西武は2試合連続のサヨナラ勝ちで4連勝を飾った。2−3の8回2死三塁から暴投で追い付き、延長10回に川越の一発で勝負を決めた。1回を完璧に抑えた増田が2勝目。ロッテは救援陣が踏ん張れず、3連敗を喫した。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | R | |
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千葉ロッテ | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
埼玉西武 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1x | 4x |
ロッテが拙攻で3連敗を喫した。
初回に佐藤都が先制3ランを放つも、以後6回まで11残塁で、うち7つが得点圏の走者。「どんどん相手のペースにいってしまったところだと思います」と井口監督も悔いた。7〜10回は走者を1人も出せず、コロナ禍で苦境の救援陣を打線が助けられなかった。勝ち越したら守護神益田を投入するプランだったが、延長10回に佐々木千がサヨナラ弾を浴びた。
ロッテのレオネス・マーティン外野手(34)が1軍に復帰した。
打率1割台が長く続き、7月1日の試合を最後に今季2度目の2軍調整へ。この日に特例2022の代替指名選手として出場選手登録され、2番右翼でフル出場した。安打も放ったが、得点圏の場面で2三振を喫した。
この日の動きについて、井口資仁監督(47)は「だいぶ振れてはきてますけどね。まだまだ確率的には低いですけど」とコメント。代替指名選手としての昇格にはなったが「いい起爆剤になってくれればいいと思います」と今後への期待を寄せていた。
ロッテ石川歩投手(34)が7回2失点で試合をつくった。
右打者の外角でカットボールとシンカーを出し入れしつつ、西武打線に的を絞らせず。4回に山川にソロを浴び、5回には外崎に適時打を浴びたが、要所を締めた。試合中、球団広報を通じて「今日は良かったと思います。2死から全部失点したので、そこだけかなと思います」と振り返った。
8回に2番手ゲレーロが暴投で同点に追いつかれ、石川の今季7勝目はならなかった。
漂う重い空気をまずは振り払った。初回2死一、二塁。ロッテ佐藤都志也捕手が西武今井の初球カットボールを捉え、右翼席へ6号先制3ランを運んだ。「チャンスだったので積極的にいきました」。連続四球の後に3、4番が凡退。持ち直すか、という局面を一振りで戻した。
東條、小野、オスナら救援陣、高部や山口の好打者など、貢献度の高い選手が新型コロナ陽性で離脱する苦しい状況だ。首位西武とは5.5ゲーム差の5位にいる。正念場の3連戦で、まずは主導権を握る価値ある1発になった。佐藤都自身も7月22日に陽性判定で一時離脱。戦線復帰後初の本塁打となった。
捕手に一塁に、中軸に。プロ3年目はフル回転でチームを支え「何とか100試合出場を」という年始目標を優にクリアできそうなほど、充実するシーズンを送る。この日はマーティンも1軍合流。苦境での粘りがロッテの真骨頂だ。
ロッテ小島和哉投手(26)が6日の西武戦(ベルーナドーム)で先発する。
今季は防御率2.72を残しながら、1勝7敗と白星に恵まれずにいる。7月30日のオリックス戦(ZOZOマリン)では6回途中4失点と振るわず、翌31日に再調整のために登録抹消になっていた。
本来ならば1軍再登録は8月10日以降となるものの、今回は特例2022の代替指名選手としての1軍合流が可能となり、この日、NPBからも6日の予告先発として発表された。ロッテは現在、先発要員の美馬や二木が新型コロナ陽性判定で登録抹消となっている。
今季は巨人赤星が抹消後10日以内に、特例2022の代替指名選手として先発した事例もある。
ロッテは5日、森脇浩司ヘッド兼内野守備コーチ(61)大隣憲司2軍投手コーチ(37)平沢大河内野手(24)が新型コロナウイルスの陽性判定を受けたと発表した。
前日4日に実施したPCR検査の結果、判明した。森脇ヘッド、平沢は無症状で、大隣コーチには発熱症状がある。それぞれ現在、隔離療養を行っている。
平沢は特例2022の代替指名選手として、4日に出場選手登録されたばかりだった。
ロッテのレオネス・マーティン外野手(34)が5日、1軍に再合流した。特例2022の代替指名選手としての昇格になる。
来日4年目の今季は57試合の出場で、打率1割6分1厘、7本塁打と開幕から一向に調子が上がらず、7月3日に今季2度目の出場選手登録抹消になっていた。
井口資仁監督(47)は抹消時には「現在はスタメンで出られる状態でもないですし、ベンチにいても使いどころもなかなかないので。下でしっかり打席数をこなして、ミニキャンプでもしてしっかり上がってきてくれたら」と求め「良くならないともう(1軍に)上げても意味ないと思いますし」と強い言葉を発していた。
2軍のイースタン・リーグではここまで20打数で打率2割5分、2本塁打となっている。
また、体調不良のため前日4日に特例2022で登録抹消となっていたタイロン・ゲレーロ投手(31)もこの日1軍に再合流し、西武戦(ベルーナドーム)の試合前練習も精力的にこなしていた。
ロッテは8月12日からの日本ハム3連戦(ZOZOマリン)の球場外で、自転車競技「BMXフリースタイル・フラットランド」の選手達がパフォーマンスを行うと発表した。
ZOZOマリン外周正面の特設会場「クーリッシュ アーバンスポーツエリア」で試合前に各日3回、20分前後のパフォーマンスが行われる。BMXフリースタイル・フラットランドは平地で自転車とともに回転したり、タイヤ上でバランスを取ったりと芸術性の高いトリックを競い合う競技。今回はX Gamesフラットランド銅メダリスト佐々木元選手ら国内外で活躍するライダー選手達がパフォーマンスを披露する。
ロッテが今季4度目のサヨナラ負け。逃げ切り失敗で3連敗となり、球宴後の後半戦は1勝6敗となった。
コロナ感染者が続出する中、マーテインが1軍に昇格し「2番・右翼」でスタメン出場。1回に幸先よく佐藤都の6号3ランで先制したが、それ以降は決定打を欠いた。2回1死二塁、4回1死一、二塁、5回1死二、三塁、6回2死一、二塁が点にならない。
マーティンは1安打1四球と2度出塁も、2回と4回のチャンスに凡退した。「スミ3」で11残塁の拙攻に、井口監督は「得点圏であと一本が出なかった。相手のペースになってしまった」と嘆いた。
先発の石川は7回2失点と好投したが、同点にされた形もチームの勢いのなさを象徴した。3−2の8回、ゲレーロが四球と二盗などで2死三塁のピンチを招く。ここで最悪の暴投とは…。無安打で試合が振り出しに戻った。延長10回、4番手の佐々木千が先頭・川越への2球目を右翼席に運ばれた。
これで47勝50敗1分けで借金は「3」。首位西武とのゲーム差は6.5に広がった。球宴前には大混戦だったパ・リーグだが、ロッテはこのまま脱落してしまうのか。
ロッテの石川は変化球中心に打たせて取り、7回6安打2失点にまとめた。勝ち投手の権利を得て降板したが救援陣がリードを守れず、7勝目はお預け。それでも「良かった。2死から全部失点したのでそこだけ」と内容には満足そうだった。
新型コロナウイルス感染で多くの主力を欠く中で奮闘したが、4回に山川にソロを浴び、5回は外崎に適時打を許して小刻みに失点。チームは延長戦の末、サヨナラ負け。悔しい結果に終わった。
ロッテは今季4度目のサヨナラ負けで3連敗。6月25日以来の借金3で、首位・西武とは6.5ゲーム差に開いた。初回に佐藤都の右越え6号3ランで先制したが、3−2の8回にゲレーロの暴投で追いつかれ、延長10回に佐々木千が川越にサヨナラ弾を浴びた。
延長戦は4勝10敗1分け。終盤を支えてきた東條、小野、オスナが新型コロナウイルス陽性で相次いで離脱する中で競り負け、井口監督は「同点になると勝ちパターンの投手がいなかったので、しょうがない」と厳しい表情だった。
サヨナラ負けで3連敗。6月25日以来の借金3で、首位・西武まで6.5ゲーム差の5位となった。
初回に佐藤都の右越え6号3ランで先制したが、3−2の8回にゲレーロの暴投で追いつかれ、延長10回に佐々木千が川越にサヨナラソロを浴びた。
終盤を支えてきた東條、小野、オスナが新型コロナウイルス陽性判定で相次いで離脱。井口監督は「ゲレーロ、益田とつなぎたかったが同点になると勝ちパターンの投手がいなかったので、しょうがないです」と厳しい表情だった。
ロッテは森脇浩司ヘッドコーチ兼内野守備コーチ、大隣憲司二軍投手コーチ、平沢大河内野手が、4日に実施したPCR検査の結果、新型コロナウィルス陽性判定を受けたと発表した。
森脇ヘッドコーチ、平沢に症状はない。大隣コーチは3日に発熱し4日にPCR検査を受けていた。
3人とも現在は隔離療養を行っている。
ロッテは選手ら8人の新型コロナウイルス陽性が確認されており、8月に入り、チーム内での陽性判定者は11人となった。
ロッテは「心躍る、夏のボールパーク。」をコンセプトとした夏のスペシャルイベント「BLACK SUMMER WEEKEND supported by クーリッシュ」を開催する12日〜14日の日本ハム戦で、ZOZOマリンスタジアム球場外周正面に「クーリッシュ アーバンスポーツエリア」と題した特設会場を設置。自転車競技「BMXフリースタイル・フラットランド」の選手たちがパフォーマンスを行うと発表した。
「BMXフリースタイル・フラットランド」はその名の通り平らな場所で自転車と共に回転したり、タイヤの上でバランスをとったりといった芸術性の高いトリックを競い合う競技で、今年4月にZOZOマリンスタジアムで開催された「X Games Chiba 2022」では19年ぶりにX Gamesの種目として復活した。
今回はX Gamesフラットランド銅メダリスト佐々木元を始め、荘司ゆう、井谷雅ら国内外で活躍するライダー選手たちがパフォーマンスを披露する。7月17日〜18日・ソフトバンク戦(ZOZOマリン)で開催された「BLACK SUMMER WEEKEND supported byクーリッシュ」で開催したBMXイベント「フリースタイル・パーク パフォーマンス」も好評だった。
なお8月12日〜14日・日本ハム戦で、ロッテはマリーンズカラーのブラックをベースにしたシンプルかつスタイリッシュなデザインで、夏の夜空に映えるライトパープルがキーカラーとなった「BLACK SUMMER ユニホーム」を着用して試合に臨む。
ロッテは3−3の10回、4番手の佐々木千が先頭の川越に右中間へのサヨナラ本塁打を浴びた。
痛恨の逆転負けで後半戦は1勝6敗。47勝50敗1分けの借金「3」となり、首位西武と6.5ゲーム差に広がった。
先発・石川が7回94球2失点と好投。3−2と1点リードの8回、井口監督は継投を選択し、2番手に体調不良で4日に特例で登録抹消となり、この日1日で再登録されたゲレーロを起用したが、2死三塁から暴投で同点に追いつかれた。
井口監督は石川交代の判断について「球も、真っ直ぐもだいぶ落ちてきていたのでね。ゲレーロ、益田とつなぎたいところでしたけどね」と説明した。
その上で、初回の佐藤都の3ラン以降6回まで11残塁と追加点を奪えず、7回から10回まで4イニング連続3者凡退に終わった打線について「チャンスで得点圏で1本出なかったというのが、どんどん相手のペースにいってしまったと思います」と拙攻を嘆いた。
ロッテは3−3の10回、4番手の佐々木千が先頭の川越に右中間へのサヨナラ本塁打を浴びた。
痛恨の逆転負けで47勝50敗1分けの借金「3」となり、首位西武と6.5ゲーム差に広がった。
先発・石川が7回94球2失点と好投。3−2と1点リードの8回、井口監督は継投を選択して2番手にゲレーロを起用したが、2死三塁から暴投。ノーヒットで同点に追いつかれた。
打線は初回の佐藤都の3ランの後、6回までに11残塁の拙攻。7回から10回まで4イニング連続3者凡退で得点できなかった。
ロッテはこれで後半戦1勝6敗となった。
ロッテは先発・石川が7回94球2失点と好投。
3−2と1点リードの8回、井口監督は継投を選択して2番手にゲレーロを起用した。
ゲレーロは体調不良で4日に特例で登録抹消となり、この日復帰。1死から外崎に四球、続く源田の打席で二盗、源田の二ゴロが進塁打となり2死三塁となった。
続く森の2球目、157キロの剛速球が引っかかりワンバウンド。ストップ能力の高い松川でも止められず同点ワイルドピッチとなった。
8回はノーヒットで追いつかれる形となり、石川の7勝目はお預けとなった。
ロッテの石川歩投手が先発。7回94球6安打2失点と好投し、今季7勝目の権利を持って降板した。
味方打線は初回に佐藤都の3ランで先制。その後は制球に苦しむ西武・今井に対して4回無死二塁、5回1死二、三塁など好機を作りながらも得点できず。6回で11残塁、7回と8回は3者凡退に終わった。
そんな中、石川はテンポ良くストライク先行。4回に山川のソロ、5回に外崎の適時打を浴びたが、初回の佐藤都の一発による3点のリードを守り抜き、8回から救援陣に託した。
ロッテの小島和哉投手(26)が5日、西武戦が行われるベルーナドームで1軍の試合前練習に参加。6日の同カードの予告先発投手として発表された。
今季は15登板で1勝7敗、防御率2.72。7月30日のオリックス戦(ZOZO)で6回途中4失点で降板して5試合勝利なしとなり、翌31日に再調整のため登録抹消となっていた。
7月31日のオリックス戦(ZOZO)に先発した二木が新型コロナウイルス陽性のため抹消。その影響もあり、小島は再登録可能な10日間を待たずに再昇格できる特例2022で登録される見込み。
結果的に中6日となるマウンドに向け「投げるチャンスを与えていただいたので、必死に頑張ります」とコメントした。
ロッテの佐藤都志也捕手が「5番・一塁」で先発。初回2死一、二塁から右翼席に先制の6号3ランを放った。
1番荻野、2番マーティンに連続四球と制球が定まらない西武・今井の初球、カットボールを完璧にとらえた。「チャンスだったので積極的に。浮いてきた甘い球を打とうと思っていたのでそれが良い結果になってくれて良かったです」とコメントした。
佐藤都は通算14号。これまではソロ10本、2ラン3本で、今季は全5本ソロだった。この日の一発がプロ初のスリーランとなった。
ロッテの小島和哉投手(26)が5日、西武戦が行われるベルーナドームで1軍の試合前練習に参加した。
今季は15登板で1勝7敗、防御率2.72。7月30日のオリックス戦(ZOZO)で6回途中4失点で降板して5試合勝利なしとなり、翌31日に再調整のため登録抹消となっていた。
ロッテは5日、平沢大河内野手、森脇浩司ヘッドコーチ兼内野守備コーチ、大隣憲司2軍投手コーチが4日に実施したPCR検査の結果、新型コロナウイルス陽性判定を受けたと発表した。
平沢、森脇ヘッドコーチは無症状。大隣コーチは3日に発熱して4日にPCR検査を受けていた。現在、隔離療養を行っている。
平沢は4日に1軍登録され、楽天戦(楽天生命)に「9番・三塁」でフル出場して3打数1安打。昇格翌日に再び抹消となった。
ロッテは5日、「心躍る、夏のボールパーク。」をコンセプトとした夏のスペシャルイベント「BLACK SUMMER WEEKEND supported by クーリッシュ」を開催する8月12〜14日の日本ハム戦(ZOZOマリン)にて、球場外周正面に「クーリッシュ アーバンスポーツエリア」と題した特設会場を設置し、自転車競技「BMXフリースタイル・フラットランド」の選手たちがパフォーマンスを行うと発表した。
「BMXフリースタイル・フラットランド」は平らな場所で自転車と共に回転したり、タイヤの上でバランスをとったりといった芸術性の高いトリックを競い合う競技。今年4月にZOZOマリンスタジアムで開催された「X Games Chiba 2022」では19年ぶりにX Gamesの種目として復活した。
今回はX Gamesフラットランド銅メダリスト佐々木元選手を始めとする国内外で活躍するライダー選手たちがパフォーマンスを披露する。
なお8月12〜14日の日本ハム戦では、マリーンズカラーのブラックをベースにしたシンプルかつスタイリッシュなデザインで、夏の夜空に映えるライトパープルがキーカラーとなった「BLACK SUMMER ユニホーム」を着用して試合に臨む予定となっている。「頂点を、つかむ。」をスローガンに、悲願の優勝に向かって駆け上がる井口ロッテの熱い戦いを盛り上げる。
ロッテは初回に奪った3点のリードを守ることができなかった。
延長10回に4番手の佐々木千が川越にサヨナラ弾を浴びた。これでチームは3連敗を喫し、借金は3に膨らんだ。再三得点圏に走者を送りながら、11残塁の拙攻。井口監督は「チャンスでなかなか得点ができず、相手のペースになってしまった」と悔やんだ。
ロッテは5日、8月12〜14日の日本ハム戦(ZOZOマリンスタジアム)にて球場外周正面に「クーリッシュ アーバンスポーツエリア」と題した特設会場を設置し、自転車競技「BMXフリースタイル・フラットランド」の選手達がパフォーマンスを行うと発表した。
同3連戦は「心躍る、夏のボールパーク。」をコンセプトとした夏のスペシャルイベント「BLACK SUMMER WEEKEND supported by クーリッシュ」を開催する。
「BMXフリースタイル・フラットランド」は、平らな場所で自転車と共に回転したり、タイヤの上でバランスをとったり、芸術性の高いトリックを競い合う競技。今年4月にZOZOマリンスタジアムで開催された「X Games Chiba 2022」では19年ぶりにX Gamesの種目として復活した。
今回はX Gamesフラットランド銅メダリスト佐々木元選手を始めとする国内外で活躍するライダー選手達がパフォーマンスを披露する。
ロッテは5日、森脇浩司ヘッドコーチ兼内野守備コーチ、大隣憲司2軍投手コーチ、平沢大河内野手が新型コロナウイルス陽性判定を受けたと発表した。4日に実施したPCR検査の結果判明。森脇ヘッドコーチ、平沢内野手は無症状で、大隣コーチは3日に発熱し4日にPCR検査を受けていたという。現在は隔離療養中。
ロッテでは3日に6人、4日に1人の陽性が判明していた。
ロッテの高卒ドラ1ルーキー、松川虎生捕手は「マイナビオールスターゲーム2022」にファン投票で選出され、第2戦でタイムリーを放ち敢闘賞を受賞した。開幕スタメンに始まり、佐々木朗希投手とバッテリーを組んで完全試合を達成するなど一躍注目を集める存在となった18歳は、度々印象的な活躍を見せて1軍の座をキープしている。現役時代に中日、巨人、西武でプレーし、1982年に捕手としてMVPに輝いた野球評論家の中尾孝義氏が松川の現在地を解説した。
松川は8月4日終了時点で46試合に出場して打率.183。中尾氏は「成績だけを見ると、球宴に出られたかどうか分かりません。(佐々木)朗希の相方として選ばれた部分もあるのではないでしょうか。朗希によって自分も運気を高められたのか、松川が朗希を高めたのかどちらか分かりませんが、運を大切にして欲しい。良いものを持っているのに、運に見離された選手はたくさんいます」と数字だけでは計れない存在感を語る。
試合の中でも強運を発揮し、結果も残した。佐々木朗が先発した第2戦で先発マスクをかぶり、1点を追う2回1死一、三塁で打席が回ってきた。一走が二盗を決めた後、広島・床田寛樹投手の高く入ってきた変化球を逃さず、右前へ運ぶ同点の適時打。敢闘賞を受賞し、賞金100万円を獲得した。中尾氏は「高卒ルーキーがオールスターに出て、バットを振れること自体がすごい」と強心臓ぶりにも舌を巻く。
この一打は記録も付いてきた。18歳9ヶ月での安打はオールスター戦最年少タイ、打点は史上最年少。高卒1年目での打点は1986年の西武・清原和博、2013年の日本ハム・大谷翔平に次いで3人目の快挙だった。
今季ノーヒットノーランを達成したオリックス・山本由伸、ソフトバンク・東浜巨とも1イニングずつバッテリーを組んだ。「本当にいい経験をしたと思います。特に山本は日本のエース。本来異なるチームなのに、ボールを受けられるなんてなかなかないこと。打席で対戦するのとキャッチャーで受けるのでは違う。それが、後半戦に生きてくる可能性はあります」。中尾氏は夢舞台が貴重な勉強の場にもなったと見る。
中尾氏にとっても球宴は意義深い。プロ2年目の1982年第1戦で初出場。試合後、当時の阪神のリリーフエース・山本和行から「真っ直ぐと変化球の使い方、コンビネーションがすごく良かったよ。やっぱりお前、いいリードするわ」と褒められた言葉を今でもはっきり覚えている。自信をつかんだ中尾捕手に導かれた中日は、その年にリーグ優勝を果たしている。
中尾氏は松川のキャッチングは上手く、肩の強さも十分と評価する。今後は佐々木朗以外の投手が投げた時のリードに注目する。佐々木朗は圧倒的な能力でストレートのみならず、変化球も速い。どんどんストライクを先行させる投球スタイルだ。常時出場するには様々なタイプの投手を引っ張っていく必要がある。「緩急の使い方などストライク、ボールになる球をどういう風に使い分けていくか」を課題に挙げる。
相手の特徴把握も大事になる。「プロは、ほとんど同じメンバーが出てくる。場面、場面によっての打者の考え方、仕草だとかを見極められるように」。そうなれば相手打者との駆け引きもできるようになると指摘する。松川のプロ野球人生はまだ始まったばかり。中尾氏は「今のままということはありません。必ず良くなる。楽しみです」と成長を願っている。