大リーグ通算155セーブのロッテ新外国人ロベルト・オスナ投手が1軍練習に合流した。ZOZOマリンでキャッチボールやランニングを行った。
初登板だった12日のイースタン・リーグDeNA戦(横須賀)では1回2失点ながら最速154キロを計測。井口監督は「しっくりきてない感じはあったみたいなので、もう1回下で投げることになると思う」と話し、再度2軍で調整登板させる方針。1軍昇格は最短で21日の西武戦(ZOZOマリン)になりそうだ。
日本野球機構(NPB)の井原敦事務局長は14日、次回の第5回WBCについて、予定通り来春開催の見通しを示した。
MLB側との話し合いについて「非公式にはしています。おおまかな予定通り、開催の方向で話は進んでいます」と話した。本来は21年3月に開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期されている。
昨年10月末に右手首を手術したロッテ井上晴哉内野手(32)が2軍で実戦復帰した。
「3番一塁」で先発出場。3打席立ち、6回の守備からベンチに下がった。打席結果は1回1死一塁で中飛、3回無死一、二塁で右飛、5回1死走者なしで空振り三振だった。
井上は昨年8月の試合の守備中に右手を痛めた。当初は手術から実戦復帰まで5ヶ月程度の見込みだったが、ここまで出場はなかった。
ロッテの新外国人、ロベルト・オスナ投手(27)が14日、ZOZOマリンでの1軍練習に合流した。ロメロ、ゲレーロとスペイン語で談笑しながら、キャッチボールやランニングで汗を流した。
大リーグ通算155セーブの右腕は、10日に来日。12日のイースタン・リーグDeNA戦(横須賀)で初登板し、1回を3安打2失点ながら最速154キロを計測、2三振を奪った。
井口監督は「まだ日曜日投げた感じだとね、しっくりきてない感じはあったみたいなので、今週はちょっと登録を見送って、もう1回下で投げることになると思います」。再度2軍で調整登板させ、投内連係やサインプレーの確認をしてから1軍に登録する方針。昇格は「来週のマリン辺りぐらいから考えていこうかな」と、最短で21日の西武戦(ZOZOマリン)になりそうだ。
6月10日に入団会見を行ったロッテ新外国人のロベルト・オスナ投手(27)=メキシコ=が14日、千葉市美浜区のZOZOマリンスタジアムで練習に初合流した。井口資仁監督(47)は米大リーグ通算155セーブ右腕の1軍初登板について「来週のマリン辺りぐらいから考えていこうかなと思います」と語り、早ければ21日からの西武2連戦(ZOZOマリン)で出場選手登録する方針を明かした。
オスナは12日のイースタン・リーグDeNA戦(横須賀)に2番手で登板し、1回を3安打2失点だった。井口監督は「しっくりきてない感じはあったみたいなので。もう1回、下で投げることになる」と15、16日の同西武戦(ロッテ浦和)か、17日からの同ヤクルト3連戦のいずれかで再登板させる。
ロッテの新外国人オスナがZOZOマリンでの1軍練習に合流し、キャッチボールなどで汗を流した。メジャー通算155セーブの右腕は10日に来日し、12日にイースタン・リーグ、DeNA戦に登板。1回3安打2失点で最速154キロだった。
「まだしっくりきていない感じ。もう1度下(2軍)で投げると思う」と井口監督。早ければ21日の本拠での西武戦で出場選手登録され、1軍デビューとなる見込みだ。
来年3月に開催予定のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について、日本野球機構(NPB)の井原敦事務局長は14日、従来通りの開催方式となる見通しを示した。開催方式については大リーグ機構(MLB)と「非公式に話し合っている」とした上で「大まかな予定通りの開催で進んでいる」と説明した。
これまでは1次ラウンドを日本、米国など各地で実施。準決勝以降を米国で行っていた。コロナ禍で開催が見送られていた各年代の世界大会も今季は開催する方向で進められている。
ロッテ・井口監督が、1番打者として荻野と高部を併用したい考えを示した。
故障で復帰が5月までずれ込んだ荻野が、12日のDeNA戦で1番打者として3安打2打点。
一方の高部はオープン戦から好調ぶりをアピールし、荻野が離脱している際は1番打者として今季ここまで57試合に1番としてスタメン出場。リーグトップの21盗塁と奮闘している。
井口監督は「高部もずっとここまで1番で頑張ってきてくれた」とする一方で、昨季は全143試合で1番を打った荻野についても「しっかり(相手投手に)ボールを投げさせたりという意味ではトップバッターとしていいかな、と思っている」と評価。
今後の起用法は「どっちを(1番に)固定するとかはないと思う。相手投手だったり、彼らの状況を見ながらやっていこうと思う」とし、2人の調子や相手投手との相性などを考慮し、いずれかを1番打者で起用したい考えを示した。
練習ではゲレーロとキャッチボールを行い、ランニング、ダッシュなどで汗を流した。ロメロも含めた3人でスペイン語で熱心に会話するシーンも見られた。
オスナはロッテ入団が決まり、今月10日に来日。そのまま入団会見を行い「準備はできている」と話した。12日にはイースタン・DeNA戦で登板。1回を3安打2失点で2奪三振。最速は154キロだった。
井口監督は今後について「日曜日(12日)に投げて、まだしっくりきていない感じがあったみたい。隊長も万全ではないと思うし、今週は登録を見送って、もう1度下(2軍)で投げることになると思います」と明かした。
再度2軍戦に登板し、今月21日の本拠地での楽天戦から1軍登録されることが濃厚だ。
メジャー通算155セーブを誇る右腕。起用法について井口監督は「まだそこまで考えていない。(1軍に)上がってきた段階でどれぐらいの調子なのか。(理想は7、8回かと問われ)これから考えます」とした。
ロッテの井口資仁監督(47)が13日、佐々木朗希投手(20)が最短復帰する可能性を示唆した。
指揮官は12日に出場選手登録を抹消された右腕について「次はいつ、というのはある程度決まっている。そこに向けて、リカバリーを含めて調整してくれれば」と説明。11日のDeNA戦(ZOZO)では8回3安打1失点の好投を見せたが、5月以降は中6〜7日を続けてきた右腕の疲労を考慮。13〜16日は試合がなく、その期間でリフレッシュするという意味でも今季2度目となる登録抹消の措置を取った。
最短での登録は22日の西武戦(ZOZO)から可能だが「最短?まあ、そうですね。空きすぎるとまたあれなので。その辺は考えていく」と井口監督。23日は試合がなく、24日からはオリックスとの3連戦(ZOZO)が予定されている。どちらかのカードでの復帰が濃厚だ。
ロッテ新外国人のオスナが14日、ゾゾでの1軍練習に合流した。ゲレーロとキャッチボールを行い、外野をランニングし汗を流した。
10日に来日後、12日のイースタン・DeNA戦で初登板し、1回を3安打2失点2奪三振だった新助っ人の1軍昇格について井口監督は、「(2軍で)もう1回、投げて、来週のマリン辺りからと考えている」と21日・西武戦での1軍昇格を示唆した。
ロッテ・井口資仁監督は14日、ZOZOマリンスタジアムでの1軍練習後、リーグ戦再開となる17日からの日本ハム3連戦(札幌ドーム)を初戦から石川、ロメロ、美馬と状態のいい3人衆を立てるプランを明かした。
交流戦はパ・リーグで唯一勝ち越しを決め3位となったロッテ。井口監督は日本ハム打線を警戒。「打線が本当にいいチームなので、しっかり投手陣が抑えてくれることが大前提」と最少失点で切り抜けることを願う。
打線については荻野が2試合連続3安打と好調で、リーグ戦再開後の1番打者については「高部もずっとここまで1番で頑張ってきてくれましたけど、荻野の1番も、しっかりボールを投げさせるという意味ではいい。どちらを固定するとかはなく、相手投手だったり、彼らを見ながら決めていきたい」と、荻野と高部の2人を併用していく方針を明かした。
日本野球機構(NPB)は14日、球宴ファン投票の中間結果を発表。パ・リーグではロッテ・佐々木朗希投手とドラフト1位・松川虎生捕手の“完全バッテリー”が、それぞれの部門で首位をキープした。
佐々木朗は先発投手部門で、15万3923票。2位のオリックス・山本由伸投手は88991票で、大きくリードしている。
松川も独走。16万4477票で、88036票で2位・ソフトバンク・甲斐拓也捕手に大差をつけている。
4月10日のオリックス戦で、完全試合を達成したバッテリー。怪物の佐々木朗希だけでなく、高卒ルーキーとは思えないプレーを見せる松川の人気も急上昇した。
ロッテの新外国人、ロベルト・オスナ投手が14日、ZOZOマリンスタジアムで行われた1軍練習に参加した。
初登板12日のイースタン・DeNA戦(横須賀)では、1回を3安打2失点ながら2三振を奪い最速は154キロをマークした。井口監督は「来日してすぐだったので、体調も万全でないと思いますし、もう1回(2軍で)投げて、来週のマリン辺りぐらいからを考えたいと思います」と、最短で21日の西武戦での1軍昇格も視野にいれた。
この日はロメロ、ゲレーロらとともに、談笑しながらキャッチボール、ランニングなどで体を動かした。メジャー通算155セーブ右腕の姿を見て指揮官は「真面目で、本当にしっかりやってくれている。下で投内連係も入れながら、サインプレーもまだ合わせていないので、しっかりやってからとは思います」と練習姿勢には感心していた。
セントラル・リーグ | パシフィック・リーグ | |||||||
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順位 | 選手名 | 球団 | 累計票数 | 順位 | 選手名 | 球団 | 累計票数 | |
1 | 青柳晃洋 | 神 | 103,198 | 先発投手 | 1 | 佐々木朗希 | ロ | 153,923 |
2 | 森下暢仁 | 広 | 74,773 | 2 | 山本由伸 | オ | 88,991 | |
3 | 菅野智之 | 巨 | 48,655 | 3 | 千賀滉大 | ソ | 28,705 | |
4 | 今永昇太 | デ | 37,903 | 4 | 伊藤大海 | 日 | 23,377 | |
5 | 大野雄大 | 中 | 33,974 | 5 | 田中将大 | 楽 | 20,471 | |
6 | 高橋奎二 | ヤ | 31,899 | 6 | 東浜巨 | ソ | 17,392 | |
7 | 柳裕也 | 中 | 29,843 | 7 | 宮城大弥 | オ | 17,022 | |
8 | 大瀬良大地 | 広 | 16,972 | 8 | 上沢直之 | 日 | 16,213 | |
9 | 西勇輝 | 神 | 11,972 | 9 | 橋光成 | 西 | 14,449 | |
10 | C.C.メルセデス | 巨 | 11,967 | 10 | 隅田知一郎 | 西 | 7,850 | |
1 | 湯浅京己 | 神 | 130,524 | 中継投手 | 1 | 平良海馬 | 西 | 128,419 |
2 | 清水昇 | ヤ | 77,148 | 2 | 又吉克樹 | ソ | 128,194 | |
3 | Y.ロドリゲス | 中 | 55,281 | 3 | 堀瑞輝 | 日 | 33,461 | |
4 | 今村信貴 | 巨 | 36,473 | 4 | 比嘉幹貴 | オ | 21,427 | |
5 | 三嶋一輝 | デ | 30,948 | 5 | 安樂智大 | 楽 | 21,036 | |
1 | 大勢 | 巨 | 150,189 | 抑え投手 | 1 | 松井裕樹 | 楽 | 119,110 |
2 | 栗林良吏 | 広 | 98,289 | 2 | 北山亘基 | 日 | 80,249 | |
3 | S.マクガフ | ヤ | 60,629 | 3 | 平野佳寿 | オ | 77,604 | |
4 | 岩崎優 | 神 | 57,637 | 4 | 増田達至 | 西 | 48,893 | |
5 | 山ア康晃 | デ | 57,151 | 5 | 益田直也 | ロ | 45,154 | |
1 | 木下拓哉 | 中 | 103,677 | 捕手 | 1 | 松川虎生 | ロ | 164,477 |
2 | 中村悠平 | ヤ | 86,323 | 2 | 甲斐拓也 | ソ | 88,036 | |
3 | 梅野隆太郎 | 神 | 84,600 | 3 | 宇佐見真吾 | 日 | 60,550 | |
4 | 小林誠司 | 巨 | 45,031 | 4 | 森友哉 | 西 | 53,697 | |
5 | 會澤翼 | 広 | 43,413 | 5 | 伏見寅威 | オ | 16,772 | |
1 | 中田翔 | 巨 | 116,238 | 一塁手 | 1 | 山川穂高 | 西 | 227,318 |
2 | R.マクブルーム | 広 | 106,348 | 2 | 清宮幸太郎 | 日 | 67,874 | |
3 | D.ビシエド | 中 | 69,532 | 3 | 中村晃 | ソ | 51,026 | |
4 | N.ソト | デ | 60,795 | 4 | 佐藤都志也 | ロ | 32,473 | |
5 | J.オスナ | ヤ | 45,139 | 5 | 鈴木大地 | 楽 | 14,357 | |
1 | 牧秀悟 | デ | 134,655 | 二塁手 | 1 | 浅村栄斗 | 楽 | 146,669 |
2 | 山田哲人 | ヤ | 104,926 | 2 | 三森大貴 | ソ | 65,002 | |
3 | 吉川尚輝 | 巨 | 90,156 | 3 | 中村奨吾 | ロ | 55,963 | |
4 | 菊池涼介 | 広 | 71,479 | 4 | 外崎修汰 | 西 | 49,064 | |
5 | 糸原健斗 | 神 | 43,010 | 5 | A.アルカンタラ | 日 | 38,418 | |
1 | 村上宗隆 | ヤ | 180,022 | 三塁手 | 1 | 野村佑希 | 日 | 139,500 |
2 | 岡本和真 | 巨 | 100,741 | 2 | 宗佑磨 | オ | 98,520 | |
3 | 大山悠輔 | 神 | 60,400 | 3 | 松田宣浩 | ソ | 61,007 | |
4 | 坂倉将吾 | 広 | 53,308 | 4 | 中村剛也 | 西 | 58,154 | |
5 | 宮ア敏郎 | デ | 38,822 | 5 | A.エチェバリア | ロ | 34,380 | |
1 | 坂本勇人 | 巨 | 133,090 | 遊撃手 | 1 | 今宮健太 | ソ | 167,067 |
2 | 中野拓夢 | 神 | 129,225 | 2 | 源田壮亮 | 西 | 87,695 | |
3 | 小園海斗 | 広 | 63,857 | 3 | 紅林弘太郎 | オ | 57,499 | |
4 | 長岡秀樹 | ヤ | 62,836 | 4 | 石井一成 | 日 | 31,602 | |
5 | 大和 | デ | 32,627 | 5 | 滝澤夏央 | 西 | 20,376 | |
1 | 佐藤輝明 | 神 | 188,519 | 外野手 | 1 | 柳田悠岐 | ソ | 210,200 |
2 | 近本光司 | 神 | 121,436 | 2 | 吉田正尚 | オ | 183,893 | |
3 | 塩見泰隆 | ヤ | 118,784 | 3 | 松本剛 | 日 | 155,051 | |
4 | 丸佳浩 | 巨 | 115,709 | 4 | 西川遥輝 | 楽 | 106,067 | |
5 | 佐野恵太 | デ | 108,539 | 5 | 杉本裕太郎 | オ | 66,558 | |
6 | 西川龍馬 | 広 | 97,723 | 6 | 福田周平 | オ | 52,688 | |
7 | 糸井嘉男 | 神 | 82,075 | 7 | 部瑛斗 | ロ | 48,551 | |
8 | 大島洋平 | 中 | 76,753 | 8 | 藤原恭大 | ロ | 46,218 | |
9 | G.ポランコ | 巨 | 60,600 | 9 | L.マーティン | ロ | 43,941 | |
10 | 青木宣親 | ヤ | 56,418 | 10 | 牧原大成 | ソ | 39,724 | |
DH | 1 | B.レアード | ロ | 119,989 | ||||
2 | Y.グラシアル | ソ | 92,273 | |||||
3 | 栗山巧 | 西 | 66,262 | |||||
4 | T−岡田 | オ | 43,749 | |||||
5 | J.マルモレホス | 楽 | 18,410 |
3週間にわたった「日本生命セ・パ交流戦」は、ヤクルトが4年ぶり2度目の優勝を飾り、幕を下ろした。リーグ別の戦績を見ると、セ・リーグが通算55勝53敗で初めて2季連続の勝ち越し。MVPに輝いたヤクルト村上宗隆内野手に代表される、若き長距離砲の活躍が際立った。
例年にも増して混戦となった交流戦は、勝ち越したのが12球団のうち3球団のみ。パ・リーグで唯一勝ち越し、ヤクルト、阪神に次ぐ3位につけたのがロッテだった。開幕から打線が奮わず、苦しい戦いを強いられていたが、交流戦を戦う中で風向きが変化。直近6試合は5勝1敗と上向きで、交流戦最終戦となった12日のDeNA戦も5−4と競り勝った。
17日からはリーグ戦が再開。今季スローガンに「頂点を、つかむ。」と掲げるロッテの井口監督は、ここから球宴までの約1か月をどのような期間と捉えているのか。交流戦を振り返りながら、新外国人投手のロベルト・オスナ獲得についてなど、指揮官の目に映る現状について語ってもらった。
交流戦が終わりました。普段対戦することのないセ・リーグ球団との試合は、非常に新鮮なものがあります。途中3連敗もしましたが、10勝8敗と勝ち越すことができた。チームとしてだいぶ状態が上がってきたと感じています。
もちろん、まだまだ完全とは言えない状態ですが、苦しんできた打撃は打線の繋がりが出てきた。マーティンとレアードの両外国人が打ち始めたこと、打順もある程度は固定できるようになってきたことが大きいと思います。攻撃のカギを握る荻野(貴司)が帰ってきたことも追い風となり、ようやくスタートを切れた感じがします。
荻野が復帰したことで打順のバリエーションが増えました。荻野と高部(瑛斗)で1番打者が2人いるようなもの。1番・2番だったり、1番・9番だったり、本人達の状態や相手投手のタイプによって、変化をつけられます。当然、試合の流れを作ったり、相手投手に多くの球数を投げさせたりするという点では、荻野の方が経験値が高いので、そこは高部に勉強してもらいたいところ。じっくり行く荻野と、若さでドンドン行く高部の2通りを、上手く使い分けていきたいと考えています。
開幕以来、交流戦の間も先発陣が頑張ってくれました。中継ぎ陣も打線の援護がない中で耐えてくれている。ここまでの戦いを振り返ると投手陣の力で勝てた試合も多いので、ここから先の戦いは本当に打線の奮起が物を言うでしょう。
交流戦では左腕の佐藤奨真がよく頑張っていたと思います。3月に育成から支配下登録となった投手で、12日のDeNA戦では6回4安打2失点でプロ初勝利。5月中旬に1軍合流した後は、しっかり緩急を生かしたいいピッチングをしていましたが打線の援護がなく、なかなか勝ち星に結びつきませんでした。二木(康太)、岩下(大輝)が離脱する中、佐藤奨真をはじめ若手が出てきてくれたことは大きな意味を持ちます。
交流戦を通じて感じたのが、セ・リーグの打撃が年々レベルアップしていること。長距離打者が増えていますし、打率を見ても3割を超える打者が多い。ヤクルトの村上、巨人の岡本(和真)、阪神の佐藤(輝明)、DeNAの牧(秀悟)ら、目につく選手が多くいました。
そして、当然ながらセ・リーグの投手はしっかり打席でも仕事をする。バントを決めたり、バットにボールを当てたり、そういう細かな点が最近の“差”に繋がっているのではないかと思います。マリーンズでもキャンプから投手に打撃練習をさせていましたが、実際にバントを決められたかというと…これが難しい。うちだけではなく、パ・リーグ全体が苦しんだ部分でもあると思います。そんな中でも勝ち越したこと、打線が復調してきたことを前向きに捉え、17日に再開するリーグ戦に臨みます。
ここから球宴までの約1ヶ月は非常に大切な戦いになります。まずは勝率を5割に戻し、球宴前に貯金を作っておきたいところ。打線はもう1度、マリーンズ本来の戦い方に立ち返ることがカギになるでしょう。
昨季までは機動力を生かしながら、アウトになっても1つ先の塁を目指す野球ができていました。今季はメンバーが替わっていることもあり、どうしても打ちたい気持ちが勝り、四球を選べない。現時点で四球数は昨季の約3割減になっています。ヒットでも四球でも出塁は出塁ですから。
当然、個人の成績を上げることも大事ですが、僕が監督に就任して以来、チームとして繋ぐ野球を徹底してやってきています。ここまで進塁打が出なかったり、三塁に走者を置いて外野フライが打てなかったりという場面がかなりあった。自分が決めてやろうと欲を出さずに、確実に1点を取りにいく野球をしていかないと勝機は見出せません。交流戦でいい形になってきた打線の繋がりを、うまく継続していきたいところです。
6月には新戦力が2人加わりました。1人はメジャー通算155セーブの右腕、ロベルト・オスナです。アストロズ時代の2019年には最多セーブのタイトルを取った実力者。来日した直後のブルペン投球では7、8割の力ではありましたが、捕手が構えた位置からブレることなく投げ込む姿を見せてくれ、さすがだなと感心しました。
メキシコでは日本時間に合わせて生活をしていたそうで、時差ボケもゼロ。やる気満々で入団してくれて頼もしい限りです。ここまで僅差の試合が多く、ブルペンには負担が掛かっていたので、オスナの加入は大きい。その分、外国人枠を調整する必要がありますが、中継ぎも抑えも両方できるので、益田(直也)が連投すれば抑えを任せられる。選択肢が増え、ブルペンへの負担が軽減されることを期待しています。
もう1人の戦力は、10歳の宇都宮幹汰くんです。特定非営利活動法人Being ALIVE Japanが運営する「TEAMMATES」事業の一環として、急性リンパ性白血病で長期療養中の宇都宮くんがチームに加わってくれました。これまで辛い治療を受けながら病気と一生懸命に戦っている宇都宮くんの頑張りは、チームに大きな元気と勇気を与えてくれます。
宇都宮くんのような子供達がマリーンズの一員として力になってくれることは大切なこと。入団発表ではご家族の皆さんもすごくいい笑顔を見せてくれました。こういう事業や地域密着の活動などを通じて、シーズン中でもチームとして世の中に貢献していけるのは素晴らしいと思います。今後も継続していきたいですね。
開幕から波に乗りきれず、チーム内には「去年は2位だったのに、今年は?アレ?」という焦りが生まれ、優勝するために「去年以上のことをしてやろう」と変に気負いすぎていた部分がありました。上を目指す気持ちは間違いではないけれど、マリーンズにはマリーンズの野球がある。欲を出して自分で決めようと、繋ぐことが疎かになっていましたが、ようやく原点を見直して通常に戻りつつあると思います。
応援して下さるファンの皆さんに笑顔になってもらうには、何よりも試合に勝つことが1番。勝たないことには笑顔になれませんから。ここから笑顔を増やせるように、1つ1つ勝利を重ねていきます。
「今7試合投げてすごい全部初体験のことばかりなので、すごくいい経験になっています。調子としては運良く0点に抑えられているなという感じです」。
ロッテのドラフト5位・八木彬は開幕1軍こそ逃したが、5月15日にプロ初昇格を果たすと、ここまで7試合・6回1/3を投げて、イニング数を上回る11奪三振、防御率0.00と安定した投球を披露している。
春季キャンプ、練習試合、オープン戦と1軍の実戦で投げていたが、開幕は2軍スタート。「いつ1軍に呼ばれてもいいように調子であったり、コンディショニングをしっかり整えるだけを考えて2軍で投げていました」。
投球面でも「今のままでやってダメだったら、変えようと思っていましたが、ファームであまり打たれていなかったので、変えずに今はきているかなと思います」とストレートと武器であるフォークを中心にした投球を継続した。
5月10日の巨人との2軍戦では、4−3の7回2死満塁の場面でマウンドにあがり、「あの時は絶対に点を取られないようにと思って投げたことと、1軍でもああいったことが絶対あると思っていました。そこで思い切って三振を取れるところが持ち味だと思うので、強い気持ちで投げました」と、ウレーニャを1ボール2ストライクから141キロのフォークで空振り三振に仕留めた。
この登板から5日後の5月15日にプロ初昇格を果たす。同日のオリックス戦で1軍初登板を果たし、1イニングを投げ三者凡退、2奪三振、無失点に抑え、ストレートは自己最速の154キロを計測した。
「ストレート自体はそのときは強く投げられていて、いい感じで投げられていた」と振り返る。その一方で、「そのときはすごいアドレナリンが出たんですけど、だんだん力、力になってくると疲れてくるのかなと思って、力配分する感じで投げています。マックス(の力)で毎回投げられたらベストなんですけど、まだ体力がないのかなと思います」と現在の自身の課題点についても挙げた。
大学から社会人の2年間で自己最速を6キロアップさせたが、プロ入りからの約半年で2キロ自己最速を更新。プロでの球速アップの要因について「食事、トレーニングの質があがっているのが理由だと思います」と話し、「何キロというのを目指すことはあんまり考えていないですが、まだ球速はアップするのかなと思います」と話した。
プロ入り前から持ち味と語るフォークも非常に良い。
プロ初登板となった5月15日のオリックス戦で大城滉二を0ボール2ストライクから空振り三振を奪った141キロのフォークはストライクゾーンからボールゾーンに落ちる良い球だった。
本人もフォークについて「自信をもって投げられています。空振りを取るためにという感じですね」と話したが、「もっと精度を上げたい」と貪欲だ。
フォークもそうだが、春季キャンプ中にカウント球として投げたいと話していたスライダーも良い。5月19日の楽天戦で浅村栄斗、5月22日のソフトバンク戦でグラシアルから空振り三振を奪った球種はストレート、フォークではなく、スライダーだった。
「キャッチャーとも話をして『あのスライダーなら三振が取れる』と言っていただいて、使ったら三振が取れた。投球の幅は広がりました」。
スライダーを勝負球で投げようとしたきっかけについて、八木は「フォークが見られていて、真っ直ぐが決まらずにいたときに、スライダーがあるといところで、スライダーを投げたという感じです。その日で曲がりが変わるので、その日はすごく曲がってよかったので投げたという感じです」と教えてくれた。
スライダーが勝負球で投げられていることが、奪三振の多さに関係しているのだろうか−。
「それもあると思いますし、フォークも良かった。ただ、自分自身の力みがあるところがあるので、それも要因かなと。そこまで奪三振率は高くなかったので、力みもあるので三振率がちょっと上がっているのかなと思います。カウントが悪くなることが多いので、8割くらいでいけたらもっと楽に投げられるのかなと思います」。
奪三振の多さについて「良いこと」と話しながらも、「ピンチのときは(三振を)取りたいなと思っていますが、(走者がいないときは)もっと投げる球数を少なくしたい」というのが本音だ。
現状では「2ストライクからフォークで三振だったらいいんですけど、決めにいって振られなくて三振というのはあまり良くないかなと。そういうのが最近は多いのかな思います」と話すように、1イニングの球数が多い登板もある。少ない球数で打たせて取り、走者を背負った場面で三振を奪う投球ができるのが理想だ。
また、今はビハインドゲームでの登板が多いが、いずれは勝ちパターンで投げたいという思いを持っている。
「そこを目指して今やっています。段階があると思うので、まずはビハインドのところでしっかり投げて抑えて信用を得られるようになりたいと思います」。結果を残し続けた先に“勝ちパターン入り”が見えてくる。ストレート、フォーク、そして勝負球として使えるようになったスライダーでパ・リーグの強打者達をねじ伏せていく。