わたしはかもめ2020年鴎の便り(10月)

便

10月8日

1差ロッテさあ首位攻防戦「ここぞ」で3連投も解禁[ニッカン]

コロナ禍に見舞われながらも首位と1ゲーム差に付けるロッテが、ソフトバンクとの首位攻防3連戦に乗り込む。オリックス戦が降雨中止になった8日、井口監督は「1試合、1試合勝っていくだけ。今のチームでどう攻略していくか考えながらやっていきたい」。13選手入れ替えとなった面々を適材適所にはめ、追いつき追い越す覚悟でいる。

1番打者にはここ2戦でルーキー高部、2年目の藤原と若手を起用。藤原は快勝した7日の試合で1安打1犠打と貢献した。「そこに他の選手も入ってきますし、相性を見ながら決めていく」と、タカ投手陣のタイプを見極めて切り込み隊長を選定する。

リリーフ陣には「ここぞ」の場面に備え、3連投を控えさせてきた。今季3日連続登板は益田の1度だけ。「金土日なんでね。3連投いけたらと思ってますけど。状況と選手のコンディションを見て」。「ここぞ」は目前に迫る。

勝ちパターンの唐川、沢村、益田につなぐため、二木が先陣を切る。ソフトバンク戦は昨季4勝、今季2勝。2日の西武戦も8回無失点と安定している。「コロナで人がいないから頑張らないとっていうよりは、優勝争いしてるから負けられないって思いの方が、僕の中では強い」。1ゲーム差。初戦で詰める。

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ロッテ入りチェンが15日楽天戦ぶっつけ先発へ[ニッカン]

ロッテの新外国人左腕、チェン・ウェイン投手(35)が8日、ZOZOマリンでの練習でシート打撃に登板し、入団後初めて打者を相手に投げた。中村奨ら、のべ13人に51球を投げて安打性の当たりは1本。2三振を奪い、最速147キロを計測した。「久々に投げることができて嬉しかった。いい準備ができました。試合に向けてしっかり調整したい」と意気込んだ。

新型コロナウイルス陽性が判明した岩下の穴を埋めるべく、15日の楽天戦(ZOZOマリン)に先発することが有力。当初はこの日、イースタン・リーグで実戦登板する予定だったが、チーム内感染拡大の影響で2軍戦も中止に。ぶっつけ本番で1軍戦を迎えることになる。井口監督は「低めに丁寧にキレのある球を投げていた。マリンのマウンドで今日しっかりできたんでね。先発が楽しみです」と期待した。

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ロッテ2年目の古谷が雨天中止で1軍デビューお預け[ニッカン]

ロッテ高卒2年目右腕、古谷拓郎投手の1軍デビューが雨で流れた。

新型コロナウイルス陽性の岩下に代わってオリックス戦で初先発の予定だったが、雨天中止に。

3月にもヤクルトとのオープン戦先発が流れ「今年はちょっと天気が…。コントロールできるところではないので気持ちをしっかりつくりたい」と準備したが、かなわなかった。井口監督は「せっかく先発でしたけどね。次回またチャンスがあったら」と思いやった。

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ロッテの“救世主”チェン・ウェイン、15日ぶっつけ先発!井口監督「楽しみ」[サンスポ]

パ・リーグ2位のロッテは8日、オリックス戦(ZOZOマリン)が雨天中止となり、9日からのソフトバンクとの首位攻防3連戦(ペイペイドーム)、3位・楽天との3連戦(ZOZOマリン)に向けて、本拠地で調整した。新外国人のチェン・ウェイン投手(35)は、実戦形式に初登板して快投を披露。新型コロナウイルス感染などで13選手が離脱したチームは“恵みの雨”と“救世主”の存在を後押しに、いざ敵地に乗り込む。

“天下分け目の1週間”を前にした小休止にも、井口監督は表情を緩めず、逆転優勝への山場を見据えた。

「今のチームで、どう(ソフトバンクを)攻略していくかを考えたい」。

オリックス戦が雨天中止となり、若手選手らがグラウンドで練習。チームは9日に福岡へ移動し、首位攻防3連戦に臨む。

主力選手に新型コロナウイルスの感染者が続出したロッテ。13選手が離脱し、この日はPCR検査で陽性判定が出た岩下に代わって1軍デビューとなる高卒2年目右腕、古谷の先発登板が予告されていた。苦しい選手運用を強いられる中で恵みの雨といえた。

ZOZOマリンには“救世主”も登場した。9月に電撃加入した日米通算95勝左腕、チェン・ウェインが来日初の実戦形式となるシート打撃に登板。中村奨ら打者13人に51球を投げ、安打性の当たりは1本のみ。最速147キロを計測し、2三振も奪う快投を見せた。

9月19日の来日までは出身地の台湾で大学生らと実戦形式で調整し、2週間の隔離期間を経て今月4日にチームに合流。本来はこの日、2軍戦に登板予定だったがコロナ禍で中止となり、急遽実戦の場が設けられた。

助っ人左腕は「久々に投げることができて嬉しかった。いい準備ができました」。見守った指揮官も「低めに丁寧に切れのある球を投げていた。次の先発が楽しみ。マリンのマウンドでしっかりできたので、来週良い形でいけるかと思います」と期待。ぶっつけ本番で、15日の楽天戦先発が正式に決まった。

ソフトバンクが8日の西武戦に引き分け、ゲーム差は1のまま。まず重要な首位攻防のカード初戦へ、井口監督は「しっかり初戦を取れるように」と集中した。先発には、対ソフトバンク6連勝中の二木を送り込む。

コロナには負けない−。今季10勝4敗1分けと相性のいいライバルをたたき、この窮地から浮上する。

◇平均年俸、最下位vs1位

“天王山”では年俸にも注目!1軍の計13選手が離脱したロッテはスタメンの年俸1億円超えがマーティン1人。ソフトバンクは柳田、中村晃らが並ぶ。今年6月に発表された調査結果によると、選手会に加入する支配下選手の球団別平均はソフトバンクが7131万円でトップ。ロッテは最下位で3035万円だった。ちなみに年俸3000万円でロッテ入りしたチェン・ウェインは、昨季所属のマーリンズ時代には5年88億円の契約を結んでいた。

チェン・ウェイン(陳偉殷)
1985年7月21日生まれ、35歳。台湾出身。2004年に中日に入団し、09年に最優秀防御率を獲得。10年に13勝をマークするなど日本通算127試合で36勝30敗1S、防御率2.59。12年にオリオールズへ移籍。14年に16勝をマークするなどメジャーで3度の2桁勝利を挙げ同通算59勝51敗。マーリンズを経て今季はマリナーズとマイナー契約。6月に自由契約となり、9月にロッテ加入。183センチ、90キロ。左投げ右打ち。年俸3000万円。背番号58。

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鷹に6連勝中のロッテ・二木が先陣「いつも通り精一杯の投球を」[サンスポ]

9日のソフトバンクとのカード初戦で先発を託されるのは、昨季からソフトバンク戦6連勝中のロッテ・二木。「ゲーム差などは考えず、いつも通り自分の精一杯の投球をできるように」と8日、気合を込めた。同じ高卒入団で1学年下の岩下をはじめ、同僚に感染者が出て、自身も4日にPCR検査を受けた。最初は動揺もあったというが「前日(7日)も勝てたので、気持ち的に落ちていることはない」と力強くうなずいた。

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ロッテ、チェン・ウェインが初実戦、井口監督「切れのある球を投げていた」[サンスポ]

ロッテのチェン・ウェインが9月19日に来日後初めての実戦となるシート打撃に登板した。打者13人に対して51球を投げ、安打性の当たりは1本のみで最速147キロだった。2週間の隔離期間を経ての投球に「久々に投げることができて嬉しかった」と喜んだ。

当初は2軍で調整登板する予定だったが、球団内で新型コロナウイルスの感染が広まり中止となった。本拠地で行われる15日の楽天戦で初先発する見込みで、井口監督は「切れのある球を投げていた。いい形で臨めると思う」と期待した。

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ロッテに恵みの雨、首位攻防3連戦で“3本の矢”フル回転解禁[スポニチ]

ロッテが「恵みの雨」を追い風にする。オリックス戦の雨天中止が午後1時30分に決まるとすぐ、井口監督は、9日からのソフトバンクとの首位攻防3連戦(ペイペイドーム)へ気持ちを切り替えた。

「一戦一戦勝っていくだけ。やることは一緒。今のチームでどうやって攻略していくかを考えながら戦う」。

新型コロナウイルス感染の影響で、濃厚接触者も含め投手4人、野手9人が離脱。大幅な戦力ダウンを余儀なくされた非常事態だけに、中止は朗報だ。

1日空いたことで、秘策を繰り出す選択肢も生まれた。最強ブルペン陣の3連投「解禁」だ。開幕から先発ローテーションを守り、5勝を挙げている岩下が4日に陽性判定を受けたが、守護神・益田、セットアッパーを任される沢村、唐川による「勝ちパターン」は健在。強みを生かさない手はない。

ここまではシーズン終盤を見据え、リリーフ陣に負担がかからないよう工夫。基本的に3連投を控え、1週間の登板も3度までに抑えてきた。そのため好不調の波が小さく、益田はリーグトップの28セーブ、唐川も23試合に登板しわずか2失点。巨人から移籍加入した沢村は160キロに迫る剛速球に150キロ超のスプリットで相手を圧倒している。

3日連続登板は9月3〜5日に益田が行った1度だけ。指揮官は「まだ20試合以上あるから、コンディションを見ながら」と前置きしながらも「金、土、日曜なので、3連投いければと思っています」と月曜が空き日であることも念頭に置いた。05年以来のリーグ制覇へ、勝負手を打つ。

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ロッテ、ソフトBキラーの二木が先陣、気合十分「優勝争いしている」[スポニチ]

ロッテはソフトバンクに昨季から6連勝中の二木が3連戦の先陣を切る。

「クリーンアップに走者をためて回すと打率も高いし、長打もあるので気をつけたい」。コロナ禍で戦力ダウンしている中での大役だが「“コロナで人がいないから頑張ろう”という感じよりも、僕の中では“優勝争いしている”方が強い」と表情を引き締めた。

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ロッテ、チェン・ウェイン、15日楽天戦で初先発へ、異例の「ぶっつけ本番」[スポニチ]

ロッテに新加入したチェン・ウェイン(前マリナーズ)が、本拠地でシート打撃に登板した。4日に合流していた左腕は中村奨、福田光ら打者13人に対し、51球を投げて安打性は1本、2三振を奪った。最速147キロを計測し「今日は久々に投げることができてよかった。試合に向けてしっかり調整して頑張りたい」とコメント。15日の楽天戦(ZOZOマリン)での初先発が有力だ。

実戦を経ずに異例の「ぶっつけ本番」となる。本来はこの日、2軍で調整登板を行う予定だったが、今回のコロナ大量感染により中止。米国では今春オープン戦の2試合に登板しただけだが、井口監督は「低めに丁寧に切れのある球を投げてくれた。マリンのマウンドでしっかりとできた」と合格点を与えた。

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ロッテ、チェン・ウェインがシート打撃登板、最速147キロを計測「いい準備ができた」[スポニチ]

ロッテに新加入したチェン・ウェインがZOZOマリンでシート打撃に登板。打者13人に対し、51球を投げて安打性は1本、2奪三振だった。

最速147キロも計測した左腕は「今日は久々に投げることができて嬉しかった。いい準備ができた。試合に向けてしっかり調整して頑張りたい」とコメント。井口監督は来週中に先発で1軍デビューさせる考えを示している。

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ロッテ・井口監督、9日からソフトBと首位攻防戦、コロナ禍でも「やることは一緒」[スポニチ]

8日のオリックス戦が雨天中止となったロッテ・井口監督は、9日からの首位攻防となるソフトバンク3連戦戦に向け、「1試合1試合勝っていくだけ。やることは一緒。今のチームでどうやって攻略していくか」と、コロナ禍でメンバーが入れ替わってもいつも通り戦うことを宣言した。

また、この日の練習ではZOZOマリンのマウンドを使って、新加入したチェン・ウェインがシート打撃に登板した。視察した指揮官は「チェンは打者を相手にシート打撃を投げました。丁寧にキレのいい球を投げてくれた。(先発予定は)来週ですね」と明かし、順当ならば15日の楽天戦(ZOZOマリン)が有力となる。

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コロナ禍で恵の雨…危機的状況の中、3つのプラス要素[報知]

コロナ禍のロッテが天を味方につけ、9日からソフトバンクとの首位攻防3連戦(ペイペイD)に臨む。8日のオリックス戦(ZOZO)は雨天中止。新型コロナウイルス感染者8人、濃厚接触者5人の計13選手が離脱中という危機的状況だが、恵みの雨が3つのプラス要素を生んだ。

(1)谷間解消
この日は感染した岩下に代わり高卒2年目の古谷がプロ初登板予定だったが、次週15日の楽天戦(ZOZO)には新加入のチェン・ウェインが間に合う。この日はZOZOでシート打撃に登板。井口監督は「低めにキレのある球を投げていた」とゴーサインを出した。
(2)3連投OK
6連戦の3戦目が中止になり、9日からの直接対決で強力救援陣の3連投が可能に。指揮官は「状況次第だが、3連投いければ」と沢村らのフル回転を視野に入れた。
(3)振り替え試合
この日の中止分は11月に組み込まれる可能性が高く、コロナで離脱中の荻野ら主力の復帰が見込まれる。

9日に先発する二木は昨季からソフトバンクに6連勝中。「コロナで人がいないからというより、優勝争いをしているので負けられない」と力を込めた。チームも今季ホークスに10勝4敗1分け。逆境を乗り越え、8月22日以来の首位を狙う。

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ロッテ・チェン、打者13人に安打性1本、最速147キロ、来日後初のシート登板[デイリー]

ロッテのチェン・ウェイン投手(35)が8日、ZOZOマリンスタジアムで9月19日の来日後初の実戦形式練習となるシート打撃に登板した。打者13人に対して51球を投げ、安打性の当たりは1本のみで最速は147キロを計測した。

2週間の隔離期間を経ての投球に「久々に投げることができて嬉しかった。いい準備ができた。試合に向けてしっかり調整して頑張りたい」と喜んだ。

当初は2軍で調整登板する予定だったが、球団内で新型コロナウイルスの感染が広まり中止となった。本拠地で行われる15日の楽天戦で初先発する見込みで、井口監督は「切れのある球を投げていた。いい形で臨めると思う」と期待した。

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ロッテ、オリックス戦は雨天中止…コロナ禍に見舞われるも首位と1差[デイリー]

8日に予定されていたプロ野球、ロッテ−オリックス戦(ZOZOマリン)は雨天のため中止が決定した。

前日7日の同カードでは、コロナ禍に見舞われているロッテが一丸で勝利し、首位ソフトバンクに1差としていた。

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「覇気が出ていない」好機到来のはずなのに…、ロッテ若手に専門家が感じた物足りなさ[Full-Count]

◇ヤクルトで活躍し、ソフトバンクでコーチを務めた飯田哲也氏

主力が新型コロナウイルスの陽性判定を受けて大量離脱したロッテが、7日に本拠地ZOZOマリンスタジアムで行われたオリックス戦に勝利した。1番には期待の高卒2年目・藤原が、9番には2試合続けてソフトバンクから加入した22歳の内野手・茶谷が先発起用された。藤原は今季初先発初安打を放ったが、茶谷は無安打。昨年までソフトバンクでコーチを務めていた野球解説者・飯田哲也氏が首脳陣の目線で若手達に求めたいことを解説した。

大量入れ替え後、初勝利を収めたロッテ。チームにとってはピンチではあるが、昇格してきた若手にとっては大きなチャンス。飯田氏はどのようにハツラツとプレーをするのか気になったが、なかなかその様子を見ることはできなかったという。チーム事情で、良い状態で1軍昇格をしていないのは仕方ない。だが、もっと積極性を持ってもいいのではないかと感じた。

初回先頭、藤原はオリックス先発左腕・アルバースの前に見逃し三振に倒れた。2球ストライクを見逃して、追い込まれた。1球ファウル、1球ボールで、1ストライク2ボールからの内角球に手が出なかった。2打席目は力のない投ゴロに倒れた。

「ダメでも、もっと振っていって欲しかったという印象です。うまくやろうとか、ヒットを打とうという意識よりも、このチャンスをモノにするぞ!という気概が2打席目までには感じられませんでした。藤原も茶谷も覇気が出ていませんでした。もっと思い切ってやれよ、とってベンチで言われていたと思います」。

2回の左翼守備で藤原はジョーンズのフラフラと上がった打球を三塁の安田とお見合いし、二塁打にしてしまった。慣れない球場、緊張もあっただろうが、仕方ないでは済ますことのできないプレーだった。

「外野手としては(今季)初のナイターは怖いです。ZOZOマリンスタジアムの風、今季初の1軍スタメン、そしてナイター…乗り越えないといけません。昨年、チャンスを何度ももらっているので、自分が何とかしないといけない。首脳陣からすると、成長しているなと昨年から変わったところを見せて欲しい。昨年と同じだったり、楽しみだなと思えないと使えないと思います」。

第3打席ではそれまでとは違う藤原の表情が見られた。気持ちも吹っ切れたように、初球から思い切ってスイング。見事に右前へと今季初安打をマーク。第4打席ではしっかりと送りバントを決め、続く、中村奨のダメ押し犠飛につなげた。

「ああいう風に初球から振っていったら、結果がよくなるケースは多いです。ボールを見ていくよりも、振っていってわかることがあります。タイミングも図れます。見逃して、ストライクを取られると焦ってしまい、ボール球も振るようになってしまう。1番打者はどんどん振っていかないといけない。三振してもいいんです。ただ、三振の仕方がよくない」。

ヤクルトのリードオフマンとして黄金期を支えた飯田氏の“1番論”は積極性を失わないこと。藤原へは期待を込めて、そこを求めた。ただ3打席目で結果が出て、藤原はいい形で試合を終えることができたため、次戦への期待感が膨らむ。

◇茶谷は「応援したくなる選手」、ソフトバンクコーチ時代にファームで指導

一方、9番・遊撃でスタメン出場した同じ昇格組の茶谷は3打数無安打と結果を残せなかった。ソフトバンクの育成契約の打診を断り、ロッテに移籍した茶谷とはファームで一緒に過ごした飯田氏。特別な思いを持ちながら、ロッテでの奮闘ぶりを見つめている。

「この2試合で茶谷のいいところが見つからなかったですね。彼は思い切りのいい打撃が持ち味。すごく練習をする子で、ずっと練習をしていた印象を持っていて、応援したくなる選手です。力のある打者。僕はアベレージヒッターを目指せると思って、指導をしてきました」。

パワーはあるが、ホームランバッターではないと分析し、確率を上げるような練習を一緒にやってきた。ソフトバンクではうまく導くことができなかった後悔の思いもあり、飯田氏は茶谷の新天地の活躍を祈っている。

「ホークスとしては松田の後釜のように育てたいと、サードやショートをやらせていました。この日の試合は持ち味を発揮するどころか、1軍の試合ということでどこか自信がなさそうにやっていましたね。失敗するのは当たり前、使っている監督の方が悪いくらいの気持ちでやってもらいたいです」。

大量入れ替えのロッテのチーム状況といえども、残されたチャンスはそうないと、飯田氏は予測する。

「茶谷は振りにいっていないので、凡打になってもいい。このままでは次の試合に、使おうという気持ちに首脳陣はならない。本人達もやってやるぞと思っていると思うけど、それを見せて欲しいですね」。

茶谷に頑張りを無駄にして欲しくないというエールでもあった。

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主力の打順を“凝縮”…大量入れ替え後初勝利のロッテ、戦いが不変だった理由[Full-Count]

◇ヤクルトで活躍し、ソフトバンクでコーチも務めた飯田哲也氏が解説

主力が新型コロナウイルスに感染して大量離脱したロッテが、チーム一丸となり、大きな1勝を手にした。7日の本拠地でのオリックス戦。初回2死から相手のミスから掴んだ好機に、井上の13号3ランで先制。先発・小島が6回1失点で粘ると、7回を唐川、8回を澤村、9回を益田が締めた。これまでと変わらぬパターンで勝利を収め、離脱の不安を感じさせない戦いだった。野球解説者の飯田哲也さんに試合のポイントを振り返ってもらった。この1勝が持つ意味とは…。

試合そのものを振り返ると、ロッテが初回、オリックスの“ミス”に乗じて得点、それも3点を奪えたことが大きかった。2死からマーティンの右安打の後、安田の打球は二塁後方へ。遊撃の安達が捕球したが、難しい体勢から二塁へ転送するも、間に合わず。一塁に投げていれば間に合うタイミングのように見えた。一、二塁から、井上の3ランが生まれた。

「相手がミスをしてくれたところの本塁打が大きかったですね。ロッテらしい戦いができた。ミスで点がしっかりと取れるのは強い。相手のダメージを考えても、大きい3点でした。それでピッチャーも楽に投げられましたね」。

先発の小島は6回まで6安打されたが粘りの投球でオリックス打線を封じた。1失点でマウンドを降り、7回以降は、盤石の勝利の方程式へ。7回を唐川、8回を澤村、9回は益田がピンチ招くも無失点で切り抜けた。

「これまで通り、終盤の投手がいいので、そこまでにリードをすればいい。益田は褒められた内容ではなかったですが、満塁で大下をフルカウントからチェンジアップで空振り三振に打ち取ったところは見事。なかなかああいう展開であの球は投げられないし、バッテリーの信頼感があってこそと感じました。大幅なメンバー入れ替えで代打や控えの層は薄くなっているため、逆転勝ちとかは望めない。今のチーム編成だと逃げ切って勝つというのが1番、確率が高いので、今日のような勝ち方が1番いい」。

◇打順は2〜7番に主力打者を“凝縮”して流れを、1番と下位に若手を起用

コロナ禍で大量入れ替えとなった前後のスタメンを比較すると、1番・荻野、3番・菅野、9番・藤岡が抜け、前夜とこの試合は2〜7番に他のスタメン選手を“凝縮”させ、1番、8〜9番に若手を抜擢。6日はルーキーの高部、この日は高卒2年目の藤原を1番に起用。たとえ、昇格組が力を発揮できなくても、従来のメンバーで点が取れる打順を井口監督は組んでいた。

「ロッテとしては中軸で点が取れないと厳しい展開でしたが、しっかりと形になったのでよかったと思います。中村奨が2番にいることで、1番打者が倒れても、中村がその役割になれますし、チャンスで回ってくればポイントゲッターにもなれる。人数が減っても野球は変わってない。変える必要なく野球ができているのは、このような打順を組んでいること、その意図を選手が把握して、役割を担っているのが大きいですね」。

3−1、2点リードの7回1死二、三塁ではその中村奨が追加点となる中犠飛。大きな1点が入り、勝負あった。その直前には、藤原がしっかりと送りバントで御膳立てしていることも見逃せない。中村奨はヒットこそ出ていないが、送りバントや犠飛などで勝利に貢献した。

「井口監督が言っていたように、藤原ら若手にはチャンス。中軸で打って、投手で勝った。こういう野球を首脳陣が考え、先輩達がやってくれているのだから、のびのびとやればいい。この若手が出てきたら、またさらに良くなるんじゃないかなと思います。安心はできませんが、前向きになれる要素。監督は若手出てこいと思っているはずですよ」。

優勝を争うチームには勢いも必要だ。ピンチをチャンスに変え、さらにチーム力を伸ばそうとするロッテ・井口監督のタクトが見て取れた。

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