ロッテが逆転勝ちで50勝に到達した。0−3の6回に福田秀の3ランで追い付き、7回に安田の3ランで勝ち越した。3番手の唐川が今季初勝利を挙げ、益田が27セーブ目。西武は救援陣がリードを守れず自力優勝の可能性が消滅した。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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埼玉西武 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 3 | 0 | x | 6 |
優勝争いは時に苦しい。そんな時、必要なものは何だろうか。ソフトバンクで何度となく経験してきたロッテ福田秀平外野手(31)の答えはシンプルだ。
「元気、明るさだと思います。野球を元気に明るくやることだけ」。
後輩達にも「いい経験になるので、気負うんですけれど、楽しめるように。いい経験と捉えて楽しんで欲しいです」と願う。
1万2000人以上のファンが観戦しても、その高い声はよく響く。「どんなに打てなくなっても、そこだけは」とこだわる。
今日も悩める安田を、一言で送り出した。「ひるんだら負けやぞ」。ミスをした選手、不調の選手に積極的に声をかける。ベンチの前向きなムードを、一生懸命作り上げる。
勝負勘も、古巣で培ったたまものだ。5回に0−3とされ、3連敗の気配が漂い始めた6回。無死一、二塁から、見事な同点3ランを放った。
代名詞のフルスイングではなかった。外に逃げるチェンジアップをうまくバットに乗せ、巧みな体重移動で右翼席へ運んだ。「次につなげる意識で入っていますし、あの結果はたまたま。最高の結果になってよかったなと思います」。
この日、もし負けていれば3連敗。首位ソフトバンクとも3ゲーム差に離されるところだった。福田秀の1発がなければ、どうなっていたか分からない。チームを救い、自身も上向きにする、価値ある3ラン。ベンチでは、仲間達が明るく元気に待っていた。
あの夜を忘れない。ロッテ安田尚憲内野手(21)が取り返した。「本当に悔しかった。振れなかった後悔もすごくあった」。1日の日本ハム戦9回2死満塁。一打逆転の場面で、見逃し三振に終わっていた。
眠りにつくことはできた。ただ後悔は残る。「気持ちで立ち遅れていました。土壇場で振れるようになりたい」。4番に固定され、2ヶ月半近く。「震える場面もたくさんあります」と素直に明かす。
3回に満塁で凡退。再び回ってきた走者2人を置いての7回1死二、三塁のチャンス。ヘルメットをかぶり準備に入ると、6回に同点3ランを放った福田秀が近づいてきて言った。「ひるんだら負けやぞ」。
3番菅野の送りバントが転がった瞬間、ベンチから動く人がいた。背番号6、井口監督。後ろに手を組み、背番号5に歩み寄る。尻を2度、たたいた。「おまじないですよ」。外野フライでいいから、気楽にいけ−。去り際に、もう1度強めの1発が尻に入った。
幸せに感じる。「本当に頼れる先輩方が多くて。気持ちで負けないように」と安田は心に決めた。監督から打席直前に言葉をもらったのも今季初めてのこと。「気合が入りましたし、何とか結果を出そうと」。
待望の今季6号が出ればきっと、連敗も止まる。「三振だけはしたくない」。札幌と同じフルカウント。今度こそ。甘いカットボールが来た。ソフトバンクと2差は変わらず。「これからもっとしびれる試合、震える試合がある。弱気にならずに」。決意を示す4番の放物線が、スタジアムを跳びはねさせた。
ロッテ唐川侑己投手が今季22試合目の登板で、嬉しい今季初勝利を挙げた。
「ひそかに欲しかったので、白星。別に、何がある訳じゃないんですけど」と話しながら、顔はニヤついた。
7月末から任される7回のマウンドに上がる。3人で抑えると、その裏に安田が決勝3ラン。「安田くん、さまさまですね」と感謝した。14球中8球が得意のカットボール。緩急も交ぜ「捕手陣が引き出してくれるので」と感謝する。防御率は0.83。抜群の安定感で沢村、益田につなぐ。
大型補強で迎えた今季を「秀平さん、美馬さん…そこから(沢村)拓一さんも入ってきて。ぼくが見てきた光景じゃないので、不思議な感じはしています」と笑う。優勝争いもやりがいを感じる。「若い選手も多いので1戦1戦必死にやっているのが、今の僕達の僕達の形だと思います」。ロッテ一筋13年、例年と違う何かを感じながら投げている。
苦い思い出を力に変えた。同点で迎えた7回1死二、三塁、カウント3−2。ロッテ・安田尚憲内野手(21)が西武5番手・森脇のカットボールを完璧に捉え、右翼席に決勝の6号3ランを運んだ。
「震える場面で回ってきたので、何とかランナーをかえすという気持ちで入りました」。
23試合ぶりの一発。ベンチの井口監督は満面の笑みだった。
忘れもしない1日の日本ハム戦。1点ビハインドの9回2死満塁で、フルカウントから見逃し三振に倒れた。外角低めの際どい球だったが、手が出なかった。「悔しかったし、振れなかったという後悔もあった」と安田。井口監督も「ヤス(安田)も最後、3−1から振らないと」と苦言を呈していた。
7回の打席前。ベンチで指揮官から「外野フライでいいので、気楽にいけ」とアドバイスをもらった。そして“一発回答”。期待に応えた4番に井口監督は「本人の中で色んな思いがあったと思うし、1番ホッとしてるんじゃないですか」と目を細めた。
前日2日からの西武3連戦でチームは日本一を達成した2005年の「誠ユニホーム」を着用している。チームは意地の逆転で連敗を止め、首位・ソフトバンクと2ゲーム差をキープした。
「このユニホームを着て、日本一を目指して突っ走りたい」。球場に集まった1万2508人の観客に向け、21歳の主砲が力強く宣言した。
苦い思い出を力に変えた。同点で迎えた7回1死二、三塁、カウント3−2。ロッテ・安田尚憲内野手(21)が西武5番手・森脇のカットボールを完璧に捉え、右翼席に決勝の6号3ランを運んだ。
「震える場面で回ってきたので、何とかランナーをかえすという気持ちで入りました」。
23試合ぶりの一発。チームの連敗を止める決勝弾に、ベンチの井口監督は満面の笑みだった。
忘れもしない1日の日本ハム戦。1点ビハインドの9回2死満塁で、フルカウントから見逃し三振に倒れた。外角低めの際どい球だったが、手が出なかった。「悔しかったし、振れなかったという後悔もあった」と安田。井口監督も「ヤス(安田)も最後、3−1から振らないと」と苦言を呈していた。
7回の打席前。ベンチで指揮官から「外野フライでいいので、気楽にいけ」とアドバイスをもらった。そして“一発回答”。期待に応えた4番に井口監督は「本人の中で色んな思いがあったと思うし、1番ホッとしてるんじゃないですか」と目を細めた。
前日2日からの西武3連戦でチームは日本一を達成した2005年の「誠ユニホーム」を着用している。
「このユニホームを着て、日本一を目指して突っ走りたい」。逆転勝利に歓喜する1万2508人のファンに向け、21歳の主砲が力強く宣言した。
ロッテの福田秀が同点3ランで劣勢を跳ね返した。0−3の6回無死一、二塁で右翼席へ4号をたたき込むと、7回には左翼の守備で、ファウルゾーンで飛球を好捕。攻守で逆転勝ちに貢献し「チーム全体で『勝つぞ』という気持ちでやれている」とうなずいた。
昨季まで所属したソフトバンクでは、毎年のように優勝争いを経験した。15年ぶりのリーグ優勝を狙うロッテには優勝を味わったことがある選手が少ない。「この状況をいい経験と捉えて、楽しむくらいの気持ちで」と心構えを語った。
ロッテは福田秀が0−3の6回、起死回生の同点3ランを放った。「みんながつないでくれたチャンス。うまく引っかかってくれた」と、無死一、二塁から宮川のフォークを右翼席に運んだ。
8月26日の楽天戦以来の4号。チーム25度目の逆転勝利について「投手陣が頑張ってくれている。これからは野手が頑張る」と、古巣を相手の首位争いに意欲を見せた。
ロッテは05年に12勝を挙げた球団OBの小林宏之氏が始球式に登板。同年まで現役でプレーした元同僚の初芝清氏を相手にストライクを投じ、初芝氏も豪快なスイングで盛り上げた。
球団設立70周年を記念した「チャンピオンシリーズ」として、背番号41の「誠ユニホーム」を着用した小林氏は「試合を重ねて好きになった。デザインが斬新だったし優勝もできたしね」。初芝氏は「色んなことを思い出す」と懐かしんだ。
ロッテの安田尚憲内野手(21)が23試合ぶりの一発で勝利をもたらした。
「何とか抜けてくれ、と思いながら走った。嬉しい」。
中盤まで3点を追う苦しい展開。6回に福田秀の3ランで同点とし、7回1死二、三塁で安田が打席に入ると、森脇の内角カットボールを右翼席へ運んだ。
1日の日本ハム戦(札幌ドーム)では1点を追う9回2死満塁の場面で、痛恨の見逃し三振を喫した。3ボール1ストライクからヒッティングゾーンに来たボールを見逃し、井口監督から「振らないと」と苦言を受けた。
日々成長。勝ち越しの6号3ランは、9月6日以来のソフトバンク戦以来、23試合ぶり。首位ソフトバンクとのし烈な首位争いが続く中、若き4番は「このまま突っ走っていきたい」と主砲の仕事を全うするつもりだ。
0−3の6回、ロッテ・福田秀が起死回生の同点3ランを放った。
「みんながつないでくれたチャンスだったので(走者)還せてよかった」。
無死一、二塁から宮川のフォークを右翼席に運んだ。8月26日・楽天戦(楽天生命)以来の4号3ラン。右恥骨筋損傷で一時は戦列を離れたが、ソフトバンクとの首位争いには欠かせない戦力だ。
ロッテOBの小林宏之氏が始球式に登板。05年に清水直行氏、渡辺俊介と先発3本柱として、12勝を挙げて日本一に輝いた当時の背番号41の「誠」ユニホームを着てマウンドに上がると、同年に日本一達成と同時に現役を引退した初芝清氏を打席に迎えて1球を投じた。
この日は球団設立70周年を記念した「70周年チャンピオンシリーズ」として行われた。
ロッテは3日の西武戦(ZOZOマリン)で「キシリトールスペシャルデー」を実施。球団設立70周年を記念した「70周年チャンピオンシリーズ」として球団OBである初芝清氏、小林宏之氏が始球式に登場する。また、キシリトールハンドタオルを来場者先着5000人に配布する。
配布は球場全ゲートにて開場時間である正午開始。
強いロッテがよみがえった。日本一になった05年の「誠ユニホーム」を着用し、西武に鮮やかに逆転勝ちした。6回に福田秀が、チームの16イニング連続無得点をストップする同点3ラン。7回に若き4番・安田が決勝3ランを放った。首位・ソフトバンクに2ゲーム差。昨季日本一の王者に切り込んでいく。
不屈の弾道がフェンスを越えた。21歳の4番・安田が“不敗弾”で試合を決めた。同点の7回、右翼席へ23試合ぶりの決勝6号3ラン。「勝負が決まる打席で結果が出て良かった」。アーチを架ければ6戦6勝。ロッテが50勝目を25度目の逆転勝ちで飾り、首位ソフトバンクにプレッシャーをかけた。
2日からの3連戦で着用しているユニホームは、袖が新選組の羽織をモチーフにしたギザギザ模様。優勝した05年の「誠ユニホーム」だ。15年前はシーズン2位からの優勝だったとはいえ、チーム打率2割8分2厘、同防御率3.21、貯金35と圧巻の成績を残した。一方で今季は打率2割4分台、防御率4点超…。05年に比べ、個の力が劣る中、V戦線に踏みとどまっている要因には数字に表れない采配の妙と巧みな編成がある。
井口監督は7回、打席に向かう安田を呼び止めた。「外野フライでいいから。気楽にいけよ」。好機で凡退が続いていた若き4番は「すごく気合が入った。(助言は)今年初めてだったので」と意気に感じ、結果で応えた。指揮官は選手の性格や状況によって要所で“魔法の言葉”をかける。メンタルに踏み込んだタクトが、接戦での勝負強さの一因となっている。
この日はソフトバンクからFAで獲得した福田秀が6回に同点3ランを放ち、リードした直後の8回を巨人からトレード加入した沢村が抑えた。05年はバレンタイン監督のホットラインに依存しがちだったが、今季は現場のニーズに応じたフロントによる適材適所の補強が光る。近年のドラフト指名選手には安田ら将来を嘱望される若手がズラリ。限られた予算での的確な編成もまた、現在の好位置を支えている。
05年のダイジェスト動画を見て士気を上げたという安田は「日本一目指して突っ走っていきたい」と力を込めた。ミステリアスなロッテが“得失点差”がマイナスのまま、最後にひょっこり頂点に立つかもしれない。
ロッテの安田尚憲内野手(21)が23試合ぶりの一発を放った。6回に福田秀の3ランで同点として迎えた7回1死二、三塁、森脇の内角カットボールを右翼席へ運んだ。
勝ち越しの6号3ランは、9月6日以来23試合ぶりのアーチ。首位ソフトバンクと2ゲーム差と落とせない戦いが続く中、若き4番が勝負所で価値ある一発を放った。
ロッテの若き主砲が一振りで試合を決めた。同点の7回1死二、三塁で21歳の4番・安田。23試合ぶりの一発となる決勝の6号3ラン。ソフトバンクと激しい首位争いを繰り広げる中、連敗を2で止めた値千金弾を右中間席にたたき込んだ。
「震える場面で回ってきた。三振だけは避けよう、何とかバットに当てようと思っていた」。福田秀から「ひるんだら負けだぞ」と助言を受け、井口監督には「外野フライでいいから気楽に打て」と背中を押された。フルカウントから強振した打球は最高の結果となった。
安田が本塁打を放った今季6戦は無敗。「土壇場でバットを振れる、結果を出せるバッターになりたい」。目指すは逆転優勝に導く本塁打の量産。不敗神話を継続していく。
ロッテは3点リードの8回に沢村が登板した。前日に決勝本塁打を許したメヒアを打ち取るなどして、8回の1イニングを無失点。移籍後6ホールド目をマークした。
巨人からの移籍後11試合目の登板。先頭の森は追い込んでから外のスプリットで空振り三振を奪った。続くメヒアは前日決勝本塁打を許した相手だったが、内角への初球でバットをへし折り、遊ゴロに打ち取った。
この日、本塁打を打っている栗山に対しては四球。続く中村を遊ゴロに仕留め、8回の1イニングを無失点で抑えた。
前日は同点の延長10回に登板し、メヒアに痛恨の勝ち越し弾を許した。ロッテでの初被本塁打で、移籍後初黒星を喫したばかりだったが、翌日にしっかりとリベンジを果たした。
2位のロッテが福田秀と安田の2本の3ランで鮮やかに逆転勝ちをおさめ、連敗を2で止めた。今季50勝目で、首位ソフトバンクに食らいついている。7回から登板した唐川に白星がついて、今季初勝利。8回は沢村が前日に決勝本塁打を許したメヒアのバットをへし折って抑えるなど八回を0封。9回は益田が締めた。
先発の中村稔は2回に栗山に11号ソロを、5回には木村から6号2ランを浴び、5回3安打ながら3失点を喫していた(自責は1)。
しかし、3点を追う6回に福田秀が宮川に対し無死一、二塁から右翼席への同点3ランを放つと、7回には森脇から2つの四球を選び、菅野が送って1死二、三塁とチャンスをお膳立て。ここで4番・安田が右中間へ6号3ランを放り込み、勝ち越した。
継投も同点だった7回から唐川を投入。打者3人で抑えて、攻撃へのリズムを作った。直後に安田の勝ち越し弾が出たため、唐川に今季初白星がついた。
8回は沢村が巨人からの移籍後11試合目の登板。先頭の森は追い込んでから外のスプリットで空振り三振を奪った。続くメヒアは内角への初球でバットをへし折り、遊ゴロに打ち取った。前日延長10回に決勝本塁打を許した相手に、リベンジを達成。移籍後6ホールド目をマークした。
栗山に対しては四球を出したものの、続く中村を遊ゴロに仕留め、8回の1イニングを無失点で抑えた。
9回は守護神・益田が抑えた。
ロッテの若き4番・安田が勝ち越し6号3ランを放った。
同点で迎えた7回、先頭の荻野、続くマーティンが連続して四球で出塁し、菅野が犠打で1死二、三塁と絶好機で打席に入った。西武の森脇との対戦はフルカウントからスイングし、右中間スタンドにアーチをかけた。
劣勢だったロッテが福田秀の3ランで追い付いた。
5回までに栗山の11号ソロ、木村の6号2ランで3点を奪われたロッテは6回、西武の4番手・宮川から安田が四球、井上が右翼線に落ちるヒットで続き無死一、二塁とした。
ここで福田秀がカウント1−2からライトスタンドに放り込む同点4号3ラン。本拠地のファンを沸かせた。
「70周年チャンピオンシリーズ」の一環で、始球式に05年日本一メンバーの小林宏之氏、初芝清氏が登場した。
打席で待ち構える初芝氏に、小林宏氏がマウンドから軽やかに投球。初芝氏が空振りし、球場内のファンを盛り上げた。