ロッテ吉井監督が試合終盤のプランを口にした。
来季守護神の本命は今季10セーブのオスナながら「交渉中なので、帰ってきてくれるのが一番うれしいです」と願う段階。オスナ以外の選択としては益田の名前を挙げつつも「何か新しいことをしたい」とし、「7、8、9回と(役割を)決めるんじゃなく、他のやり方もあるんじゃないかと。大リーグも今、違うやり方をやっているので」と構想を巡らせているようだ。
ロッテは22年の新入団選手発表会を12月7日に東京・ロッテ本社ビルで開催すると発表した。
一般公開は行わず、同日午後7時から球団公式YouTubeでプレミア公開予定となる。
ロッテは今秋のドラフト会議で専大・菊地吏玖投手(22)、天理大・友杉篤輝内野手(22)、日本文理・田中晴也投手(18)、日本通運・高野脩汰投手(24)、浦和学院・金田優太内野手(17)の5選手を支配下で、浦和麗明・吉川悠斗投手(17)、飯塚・白浜快起投手(18)、富士宮東・勝又琉偉内野手(18)、学法石川・黒川凱星内野手(18)の4選手を育成ドラフトで、それぞれ指名しており、4日までに全9選手と契約合意している。
ロッテの吉井監督が、オスナとの残留交渉がまとまった場合、抑えに固定する考えを示した。
今季29試合に登板して防御率0.91で9ホールド、10セーブだった右腕について「今FAになっているので、帰ってきてくれたら1番嬉しい。残ったら9回を任せると思う」と語った。仮に交渉がまとまらなかったら、益田を軸としながら若手を抜てきするパターンも想定。「自分もプロ5年目にクローザーで突然使われて(最優秀救援投手の)タイトルを獲得した。突き抜ける活躍ができる子が、たまに出てくる」と話した。
ロッテの吉井理人監督(57)は4日、交渉中のオスナが流出した場合、来季の守護神は未経験者も含めた大多数の候補から選定するプランを明かした。
球団はオスナ引き留めへ全力を尽くしているが、国内他球団も好条件で獲得を目指しており、残留は微妙となっている。吉井監督は「残ってくれたら嬉しいが、そうでない場合は候補はたくさんいる。アナリストが出したデータも見て決めていきたい」と話した。
助っ人が流出した場合は経験者の益田らも候補に挙がる。だが、指揮官自身は高卒5年目に初めて抑えを託され、セーブ王になった経験があり、「いきなり任されたけど、任されて突き抜ける若手もたまにいる」。今秋のフェニックス・リーグで、リリーフで快投した中森ら球威のある若手も候補にするようだ。
ロッテの契約保留者名簿から外れていたレオネス・マーティン外野手が4日、自身のツイッターを更新。ロッテファンに惜別メッセージを送った。
スペイン語で記されており「良い時も悪い時もたくさんの愛とサポートをくれたファンの皆さんに感謝したいです。皆さんと一緒に過ごした時間はとても素敵でした。私と家族にとって忘れられないものになるでしょう」。文末は代名詞ともなった「Yes Martin」で締められている。
ファンも感謝のメッセージを送り、ツイッターでは「マーティン」がトレンド入りした。
ロッテの美馬学は規定投球回に届かなかったものの、チームトップの10勝を挙げた。
美馬は今季初登板となった3月31日のソフトバンク戦から開幕自身4連敗を喫したが、5月12日の楽天戦で6回を2失点に抑え今季初勝利を挙げた。特に3−2の6回表に走塁ミスでチェンジとなった直後の6回裏、美馬は1死走者なしから島内宏明、マルモレホスの連打で二、三塁のピンチを招いたが、黒川史陽を1ストライクから5球連続で低めのスライダーで二ゴロ、辰己涼介もカーブで初球ストライクをとったあと5球連続フォークを投げ、中飛に打ち取りピンチを脱した投球は見事だった。
美馬は同試合から6月19日の日本ハム戦にかけて自身4連勝。4連敗中は4試合で援護点がわずかに1点だったが、4連勝中は4試合で18点の援護点をもらった。
交流戦明けからは中6日での登板が多かったが、中7日で先発した7月18日のソフトバンク戦では7回を1失点で5勝目を挙げた。美馬は前半戦、中6日で先発した交流戦明けも基本的には少ない球数で抑えていたが、イニングの中盤に失点するケースが目立った。自身4連勝中は6月8日の中日戦は中6日で先発した以外、間隔をあけて登板し結果を残した。
前半戦はチーム先発防御率「2.75」と安定していたが、オールスター明けはチーム先発防御率「4.53」と苦しんだ。主力先発陣が軒並み調子を落とす中、美馬はオールスター明け、7試合・44回を投げて5勝0敗。防御率0.82とエース級の働きを見せた。
7月21日に新型コロナウイルス陽性判定を受け、オールスター明け最初の登板は8月16日のオリックス戦と遅れたが、この登板で6回1/3を投げ無失点に抑え6勝目。7回途中で降雨コールドとなり、ロッテ移籍後初の完封勝利。同日は立ち上がりから球数少なくリズムの良い投球で、5回までわずか54球、6回に18球投げたが、7回途中83球と試合が9回まで行われても完投・完封が狙える球数だった。
続く24日の西武戦は5回1失点で降板したが、9月1日のソフトバンク戦から15日の西武戦にかけて3試合連続で7イニングを投げ、いずれも無失点投球。22日のオリックス戦で6回1失点に抑えて9勝目を手にすると、中5日で先発した28日の日本ハム戦で5回2/3を投げ3失点も打線の援護にも恵まれ10勝目を手にした。
オールスター明けは7試合全て5イニング以上投げ、クオリティスタート(6回以上3自責点以内)も7試合中5度クリア。前半戦は中6日で先発した時の防御率が6.12だったが、オールスター明けは3試合・20回を投げて自責点0(失点は1)、防御率0.00。9月8日の日本ハム戦、15日の西武戦は7イニングを投げるなど、中6日の登板間隔でもしっかりと結果を残した。
開幕4連敗スタートも終わってみれば、2020年以来となる自身3度目の2桁勝利。入団当時の取材で「若手のお手本でいられるようなピッチャーでいたいですね」と話していたが、ロッテ移籍後の3年間で2度の2桁勝利、若手投手にも助言を送るなど頼りになる兄貴分だ。今季、後半のような投球を来季はシーズン通して見せて欲しい。
4日にニッポン放送で放送された『The Deep』にロッテの松川虎生が出演した。
松川は高卒1年目ながら開幕スタメンマスクを被り、4月10日のオリックス戦では佐々木朗希と共に完全試合を達成。オールスターゲームにも出場した。プロ1年目の今季はチームトップとなる70試合でスタメンマスクを被るなど、76試合に出場して、打率.173、14打点という成績だった。
松川は「配球の部分で、ピッチャーの投げたいボール、バッターがどういう反応をするかであったり、まだまだキャッチャーとして見られていない。1球に悔しいところがたくさんあった。本当にコミュニケーションというか、そこはまだまだ足りないのかなと感じますし、後半は体の疲れも出てきた。1年間しっかり戦う体を作っていかないといけないなと感じました」と振り返った。
バッティングについては「初球からどんどん振るタイミングだったり、そういう部分がまだまだ足りていないと感じましたし、あとは変化球の対応、自分のポイントで打てていないから引っ張れていないと思うので、そこはこの1年間で感じたところかなと思います」と反省。
来季に向けては「打撃の部分で最低でも2割3分は打たないといけないなと感じていますし、この冬2、3ヶ月が本当に勝負かなと感じています」と決意を述べた。