楽天は1−1の6回に浅村の31号ソロで勝ち越し、9回に辰己の適時打と石原の適時二塁打で突き放した。涌井が7回1失点でリーグトップの11勝目。ロッテは再三の好機を生かせず、藤原の初回先頭打者本塁打の1点に終わった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
東北楽天 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 4 |
千葉ロッテ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
ロッテにとっては光が見えてくるチェン・ウェインの初登板と言えた。初回から制球は安定していた。中日時代のスピードはないように感じたが、ボールにキレはあり、緩急のあるピッチングはさすが。楽天からすれば初対戦ということもあり、2巡目以降にどれだけ対応できるか、という意識で見ていた。
6回でマウンドを降りたが、初登板としては良かった。もっと良くなりそうな期待を抱かせる内容だった。若干、コントロールが甘いなというボールもあったが、そこはさらに良くなっていくだろう。何より、全ての球種でストライクが取れる、ストライクに困っていない、そこに安心感がある。
恐らく初対戦となる打者にとっては、チェンのボールは球速よりも速く感じるだろう。スピードで測れないボールのキレというもので、カーブ、スライダー、チェンジアップを織り交ぜ、効果的にストレートを速く感じさせていた。
この試合で勝ち星はつかなかったが、それは打線が涌井を打ちあぐねたことによるもの。むしろ、チェンの投球を見て、誰もが安心したと思う。6回、3度目の対戦となった浅村にストレートを左翼に運ばれたが、今後はスタミナを念頭に置いたピッチングが課題になってくる。
先発の一角だった岩下が離脱しているが、その穴を埋めて余りある力を見せた。これでチェン・ウェインの存在は重要な柱になったと言える。
ロッテに新加入したチェン・ウェイン投手の9年ぶり日本勝利はならなかった。3回までは直球、スライダー、カーブ、チェンジアップが面白いように決まって無失点。4回以降はやや疲れたか「ボールが先行してしまい、カウントを悪くしてしまったのが悔しいです。そこが反省点だと思うので今後は修正していきたい」。1点リードの4回にロメロの犠飛で追いつかれると、6回には浅村にカウント3−1から真ん中140キロ直球を左翼席へ運ばれた。
それでも6回で自責点2とクオリティースタートは達成。9月19日の来日まで、台湾で大学生やアマ選手に投げて感覚を保ってきたが、ロッテ加入後は自宅での隔離生活もあり、試合形式のフリー打撃に1度投げただけのぶっつけ本番。「緊張しました。久しぶりの先発というのもあり、先頭バッターの時はちょっと頭が真っ白になりました」という状況で、メジャー59勝の実力の片鱗は見せた。
井口監督は「しっかり試合をつくってくれましたし、次も期待したい」と評価した。今季もマーリンズから2200万ドル(約24億2000万円)を支払われる左腕は、次回登板で中日時代の11年10月2日阪神戦以来となるNPB勝利を目指す。
ロッテ藤原恭大外野手がプロ初アーチを先頭打者初球本塁打で飾った。「1打席目の初めから常にホームランを狙っている」という男は初回、楽天涌井の初球143キロ直球を迷わずスイング。「ちょっと遅れたというかタイミングが合わなかったんですけど体が回ってくれました」。
右翼席中段へたたき込んだ。両親がZOZOマリンに観戦に訪れており、記念のボールは最高のプレゼントとなった。コロナで療養中の選手達も戻ってくるが「まずは1打席1打席を大切に成長して最終的にレギュラーを取れたらいい」と自分の打撃に集中する。
ロッテに新加入したチェン・ウェインの9年ぶり日本勝利はならなかった。3回までは直球、スライダー、カーブ、チェンジアップが面白いように決まって無失点。4回以降はやや疲れたか「ボールが先行してしまい、カウントを悪くしてしまったのが悔しいです。そこが反省点だと思うので今後は修正していきたい」。1点リードの4回にロメロの犠飛で追いつかれると、6回には浅村にカウント3−1から真ん中140キロ直球を左翼席へ運ばれた。
それでも6回で自責点2とクオリティースタートは達成。ロッテ加入後は自宅での隔離生活もあり、試合形式のフリー打撃に1度投げただけのぶっつけ本番。「緊張しました。久しぶりの先発というのもあり、先頭バッターの時はちょっと頭が真っ白になりました」という状況で、メジャー59勝の実力の片鱗は見せた。井口監督も「しっかり試合をつくってくれましたし、次も期待したい」。今季もマーリンズから2200万ドル(約24億2000万円)を支払われる左腕は、次回登板で中日時代の11年10月2日阪神戦以来となるNPB勝利を目指す。
ロッテ加入初先発で6回7安打2失点のチェン・ウェイン投手のコメント。
ロッテ藤原恭大外野手(20)が、プロ初アーチを放った。
ロッテ藤原が先頭打者本塁打。プロ初本塁打が先頭打者本塁打はプロ野球45人目。ロッテでは53年栗木孝幸、54年橋本力、15年中村奨吾に次いで4人目となった。藤原は20歳5ヶ月。ロッテの先頭打者本塁打では、63年7月16日南海戦の石谷訓啓(20歳9カ月)を上回る球団史上最年少。
ロッテ藤原恭大外野手(20)が、プロ初アーチを放った。
「1番左翼」でスタメン出場。1回、相手先発涌井の初球143キロ直球を右翼席中段へ運んだ。
「打ったボールは何ですかね。ちょっと沈んだ感じもしましたが、よく覚えていません。体が勝手に反応しました。初ホームランはとても嬉しいです。今日も勝てるように次の打席からも全力で頑張ります」と喜んだ。
ロッテに新加入のチェン・ウェイン投手(35)が、台湾の頼清徳副総統(61)から応援を受けた。
初先発となる楽天戦に向けて大統領府でビデオメッセージを録画したという。チェン・ウェインの公式フェイスブックは「加油(頑張れ)!陳偉殷(チェン・ウェイン)!」と書かれた応援タオルを両手で広げている頼副総統の写真をアップし「謝謝(ありがとう)副総統」とコメントを添えた。
ロッテがさらなるファンの後押しを受け、74年以来、46年ぶりとなるリーグ1位でのパ・リーグ制覇へ突き進む。
14日、17日の日本ハム戦(ZOZOマリン、午後2時)で、ビジターユニホームを着用する「BLACK BLACK」イベントを開催し「BLACKポンチョ」を来場者先着8000人にプレゼントすると発表した。配布はスタジアム外周配布ステーションで、当日の観戦チケット(ビジター外野応援席を除く)を持っているファンに対し、午前11時から行う。
ロッテ広報室は「BLACK BLACKイベントの開催は佐藤選手のプロ初本塁打やマーティン選手の1試合2本塁打などで8−5で勝利した9月3日の西武戦以来、今季2回目であり、2007年から14年連続で開催している毎年恒例のイベントです。ぜひ楽しみにしてください!」とコメントした。
ロッテのチェン・ウェイン投手(35)が日本球界復帰後初登板に臨む。NPBでの公式戦登板は11年10月20日広島戦以来で、白星は11年10月2日阪神戦が最後。復帰後初登板で9年ぶり勝利を目指す。
ロッテのチェン・ウェイン投手(35)が移籍後初登板。6回7安打2失点で先発の役割は果たしたが、チームは痛い敗戦で首位・ソフトバンクと3ゲーム差に開いた。
「緊張しました。3回くらいまでは良かったが、途中からボールが先行してしまいカウントを悪くしてしまったのが悔しい」。
4日に入団会見を開いたばかり。コロナ禍でぶっつけ本番となったマウンドだが、直球は最速144キロを計測し、スライダーやチェンジアップの切れ味は健在だった。
1回先頭の小深田はスライダーで3球三振に仕留めた。4回はロメロに右犠飛、6回は浅村に左越えソロを浴びたが、今後の登板に期待を持たせる投球内容だった。
残り3試合の登板が可能。井口監督は「次も期待したい」と日米通算95勝左腕をV争いのキーマンに指名した。
ロッテの藤原がプロ2年目で初本塁打を放った。涌井が初球に投じた速球を右翼席中段へ運ぶ初回先頭打者本塁打。通算41打席目での一発を「打った球はよく覚えていない。ちょっとタイミングが崩れたが、体が勝手に反応した。嬉しい」と初々しく振り返った。
3回には、2ボール2ストライクから、低めに落ちるシンカーを巧みに中前へはじき返し、4試合ぶりプロ2度目の複数安打をマーク。長打狙いと出塁重視の打撃を使い分け「1つの打撃では通用しない。追い込まれてからはポイントを中に入れて、打ち方を変えている」と自信を示した。
13日から両親が観戦に訪れているという。記念のホームランボールはロッカールームに届き「両親に渡せればいいかなと思う」とはにかんだ。
2位ロッテは3番マーティン、4番安田が好機で打てず、首位ソフトバンクとのゲーム差が3に広がった。1−0の3回1死一、二塁からともに中飛に打ち取られ、1−1の5回1死満塁ではマーティンが二飛、安田が空振り三振に倒れた。
井口監督は「5回のチャンスで点が取れず、流れが向こうにいってしまった」と残念がった。藤原、加藤の1、2番コンビが好機を演出しただけに「中軸が打たないと勝てない」と厳しい表情だった。
1974年以来、46年ぶりとなる勝率1位でのリーグ優勝を目指すロッテが14日、本拠地で行われる17日の日本ハム戦(ZOZOマリン)でビジターユニホームを着用する「BLACK BLACK」イベントを開催すると発表。当日は来場者先着8000人に「BLACKポンチョ」がプレゼントされる。
プレゼントの配布は当日の観戦チケット(ビジター外野応援席を除く)所持者を対象に球場外周配布ステーションで午前11時から行われる。
同イベントは2007年から14年連続で開催されている恒例イベントで、今季は新人・佐藤のプロ初本塁打やマーティンの1試合2本塁打が飛び出し西武に勝利した9月3日以来2度目となる。球団広報は「ぜひ楽しみにしてください!」と来場を呼びかけた。
超積極的な思考で、歴史に名前を刻んだ。ロッテ・藤原は「1打席目の1球目から、本塁打をいつも狙っている」と言った。50メートル5秒7の快足だが、2年目を迎えても「トリプルスリー」という将来の目標は変わらない。
初回だ。1番で起用され、涌井の初球を右翼席へ運んだ。「1、2の3が崩れてタイミングが遅れたけど、体が反応してくれた」。通算41打席目で待望のプロ1号。メモリアルを先頭打者で、しかも初球打ちで決めた。球団初の快挙だった。
大阪桐蔭時代には通算32本塁打。2年春のセンバツでは安田を擁する履正社との決勝でも先頭弾を放った。昨季は高卒新人ながら開幕スタメンに名を連ねたが、今季は開幕から2軍で打率.230、7本塁打。75三振はイースタン・リーグワーストだ。それでも、1軍では22打数8安打、打率.364。なぜ、結果を残せるのか。
「1軍に来てからは打ち方を変えた。追い込まれて直球が来たらファウルで、変化球が来たら逆方向を意識している」と明かす。2軍では「本塁打を意識してやってきた。全部、自分のスイングをしようとした」と理想を確立するための場として割り切った。1軍では結果を重視し、臨機応変な打撃を心掛けている。3回には、2ボール2ストライクから涌井のシンカーを中前に運んだ。
試合には敗れ、首位ソフトバンクとは9月3日以来となる3ゲーム差に。それでも藤原は「首位争いを考えても、打てる訳ではない。自分の打撃だけを考えていきたい」と力を込めた。井口監督も「打席の内容もよかった」と評価。若手は勝敗を気にせず、力を出し切ればいい。それがチームの推進力になる。
藤原(ロ)がプロ1号となる初回先頭打者初球弾。プロ初本塁打が初回先頭打者本塁打は、18年4月30日ソフトバンク戦の宗(オ)以来史上45人目(パ22人目)。ロッテでは53年栗木孝幸、54年橋本力(いずれも毎日時代)、15年中村奨に次ぎ4人目となった。うち、初球を打ったのは藤原が初で、他球団を含めても16年高山(神)以来史上8人目(パ3人目)だ。なお、藤原は現在20歳5ヶ月。初回先頭打者本塁打の史上最年少記録は44年藤野義登(産業=初回表初球)の17歳8ヶ月だが、ロッテでは63年石谷訓啓(当時大毎)の20歳9ヶ月を抜く球団最年少記録になった。
メジャーで通算59勝を挙げ、9月にロッテに入団した元中日の左腕チェン・ウェインが先発で移籍後初登板。6回2失点と好投したが、9年ぶりの日本復帰戦は黒星となった。
1−1の6回に浴びた浅村のソロが決勝点となり、「途中からボール先行でカウントを悪くしてしまった。次回はもっと丁寧な投球をしたい」と反省した。それでも3回まではわずか1安打という内容に、井口監督は「次も期待している」と高く評価した。
ロッテが痛恨の1敗を喫した。9年ぶりの日本球界復帰戦となったチェン・ウェイン投手(35)が6回7安打2失点と及第点といえる投球を見せたが、打線が初回の藤原の先頭打者弾の1点のみに終わった。
楽天先発の涌井に対し、1−1の5回には1死満塁の好機を築いたが、3番のマーティンが二飛、4番の安田が空振り三振に倒れる。1−2と勝ち越された6回も1死一、二塁としたが、田村が空振り三振、代打・佐藤も遊飛に終わった。
メジャーリーグから日本球界に9年ぶりに復帰したロッテのチェン・ウェイン投手(35)が6回7安打2失点で降板。1−2とリードされての降板で、日本球界復帰戦での白星はならなかった。
初回に先頭の小深田を3球三振に仕留めるなど上々の立ち上がり。最速144キロの速球主体にストライクゾーンで勝負した。4回1死から2安打で一、三塁のピンチを招き、ロメロの右犠飛で1点を失うと、迎えた6回。先頭の浅村にカウント3ボール1ストライクから投じた1球が真ん中に入り、左翼席に運ばれた。
新型コロナウイルス集団感染の影響で2軍戦に登板できず、8日にシート打撃で投げただけで、ほぼぶっつけ本番。そんな状況下で最速は144キロを記録し、無四球と復帰戦で経験値の高さは発揮した。
NPBでのレギュラーシーズン登板は11年10月20日の広島戦以来で、日本シリーズを含めると11年11月17日のソフトバンクとの日本シリーズ第5戦以来、3254日ぶりの登板だった。勝利となれば同年10月2日の阪神戦以来、3300日ぶりだったが、次回以降に持ち越しとなった。
左腕はメジャーで通算59勝を挙げ、メジャーで手にした年俸は総額9556万6000ドル(約99億3000万円)を誇る。「100億円の男」は年俸3000万円で優勝を争うロッテに加入した。
ロッテ2年目の藤原恭大外野手(20)が記念すべきプロ1号を放った。初回先頭で打席に立つと、楽天・涌井の投じた初球143キロ直球を右翼席中段へ運んだ。
「打ったボールは何ですかね。ちょっと沈んだ感じもしましたがよく覚えていません。身体が勝手に反応しました。初ホームランはとても嬉しいです」。
今季22打席目、プロ通算41打席目で飛び出したメモリアル弾を笑顔で振り返った。高卒ルーキーながら昨季は開幕スタメンを勝ち取ったが、6試合の出場で打率.105に終わっていた。
プロ1号が「初球先頭打者弾」となるのは1958年半田春男(南海)、12年宮崎祐樹(オリックス)以来、リーグ3人目。ロッテでプロ1号が先頭打者弾だったのは15年の中村奨吾以来だが、「初球先頭打者弾」は球団初の快挙となった。
また、20歳5ヶ月で放った先頭打者弾は、1963年の石谷訓啓の20歳9ヶ月を抜き「球団最年少先頭打者弾」となった。
ロッテの2年目・藤原がプロ初アーチを放った。「1番・左翼」で出場し、初回に涌井の初球を右翼席へ運んだ。
「打ったボールは何ですかね。ちょっと沈んだ感じもしましたがよく覚えていません。身体が勝手に反応しました。初ホームランはとても嬉しいです。今日も勝てるように次の打席からも全力で頑張ります」。
今季22打席目、プロ通算41打席目で飛び出したメモリアル弾を笑顔で振り返った。高卒ルーキーながら昨季は開幕スタメンを勝ち取ったが、6試合の出場で打率.105に終わっていた。
ロッテは17日の日本ハム戦(ZOZOマリン)でビジターユニホームを着用する「BLACK BLACK」イベントを開催し、「BLACKポンチョ」を来場者先着8000人にプレゼントすることを発表した。
プレゼントの配布は球場外周配布ステーションにて当日の観戦チケット(ビジター外野応援席を除く)を持参の人に午前11時から行う。
球団広報室は「BLACK BLACKイベントの開催は佐藤選手のプロ初本塁打やマーティン選手の1試合2本塁打などで8対5で勝利した9月3日の西武戦以来の今季2回目であり、2007年から14年連続で開催している毎年恒例のイベントです。ぜひ楽しみにしてください!」とPRした。
救世主の好投は勝利に直結しなかった。9年ぶり日本のマウンドに上がったチェン・ウェインは6回2失点とゲームメイクに成功したが、打線が藤原の先頭打者アーチによる1得点とつながりを欠いた。首位ソフトバンクとは3ゲーム差に広がり、井口監督は「5回のチャンス(1死満塁)で点がとれず、流れが向こうにいってしまった」と、敗因を分析した。
中日で36勝、メジャーで59勝の35歳は、3月の米オープン戦以来の実戦とハンデを、能力と経験値で補った。9月下旬に入団し、新型コロナウイルスに感染した岩下に代わってローテーション入り。コロナ禍で調整登板予定の2軍戦が中止となり“ぶっつけ”での1軍先発となったが、最速144キロの直球には切れがあった。7安打を許しながら無四球。万全の準備ができない中、先発の役目は果たした。
NPBでの登板は、中日に在籍した11年11月17日の日本シリーズ第5戦(対ソフトバンク・ナゴヤD)以来、3254日ぶり。「先頭打者の時は頭が真っ白になった」と、初々しく振り返った。シーズン最終盤での加入とあって公式戦での先発は残り最大3試合。井口監督は「しっかり試合をつくってくれた。次も期待したい」と、15年ぶり優勝へのラストピースとして期待した。
首位と3差以上に広がるのは9月3日(3.5差)以来だが、即戦力左腕にメドが立った意味は大きい。「次回はもっと丁寧な投球ができれば」と、先を見据えたチェン。逆転Vの灯を消さないためにも、コロナ禍の今を耐えるしかない。
痛い敗戦の中で、20歳のスター候補生が球団初の快挙を打ち立てた。18年ドラフト1位の藤原が、プロ1号を初回先頭打者の初球アーチで飾った。ハーラートップの涌井から、「体が勝手に反応した」と右翼席へ、プロ通算41打席目の初本塁打。スタンドで見守る両親の前で2安打3出塁と存在感を示した。
ロッテのチェン・ウェイン投手(35)が中日に在籍した2011年11年11月17日のソフトバンクとの日本シリーズ第5戦(ナゴヤD)以来、9年ぶりに日本で登板した。6回を7安打2失点にまとめたが、リードを許したまま降板し、11年10月2日の阪神戦(甲子園)以来となるNPBでの白星はならなかった。
新型コロナウイルスに感染した岩下に代わってローテーション入り。コロナ禍で調整登板予定だった2軍戦が中止となり、“ぶっつけ”での1軍先発となったが、最速144キロで88球を投げ、ゲームメイクした。
ロッテのチェン・ウェイン投手(35)が中日に在籍した2011年11年11月17日のソフトバンクとの日本シリーズ第5戦(ナゴヤD)以来、9年ぶりに日本で登板した。新型コロナウイルス禍で優勝争いを繰り広げるチームの救世主として期待を受ける左腕にとって、実に3254日ぶりとなる日本のマウンドとなった。
9月下旬にロッテ入団が決まり、新型コロナウイルスに感染した岩下に代わってローテーション入りした。チーム内で新型コロナウイルス感染者が相次いだ影響で調整登板を予定していた2軍戦が中止となり、“ぶっつけ”での1軍先発。初回は最速143キロで楽天の小深田、鈴木、浅村を3者凡退に抑えた。
ロッテの藤原恭大外野手(20)がプロ1号本塁打を放った。「1番・左翼」でスタメン出場し、初回に涌井の初球143キロを右翼席へ。18年のドラフト1位が初球先頭弾でプロ1号をマークした。
ベンチに戻ると、チームメートから祝福され、笑顔を浮かべた。新型コロナウイルス感染者が相次ぎ、6日に緊急昇格。今季出場6試合目、プロ通算41打席目での1号アーチとなった。
ロッテはビジターユニホームを着用する17日の日本ハム戦(ZOZO)で「BLACKポンチョ」を先着8000人にプレゼントする。「BLACK BLACK」イベントの開催は今季2度目で、前回の9月3日西武戦では佐藤のプロ初本塁打などで勝利している。
ロッテは46年ぶりとなるリーグ1位での優勝に向け、首位ソフトバンクとの優勝争いを展開している。担当者は「BLACK BLACKイベントは2007年から14年連続で開催している毎年恒例のイベントです。ぜひ楽しみにしてください」と呼びかけた。
ロッテの井口資仁監督(45)が来季も指揮を執ることが14日、分かった。今季は3年契約の最終年で、球団側はシーズン終盤までリーグ優勝を争っていることを高く評価。今季終了後に話し合いの場を持ち、複数年契約を提示する方針。
最下位のチームを引き継いだ就任1年目の2018年は59勝81敗3分けで5位だったが、19年は69勝70敗4分けで4位。今季はここまで54勝43敗2分けで首位に3ゲーム差の2位につけ、15年ぶりのリーグ優勝を狙える位置にいる。
今季は主力選手に故障者が相次いだが、高校出3年目の安田尚憲内野手を4番に据えるなど若手を積極的に起用。接戦での勝負強さも光っている。
ロッテ・藤原がプロ2年目で初本塁打を放った。涌井が初球に投じた速球を右翼席中段へ初回先頭打者本塁打。通算41打席目での一発を「打った球はよく覚えていない。ちょっとタイミングが崩れたが、体が勝手に反応した。嬉しい」と振り返った。 13日から両親が観戦に訪れているそうで、記念のホームランボールは「両親に渡せればいいかなと思う」とはにかんだ。
ロッテが逆転負け。日本で9年ぶり登板となったチェンが6回2失点と力投したが、初黒星を喫した。
チェンは初回を三者凡退で切り抜けると、3回まで1安打無失点。だが、1点リードの4回にロメロに同点犠飛を浴び、6回には浅村に31号ソロを許した。先発の役割は果たしたが、勝利に導くことはできなかった。
打線は1回に2年目の藤原がプロ初本塁打となる先頭打者アーチ。だが、5回1死満塁の好機でマーティンと安田が打てず、流れを楽天に奪われた。
楽天・涌井は7回1失点の力投で11勝目を飾った。
ロッテ・チェンがデビュー戦で6回7安打2失点。1点リードを許しての交代となったが、先発として役割を果たした。
立ち上がりは三者凡退で切り抜けると、3回まで1安打無失点。4回にロメロに同点犠飛を浴び、6回には浅村に31号ソロを許した。それでも、140キロ台前半の切れのある直球と緩急も織り交ぜての投球は、今後に期待を抱かせる投球内容となった。
中日からメジャー移籍し、8年間で通算59勝。今季途中、15年ぶりのリーグ優勝を狙うロッテに電撃入団し、この試合が初登板だった。
ロッテの2年目、藤原恭大外野手がプロ初本塁打となる先頭打者アーチを放った。
1回、涌井の初球143キロを振り抜き、低い弾道で右翼席中段まで運んだ。今季は試合前まで5試合に出場し、打率.333と好成績を残している。
プロ41打席目で生まれた待望の一発。本拠地のファンから大歓声を浴び、ダイヤモンドを1周後、笑顔がこぼれた。
ロッテは13日、本拠地での楽天戦に4-3で劇的なサヨナラ勝利を収めた。序盤は楽天の先発・則本昂大に打線が抑え込まれ、5回まで中村奨吾の2安打のみ。だが、6回から1点ずつ返して8回に同点に追いつくと、9回1死一塁から井上晴哉が中堅へ二塁打を運ぶと、一塁走者だった福田秀平が快足を飛ばしてサヨナラのホームを踏んだ。
歓喜の後、ベンチ前に整列して本拠地ファンに一礼した時、井上の目には涙が溢れた。ヒーローインタビューでも、こみ上げる涙で言葉を詰まらせながら「期待に応えられなくて。どうしても打ちたかったんで何とかしました」と素直な気持ちを吐露した。阪神OBで元メジャーリーガーの藪恵壹氏は、井上が見せた涙にこそ、ロッテのこの日に懸ける思いの強さが溢れていたと見る。
「2位のロッテは、直前に戦った首位ソフトバンク3連戦で初戦に勝ったものの2連敗で、ゲーム差を広げて本拠地に戻ってきました。振り向けば、3位の楽天は5ゲーム差にいる。そして、この日まで今季楽天には6勝12敗と大きく負け越し。チームの中には『今日負けたら危ない』という危機感があったと思います」。
負ければソフトバンクとは3ゲーム差に広がり、楽天には4ゲーム差に迫られる可能性があった。2連敗の流れを断ち切り、優勝争いに踏みとどまるためには、この日の勝利は必須だった。
だが、試合は先発の石川歩が2回までに3失点と終始追う展開で、打線は則本を攻略できず。中村が2回に中前打、5回に左翼二塁打と気を吐いたが、後が続かずに得点できなかった。そして、この2度のチャンスを生かし切れなかった打者の1人が井上だった。
2回2死一塁の第1打席では右翼へのフライに倒れ、5回1死三塁の絶好機では空振り三振。今季から4番を安田尚憲に譲り、クリーンナップを外れることが多くなった井上は、この日も7番を打っていたが、思うような成績を残せない悔しさもあったのだろうか。藪氏は「思うところがあったんでしょう」と井上の心中を思い図る。
8回に楽天バッテリーのミスに乗じて同点に追いついたロッテは、9回に守護神の益田直也を投入。2死から四球を出したものの無失点に抑えた。
「セーブシチュエーションではなくても、同点でも、9回は俺の回だと意識しているんでしょう。益田投手がきっちり抑えて、上手く攻撃に流れを繋ぎましたね。延長になれば、澤村(拓一)投手を投入する予定だったんだろうと思いますが、最高の形になりました」。
9回裏、1死から福田秀が出塁すると、「どうしても打ちたかった」という井上の気迫がサヨナラ二塁打を生み出した。
追いかけるソフトバンクがなかなか負けないだけに、ロッテは必死で食い下がって行くしかない。藪氏も「まだ油断はできませんよ」と指摘するように、この楽天3連戦は3連勝、少なくとも2勝1敗でいかなければ、逆転優勝は遠のくだろう。
14日の第2戦には、新加入した元中日でメジャーでも活躍したチェン・ウェイン投手が先発マウンドに上がる。井上が涙ながらに引き寄せたサヨナラ勝利の勢いを繋いでいきたい。