わたしはかもめ2020年鴎の便り(11月)

便

11月19日

ロッテ益田「残って欲しい」FA検討の沢村と唐川へ[ニッカン]

ロッテ益田直也投手(31)が19日、海外FA権行使を検討している沢村拓一投手(32)唐川侑己投手(31)について「個人としてもチームとしても残って欲しい」と思いを口にした。

すでに「何度も何度も、残って下さいよ、という話はしました」と明かし、その上で「それぞれの人生があるので、背負うことはできない。みんな家族もありますし。(FA)宣言するにしても、それぞれの意見を尊重したいです」と話した。益田自身は昨オフ、国内FA権を行使せず、チームに残留した。

ページトップ

ロッテ育成3位山本契約「将来はホームラン王を」[ニッカン]

ロッテは19日、育成ドラフト3位指名の山本大斗外野手(18=開星)と島根県内のホテルで契約を結んだ。支度金300万円、年俸230万円(金額は推定)。

山本は身長180センチ、体重90キロのスラッガー候補。チームに希少な若い右打者としても期待される。契約を終え「この日を迎え、自分もプロの世界で勝負できるんだということを実感したので、1日でも早く支配下登録していただけるように頑張っていきたいです。自分の長所でもある長打力を磨いて、将来はホームラン王を取りたいという思いがあります」と宣言した。

ページトップ

ロッテ井上、涙のV打で「スカパー! サヨナラ賞」[ニッカン]

ロッテ井上晴哉内野手(31)が19日、セ・パ両リーグが制定する「スカパー!サヨナラ賞」の10、11月度受賞選手に選ばれた。

井上自身は初受賞となる。「僕自身、勝利に直結する一打を打てるというのを光栄に思いますし、常に勝つことを考えてプレーしているので、本当にいいところで出て、こういう賞をもらって、本当に嬉しく思ってます」と感謝を口にした。

10月13日の楽天19回戦(ZOZOマリン)の9回1死一塁で、右中間へサヨナラ適時二塁打を放った。コロナ禍で主力が多く離脱する中での貴重な白星となり、自身も不調に陥っていた井上は涙を流した。

「みんなが抜けて、チームも苦しい状況で勝てない試合もありましたし、自分が足を引っ張ってきたという責任を感じていたところで、サヨナラヒットという形で決められた。それを考えれば考えるほど震えてきて、俺やったんだな、みたいな感じで熱くなりましたね」と振り返った。

ページトップ

ロッテ育成D3位・山本の入団が決定、「将来は本塁打王を獲りたい」[サンスポ]

ロッテから育成ドラフト3位で指名された開星高(島根)・山本大斗外野手(18)の入団が19日、決まった。支度金300万円、年俸230万円で合意した(金額は推定)。松江市内のホテルで会見した山本は「この日を迎えて、『自分もプロの世界で勝負できるんだ』ということを実感したので、1日でも早く支配下登録していただけるように頑張っていきたい」と話した上で、高校通算25本塁打の長打力を磨き「将来はホームラン王を獲りたいという思いがあります。そして、小さい子供達の憧れになるような選手になりたいです。好きなお菓子はコアラのマーチです!」と目を輝かせた。

ページトップ

ロッテ・井上の“号泣打”が「スカパー!サヨナラ賞」受賞[サンスポ]

セ、パ両リーグが制定する月間「「スカパー!サヨナラ賞」の10、11月度受賞者が19日に発表され、パ・リーグ部門でロッテ・井上晴哉内野手(31)が受賞した。受賞対象は10月13日の楽天戦(ZOZOマリン)で3−3の9回1死一塁で楽天の守護神ブセニッツから放った右中間二塁打。2018年8月25日のオリックス戦以来、自身プロ3本目のサヨナラ安打で、同月上旬に新型コロナウイルスに集団感染したチームの窮地を救った。

井上は「『行くぞ』と心に決めて、ネクストバッターズサークルに立っていた。技術ではなく気持ちで打った打席。『オレ、やったんだな』と思ったら震えてきて、次に(目頭が)熱くなった」と振り返り、ナインの歓喜の輪の中で人目をはばからず号泣。その理由について、「(新型コロナウイルス感染で)主力が抜けて、チームもなかなか勝てずにいた。自分もあまり調子が良くなくて、逆にチームの足を引っ張って責任を感じていた」と説明した。

同戦は妻と幼稚園に通う愛息が自宅がテレビ観戦していたといい、「家族も本当に『よかったねぇ』って感じで…」。ソフトバンクとのクライマックスシリーズ(CS)は第1戦で自らの守備のミスもあり、チームは無念の敗退。プロ8年目となる来季に向けて、「チームが苦しいときは誰かがやらなければならない。それが自分だと思っている」と、中心選手としての自覚を強くにじませた。

ページトップ

ロッテの守護神・益田、海外FA沢村&唐川に「チーム残留」熱望[スポニチ]

ロッテ・益田が海外FA権を取得した沢村、唐川に「チーム残留」を要請した。トレーニングのためにZOZOマリンスタジアムを訪れた守護神は「残ってください、という話は何度かした」と2人に希望を伝えたことを明かした。

自身は昨季に権利を行使せずに残留し、7年ぶりの大台となる31セーブを記録。チームも4位から2位と躍進した。選手会長も務める右腕は「みんなでもう1つ上を意識すれば結果も変わってくる」と、来季の優勝を見据える。そのためにも7、8回のマウンドを託せる沢村、唐川は重要なピースだ。「家族もいて、それぞれの人生がある」と熟考する2人を支持するが、チームを思う熱い気持ちは伝わっているはずだ。

ページトップ

ロッテのドラ1法大・鈴木、センバツ当確の母校にエール「経験を大切に」[スポニチ]

ロッテにドラフト1位指名された法大・鈴木昭汰投手(22)が19日、茨城県土浦市の母校・常総学院を訪れた。高校時代はエースとして3度、甲子園を経験。自身が出場した16年以来5年ぶりとなるセンバツが当確となっている後輩たちに「自分も甲子園に夢中だった。高校でしか味わえない経験を大切に」とエールを送った。

高3時はプロ志望届は提出せず、法大に進んで上位指名を目指した。コロナ禍による休止期間だった今年の4、5月は母校のグラウンドで1人で練習。「高校時代の悔しさがグラウンドからにじみ出てきた」と先が見えない状況でも奮起した。成長を遂げ、1位指名を勝ち取った最速152キロ左腕。恩師の佐々木力前監督は「見事に目標を達成してくれた」と喜んだ。

ページトップ

ロッテ・益田が見せ続ける男気とマリーンズ愛、沢村&唐川へ「残って下さい、と…」[スポニチ]

ロッテの守護神・益田直也投手(31)が19日、ZOZOマリンスタジアムを訪れ、海外FA権を取得して去就が注目される沢村、唐川の2人に対して「残って下さい、という話は何度かした」と、「残留」を要請したことを明かした。

益田自身は昨季FA権を取得。同時に権利を取得した同期の鈴木大地と何度も何度も話し合いを重ね、「俺は残ってこのチームで戦う」と決断。一方で鈴木は新たなチャレンジのために行使を決断し、楽天移籍を選んだ。

益田は今季、120試合制だったにもかかわらず7年ぶりの大台となる31セーブを記録。事実上の自己最高の成績を残し、チームも昨季の4位から2位と躍進した。

選手会長を務める右腕は「違うチームでやっていたらもっといい成績を残せたかもしれない。でも(自分の)選択はよかったと思っている」と話した。来季の目標はもちろん優勝。そのために「10月に失速した。しんどいところで勝つにはどうすればいいか。そこがチームの課題」と指摘。「家族もいてそれぞれの人生がある」と沢村、唐川の選択を全面支持する構えだが、優勝に向けて2人のセットアッパーの残留は最優先事項と考えている。

ページトップ

20年最後のスカパー!サヨナラ賞、10、11月度は中日・高橋周平とロッテ・井上晴哉[スポニチ]

セ・パ両リーグは19日、今年度最後となる10、11月度の「スカパー!サヨナラ賞」を発表した。セ・リーグは中日の高橋周平内野手(26)、パ・リーグはロッテの井上晴哉内野手(31)で、ともに初受賞となった。

高橋は10月15日の阪神戦で、1点を追う9回2死二、三塁から、左翼ポール際へ劇的な逆転サヨナラ3ランを放った。プロ9年目で初のサヨナラ打だった。中日からのスカパー!サヨナラ賞受賞は16年3、4月度の杉山翔大以来、4年ぶり。

井上は10月13日の楽天戦で、同点の9回1死一塁から右中間を破るサヨナラ二塁打を放った。不振で打順が5番から7番に下がり、ここまで3打数無安打と苦しい状況。チームも首位ソフトバンクを追いながら、新型コロナウイルス集団感染で主力が多数離脱する中で、貴重な一振りとなった。

受賞選手にはスカパーJSAT株式会社からトロフィーと賞金30万円が贈られる。

ページトップ

ロッテ・井上「スカパー!サヨナラ賞」受賞、10・13楽天戦で劇打、涙にファンも感動[スポニチ]

10、11月度の「スカパー!サヨナラ賞」の受賞者が19日に発表され、ロッテ・井上晴哉内野手が選出された。

最も印象に残ったサヨナラ打を放った選手を表彰する賞。井上はソフトバンクとの首位争いを演じていた10月13日の楽天戦の9回、1死一塁で右中間にサヨナラ二塁打を放ち、大粒の涙を流した。

「このたびはこういった賞をいただき、ありがとうございます。光栄です。(サヨナラ打は)自分も調子が良くなかった。あの打席は技術じゃなく本当に気持ちで打ちました」。

当時は新型コロナウイルスの感染が判明し、荻野や角中、清田ら主力が離脱していた。涙について井上は「主力がみんなが抜けてチームは苦しい状況だった。自分が足を引っ張っていると責任を感じていて…」。気付けば自然と涙が流れていたといい、周囲に「僕は何で泣いているんですかね」と聞いたほどだ。

「俺、やったんだなあ…と熱くなった。震えてきた」。涙のサヨナラ打はファンにも大きな感動を与えた。

ページトップ

荻野貴司、FA行使検討…35歳220盗塁「自分の評価を他球団から聞いてみたい」[報知]

ロッテの荻野貴司外野手(35)が国内フリーエージェント(FA)権の行使を検討していることが19日、分かった。昨年6月に国内FA権を取得し、昨オフは宣言せずに1年契約で残留した。今季も残留が基本線とみられていたが、球界関係者によれば10年から過ごすチームに強い愛着を感じている一方で、近い関係者に「今の自分の評価を他球団から聞いてみたいとも思っている」と話しており、残留を含めさらに成長できる環境を求めているようだ。

プロ11年目の今季は右足の負傷や新型コロナウイルスに感染した影響で53試合の出場にとどまったが、主に1番で打率2割9分1厘、出塁率3割7分、19盗塁とチームのリーグ2位に貢献。ソフトバンクとのクライマックスシリーズでも打率6割2分5厘と存在感を放った。

昨オフに残留を決断した時には「色々なケガをしましたが、ここまでユニホームを着させてもらってまだまだ恩返しができていない」とチーム愛は強い。ただ走攻守そろった外野手は、昨季初のゴールデン・グラブ賞とベストナインを受賞。今年で35歳だが「まだまだ自分ではやれると思っている」と話すなど、プロ通算220盗塁を誇る自慢の快足も衰え知らずだ。

今後は納得のいく結論を出すため熟慮を重ねる。今季年俸7800万円は人的補償が必要なBランク。チームでは今季海外FA権を取得した沢村、唐川、国内FA権を取得した松永が行使を検討中。チーム屈指の人気を誇る荻野を含め、主力の大量流失を防ぐために球団が誠意を持って残留交渉に臨むことになりそうだ。

荻野貴司(おぎの・たかし)
1985年10月21日、奈良県生まれ。35歳。奈良・郡山高では3年夏に県大会準優勝。関学大では遊撃手でベストナイン5回。トヨタ自動車で2008年日本選手権優勝。09年のドラフト1位でロッテ入団。通算784試合に出場し、打率2割8分、32本塁打、214打点、220盗塁。172センチ、75キロ。右投右打。

ページトップ

井上晴哉が「スカパー!サヨナラ賞」を初受賞「気持ちで打ったという打席」[報知]

ロッテの井上晴哉内野手(31)が10、11月度「月間スカパー!サヨナラ賞」を受賞した。

10月13日の楽天戦(ZOZO)で同点で迎えた9回1死一塁でサヨナラ二塁打を放ち、初受賞となった。

チームは主力など複数選手が新型コロナウイルスに感染して離脱する苦しい状況たっだが、井上もこの試合前まで直近5試合の打率が1割5分と不振だったこともあり、サヨナラ打の直後には涙を流した。

井上は「みんなが抜けて、チームも苦しい状況で勝てない試合もありましたし、自分が足を引っ張ってきたという責任も感じていたところで、サヨナラヒットという形で決められた。それを考えれば考えるほど震えてきて、『俺やったんだな』みたいな感じで熱くなりました。あれは僕の技術で打ったという感じではなく、本当に気持ちで打ったという打席です」と振り返った。

ページトップ

育成3位山本大斗と契約「長打力を磨いて、将来はホームラン王を」[報知]

ロッテは19日、育成ドラフト3位指名の山本大斗外野手(18)と島根県内のホテルで支度金300万円、年俸230万円(推定)で契約を結んだ。背番号は新入団会見で発表を予定している。

身長180センチ、体重90キロと恵まれた体格で近未来の右の長距離砲として期待がかかる。球団を通して山本は「この日を迎えて、自分もプロの世界で勝負できるんだということを実感したので1日でも早く支配下登録していただけるように頑張って行きたいです。自分の長所でもある長打力を磨いて、将来はホームラン王をとりたいという思いがあります。そして小さい子供達の憧れになるような選手になりたいです。好きなお菓子はコアラのマーチです!」とコメントした。

ページトップ

ロッテ・益田、救援トリオ沢村と唐川に残留お願い[デイリー]

ロッテ・益田直也投手(31)が19日、救援トリオの解散回避へ熱弁を振るった。海外FA権を保有する沢村と唐川に「チームとしても個人としても残って欲しい」とラブコール。去就が注目される両右腕の残留を訴えた。

自身は昨季取得した国内FA権を行使せず、今季も守護神として54試合に登板。3勝5敗31セーブ、防御率2.25の成績を残した。30セーブ以上は自己最多33セーブを記録した2013年以来、7年ぶり。愛着あるチームで選手会長を務め、チームの4年ぶりとなるCS進出に貢献した。

さらなる高みを目指すため、沢村と唐川は必要不可欠な存在。それだけに「何度も何度も残ってくださいと話しはした」と残留要請したことも明かした。

ページトップ

ロッテ、前年から大きく打撃成績を落とすも…代打の打率は12球団トップの.286[BASEBALL KING]

◇代打で高い成功率

2007年以来13年ぶりとなる2位でクライマックスシリーズ出場を果たしたマリーンズ。打線を見るとチーム打率はリーグワーストの.235、得点はリーグワースト2位の461、本塁打もリーグワースト2位タイの90本塁打と、昨季リーグ2位の642得点をマークした得点、そしてマリン移転後最多となる158本塁打を放った前年から大きく打撃成績を落とした。

代打成績に目を向けると、チームの代打打率.286は12球団トップ、40安打、22四死球、出塁率.383はリーグトップの成績で、2本塁打、14打点、得点圏打率.295はリーグ2位の成績だった。

◇パ6球団の代打成績

◇清田、角中、佐藤が代打で好成績

昨季は清田がスタメンで出場した際に代打が手薄だったが、今季は福田秀平が加入し、3年目の菅野剛士、シーズン終盤には高卒2年目の藤原恭大らが台頭したことで外野のベンチ入りメンバーの層が厚くなり、代打で控える選手のレベルが上がった。

昨季代打で打率.296(27−8)、1本塁打、8打点の成績を残した清田は、今季も打率.500(16−8)、0本塁打、2打点と結果を残した。打率.500も素晴らしいが、出塁率は驚異の.619。昨季の取材で清田は、「スタメンは4打席もらえる。3打席ダメでも次打ってやるぞとか、どんどん切り替えられるんですけど、代打だと割り切りというか、積極性のなかにも冷静さをもたないといけない」と代打の心構えについて語っていた。

昨季は試合前の打撃練習では、速い球に目を慣らすため、川崎雄介打撃投手に最後の数球は速いボールを投げてもらいより実戦に近い形で、試合に向けた準備を行った。取材制限があったため直接本人に確認はできなかったが、今季の試合前の打撃練習を見ても、川崎打撃投手に最後の数球速いボールを投げてもらっていた。

角中も清田と同じようにスタメンで出場する日もあれば、代打での1打席で結果が求められる日もあり、難しさがあるなかで、与えられた場所で最高の“結果”を残し続けた。代打では打率.333(24−8)、1本塁打、3打点、出塁率は.467、得点圏打率も.364を記録した。

角中の場合、早いイニングに代打で出場し、そのまま指名打者や守りに就いて2打席目が回ってくるということもあった。8月2日の楽天戦では、3−5の7回にレアードの代打で登場し、牧田和久から1点差に迫るソロを放つと、続く5−6の8回1死満塁の2打席目に同点の適時打を放った。2打席目は代打の成績に含まれないが、代打で出場した2打席目の成績は打率.750(4−3)だった。

ドラフト2位ルーキーの佐藤都志也も、実績のある清田、角中に代打で負けないくらいの存在感を見せた。代打での33試合出場、9安打、5打点はチームトップ。代打の起用回数が多かったが、打率も3割(.310)を超えた。

6月27日のオリックス戦では1−1の延長10回2死一、二塁の場面で代打で登場し、澤田圭佑が投じた初球のチェンジアップをライト前に弾き返すサヨナラタイムリー。これが佐藤にとって嬉しいプロ初安打となった。

8月22日のソフトバンク戦では、0−2の7回2死二、三塁の場面で登場し、一時同点となる2点適時打。井口資仁監督は試合後に「いい集中力をもってバッティングができているし、結果を出してくれた」と評価した。

そのほかにも、岡大海、鳥谷敬、菅野剛士が代打で10試合以上出場し、スタメンで出場することの多かった菅野は、打席数は少なかったが清田、角中と同じように代打でも打率.333、出塁率.500と高い集中力を発揮した。

◇代打で10試合以上出場した選手の成績

ページトップ

ホークス森とロッテ益田が歩んだ守護神への道、100ホールド&100Sを達成できた理由[Full-Count]

◇ほぼ互角の成績を残している両守護神

レギュラーシーズン、そしてクライマックスシリーズで死闘を繰り広げたソフトバンクとロッテ。守護神を務めているのが森唯斗投手と益田直也投手の両右腕だ。両軍はともに僅差の試合で勝ち切る勝負強さを発揮して好成績を残した。シーズン中にセーブ王を争った2人がチームに大きく貢献を果たしたことは疑いの余地がない。

森と益田はともにクローザーを務めているだけではなく、それ以外の点でも少なからず共通点が見られる。今シーズンの8月7日に益田が通算100ホールド&100セーブを達成すると、10月11日には森も同じく通算100ホールド&100セーブに到達。史上6名しか達成していない希少な記録が同じシーズンに達成されている点からも、何やら数奇な縁を感じるところだ。

両投手の今季成績は、森が防御率2.28で32セーブ、益田が防御率2.25で31セーブと、成績もほぼ互角。その一方で、150キロを超える速球を軸に打者を押し込んでいくという共通点こそあれ、カットボールとスプリットを決め球として用いる森と、シンカーを決め球に持つ益田では、投球スタイルという面においては少なからず差異も見られる。

今回は、パ・リーグを代表するクローザーである両投手の投球スタイルや特徴について、各種の指標を交えながら紹介。加えて両投手が球種別で記録している被打率にも触れ、森と益田がこれまで中継ぎ・抑えの双方で成功を収めてきた理由に迫る。

森唯斗投手通算成績
年度登板ホールドセーブ投球回奪三振防御率
2014584120065.2542.33
2015555216060.1662.69
2016564314160.1512.98
2017642333164.1603.92
2018662463761.1612.79
2019542373553592.21
2020521163251.1402.28
通算4052017102106416.13912.77

◇プロ入り以来7年連続で50試合登板を続けている森唯斗

森はプロ1年目から58試合に登板し、安定感のある投球でセットアッパーに定着。強力なブルペン陣の一角として、チームの日本一にも大きく貢献した。2年目以降も中継ぎの貴重なピースとしてフル回転を続け、プロ入りから3年続けて50試合以上に登板。防御率も3シーズン連続で2点台と、登板数と内容の両面で安定した活躍を見せ続けた。

森はプロ1年目から58試合に登板し、安定感のある投球でセットアッパーに定着。強力なブルペン陣の一角として、チームの日本一にも大きく貢献した。2年目以降も中継ぎの貴重なピースとしてフル回転を続け、プロ入りから3年続けて50試合以上に登板。防御率も3シーズン連続で2点台と、登板数と内容の両面で安定した活躍を見せ続けた。

その後もクローザーとしての躍動は続き、翌2019年、そして今シーズンと2年続けて2点台前半の防御率を記録し、3年連続30セーブも達成。プロ入り以来、7年連続50試合登板という記録も継続中であり、そのうち6度は防御率2点台と安定した投球を続けている。大きな故障による離脱を経験したこともない頑強さも大きな長所であり、その優れた安定感と継続性は、層の厚いホークス陣の中でも随一といえるだろう。

◇被打率にも表れる投球の軸である3球種の質の高さ

投球の軸としている球種には、150キロを上回る速球と、独特の軌道を描くカットボールの2つが挙げられる。この速球系の2球種に加え、緩急をつけるナックルカーブ、カットボールとは逆方向に変化するツーシームも備える。豪快なフォームから繰り出される快速球と、多彩な球種を操る器用さを併せ持っていることが、ルーキーイヤーから安定した成績を残し続けている理由の1つだろう。

それに加えて、中継ぎから抑えに転向して以降、鋭く落ちるスプリットが加わったことも大きい。従来の速球とカットボールと同様に一定以上の球速を計測し、そこから異なる変化をすることもあって、より空振りを狙いやすい球種となる。スプリットの割合が増加したことで、打者にとってはさらに的が絞りづらくなった面はあるはずだ。

こういった投球の幅の広さに加え、コントロールの良さも持ち合わせているところが、とりわけ優れた点でもある。キャリア通算の与四球率が2.10と安定した制球力を維持し続けており、これまで年間20四球以上を記録したことは一度もない。制球難から自滅するケースが少ないということも、長年にわたる好投に寄与しているだろう。

続けて、森の今季の球種別の被打率についても見ていこう。

森唯斗投手球種別被打率
球種被打率
ストレート.222
スプリット.133
カットボール.197
ナックルボール.250
ツーシーム.444

スプリットとカットボールの被打率がそれぞれ1割台と、決め球として用いることも多い2球種が効果を発揮している。それに次いで被打率が低いのは速球であり、投球の中心となっている球は総じて安定していると言えそうだ。ツーシームは被打率.444と打ち込まれているが、各球種を的確に使い分けながら相手打線の反撃を封じていることが感じ取れる結果だ。

益田直也投手通算成績
年度登板ホールドセーブ投球回奪三振防御率
2012722241175.1571.67
2013682693362662.76
2014527323151574.94
2015513211053423.91
20166132211459361.83
201738046935.1295.09
2018702617364.1613.08
20196045122758.2562.15
2020543553152532.25
通算5262635145119510.24572.91

◇新人王に輝いたルーキーイヤーからフル回転を続けている益田直也

益田はルーキーイヤーの2012年から中継ぎとして大車輪の活躍を披露し、同年の新人王の座にも輝いた。早くもブルペンの主軸の座を確立すると、抑えに転向した翌年もフル回転の活躍を継続。自身初タイトルとなる最多セーブも獲得し、24歳の若さで投手陣の中心的存在となっていた。

しかし、プロ入り後の2年間で140試合と、実に期間中に行われた全試合の半分という驚異的なペースで登板を重ねたこともあってか、そこからの2シーズンはやや安定感を欠く結果に。それでも2016年には防御率1点台と再び投球内容を向上させ、シーズン途中からはクローザーにも回った。入団から5シーズン連続で50試合以上に登板しており、まさに大車輪の働きを続けていたと言っていいだろう。

ただ、2017年はキャリアワーストの防御率5点台と大きく調子を崩し、自身初めて登板数が50試合を割り込む苦しい1年に。ここまではシーズンごとに調子の波が見られる傾向があったが、続く2018年にプロ1年目以来となる70試合登板を果たして以降は、3シーズン続けて安定感を維持。毎年登板を重ねながら故障での離脱は皆無という体の強さも大きな武器であり、ロッテのブルペンにとって非常に重要な存在であり続けている。

益田は150キロを超える速球と鋭く落ちるシンカーを軸に、力で押すピッチングを展開することが多い。だが、決してパワーピッチ一辺倒という訳ではなく、打者の芯を外すためのカットボールや、シンカーよりも球速がやや遅く、逆方向に曲がるスライダーといった球種も併せ持っている。

決め球のシンカーの切れはその日の調子に左右される面があるが、シンカーに不安のある試合では速球でファウルを打たせてカウントを稼ぎ、機を見て緩いスライダーを交えつつ抑えていくという、引き出しの多さも長所の1つ。悪いなりにリードを守り切ることができる修正力の高さは、クローザーという役割に適合したものでもあるだろう。

また、益田の投球スタイルに触れる上では、走者を出してからの粘り強さについても語り落とせない。必ずしも3者凡退に抑えることはできずとも、出した走者をホームに生還させることなく、リードを保ったまま凌ぎきるケースが多い。先述した状態が悪くとも抑えられる修正力の高さに、ピンチにも動じない落ち着きが合わさり、終わってみればきっちりと抑えているという安定感が生まれている。

森と同様に、益田の今季の球種別被打率についても見ていきたい。

益田直也投手球種別被打率
球種被打率
ストレート.242
カットボール.333
スライダー.083
シンカー.227

決め球のシンカーも低い被打率を記録しているが、それ以上に効果を発揮しているのがスライダーだ。シンカーとスライダーがさほど変わらない球速で真逆の変化をすることもあり、この2球種をうまく使い分けて打者を封じていることがうかがえる。カットボールの被打率が.333とやや打ち込まれているのは気がかりだが、速球も含めた4つの球種を効果的に用いながら、的確に打者を打ち取っているといえよう。

森唯斗と益田直也のセイバーメトリクス指標
選手名WHIPDIPS与四球率奪三振率K/BBLOB%被本塁打率
森唯斗1.083.052.108.454.0379.50.713
益田直也1.213.222.988.052.7075.70.564

◇ともに優秀な数字を記録しているが少なくない違いも

最後に、両投手がキャリアを通じて記録してきた通算成績を基に、セイバーメトリクスで用いられる各種の指標を紹介する。1イニングごとに走者を何人出したかを示す「WHIP」、自身がコントロールできる分野における能力を示す「DIPS」、奪三振を与四球で割って求める「K/BB」、出塁させた走者を生還させなかった割合を示す「LOB%」、9イニングを投げた際の四球数を示す「与四球率」、奪三振数を示す「奪三振率」、被本塁打数を示す「被本塁打率」の数字は、それぞれ上記の通り。

どちらの投手もWHIPは平均以上とされる1.25以内であり、与四球率も3点台未満、奪三振率も8以上と、揃って及第点以上の数字を記録。両者ともに指標の面でも高い力量を示していると言えるが、WHIP、DIPS、与四球率、奪三振率といった各種の数字においては、いずれも森のほうが優れた数字を記録していた。

中でも大きく差がついているのはK/BBで、益田と森の間には1.33という開きがある。WHIPの違いを見てもわかる通り、益田は森に比べて、走者を出しても粘り強い投球で後続を抑えてリードを守り切るスタイルとなっている。そういった投球傾向の違いが、K/BBの差にもつながっているか。

その一方で被本塁打率に関しては、益田の方が優れていた。走者を出しても大量失点にはつながりにくく、最終的にはリードを守り抜く粘り強い投球スタイルは、被本塁打率が優れているという長所によって成り立っている面も大きい。

ルーキーイヤーから中継ぎとして出色の活躍を見せ、現在はチームの守護神として安定した投球を続けている両右腕。そのキャリアの変遷や投球スタイルに少なからず違いはあるものの、ともにチームの勝利に数限りなく貢献してきた。リーグトップクラスのリリーフであるということに疑いの余地はないだろう。

ページトップ