ソフトバンクが2試合連続で逆転勝ちした。0−3の2回に中村晃の2ランで追い上げ、4回に中村晃の2打席連続の2ランと松田宣のソロで3点を奪って逆転。7回は周東の適時三塁打で加点した。5回から継投でリードを守った。ロッテは1回に安田の2点二塁打などで3点を先制したが、チェン・ウェインが4回途中5失点と粘れなかった。
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千葉ロッテ | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 4 |
福岡ソフトバンク | 0 | 2 | 0 | 3 | 0 | 0 | 1 | 0 | x | 6 |
20歳6ヶ月のロッテ藤原恭大外野手(20)が3安打を放った。
プレーオフ、CSでは05年プレーオフ2S(3)戦の西岡剛(ロッテ=21歳2ヶ月)を上回る最年少の猛打賞だった。同じく3安打の安田(21歳7ヶ月)も藤原、西岡に次いで年少3位になる。
ソフトバンクに連敗し、ロッテの戦いが終わった。シーズン終盤にコロナ禍で失いかけた2位の座を死守し、4年ぶりのCS出場を果たした。
井口資仁監督は「全員が頑張ってくれた。最後にこういう経験をできたのがよかったと思います」と重圧と闘い続けた選手達をねぎらった。
シーズンで苦しんだ千賀、東浜をCSで攻めた。若きロッテ安田尚憲内野手は2戦で本塁打1本、二塁打2本を含む4安打4打点。「この短期間でよく調子を上げてきた」と成長を認めた。10月以降は2年目の藤原恭大外野手も台頭。来季はレギュラーをうかがうだけの素質を見せた。
故障者が多く、特にレアード、マーティンの途中離脱は攻撃面で響いた。「その中でよく四球を選んだりしながら、つないでくれた」と指揮官は振り返る。チーム打率2割3分5厘はリーグ最下位、選んだ四球491個は同1位。投手陣に支えられながら、僅差のゲームを拾ってきた。
来季で就任4年目となる井口監督をはじめ、1軍首脳陣は留任が基本路線となる。「最後に自分達でしっかり盛り返して、CSと2位を勝ち取った。選手には自信になったと思う。経験値と捉えてまた頑張りたいです」。新たな戦いへ歩き出す。
ロッテ沢村拓一投手(32)が、メジャーリーグ挑戦を視野に海外フリーエージェント(FA)権の行使を検討していることが15日、分かった。9月上旬に巨人からトレード移籍。ロッテでは22試合で防御率1.71、奪三振率12.43をマークした。ロッテへの感謝の思いは持ちながら、159キロの速球、150キロ台のスプリットは球界屈指で、複数のメジャー球団が獲得調査を進めているとみられ、決断が注目される。
ロッテの剛腕が、世界最高峰の舞台、メジャーリーグに挑戦する可能性が浮上した。ソフトバンク戦後、沢村は今後について聞かれ「終わったばっかりなんで、これからゆっくり考えます」と話すにとどめたが、関係者によれば、メジャー移籍を視野に海外FA権の行使を検討しているようだ。
中大時代からメジャー球団から注目され、目標の舞台だった。プロ入り後は国際大会の経験も豊富で、13年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では4試合に登板し、防御率2.70。15年にはプレミア12にも出場し、パワー自慢の海外の打者を相手にも動ぜず、力と力の勝負に野球人の心を刺激された。
潜在能力の高さに、メジャーのスカウト陣も目を光らせる。CS第1戦で自己最速を更新する159キロを計測。スプリットは150キロ台前半とメジャーでも希少価値が高く、評価が急上昇している。米球界関係者によれば複数の球団スカウトがロッテ移籍後の投球に熱視線を注ぎ、獲得調査に乗り出しているという。
海外FA権の取得条件を満たした後の10月下旬には、米最大の移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」も投球スタイルを紹介した。「北米でのプレーを望むなら、彼のトレード後の復活と過去の実績、潜在能力は全て有利になるはずだ」と評価。今オフのFA市場の予測は難しいとしながら、例年と同様に救援投手の需要は高いと報じた。
9月上旬に巨人からトレード移籍し、ロッテでは22試合で防御率1.71、奪三振率12・43でCS進出に貢献した。復活を遂げたロッテへの愛着と感謝の思いは強く、近日中に球団と話し合いの場を持つとみられる。日米で「SAWAMURA」に注目が集まる中、決断を下すことになる。
ロッテのチェン・ウェイン投手(35)が本塁打に泣いた。
2回、ソフトバンク中村晃に右翼への2ランを浴びると、4回にも中村晃に2ラン。「全体的にあまり良くなかった。特に直球が全然走っていなかったです」とし「あの2本が今日のポイントでした。いい状況で投げたいなと思ったんですけど、打たれて悔しかったです」と声を落とした。
メジャーでの経験も豊富な左腕は、10月上旬にロッテに入団。「来日1ヶ月で、チームで優勝を目指したいなと思ったので、なかなか勝てなくて、そういう悔しさもある」とコメント。来季については「まだ全然決まっていない。エージェントとゆっくり話したい」とし、ロッテ残留については「ロッテからもチャンスをもらって、それも十分考えられると思う」と話した。
ロッテはソフトバンクとのCSで連敗し、シーズンを終えた。
井口資仁監督(45)は「選手全員が頑張ってくれたと思いますし、こういう経験をできたのが良かったと思います。来年にしっかりとつながるシーズン、CSだったんじゃないかなと思います」と振り返った。
レアードが8月上旬に、マーティンが10月下旬に故障し、得点力に苦しんだ1年でもあった。「終盤以降で打線がなかなか機能しなかった。長打を打てる選手が全員抜けてしまったのでね、その辺かなと思います」と悔やんだ。
4番に若い安田を起用しながら、打線全体として粘って四球も多く選んだ。「チーム打率もなかなか上がってこない中で、つないでくれた。今年はそういう野球でしか勝てない状況だったので、そこを徹底しながらやってくれていました。来年またメンバーが変われば、戦い方も変わってくると思います」と来季のリベンジを見据えていた。
ロッテ鳥谷敬内野手(39)が15日のCS敗退後、報道陣に対応し、去就について明言を避けた。
阪神から移籍1年目の今季は主に守備固め、代走で起用され、レギュラーシーズン42試合出場で打率1割3分9厘、6打点。10月上旬に新型コロナウイルス感染で離脱するアクシデントもあったが、精神的支柱としてチームのリーグ2位躍進に貢献した。
若手が助言を求めるシーンも多く「とりあえず自分の役割というか、できることは全力でやりました。それがどれくらいできたかは自分で評価することじゃないと思いますけど、自分としてはベストは尽くしました」。
今後については、終戦直後ということもあり「今終わったばかりなので、どうするかは全然決めていない。球団がどういう風に考えているかは分からないので、この先がどうなるかは全然分からないです。(球団と)話して全然続ける可能性もあるし、辞める可能性もあるし」と話すにとどめた。
海外FA権を取得しているロッテ沢村拓一投手(32)が15日、ソフトバンクとのCSに敗退後、報道陣に対応した。今後について「終わったばっかりなんで、これからゆっくり考えます」と話した。
米球界関係者の話を総合すると、複数の球団スカウトが沢村獲得への本格調査を行っているという。
沢村は9月上旬に、9年間在籍した巨人からトレードで移籍。ロッテでは今季22試合にリリーフ登板し、0勝2敗13ホールド、防御率1.71の成績を挙げた。奪三振率は12.43。 14日のCS第1戦では最速159キロをマーク。第2戦も8回を3人で抑えた。「チャンピオンになることはできなかったですけど、毎日本当に充実してました。今は正直、悔しい気持ちの方が大きいですけど、終わったばっかりなんで」と話した。
ロッテ安田尚憲内野手(21)が猛打賞で4番の役割を果たした。
1回1死二、三塁から左中間へ先制の2点適時二塁打を放つと、7回先頭、中越えへ2本目の二塁打。そして、9回1死一塁、ソフトバンク守護神・森から中前打を放ち猛打賞を達成した。
第1戦では「7番三塁」で先発し、千賀から先制2ランを放っており、チームは敗退したが、連日の活躍で井口監督の起用に応えた。
ロッテ藤原恭大外野手(20)が単打3本で猛打賞の活躍を見せた。
2回、変化球を中前打しCS初安打。4回にも右前打を放つと、2点を追う9回先頭でもソフトバンクの守護神・森の外角低めを巧みに捉えた。打球は森の足元へ。右足にわずかに触れ、内野を転々としている間に快足を飛ばして内野安打となった。
ロッテは15日、本拠地ZOZOマリンで開催した「パーソル クライマックスシリーズ パ」対ソフトバンク第2戦のパブリック・ビューイング観衆が2166人だったと発表した。
ロッテの先発左腕チェン・ウェイン投手(35)が3被弾し、4回途中でKOされた。
2回1死からソフトバンク・デスパイネに安打され、中村晃に右越え2ラン。4回も1死からデスパイネに二塁打され、またも中村晃に右越え2ランと同じパターンで失点を重ねた。4回は続く松田宣にもソロを許し、3回3分の1を7安打5失点だった。
失点3以上はロッテ加入後5試合目で初めて。「調子は良くなかったが、粘らないといけないところで粘ることができなかった。チームの状況を悪くしてしまった。いつもの自分の仕事ができたらと思っていましたが、今日はそれができなかった」とうつむいた。
ロッテ先発のチェン・ウェイン投手が、ソフトバンクの本塁打攻勢に沈み、4回途中で降板した。
初回に3点の援護をもらってのスタートとなったが、2回、ソフトバンク中村晃に2ランを浴び1点差に。さらに4回1死二塁、またもや中村晃に2打席連続の逆転2ランを許した。そして続く松田宣にも初球を左翼スタンドに運ばれ2者連続本塁打。3回3分の1を5失点でKOされた。
ロッテ藤原恭大外野手(20)がCS初安打と初盗塁を決めた。
2回2死走者なし、追い込まれてから外角低めの変化球をうまくバットに乗せる技ありの中前打。続く清田の打席内では、二盗を成功。ソフトバンク甲斐の強肩をかいくぐった。
第1戦ではソフトバンク千賀の前に4打数無安打に抑えられていたため、記念すべきポストシーズン初安打となった。しかし、後続の安田が空振り三振に倒れ、点にはつながらなかった。
ロッテ安田尚憲内野手(21)が2戦連続で2点先制打を放った。
1回1死二、三塁。1ボールからソフトバンク東浜の外角低めを左中間二塁打とした。「打ったのはツーシームです。チャンスだったので何とかランナーをかえしたいと思っていました。コースに逆らわずに打つことができて良かったです。次の打席も頑張ります」。
初戦でも1打席目に2ラン。前日の7番から4番に打順が上がり、またも第1打席で応えた。
4番に返り咲いたロッテ安田尚憲内野手(21)が2戦連続の先制打を放った。
1回1死二、三塁、ソフトバンク東浜の外角寄りの変化球を逆らうことなく左中間へ。先制の2点適時二塁打となった。
第1戦では、千賀から先制2ランを放っており、井口監督の4番起用に見事に応えた。
第1戦で痛恨の落球で同点を許した井上晴哉内野手(31)がスタメンから外れた。攻撃面でも、4打数無安打と振るわなかった。
井上に代わり、一塁には菅野が入り、福田秀が「7番左翼」でスタメン。第1戦で千賀から先制2ランを放った安田が4番に返り咲いた。
ロッテのスタメンは以下の通り。
ロッテの試合前の練習が始まると、鷹ガールさえも一眼レフカメラを向ける。レンズの先にいるのは2年目の藤原だ。
なにせ、ロッテの女性ファンによる投票で決まる「イケメン5」で、2019年の1位に輝いた。ちなみに15年に始まった同企画は第1回から荻野が3連覇し、18年は平沢がトップだった(20年は新型コロナウイルスの影響で中止)。藤原はそのルックスに加え、肌がツルツル。「高校(大阪桐蔭)時代から洗顔、化粧水、乳液とスキンケアはしています。たまにパックも…」という。
清楚な女性が好みという背番号2は、第2戦でシリーズ初安打を含む3安打1盗塁をマーク。20歳6ヶ月での猛打賞(1試合3安打以上)は05年のロッテ・西岡剛の21歳2カ月を抜いて、プレーオフ、CSでの最年少記録となった。実力でも球界のスターになる日は近そうだ。
ロッテ・沢村拓一投手(32)が、海外フリーエージェント(FA)権を行使して来季にメジャー挑戦する可能性があることが15日、分かった。同投手は10月17日に出場選手登録が9年に達し、海外FA権を取得していた。
ソフトバンクに2連敗でCS敗退が決定。今季が終了した試合後に沢村は「終わったばかりなので、これからゆっくり考えます」と、来季の去就については明言を避けたが、すでに親しい関係者には選択肢としてメジャー挑戦を視野に入れていることを明かしている。昨オフに同学年の田中将大、前田健太と自主トレを行い、またこれも同学年の秋山翔吾も海に渡ったことで、大きな刺激を受けているという。
メジャー側でも高速スプリットを武器にする沢村をリリーバーとして高く評価しており、すでに複数球団が水面下で獲得調査を進めている。また、過去にはインディアンスやヤンキースが沢村の中大時代に強い関心を示していた経緯もある。沢村自身も複数の日本人メジャーリーガーも所属する事務所にマネジメントを委託しており、環境は整っている。
今季は9月に巨人からトレードでロッテに加入。22試合に登板して0勝2敗、13ホールド1セーブ、防御率1.71。CSでも2試合に登板した右腕は「毎日が充実していたが、今は正直、悔しい気持ちの方が大きい」と話した。
ロッテは再三の好機にあと一本が出ず、12残塁の拙攻で2連敗。CSでは2015年のファイナルステージ第1戦から、ソフトバンクに通算7連敗で、敗退した。
1回に安田の2点二塁打などで3点を先制。三者凡退は8回だけと攻め続けたが、追加点は7回に中村奨の二ゴロで挙げた1点に終わった。
今季は10月初旬までソフトバンクと首位を争ったものの、終盤は新型コロナウイルス感染や故障による主力の離脱もあって失速。それでも2位に滑り込み、4年ぶりのCS進出を果たした。
10年以来の日本シリーズ出場は逃したが、安田、藤原ら若手が台頭。来季も指揮を執ることが確実な井口監督は「選手は頑張ってくれた。このCSで課題がいっぱい出てきたので、帰ってまたマリンで来年に向けてスタートしたい」と見据えた。
ロッテは1回に3点を先制しながらも、12残塁の拙攻で2試合連続の逆転負け。これでCSでのソフトバンク戦は7連敗となった。
井口資仁監督(45)は「選手は1年間頑張ってくれた。最後にこういう経験ができたのは良かったと思う。(試合中盤以降は)同点では駄目だったので一気に追い越す作戦だった。若い選手が活躍してくれたし、シーズンも含めて来季につながる」と振り返った。
4番に安田を昇格させるなど打順も大幅にテコ入れしたが、2戦で計21三振と畳みかける攻撃はできなかった。指揮官は「(藤原)恭大もしっかり結果を残してくれたし、若い選手はこの短期間でよく調子を上げてくれた。逆を言えば、もうちょっと中堅に頑張ってもらわなきゃいけない」と既存のレギュラー陣の奮起を求めた。
リーグ優勝したソフトバンクに14ゲーム差をつけられての2位。CSでも点差以上の完敗で、指揮官は「これが実力」と現実を受け入れざるを得なかった。
ロッテ・沢村拓一投手(32)は、敗戦投手となった第1戦から連投し、8回を三者凡退に抑えた。
9月に巨人からトレードで加入し、レギュラーシーズンは22試合で防御率1.71と好投を続けCS進出に貢献。日本シリーズでの古巣との対戦はならなかったが「チャンピオンになることはできなかったが、毎日が充実していた。ただ、今は悔しい気持ちの方が大きい」と振り返った。
10月に海外フリーエージェント(FA)権を取得した右腕は、今後については「終わったばかりなので、これからゆっくり考える」と話すにとどめた。
第1戦の7番から4番に昇格したロッテ・安田尚憲内野手(21)は1回の先制2点適時二塁打を含む3安打。ただ、2回1死一、三塁、4回2死一、三塁の追加点機でいずれも空振り三振に倒れたことで、「悔しい。あそこで1本打つことができれば…。自分の実力不足」と唇をかんだ。
それでも最後には「1年間ずっと試合に出させてもらって感謝していますし、いい経験になった。来年はリーグ優勝して、(CSでソフトバンクに)やり返せるように頑張っていきたい」とプロ4年目の来季を見据えた。
ロッテ・鳥谷敬内野手(39)はCSでは出場機会がないままに終戦。「自分の役割というか、できることは全力でやった。自分としてはベストを尽くした」と振り返った。
その上で、来季の去就については「球団もどういう風に考えているかというのは分からないので、この先どうなるかは全然分からない。(現役を)続ける可能性もあるし、辞める可能性もあるし…」と明言を避けた。
パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)は15日、ペイペイドームで第2戦が行われ、3年ぶりにリーグ優勝したソフトバンクが2位ロッテに6−4で2連勝を飾り、リーグ優勝による1勝のアドバンテージを加えて3勝として4年連続20度目(南海、ダイエー時代を含む)の日本シリーズ進出を決めた。
ロッテのチェン・ウェイン投手(35)が3本塁打を浴び、4回途中5失点でKOされた。同投手は今季、マリナーズとマイナー契約を結んだが、6月に自由契約。10月にロッテに入団し、9年ぶりの日本球界復帰を果たした。
ソフトバンク戦2試合を含む4試合に登板し、0勝3敗、防御率2.42。打線の援護に恵まれず、勝ち星を挙げることはできなかったが、全4試合でクオリティスタート(QS=6回以上を投げて自責点3以下)と安定した投球を続けていた。中日、オリオールズ時代にポストシーズンで登板した経験を買われての第2戦の先発起用だったが、2011年10月2日の阪神戦以来、3332日ぶりの日本球界での勝利はならなかった。
4番に復帰したロッテ・安田尚憲内野手(21)が1回1死二、三塁で左中間を破る先制の2点適時二塁打を放った。1ボールからの2球目、ソフトバンク先発・東浜のシンカーを捉えた。安田は7番で先発出場した第1戦で2回の初打席でCS史上最年少弾となる先制2ランを放っていた。
CS突破に後がなくなったロッテは第1戦から打順を大幅に変更。第1戦で7番で先発出場しCS史上最年少本塁打を放った安田尚憲内野手(21)を「4番・三塁」に据えた。
安田はレギュラーシーズン86試合で4番に起用されたが、打撃不振から10月31日に7番に降格。その後、4試合で9番を打ち、レギュラーシーズン最終戦の9日の日本ハム戦では4番に復帰していた。第1戦で「5番・一塁」で出場して4打数無安打、守備でも6回に同点を許す落球をした井上晴哉内野手(31)はベンチスタートとなった。
ロッテの沢村拓一投手(32)が、今季取得条件を満たした海外フリーエージェント(FA)権を行使しての今オフの大リーグ移籍を視野に入れていることが15日、分かった。ロッテはこの日、パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS=4試合制)でソフトバンクに2連敗して敗退が決定。巨人から9月にトレードで移籍し、輝きを取り戻した剛腕リリーバーの去就に注目が集まる。
沢村についてはレンジャーズ、ブルージェイズ、ダイヤモンドバックス、パドレスなどが熱心に調査を進めており、5〜10球団が獲得に興味を示しているもよう。日本球団への譲渡金が発生するポスティングシステムよりも低コストで済むFA移籍であることも、米球団にとっては魅力に映る。
10月下旬には米移籍情報サイト「トレード・ルーマーズ」が「97マイル(約156キロ)に達する直球と90マイル台前半(150キロ前後)のスプリットが投げられる。彼の実績や潜在能力は有利に働くだろう」と伝えた。米球界でもスプリットの平均球速が90マイル(約145キロ)を超すのはメッツのファミリアくらいしか挙がらず、希少価値が高い。抑えの経験があり、日本シリーズやWBCなど大舞台の経験が豊富であることも好材料だ。
昨季まで阪神でプレーした、沢村と同タイプの救援右腕ドリスはブ軍で24試合に登板。5セーブ、防御率1.50をマークした。コロナ禍で今季はマイナーリーグが全試合中止され、若手の育成が進まなかった。日本球界の選手への関心度が例年以上に高まる可能性も十分ある。
ロッテの沢村拓一投手(32)が、今季取得条件を満たした海外フリーエージェント(FA)権を行使しての今オフの大リーグ移籍を視野に入れていることが15日、分かった。ロッテはこの日、パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS=4試合制)でソフトバンクに2連敗して敗退が決定。巨人から9月にトレードで移籍し、輝きを取り戻した剛腕リリーバーの去就に注目が集まる。
決勝の1点を失ってから一夜明け、沢村は同じ8回を、わずか7球で完璧に封じた。2死で迎えた中村晃は2、4回に本塁打を放っていたが、この日最速の156キロ直球で平凡な一飛に仕留めた。しかし、チームは2点のビハインドを逆転できず。波瀾万丈の20年シーズンを終えた。
「チャンピオンになることはできなかったけど、毎日、本当に充実していた。今は悔しい気持ちの方が大きい」。そう振り返り、自身の去就については「終わったばかりなので。これから、ゆっくり考えます」と表情を変えず淡々と話した。
今後熟考する沢村の選択肢に浮上しているのが大リーグ移籍。複数の球界関係者によれば、既に米球団との交渉に備えて代理人と契約した模様だ。
沢村はプロ入り前からメジャーへの思いがあった。中大から巨人にドラフト1位指名された10年10月。プロ志望届を提出した直後、ヤンキースからオファーがあった。同年12月1日付の本紙インタビューでは、「米国という選択もあったかもしれません」と明かし、ヤ軍を含む米3球団も含めて悩んだ末、最終的に巨人入りを選んだことを明かした。
球界がコロナ禍で揺れた今季。プロ10年目の自身にとっても激動だった。巨人では13試合に登板し1勝1敗、防御率6.08と不振で3軍落ちも経験。移籍を機に復活し、ロッテではレギュラーシーズン22試合で防御率1.71をマークし、勝ちパターンで「8回の男」の役割を担った。
150キロ台後半の直球と150キロ前後のスプリットはメジャーの強打者にも有効で、多くの米球団が注目している。海の向こうから関心が寄せられることについても「これから、ゆっくり考えます」と繰り返した右腕。その動向から目が離せない。
沢村以外では日本ハムの有原、西川も今オフにメジャー移籍を目指す意向。ともに球団にポスティングシステムでの移籍を直訴する可能性が高い。両者とも昨オフから米挑戦の希望を持っていることを公言。チームの今季全日程が終了した9日に有原は「僕自身はそういう気持ちでやってきた」と語り、西川も「その夢は持ち続けている」と明かしていた。
ロッテはシーズンで14ゲーム差をつけられた王者に返り討ちに遭った。2年連続でレギュラーシーズンを勝ち越した相性の良さも全く発揮できず。それでも4年ぶりに進出したCSという大舞台でチームの未来を背負う大阪出身コンビが大きな経験を積んだ。
まずは高卒3年目の安田だ。初戦は「7番」で出場し、千賀から先制2ラン。この日は4番に昇格し、初回1死二、三塁から左中間へ先制の2点二塁打を放った。7回は中越え二塁打、9回も中前打と3安打した一方で2回と4回の好機はいずれも空振り三振。「あそこで打てば流れは変わった。自分の実力不足。もっと練習しなくちゃいけない」と悔やんだ。負ければ終わりの短期決戦でつかんだ成功と失敗の体験。2020年のシーズンは終了したが「すごくいい経験ができた」と晴れやかな表情だった。
高卒2年目の藤原も2番でフル出場し、3安打を放った。今季は最後まで2軍で育成する方針だったが、10月上旬にチーム内に新型コロナウイルス感染者が続出した影響で大量入れ替えがあり、1軍に緊急昇格。この日まで必死に駆け抜け、安田と同様に貴重な経験を積むことができた。
2試合ともに点差以上の力負けとなったが、井口監督は「CSが初めての選手ばかりで、いい経験になった。若い子もしっかりと活躍してくれたし来年につながる」と前を向く。未来への手応えを胸に戦力を整え、この悔しさは来季に晴らす。
ロッテは21歳7ヶ月の4番安田と20歳6ヶ月の藤原がそろって3安打。安田の先発4番はプレーオフ、CSでは18年ファーストS、ファイナルS計5試合で務めた岡本(巨)の22歳3ヶ月を更新する最年少記録。藤原の猛打賞は05年プレーオフ第3戦西岡(ロ)の21歳2ヶ月を抜くこちらも最年少記録になった。また、日本シリーズを含め、ポストシーズンで同一試合に21歳以下の2人が猛打賞は初めて。
昨季限りで阪神を自由契約となり、3月にロッテ入りした鳥谷が40歳となる18年目の来季も現役を続行することが濃厚となった。試合後は「球団と話してから。続ける可能性もあるし、辞める可能性もある」と白紙を強調も球団は堅実な内野守備とリーダーシップを評価している。
また、6月にマリナーズからFAとなって9月に加入したチェン・ウェインは「来季も日本がいい」と発言した。15日は4回途中で5失点だったが、シーズンでは4試合で0勝ながら防御率2.42。他球団の動向も注目されるが、ロッテとの交渉を優先するとみられる。
敗戦の悔しさと同時に、若干21歳のロッテ・安田にとっては得がたい経験の日々だった。
この日はシーズン中で87試合務めた4番に復帰。初回1死二、三塁で先制の左中間二塁打を放つなど、3安打2打点と奮闘した。
しかし勝利には届かず「悔しい。チャンスで初回は打てたが、その後の2回は三振。シーズンでも実力不足だったし、悔しい1年だった」と唇を噛んだ。
2回2死一、三塁、4回2死一、三塁でいずれも空振り三振。特に1点差に迫られていた4回は「何とか打ちたかった。あそこで1本打てば試合の流れが変わったかも…」と振り返った。
前日は先制の2ランも放った。初めての大舞台で躍動し「すごくいい経験ができた」と安田。一方でシーズンは打率.221に終わっており、「自分の成績で1年間出るっていうのは普通じゃ考えられない。今年のような成績じゃ来年は使ってもらえないと思う」とさらなるレベルアップを狙う。
「明日から来年が始まると思ってしっかり準備したい。守備、走塁ももっともっとレベルアップしないと。ワンランクもツーランクも上にいけるよう頑張りたい」。収穫と課題。長かった1年を終え、安田は誓った。
ロッテ先発のチェン・ウェインは3本塁打を浴びて4回途中5失点KO。ソフトバンクの勢いを止められず、「全体的に良くなかった。ソフトバンクはいい打者が多い。1つ1つアウトを取れば、と思ったがうまくいかなかった」と悔しがった。
中村晃に浴びた2本の本塁打は「直球とスライダー。狙われたというか、いいタイミングで打たれた。この2本が今日のポイントだった」と振り返った。
注目は来季の去就。9年ぶりの日本球界復帰で、左腕は高い実力をキープしていることを改めてアピールした。
「(来季は)まだ全然決まっていない。エージェントの(スコット・ボラスと話して、ゆっくりと考えたい。十分、時間あると思うので」とチェン。メジャー復帰ではなく「自分自身は日本の方がいいと思う」とした上で、「来季(ロッテで)優勝?そういうのもあるので。自分も優勝したいなと思った。そういう悔しさを持って、来年もチャンスがあったら」と話した。
シーズン途中に巨人からトレードで移籍し、リリーフ陣の一角を任された沢村は2点を追う8回に登板。前日は負け投手となったが、この日は打者3人でキッチリ抑えた。
「チャンピオンになることはできなかったけど、毎日本当に充実していた。今は正直悔しい気持ちの方が大きい」と振り返った右腕。
自身は海外FA資格を保有しており、メジャー球団が興味を持っているという情報も伝わる。その点を聞かれた沢村は「終わったばかりなんで。これからゆっくり考えます」との言葉を繰り返し、明言は避けた。
昨季限りで阪神を戦力外となり、新天地となるロッテでの1年を終えた鳥谷が心境を語った。
CS2試合では出場機会はなし。試合後、報道陣の問いかけに「とりあえず自分の役割というか、できることは全力でやった。それがどれぐらいできていたか、というのは自分評価することじゃない。自分としてはベストは尽くしました」と振り返った。
来年6月に不惑の40歳となるベテラン。来季の現役生活については「まだ、今終わったばかりなんで。どうするかっていうのは全然、決めていないですし。この先はどうなるか全然分からないです」。さらに「現役?それはもう(球団と)話して、ですね。続ける可能性もあるし、辞める可能性もあるし」と語った。
ロッテは2試合連続で逆転負け。最後までソフトバンクに食らいついたが、2010年以来の「下克上」はならなかった。
「シチュエーション的に今日は追い越さないと。同点じゃ駄目だったんで。攻めていかなくちゃいけない状況だった」と井口監督。相手を上回る12安打を放ったが、あと1本が出ず。一方でソフトバンクは3本塁打と長打力の差も見せつけられた。
それでも指揮官は「収穫」を強調した。「選手は1年間頑張ってくれたと思うし、最後はこういう経験できたのは良かったと思う。若い子もしっかりと活躍してくれたし、来年にしっかりつながるシーズン、クライマックスだったんじゃないかと思う」。
この日は2番・藤原と4番に復帰した安田がともに3安打。若い力が大舞台で存在感を発揮した。
「(シーズンの)終盤以降、打線がなかなか機能しなかったというか、長打を打てる選手が全員抜けてしまったんでね。選手もよく四球を選んだりしながら、つなげてくれた。今年はそういう野球でしか勝てない状況だったんで。そこを徹底してみんなやってくれていた」。
全てをプラスに。「去年と今年と1回り以上、大きくなっているんじゃないですかね、選手達は。いい経験ができたと思いますし」と井口監督は前を向いた。
崖っ縁に追い込まれていたロッテは、ソフトバンクに2試合連続の逆転負けで今季終戦。対戦成績が0勝3敗(リーグ優勝のソフトバンクに1勝のアドバンテージ)となり、「下克上」での日本シリーズ進出を逃がした。
初回に4番・安田が左中間へ2点適時二塁打を放つなど3点を先制したロッテ。しかし、先発マウンドを託された左腕チェン・ウェインが誤算だった。中村に2打席連続で2ランを許し逆転されると、松田にも一発を浴びて4回途中5失点で降板。経験豊富な元メジャー左腕は9月に途中加入し、今季のソフトバンク戦も2試合で防御率2.57の成績を残していたが「チームの状況を悪くしてしまった」と、良い流れを作ることはできなかった。
打線は好機での凡退が目立った。5回には無死一、二塁の場面から7番・福田が空振り三振、8番・田村が一邪飛、9番・藤岡が二ゴロ。2点を追う7回に6番・中村の二ゴロの間に1点を入れたが、9回には1死満塁の場面で無得点に終わるなど、チャンスで後続に決定打が出なかった。
2試合連続で先制するも逆転負け。2010年に3位から日本一まで駆け上がった「下克上」を再現することはできなかった。
ロッテ先発・チェンは3本塁打を浴びて4回途中5失点。無念のKOとなった。
初回に3点の援護をもらうも、2回1死一塁で中村晃に右翼への2ランを被弾。初球の144キロ直球を運ばれた。
さらに4回には2死二塁で再び中村晃。今度は2ボールからの3球目、133キロのスライダーを再び右翼に叩き込まれた。
2打席連発の逆転2ラン。続く松田宣にも左翼への一発を浴び、3回1/3を7安打5失点で降板となった。
チェン・ウェインは今季途中にチームに加入。4試合で白星こそなかったが、ソフトバンク戦は2試合で防御率2.57だった。
ロッテのチェン・ウェイン投手(35)がソフトバンクとのクライマックスシリーズ第2戦に先発登板したが、3本のアーチを打たれるなど5失点。逆転を許し、崖っぷちのチームを救うことはできなかった。
味方が3点を先制して迎えた初回は無失点の立ち上がり。しかし、2回に7番・中村に右越え2ランを浴びて1点差に迫られ、4回には1死二塁から再び中村に右越え2ラン。続く8番・松田には左越えソロを許し、2点ビハインドとなった場面で降板した。3回1/3で7安打5失点1奪三振。経験豊富な元メジャー左腕は9月に途中加入し、今季のソフトバンク戦も2試合で防御率2.57の成績を残していたが良い流れを作ることはできなかった。
今回はリーグ優勝したソフトバンクに1勝のアドバンテージがある4試合制。引き分けを除いた勝ち星が同じなら上位球団が勝者となる。そのため、ロッテはドローも許されず3連勝が必須。崖っ縁に追い込まれている。
ロッテは安田が4番に復帰した。
シーズン中に86試合連続で4番を務めた若き主砲。しかしシーズン終盤は不振のために7、9番での起用が続いていた。
前日の第1戦は7番で出場。2回の第1打席で千賀から右翼に先制2ランを放ち、井口監督も「状態はかなり上がってきていた」と話していた。
王手をかけられ絶対に負けられない一戦。指揮官も若き4番のバットに懸けた。
ロッテがチェン・ウェイン投手(35)に来季の残留要請を検討していることが15日、分かった。左腕不足のチーム事情もあり、来季も貴重な戦力としてオファーを出す可能性が高い。
メジャー通算59勝左腕は9月に入団し、9年ぶりにNPB復帰。この日は4回途中5失点で敗れたが、シーズンでは未勝利(3敗)ながら防御率2.42と安定感を示した。試合後には、来季の去就は未定としながら「自分自身は日本の方がいいと思う」とNPBでのプレーを熱望。「優勝を目指したいと思った。来年もチャンスがあれば」と残留希望も口にした。
今季主軸として活躍したマーティンは、既に来季から新たに複数年契約を締結。10月に腰の手術を受けたレアードは来季が2年契約の2年目となる。
最後の反撃も及ばなかった。2点を追う9回、1死満塁と好機を作ったが、中村奨が三振に倒れると、代打・佐藤も中飛に打ち取られゲームセット。10年ぶりの下克上とはならず、ナインは悔しさをにじませた。
井口ロッテとして初のCS出場。この日も理想とする展開だった。初回1死二、三塁。安田の左中間を破る適時二塁打で2点を先制。井口監督が「攻めていかなきゃいけない状況だった」と話したように、不振でシーズン終盤は9番で起用されていたが、初戦で一発を放った安田を4番に復帰させる積極采配。初回の3点につなげたが、先発のチェン・ウェインが3発に沈んだ。
それでも収穫は大きい。昨季はあと一歩でCSを逃したが、CS経験者も少ないチームが2位に躍進。開幕直後には8連勝を飾り、優勝争いを演じた。10月にはチームのコロナ禍により急失速したが総力戦でCSまで駒を進めてきた。
この日は荻野、藤原、安田が猛打賞。来季も指揮を執る井口監督は「選手達は去年に比べて一回り以上大きくなっている」。望む結果ではなかったが、この経験が来季への強みとなる。「シーズン含めて課題は出てきた。マリンに帰って来年に向けてスタートしたい」。確かな希望を抱かせ、激動のシーズンが幕を閉じた。
ロッテの沢村拓一投手(32)が15日、今季中に取得条件を満たした海外フリーエージェント(FA)権の行使について熟考する姿勢を明かした。この日試合を終えた沢村は「チャンピオンになることはできなかったですけど毎日が充実していたし、今は正直悔しい気持ちの方が大きいです」。今後については「終わったばかりなので、ゆっくり考えます」と淡々と話した。
9月8日に巨人から移籍し22試合に登板。13ホールド、防御率1.71をマークし、チームに貢献してきた。海外FA権を取得した10月17日には球団を通じ「チームが優勝争いをしているので今はそのことしか考えていません」とコメントしていたが同月27日に米有力サイト「トレード・ルーモアズ」が沢村にメジャーの複数球団が興味を示していることを報道。今後は球団との本格的な話し合いを経て決断していく見通しだ。
昨年、阪神を戦力外になりロッテに加入した鳥谷敬内野手(39)は、ソフトバンクとのCS2試合に出場する機会はなく、今季を終了した。レギュラーシーズンは42試合に出場し、打率1割3分9厘、0本塁打、6打点。新天地での1年を「できることは全力でやりました。自分としてはベストを尽くした。それがどれくらいできたかは、自分で評価することではない」と振り返った。
今後については「まだ終わったばかりで何も決めていない。球団がどう考えているか分からない。続ける可能性もあるし、辞める可能性もあるし」と明言を避けた。
14日の初戦の「7番・三塁」から「4番・三塁」に昇格してスタメン出場したロッテの安田尚憲内野手(21)は初回、左中間に先制の2点二塁打を放つなど、5打数3安打2打点。3年目で初出場のCS2試合を打率4割4分4厘、1本塁打、4打点で終えたが、チームを日本シリーズには導けなかった。
試合後に悔やんだのは、4回2死一、三塁で迎えた第3打席。空振り三振で追加点の好機を逃し「打つと流れが変わっていたかも…」と肩を落とした。
3年目の今季はレギュラーシーズン87試合に4番で出場。113試合で打率2割2分1厘、6本塁打、54打点と、飛躍の1年になった。
「1年間試合に出させてもらって感謝していますが、実力不足でした。最後まで自分の思うような打撃ができなかった。来年、このままではいけない。また出させてもらえるように実力をつけるだけです。CSでヒットも打てたので、少し自信をつけていきたいです」とさらなる成長を誓った。
ロッテ・沢村拓一投手(32)は8回に登板して3人でぴしゃり。14日の第1戦では救援に失敗して敗戦投手になったが、この日はしっかりと締めた。10月に取得した海外FA権行使については試合後、「終わったばかりなので、これからゆっくり考えます」と繰り返した。
沢村については、メジャーリーグの移籍情報などを扱う米国の有力サイト「トレード・ルーモアズ」が、メジャーの複数球団が興味を示していると報じている。
10年目の今季は9月に巨人からトレード移籍。加入後はセットアッパーとして活躍し、CS進出に貢献した。今後の決断が注目される。
ロッテが2戦連続逆転負けで、日本シリーズ進出を逃した。
初回1死二、三塁で4番復帰した安田が2点二塁打を放つなど3点を先取したが、先発・チェン・ウェインが中村晃に2打席連続2ラン、松田にソロ本塁打を浴びるなど4回途中7安打5失点でKOされた。
打線も2回以降7回まで毎回安打を放ち、4度得点圏の好機があったが、7回1死三塁から中村奨の二ゴロの間に奪った1点どまり。
1点差に迫った直後の7回1死一塁で周東に適時三塁打を許してしまうと、9回は先頭の藤原がこの日猛打賞となる内野安打、1死から安田も猛打賞となる中前安打、代打・角中の四球で1死満塁としたが、中村奨が空振り三振、代打・佐藤は中飛に倒れた。
シーズン14ゲーム差からの下克上を目指した戦いは幕を閉じた。
ロッテの沢村拓一投手(32)が1イニングを3者凡退に抑えた。
2点ビハインドの8回から登板。栗原を156キロ直球で左飛に抑えると、3打席連続安打のデスパイネを中飛、最後は2本の2ランをマークしていた中村晃を一飛に抑えた。
沢村は第1戦では同点の8回に登板して決勝点を許していたが、第2戦はわずか7球で3者凡退に抑えた。
ロッテのチェン・ウェイン投手(35)が4回途中7安打5失点で降板した。
初回に3点の援護をもらうも、2回に中村晃に144キロ直球を捉えられて2ランを浴びると、4回にも中村晃に今度はスライダーを仕留められ、右翼席へ2打席連発となる逆転2ランを許した。さらに松田にソロ本塁打を浴びて降板。
シーズン終盤に加入後、シーズン4試合で0勝3敗ながら、防御率2.42で全試合で6回以上自責点3以下のクオリティー・スタート(QS)と安定感を誇る左腕だったが、NPBでは中日時代の11年日本シリーズ以来となるポストシーズン登板で悔しい結果となった。
ロッテの藤原恭大外野手(20)がCS初安打を放った。
2試合連続で「2番・中堅」で出場。1打席目は無死一塁から四球で出塁し、安田の2点二塁打など初回3得点を演出した。
2回2死では東浜から中前安打を放ち、6打席目でCS初安打を記録。すると清田への4球目でスタートを切り、ソフトバンクの捕手・甲斐から二盗を決めた。
清田の二塁内野安打で三塁まで進塁。4番・安田は空振り三振に倒れて追加点とはならなかったが、負ければ敗退の崖っぷちのチームを、若い力が活性化している。
ロッテの安田尚憲内野手(21)が2点二塁打を放ち、2戦連続でチームに先取点をもたらした。
「4番・三塁」で出場。初回1死二、三塁で打席に立つと、ソフトバンク・東浜から左中間を破る2点二塁打を放った。
第1戦は「7番・三塁」。2回の1打席目でパ・リーグのCSでは最年少弾となる2ランを千賀から放ったが、勢いのままにこの日も若き大砲が結果を残した。
さらに1死満塁から福田秀の二ゴロの間に1点を追加。シーズン終盤で加入した先発のチェン・ウェインはシーズン4試合の登板では好投を続けながら援護点は計2得点で0勝だったが、この日は初回から大きな援護をもらった。
ロッテ・沢村拓一投手(32)が、来季の米大リーグ移籍を視野に入れていることが15日、明らかになった。
中大時代もメジャーへの夢を抱き、それはプロ入りしても全く変わらなかった。巨人では不振にあえいだが、今季途中の9月にロッテにトレードで移籍し、剛速球と高速スプリットを武器にセットアッパーとして躍動。10月に海外FA権の資格取得条件を満たした。
現在沢村は、前田健太(ツインズ)、平野佳寿(マリナーズ)らメジャーリーガーと同じマネジメント会社に所属。同社は米国大手の代理人事務所「ワッサーマン・メディア・グループ」と深いつながりがあり、海を渡る決断をすればスムーズに準備を進められる。
米国ではすでに複数の球団が沢村に興味を持っているという報道もされており、「彼は今冬、無制限FA(海外FA)になるのでポスティングシステムの対象にはならない」と伝えられている。
2連投したCSでチームが敗退後、沢村は「今は正直、悔しい気持ちの方が大きいです」と唇をかんだ。海外FA権を行使すれば大リーグ球団による争奪戦になる可能性が高いが、「(海外FA権の行使は)終わったばかりなので、これからゆっくり考えます」と話した。日本を代表する豪腕の“決断”に注目が集まりそうだ。
ロッテ・鳥谷敬内野手(39)が来季も現役でプレーすることが決定的であることが15日、分かった。
今季は5度のスタメンを含む42試合に出場し打率.139。それでも代打や代走、守備固めなどで奮闘した。縁の下の力持ちとして4年ぶりにCSに進出したチームを支えた。CSでの出場機会はなかったが、新天地での1年を振り返り「自分としてはベストは尽くしました」と語った。
自身の“去就”についてはこの日のCS敗退後、「今、終わったばっかり。どうするか全然、決めてないですし。この先は、どうなるかは全然、分からないです」と語った。現役続行については「それは(球団と)話をして、ですね。続ける可能性もあるし、辞める可能性もある」と明言はしなかった。
今後、球団と話し合いを行う予定。ロッテは鳥谷のリーダーシップを高評価し、来季の契約を更新する方針だ。その“オファー”に応えることになるだろう。レジェンドが、40歳で迎えるプロ18年目のシーズンに突入する。
下克上を期した戦いは2試合でついえた。敵地で連日の逆転負けでの終戦だが、ロッテ・井口監督は収穫に重きを置いた。「こういう経験ができたのは良かった。若い子もしっかりと活躍してくれたし、来年につながる」。口調に力強さが宿った。
10月30日以来の4番に据えた安田はこの日、先制2点打を含む3安打。シーズン終盤から登用した2年目の藤原も3安打と、未来を担う若手が奮起した。9回2死満塁では「経験を積ませたかった」と代打にルーキーの佐藤を起用。用兵に萌芽(ほうが)を促す意図を込めた。
今年1年、中軸として起用された安田は「もっと練習しないといけない」と大舞台を経て現在地を確かめ、「次はリーグ優勝してやり返したい」と力を込めた。意地の1勝が刻めなかった分、来季への思いは強くなった。
今季途中に海外FA権を取得したロッテ・沢村拓一投手が、自身の今後について言及。「チャンピオンになることはできなかったので、今は正直、悔しい思いが大きい。終わったばかりなのでこれからゆっくり考えます」と語った。
今季途中、巨人からロッテにトレードで加入した右腕はセットアッパーに定着。シーズンでは22登板で防御率1・71と圧巻の成績を残し、CS進出に大きく貢献した。CSでは初戦は敗戦投手となったが、この日は2点ビハインドの8回を三者凡退に抑えた。
復活を遂げた剛腕に対し、現地メディアは複数のメジャー球団が興味を持っていると報道。その動向に注目が集まっている。
ロッテは逆転負けで終戦となった。
初回、4番に戻った安田の2点適時打などで3点を先制したが、先発のチェン・ウェインが一発攻勢に沈んだ。2回、4回に中村晃に2打席連続で2ラン被弾。さらに松田宣にも連続ソロを浴びたところでKOとなった。
打線は2回以降もチャンスは作った。だが、4回1死一、三塁で藤原が二盗失敗するなど、拙攻を連発。若手が経験を積んだシリーズとなったが、アドバンテージを含め、0勝3敗の完敗を喫した。
ロッテ・沢村拓一投手が三者凡退に仕留め、意地をみせた。
2点ビハインドの8回から登板。上林を2球目の156キロで左飛。デスパイネは143キロのスライダーで中飛。この日、2発の中村晃は156キロで押し込み、一飛に打ち取った。
前日は2四球が絡み、満塁から甲斐の内野安打で決勝点を献上。敗戦投手となっていた。
ロッテ先発のチェン・ウェインが一発攻勢の前に沈んだ。
初回に3点の援護を得た左腕だったが、2回2死一塁から中村晃に右越え2ランを被弾。1点差に詰め寄られ、4回には1死二塁からまたも中村晃に逆転2ランを食らった。切り替える間もなく、さらに続く松田宣には初球を左翼席へ運ばれ、井口監督は交代を決断した。
レギュラーシーズンではソフトバンク相手に2敗ながら防御率は2.57と苦手とはしていなかった左腕。「1つずつアウトを積み重ねていければと思います」と臨んだが、3本のアーチをかけられる背信登板となり「調子は良くなかったが、粘らないといけないところで粘ることができなかった。チームの状況を悪くしてしまった」と唇をかんだ。
引き分け以下で日本シリーズ進出が断たれるロッテが、10月30日以来となる4番に座った安田の一撃で先制に成功した。
初回、先頭・荻野の左前打から築いた1死二、三塁の好機に左中間を割る2点適時二塁打。「打ったのはツーシームです。チャンスだったので何とかランナーを返したいと思ってました。コースに逆らわずに打つことができて良かったです。次の打席も頑張ります」とコメントした。
前日はCS初打席で千賀から先制2ランを放った安田。逆転負けを喫した試合後「まだシーズンは終わった訳ではないので、ここからしっかりまた勝って千葉に戻れるように頑張りたい」と話していた21歳の若き主砲が、チームに主導権をもたらした。
ソフトバンクは15日、本拠地PayPayドームで行われた「パーソル クライマックスシリーズ パ」第2戦でロッテに6−4で逆転勝ちし、4年連続日本シリーズ進出を決めた。現役時代は1992年に盗塁王に輝いた快足外野手で、昨年まで5年間ソフトバンクのコーチを務めた飯田哲也氏は、勝敗の分かれ目は4回、ロッテ・藤原恭大外野手が二盗に失敗した場面にあったと見る。
ロッテは3−2と1点リードして迎えた4回の攻撃で、1死一、三塁のチャンス。相手先発の東浜は既に1回に3点を奪われており、KO寸前の状態だった。ここで打席に入っていた3番・清田のカウント2-2からの5球目に、一塁走者の藤原がスタート。しかし、相手捕手・甲斐の送球に悠々タッチアウトとなってしまった。結局この回に追加点を奪えなかったことが祟り、その裏に中村晃に逆転2ラン、松田宣にもソロを浴びた。
「あの盗塁失敗で、流れが一気にソフトバンクに傾いた」と飯田氏。「打席の清田のカウントは2-2の“変化球カウント”でしたから、ロッテベンチが二盗を指示したのも無理はない。実際、変化球であれば盗塁は成功していたと思う。また、ストライクであれば、清田はゴロさえ打てば併殺はないので、少なくとも1点は入っていただろう」と解説する。
ところが、東浜の投球は外角高めに外れるボール球のストレートだった。甲斐にとっては最も送球しやすいコースであり、“甲斐キャノン”が存分に威力を発揮したのだった。ロッテにとっては、比較的リスクの少ないはずの作戦だったが、完全に読みを外された。
飯田氏は「東浜があのカウントから、あのコースに狙って投げたとは思えない。おそらく外角低めとか、違うコースに投げるつもりだったのだと思うが、結果的にコントロールミスが幸いした」と見る。もちろん、球界屈指の甲斐の強肩があったからこそ生まれたシーンでもある。たった1球のボール球が試合の流れと日本シリーズ出場権の行方を決めてしまったのだから、野球はやはり怖い。