、チームスタッフ、読売巨人軍にかかわる全ての関係者の方々、そして全国のジャイアンツファンの皆様、これまで応援していただきありがとうございました。マリーンズに移籍しても、成長し、元気な姿を1人でも多くの方に届けられるよう頑張っていきます。9年半、本当にありがとうございました。また、球場でお会いしましょう」とコメント。
香月はロッテを通じて「入団をして6年、マリーンズで活躍できなかったことに関してはすごく悔いがありますが、応援してくださった皆さま、お世話になった皆さまにはジャイアンツで頑張る事でいい報告ができればいいなと思っています。応援してくださいました皆さま、本当にありがとうございました。チームは変わりますがこのチャンスを生かすべく貪欲に、精一杯、頑張ります」と談話を発表している。
栃木県出身の沢村は佐野日大、中央大を経て2010年ドラフト1位で巨人入りしたプロ10年目。今季はここまで1度の先発を含む13試合に登板し、1勝1敗1ホールド、防御率6.08で7月26日に出場選手登録を抹消された。通算成績は330試合に登板して48勝50敗51ホールド74セーブ、防御率2.79。
福岡県出身の香月は大阪桐蔭から2014年ドラフト5位でロッテ入りしたプロ6年目。今季1軍出場はなく、通算成績は47試合に出場して80打数14安打の打率.175、1本塁打、5打点となっている。
ロッテは地元千葉県のために戦う日「ALL for CHIBA」としてプレーする9月11日のオリックス戦(ZOZOマリン)で、佐倉市の特産品「やまと芋」(1個)と新米「ふさこがね」(2合)のセットを先着1000人にCコアラのマーチゲート及びDトッポゲートで開場時間から配布することを発表した。
当日はユニホームの右袖に佐倉市のロゴを掲出する。球団広報室は「8月18日に市川市の“市川のなし”を600名様に、8月20日は浦安市の“浅田せんべい”を先着500名様に無料配布し大好評をいただき、その第3弾となります。今回も地元千葉の誇る味をぜひご賞味いただければと考えています」とPRした。
ロッテの井口資仁監督(45)が7日、ドラフト2位・佐藤都志也捕手(22)を外野手として起用するプランを明かした。
9月に入ってから外野での守備練習を続けており指揮官は「外野の可能性も全然あると思います」と説明。打力を生かすためにも、投手、捕手、野手のベンチ入り人数のバランスから、ポジションの幅を広げておく必要がある。
ここまで33試合に出場し打率2割4分5厘とそこまで高くはないものの、2度目のスタメンマスクをかぶった3日の西武戦(ZOZO)でプロ初本塁打をマークするなど打撃好調。東洋大4年時に選出された大学日本代表の試合では右翼手で出場するなど、50メートル5.9秒の俊足と持ち前の強肩で外野もこなした経験がある。
「ドラフトの時から外野も考えの1つではあった」と話す指揮官は「バッティング好調なのでなんとか使っていけたら。(スタメンも)全然あると思います」と外野手でのスタメン起用も示唆した。「打てる捕手」を目指しているが「まずはチームの勝利に貢献できるように」と話していた佐藤。外野手としての活躍も期待がかかる。
ウィズコロナのドラフト会議は、オンラインを導入した異例の“別室ドラフト”になる。NPBと12球団は実行委員会で10月26日に開催するドラフト会議の運営概要を承認。12球団の監督、幹部、スカウトらが一堂に会す従来の方式を変更し、球団ごとに個室から参加する新方式を採用する。
ドラフト当日はホテルに各球団の個室12部屋と抽選会場、オペレーションルームなどを用意。換気ができるよう窓付きの部屋に限定し、入室は各球団6人までに制限する。入室者は検温、消毒、マスク着用、1.5メートルの距離を保つことなどを徹底した上で、各部屋から会議に参加。各部屋には中継用のカメラとモニターを設置する。
1位指名が重複して抽選となった場合は、くじを引く代表者が抽選会場に移動。終了後に球団の個室に戻り、抽選が複数回発生した場合はこれを繰り返す形式を採る。恒例となっている1位指名確定後の取材はオンラインで対応。近年は抽選で約1000人のファンが入場しているが、今秋のドラフトは無観客で開催する。
ロッテの香月一也内野手(24)が新天地での活躍を誓った。「入団して6年、マリーンズで活躍できなかったことに関しては悔いがありますが、ジャイアンツで頑張ることでいい報告ができれば」と、コメントした。
力強いフルスイングが持ち味の左打者。昨季5月の2軍戦(対巨人)では、上原の直球を逆方向に本塁打を放つなど、レジェンド右腕に現役引退を決意させた男でもある。今季は1軍出場はないものの、2軍では43試合に出場し打率2割8分6厘。イースタン・リーグ3位の27打点と勝負強さも持ち合わせ、三塁や一塁など内野全般をこなせる点も魅力だ。
大阪仕込みの明るいキャラクターで、場を盛り上げる屈指のムードメーカー。大阪桐蔭時はU−18高校日本代表でクリーンアップを張り、3番・岸田、4番・岡本の“巨人コンビ”の後ろを任されていた。ともに1軍で活躍中とあり、移籍する上でも心強い。香月は「チームは変わりますがこのチャンスを生かすべく貪欲に、精一杯頑張ります」と、決意を新たにした。
一方、中継ぎ陣に課題があったロッテは現在、唐川、ハーマン、益田の勝ちパターンを確立しているが、層は薄い。首位・ソフトバンクと0.5差の2位からの逆転へ、先発から抑えまで可能な沢村にかかる期待は大きい。
原監督はロッテから加入する香月の将来性に期待した。岡本らと同学年で24歳の左打者。「香月君も非常に類いまれな才能を持っている。ジャイアンツにおいて開花させたいと思います。左のパワーヒッターはウチにはいない訳ですから。そういう意味では彼の役割というものは、しっかり持たせることができるんじゃないか」と話した。
巨人・沢村拓一投手(32)とロッテ・香月一也内野手(24)の交換トレードが7日に成立し、両球団から発表された。リリーフを厚くしたいロッテと、パンチ力のある左打者を求める巨人の思惑が一致した。ドラフト1位生え抜き投手の電撃移籍。原監督は「俺は味方だ。応援しているぜ」と沢村に直電でエールを送ったことを明かした。楽天からウィーラー、高梨の獲得に次ぎ、巨人は今季3件目のトレードとなった。
球界に衝撃が走った。巨人の沢村がトレードでロッテに移籍することが決まった。現在は2軍調整中とはいえ、ドラフト1位の生え抜きで、タイトル獲得経験もある選手。異例の決断の裏には、球団の“親心”も垣間見えた。原監督はこの日、甲子園での試合前に沢村に“直電”したことを明かし、背中を押した。
今季の沢村は13登板で防御率6.08。7月下旬に原監督が「勝ち試合で投げるポジションで戻ってきてほしい。今はそうではない」として2軍降格。8月は中大の先輩でもある阿部2軍監督が「自分を見つめ直す時間を作って欲しい」と判断し、異例の3軍降格も経験。大学生との試合に4登板無失点で今月1日から2軍に再昇格し、6日のイースタン・ヤクルト戦(戸田)では1回無失点だった。
誰よりも沢村の能力を評価し、期待を寄せていたのが原監督。これまで先発再挑戦、リリーフ再転向など様々な形で刺激、チャンスを与えてきた。昨年43登板でリーグ優勝にも貢献。このまま2軍で埋もれる選手ではない、パ・リーグ優勝に向けて沢村の力を必要とするロッテで成功して欲しい、という思いで決断した。
ロッテには中大の2年先輩の美馬、1年後輩の井上がいて、すぐに溶け込めそうだ。広報発表のコメントで再出発する決意を示した。
今季の推定年俸1億5400万円の沢村と同650万円のロッテ・香月の“格差トレード”という点でも衝撃度は高かったが、それだけ両球団が沢村の力を評価している証し。球界活性化に積極的な巨人はウィーラーと池田駿、高梨と高田の交換を楽天と成立させたのに続き、今季3度目のトレード。沢村が新天地で新たな勝負に挑む。
中心選手の亀井、丸、大城に次ぐ中堅・若手の左打者は松原、吉川尚、重信、両打ちの若林が1軍で奮闘。原監督は左打者に右翼方向に強く引っ張る打撃を求めていて、ファームには右膝違和感でリハビリ中のパーラに加え、立岡、田中俊、加藤脩、山下らが控える。
プロ野球の実行委員会が7日、オンラインで開かれ、ドラフト拒否選手に対する復帰制限(通称・田沢ルール)の撤廃を決めた。同決定によって、3月にレッズを自由契約となり、BC埼玉武蔵に在籍する田沢純一投手(34)は、今秋のドラフト会議での指名を経てNPB入りが実現する。また、10月26日の同会議は新型コロナウイルス対策として、12球団がそれぞれ別室から参加する新方式で開催することが決まった。
田沢のNPB入りに道が開けた。日本野球機構(NPB)と12球団は、日本のドラフト指名を拒否して海外プロリーグでプレーした選手とは一定期間契約できないとする「田沢ルール」の撤廃を決定。米大リーグを経て現在BC埼玉武蔵に所属する田沢は、来月のドラフト会議の対象選手となり、来季からNPBでプレー可能となった。
「田沢ルール」とは、2008年に新日本石油ENEOS(現ENEOS)の田沢が日本のドラフト指名を拒否してレッドソックス入りした際に設けられた12球団の申し合わせ。「アマ選手がドラフト前にNPB球団の指名を拒否、またはドラフト会議で交渉権を得た球団への入団を拒否し、外国球団と契約した場合、外国球団との契約が切れてから、高校出身は3年間、大学・社会人出身は2年間、ドラフト指名しない」と定められた。
同ルールは有望な若手選手の海外流出を防ぐ目的で設けられたが、12球団内でも12年頃から見直しを求める声が出ていた。今年3月、田沢のレッズ退団後から具体的な検討を進め、選手会からの撤廃要望も踏まえ、この日の実行委員会で正式決定に至った。
背景には、日本プロ野球の環境充実がある。08年当時と比較して施設を含めた練習環境は向上し、報酬も米マイナーより手厚い。また、多くの球団がポスティングシステムを利用して選手の夢を後押しするケースも増えている。大谷(日本ハム→エンゼルス)ら日本で研鑽を積み、メジャー挑戦を果たす好例が多いことも撤廃に踏み切る要因となったようだ。
当初のルールでは、田沢は最短で22年シーズンからしかNPBでプレーできなかったが、来月のドラフト指名を経て来季から“NPBデビュー”を果たす可能性が高まってきた。メジャー通算388登板の右腕は一躍、今秋ドラフトの注目選手となりそうだ。
プロ野球の理事会、実行委員会が7日、オンラインで開かれ、ドラフト拒否選手に対する復帰制限(通称・田沢ルール)を撤廃することを決めた。
「田沢ルール」は2008年にできた有望選手の海外流出を防ぐための申し合わせで、「渡米するアマ選手がドラフト指名を拒否、もしくはNPB入り拒否の意思を示した上で海外球団と契約した際は、帰国後に高卒なら3年間、大卒と社会人選手なら2年間はNPB球団と契約できない」というルール。現BCリーグ武蔵の田沢純一投手(34)が、NPBを経ずに新日本石油ENEOSからレッドソックスと契約した2008年に設けられた。
8月には日本プロ野球選手会が、改めて同ルールの撤廃を要望。NPB側も検討する姿勢を示していた。撤廃となれば、ドラフト指名を経て田沢のNPB入りが可能になる。
プロ野球は7日、臨時12球団代表者会議、理事会、実行委員会を行った。
その後の会見では10月26日に開催するドラフト会議を各球団ごとに12部屋を用意してリモートで開催されることになった。
例年のドラフト会議では都内の会場に12球団のフロント、監督、スカウトをはじめ、多数の報道陣、09年からは約1000人の観覧者を招待していたが、今回は新型コロナウイルス感染防止を徹底して開催。例年のような大きな会場に一堂に会する形式ではなく、各球団ごとに換気の良い個室に入り、リモートで行う。
1巡目指名が重複した場合は別部屋の抽選会場に代表者が行き、抽選を行うことになる。
また今年は無観客で行うことも決まった。
ロッテの井口資仁監督(45)が7日、香月一也内野手(24)との交換トレードが成立した巨人・沢村拓一投手(32)に対し球団を通じてコメントを発表した。
沢村の印象としては「力強いスピードボールで打者を抑え込むピッチャー。今までのウチにはあまりいないタイプ」と説明。チームは4日から6日の首位・ソフトバンク戦で3連勝を飾り、ゲーム差を0.5に縮めたばかり。指揮官は「今、チームは非常にいい位置にいるので優勝をするための力になって欲しい。頼もしい存在ですし期待をしています。起用法に関してはこれから考えていきます」と15年ぶりのリーグ優勝へ、新たに加わるピースに期待を寄せた。
ロッテは7日、香月一也内野手(24)と、巨人の沢村拓一投手(32)との交換トレードが成立したことを発表した。
香月は球団を通じて「入団をして6年、マリーンズで活躍できなかったことに関してはすごく悔いがありますが、応援してくださった皆様、お世話になった皆様にはジャイアンツで頑張る事でいい報告が出来ればいいなあと思っています。応援してくださいました皆様、本当にありがとうございました。チームは変わりますがこのチャンスを生かすべく貪欲に、精一杯、頑張ります」とコメントした。入団する沢村の背番号は未定。
巨人・沢村との交換トレードが成立したロッテの香月一也内野手(24)は、大阪桐蔭高では1年時からベンチ入り。2年時には主に二塁手、3年時には三塁手として甲子園に出場。3年夏には打率4割4分4厘の成績を残し、副主将としてチームを甲子園優勝に導いた。
14年のドラフト5位でロッテに入団し、今年で6年目。昨オフの自主トレでは大阪桐蔭高時代の1学年上である西武・森に弟子入りし、打撃を勉強。力強いフルスイングが持ち味の左打者だ。18年の11月には台湾ラミゴとの国際親善試合で13打数5安打2打点の活躍を見せるなど井口監督も期待する若手として名を上げた。今季は1軍出場はないが、2軍では主に三塁や一塁で43試合に出場。打率2割8分6厘、5本塁打、イースタン・リーグ3位の27打点をマークしている。
チーム内では大阪桐蔭高出身の4歳年上である江村直也捕手(28)とともに大阪仕込みの“ギャグ線”で、ベンチ内外で場を盛り上げる屈指のムードメーカー。今年2月のキャンプには気合いを入れて髪を丸刈りにして臨むなど気持ちを全面に出してきた。少し“こわもて”な見た目とは裏腹に「ごま団子」が好きという少々可愛い一面も。新天地でも持ち前の明るい性格でチームを盛り上げるムードメーカーとしても欠かせない存在になるだろう。
巨人の沢村拓一投手(32)とロッテの香月一也内野手(24)の交換トレードが成立したことが7日、両球団から発表された。パ・リーグ優勝に向けてリリーフの層を厚くしたいロッテと、パンチ力のある左打者の層を厚くしたい巨人の思惑が一致した。
沢村は今季、開幕1軍入りして13登板で防御率6.08。7月26日に出場選手登録を抹消されて2軍に合流した。その後、制球が定まらない姿を見た中大の先輩でもある阿部慎之助2軍監督の判断で、自分を見つめ直す意味も込めて3軍に降格。大学生との試合に4登板無失点で、9月1日から2軍に再昇格していた。
沢村は1年目の11年は11勝11敗、200イニング、防御率2.03で新人王を獲得した。抑えに転向した15年は60登板で7勝3敗36セーブ、防御率1.32、翌16年は63登板で6勝4敗37セーブ、防御率2.66で最多セーブのタイトルを獲得。昨年は43登板で防御率2.61で、リーグ優勝に大きく貢献した。今季のロッテは唐川、ハーマン、小野、益田らがリリーフで奮闘するが、リーグ優勝へ沢村に期待がかかる。
一方の香月は大阪桐蔭高からロッテに入団して今年で6年目、巨人では岡本らと同学年の24歳。力強い打撃が持ち味で昨年プロ初本塁打を放った。今季は1軍出場はないが、2軍では43試合に出場して打率2割8分6厘、5本塁打、イースタン・リーグ3位の27打点をマークしている。
巨人の左打者はベテランの亀井が存在感を発揮し、中堅・若手では立岡、重信、田中俊、若林(両打ち)、吉川尚、松原、山下らがいる。原監督は左打者にはライト方向に強い打球を引っ張って打つ打撃を求めていて、香月の加入でその部分の競争が激化する。巨人からは香月の背番号は68となることも発表された。
今年は開幕後、巨人は楽天と2件のトレードを成立させ、池田駿との交換でウィーラーを獲得、高田との交換で高梨を獲得。両選手ともに巨人に欠かせない存在としてチームを支える。2020年巨人のトレード第3弾は、生え抜きで実績十分の沢村と、パンチ力のあるロッテの香月。移籍や球界活性化に積極的な考えを示す巨人と、リーグ優勝へ強い思いを見せるロッテで1対1の交換が実現した。
両選手のコメントは下記の通り。
春季キャンプは1軍スタートも、2月の宮崎キャンプ中にインフルエンザにかかり、その後は2軍で調整することになった。
3月のオープン戦から1軍に合流し開幕を迎えた。デラロサの離脱により、7月上旬には原監督から守護神に指名された。だが、期待に応えきれず、同26日に登録を抹消された。1軍では13登板、防御率6.08だった。
その後はイースタン・リーグで5試合に登板したが、計5回で7四球を与えて5失点(自責点1)。
阿部2軍監督が沢村の復活を願い、3軍降格を決断。8月11日から3軍に合流した。3軍合流後は15日のプロ・アマ交流戦の上武大戦に登板し、最速155キロを計時した。4試合で計5回1/3を無失点と結果を残した。
9月から2軍に再昇格。昇格直後の2日のプロ・アマ交流戦の東京ガス戦(G球場)では1回を1安打1奪三振1四球で無失点だった。5日のイースタン・ヤクルト戦(戸田)にも6点ビハインドの8回に2番手で登板。2四球を与えながらも、150キロを超える直球を連発。1回を1奪三振無失点の投球を見せた。
女優の広瀬アリス(25)が7日、日本コカ・コーラ株式会社の「ジョージア 運だめしキャンペーン」のオンライン会見を行った。
ジョージアの缶コーヒーのタブを引き上げ、当たりが出ると同社の「コークオンアプリ」でもう1缶もらえるキャンペーン。新CMでは広瀬や山田孝之(36)らがリモート会議中に「運だめし」するにぎやかな様子が描かれる。広瀬は「くじ運はあんまりよろしくなくて…。小さい頃に駄菓子屋さんで2、3回当たったぐらい。今でもくじを引くのが好きなんですけど、だいたい外れます」と苦笑いした。
イベントでは広瀬が特大缶のタブを引き上げる演出も。見事大当たりとなった広瀬に、SNS上でそっくりと話題になり、本人も公認しているロッテのレオネス・マーティン外野手(32)からサプライズでメッセージ。マーティンは「綺麗な人に似ていると言われることは、カッコイイ男と見えていると思うので嬉しい」と顔をほころばせつつ「アリスさん、グッドラック!」とエールを送った。
思わぬメッセージに広瀬は「ありがとうございます。イエス、マーティン!」と大喜び。「口角の上がり方とか、似てますよね。大活躍されているので、私も運気が上がった気がします」とはしゃいでいた。
ロッテ・井口監督が7日、ドラフト2位・佐藤(東洋大)を外野でも起用するプランを示した。本職は捕手で今季はDHとしても出場してきたが、既に外野の守備練習を行い準備を進めている。
持ち味の打撃を生かすためで、指揮官は「外野の可能性もある。バッティングが好調なので」と期待した。
ロッテ・井口資仁監督(45)が7日、巨人との交換トレードで獲得した沢村に大きな期待を寄せた。チームは現在、首位ソフトバンクと0.5ゲーム差の2位。「優勝をするための力になって欲しい」と力を込めた。
ブルペン強化は懸案事項だった。ジャクソンが本人からの申し出により、7月9日に契約解除(同10日に大麻取締法違反の疑いで逮捕され、その後、不起訴処分)となった。その穴を埋めるためにリリーフの補強を模索してきた。守護神・益田らの勝利の方程式に沢村が加われば頼もしい限りだ。
8日に入団会見を行う予定の右腕について、指揮官は「今までのウチにはあまりいないタイプ。起用法に関しては、これから考えていきます」と説明した。
日本野球機構(NPB)と12球団は7日、実行委員会を開き、通称「田沢ルール」の撤廃を決めた。今後、同様のルールを作らないことも確認され、NPBの井原事務局長は、本来は来年のドラフト会議まで指名不可能だった田沢も「(今年)10月26日のドラフト会議でも、選択可能な対象選手となる」と説明した。
「田沢ルール」とは、田沢純一投手(現BC埼玉)がNPBを経ずに米大リーグ・レッドソックスと契約した2008年に、12球団での申し合わせで成立。「渡米するアマ選手がドラフト指名を拒否、もしくはNPB入り拒否の意思を示した上で海外球団と契約した際は、帰国後に高卒なら3年間、大卒と社会人選手なら2年間はNPB球団と契約できない」とされていた。
撤廃の理由として、NPBの報酬や待遇、練習環境が米マイナーを上回るという認識がアマ側に定着してきたことなどを挙げた同事務局長。12球団の間では12年頃から見直しを求める声が上がり、今年3月に田沢がレッズとのマイナー契約を解除された頃から見直しを始めていたという。選手会からも8月に撤廃の要望を受けていた。
日本野球機構(NPB)と12球団は7日、実行委員会を開き、通称「田沢ルール」の撤廃を決めた。今後、同様のルールを作らないことも確認され、NPBの井原事務局長は、本来は来年のドラフト会議まで指名不可能だった田沢も「(今年)10月26日のドラフト会議でも、選択可能な対象選手となる」と説明した。
「田沢ルール」撤廃の背景として、井原事務局長は「アメリカのマイナーリーグに所属するよりも報酬、待遇、練習環境の面ではるかに良い条件があるという評価が、近年アマチュア球界にも定着してきた」と話した。
野球協約が定める支配下選手の最低年俸は420万円。室内練習場などの整備も進んだ。一方で、関係者によると米マイナーリーグの平均年俸は約220万円。シーズン中は移動と試合が中心の生活となり、環境面では日本が上回るという。
田沢以降、有力アマ選手が直接米球界入りしたのは、18年にパナソニックからダイヤモンドバックス入りした吉川のケースにとどまる。逆に昨年には米ドラフトで1巡目(全体8位)指名も入団に至らなかったスチュワートがソフトバンクと契約した。育成環境への“自負”がルール撤廃につながったといえる。
実行委員会では10月26日のドラフト会議の運営方法についても各球団間で了承した。コロナの感染防止を図るため無観客開催にする。
また、会議形式も“リモート”仕様となり、例年のように1つの会場に集まるのではなく、各球団はそれぞれ用意される個室から会議に参加する。各球団の参加人数は例年通り6人。抽選となった場合は別に用意される抽選用の部屋で行う。
プロ野球とJリーグが合同で設立した「新型コロナウイルス対策連絡会議」の15回目の会議が7日、オンラインで開かれ、両者の連名で政府に対して観客数の上限緩和を求める要望書を提出することを決めた。現在の上限一律5000人の制限から、球場やスタジアムの収容人数に応じた制限を求める方針。
プロ野球の斉藤コミッショナーは「来年の五輪、パラリンピックへのテストも必要。状況の変化に対応し、来年に向けて入場者数の見直しをお願いしたい」と話した。
日本野球機構(NPB)と12球団によるプロ野球実行委員会が7日、オンラインで開かれ、日本のドラフト指名を拒否して外国のプロリーグでプレーした選手とは一定期間契約できないとする「田沢ルール」を撤廃し、今後同様の規定は作らないことを決めた。
米大リーグ、レッドソックスなどで活躍した田沢純一投手が2008年にメジャー挑戦を表明した際に取り決められた。高校生が直接米球界入りした場合は帰国から3年、大学生と社会人の場合は2年、12球団との契約が禁じられていた。
7月に独立リーグのルートインBCリーグ埼玉へ入団した田沢投手は、今年のドラフト会議で指名可能となった。
日本野球機構(NPB)は7日、実行委員会を開催し、田沢ルールの撤廃を決めた。
井原事務局長が「協約ドラフト改訂委員会からの報告があった。2008年10月6日の申し合わせ(田沢ルール)。この申し合わせについて撤廃をする」と語った。
撤廃の理由は12球団から見直しの声が上がっていたとし、選手会からも要望があったという。これにより、今年BCリーグ埼玉に入団した田沢も、ドラフト指名の対象選手となった。
田沢ルールとは、ドラフト対象のアマチュア選手が国内球団を経由せずに海外でプレーした場合、その選手が帰国しても高校出身選手は3年、大学・社会人選手は2年、指名が凍結されるというもの。08年に田沢が新日本石油からレッドソックスへ入団したことをきっかけに、ルールが決まっていた。
巨人・沢村拓一投手(32)とロッテ・香月一也内野手(24)の交換トレードが7日に成立し、両球団から発表された。
現在、首位ソフトバンクと0.5差。逆転優勝を狙うロッテにとって、沢村は“切り札”として貴重な戦力になる可能性を秘めている。ロッテ・井口監督は「力強いスピードボールで打者を抑え込むピッチャー。今までのうちにはあまりいないタイプ」と歓迎した。
「起用法に関してはこれから考えていきます」と言及しなかったが、今季の調整方法の経緯も含めて、リリーフでの起用が有力視される。7月10日、ジャクソンが大麻取締法違反で逮捕されて退団後、勝ちパターンを再編成。現在は唐川、ハーマン、益田で確立されているが、経験豊富な沢村が加われば戦力に厚みが増す。
原監督が「求められたというところが彼にとっても素晴らしい」というように、ロッテは沢村の実力を高く評価。今季は制球難でファーム調整していたが、井口監督は「今、チームは非常にいい位置にいるので優勝をするための力になって欲しい。頼もしい存在ですし期待をしています」とエールを送った。
巨人・沢村拓一投手(32)とロッテ・香月一也内野手(24)の交換トレードが7日に成立し、両球団から発表された。
これを受け、ロッテ・井口監督がコメントを発表。「力強いスピードボールで打者を抑え込むピッチャー。今までのうちにはあまりいないタイプ。今、チームは非常にいい位置にいるので優勝をするための力になって欲しい。頼もしい存在ですし期待をしています」とし、先発かリリーフでの起用については「起用法に関してはこれから考えていきます」とした。
このトレードでは若い左の強打者を望む巨人と、優勝へリリーフの層を厚くしたいロッテの、それぞれの補強ポイントが一致。巨人にとって、今季開幕後のトレードは3件目となった。
巨人・沢村拓一投手(32)とロッテ・香月一也内野手(24)の交換トレードが7日に成立し、両球団から発表された。若い左の強打者を望む巨人と、優勝へリリーフの層を厚くしたいロッテの、それぞれの補強ポイントが一致した。巨人の今季開幕後のトレードは3件目。
香月はロッテを通じてコメントを発表。
巨人・沢村拓一投手(32)とロッテ・香月一也内野手(24)の交換トレードが7日に成立し、両球団から発表された。若い左の強打者を望む巨人と、優勝へリリーフの層を厚くしたいロッテの、それぞれの補強ポイントが一致した。巨人の今季開幕後のトレードは3件目。
沢村は巨人公式サイトを通じてコメントを発表。
巨人・沢村拓一投手(32)とロッテ・香月一也内野手(24)の交換トレードが7日に成立し、両球団から発表された。若い左の強打者を望む巨人と、優勝へリリーフの層を厚くしたいロッテの、それぞれの補強ポイントが一致した。巨人の今季開幕後のトレードは3件目。
沢村は10年ドラフト1位で巨人入り。1年目の11年は5完投を含む11勝11敗で新人王に選出された。15年にはクローザーに転向し36セーブ、翌16年には37セーブを挙げ、セーブ王に輝いた。17年は春季キャンプ中のトレーナーによる鍼治療により右肩にまひが残り、1軍登板はなし。18年からは中継ぎとして登板。今季は13試合に登板して防御率6.08と振るわず、7月26日に2軍降格。その後、3軍に降格し、1日から2軍に復帰していた。
香月は大阪桐蔭から14年ドラフト5位でロッテ入り。右投げ左打ちで長打力が持ち味。16年に1軍初出場。昨季は26試合に出場、プロ1号本塁打を放った。今季の1軍出場はないが、イースタンでは打率.287、5本塁打、リーグ3位の27打点を記録している。
ロッテは7日、地元千葉県のために戦う日「ALL for CHIBA」としてプレーする9月11日・オリックス戦(ZOZOマリンスタジアム)で佐倉市の特産品「やまと芋」(1個)と新米「ふさこがね」(2合)のセットを先着1000人に配布すると発表した。開場時間(16時30分)からCコアラのマーチゲートおよびDトッポゲートで配布される。
当日はユニホームの右袖に佐倉市のロゴを掲出する。ロッテ広報室は「前回は8月18日に市川市の『市川のなし』を先着600名さまに、8月20日は浦安市の「浅田せんべい」を先着500名さまに無料配布し大好評をいただき、その第3弾となります。今回も地元千葉の誇る味をぜひご賞味いただければと考えています」とPRした。
プロ野球とサッカーのJリーグが連携して設置した「新型コロナウイルス対策連絡会議」の第15回会議が7日、オンラインで開かれ、プロ野球とJリーグが共同で、観客数の上限緩和の要望書を8日にも政府に提出することを決めた。現状の一律5千人ではなく、球場やスタジアムの収容人数に応じた制限に移行することなどを求める。
プロ野球の斉藤惇コミッショナーは記者会見で、感染状況が全国的に落ち着きつつあるとの認識を示し「来年の五輪、パラリンピックへのテストも必要。状況の変化に対応し、来年に向けて入場者数の見直しをお願いしたい」と話した。
女優の広瀬アリス(25)が7日、オンラインで行われた「ジョージア“運だめし”キャンペーン」記者発表会に参加。顔がそっくりと噂のプロ野球ロッテのレオニス・マーティン外野手(32)と“共演”した。
ジョージアのCMキャラクターを務める広瀬は、この日からオンエア開始の新CMに出演。缶コーヒーの「当たりが出たらもう1本」という内容にちなみ、ワクワク気分を味わえるということで、広瀬に対してマーティン選手からのビデオメッセージが用意された。
「アリスさん、こんにちは!マーティンです」と映像が流れると、広瀬は「マーティン選手だ」と満面の笑み。「とても有名な女優さんで、私もずっと見てきた。ファンにとても愛されてる」と印象を明かし、“激似”といわれることについて「キレイな人に似ているということは、かっこいい男に見えるので嬉しい」と喜んだ。
サプライズの“プレゼント”を贈られた広瀬は「ありがとうございます。やっぱちょっと似てますね。口角の上がり方とか」と再確認。「(最初は)ツイッターで見かけて。『すごく似てる』って。1件じゃなく、何件もあって。(気になって)ニュースとかで見て、(自分でも)似てるって」と経緯を説明し、「今大活躍されてるので、このキャンペーンにちなんで運気が上がったような気がします、私も」と感激。「いつかお会いしたいですね」と対面を心待ちにした。
かつてはエース候補と呼ばれた男がリリーフで活路を見いだす…。ロッテの唐川侑己投手はここまで15試合に登板し0勝0敗、8ホールド、防御率0.00の成績を残し“7回の男”として現在2位のチームを支えている。
2007年のドラフトでは中田翔(日本ハム)、佐藤由規(楽天)と共に“高校ビッグ3”と呼ばれ2球団が競合しロッテに入団。ルーキーイヤーの2008年には「平成生まれ勝利投手1号」となり5勝を挙げる活躍を見せ将来のエースとして期待された。
その後は2011年に12勝を挙げたが、故障などに悩まされ目立った活躍ができず2018年後半からはリリーフに転向。今シーズンは春先に故障し出遅れたが、ここまで15試合に登板し防御率0.00と好調で被打率は.157と安定した投球を続けている。
「パーソル パ・リーグTV」も「救援陣の中心的存在」と唐川の快投ぶりに注目し動画を公開。プロ13年目、31歳を迎えた右腕にファンも「エースとは違うエースとなった」「ロッテが勝ててる要因」「唐川がいるからこそ今がある」「7回は安心」と復活した唐川を絶賛している。
首位ソフトバンクを0.5差で追うロッテ。今や勝ちゲームに無くてはならない存在となった唐川の投球に今後も注目だ。
悔し涙が若者を支えている。今季、開幕から1軍ローテーションに定着している小島和哉投手のプロデビューはまさに悪夢だった。昨年4月4日のメットライフドームでの埼玉西武戦。プロ初登板が先発。大役を任され意気揚々とマウンドに上がったルーキーはいきなり鼻をへし折られることになる。
「2軍戦で状態は良くてある程度、いけるイメージはあった。今思うと甘かった」と小島はあの日を振り返った。
先頭を三ゴロに打ち取り、1アウト。上々の立ち上がりだったが勝負の世界において一寸先は闇だ。一転、地獄に落ちた。2番源田壮亮内野手の三塁へのボテボテの当たりが内野安打となると平常心を失う。目の前で打席に立っているのはテレビで見ていた憧れのスター選手ばかり。ストライクが入らない。秋山翔吾外野手、山川穂高内野手に連続四球で満塁。そして5番の森友哉捕手に右中間を割られる走者一掃の三塁打を浴び3失点。その後も1点を失う。初回4失点。しかしこれだけでは終わらない。2回も4失点。結局、2回を投げて被安打7、4四球、8失点でマウンドを降りる。
「めちゃくちゃ緊張をして、マウンドでどうしていいか分からなくなった。今までの野球人生でこんなに打たれたことはなかったと思う。プロの厳しさを改めて感じた」と小島。
浦和学院高出身。地元埼玉での試合とあって両親も含めて多数の知人が応援に来てくれていた。しかしマウンドでの雄姿を見せることなくトボトボと肩を落としながらベンチに下がった。「親も見ていて、きっとつらかっただろうなあと思います」。あの時、スタンドで見守ってくれていた両親の心境を考えると今でも胸が痛くなる。試合後、寮の自室に戻ると悔しさがこみあげてきた。涙が止まらない。一晩、枕を濡らした。ただ、この悔し涙を忘れないと誓った。だから次の日から徹底的に自分を見つめ直した。2軍落ち後は2軍投手コーチ達に指示を仰ぎながら自分の投球を見つめ直す作業を始めた。
「あの試合の映像は2度と見たくはないほど嫌な思い出ですが10回以上は見ました。見ないと前に進まない。何が悪かったのか、どこが課題なのか。必死に考えた」(小島)
武器となるボールはストレート、カットボール、チェンジアップ。中でも伝家の宝刀チェンジアップがストライクゾーンに入らない、もしくは打者が振ってくれないと勝負にならない。勝負球の精度を上げることに注力した。そしてクイックなど細かい部分を徹底する作業も繰り返した。2軍落ちする際に吉井理人投手コーチから「下で投げている姿はしっかりと見ているから頑張れ」と言葉を掛けられたことも励みとなった。この年の8月14日の北海道日本ハム戦(東京D)でプロ初勝利を挙げると3勝。そして今季は開幕からずっとローテの一角としてチームの勝利に貢献している。
人生において何が幸運につながっているかは分からない。小島が「あの試合はとんでもない試合。地獄すぎる」と言う屈辱のデビュー戦だが「でも、めちゃくちゃ原点です。あの試合がなかったら今はない」と今もその時、感じた想いを大切にし、それがステップアップのキッカケとなった。思えば、あの日から野球ノートもつけるようになった。登板後に必ずその試合の反省点、良かった点、課題など想った事を明記する。そして次回登板まで改善点をもとにどのように過ごすかを明確化させる。「時間を無駄にしたくない。日々、成長したいので」と小島。これもまた1年目に味わった悔しさが原点にある。人は成功体験からではなく悔しさ、つらい想いを糧にして成長していく。背番号「43」はこれからもいつまでも、あの日、頬を伝った涙の感触を忘れずにマウンドに上がる。
(千葉ロッテマリーンズ広報・梶原紀章)