西武選手会は、ウォーレンが6月29日の西武戦で西武ベンチに対し、侮辱的な行為をしたことについて原野和夫パ・リーグ会長に、「審判団や連盟が何らかの処分を下すべきではないか」という趣旨の質問書を提出。これに対し、ウォーレンは、西武の鈴木健が昨年に同様の挑発をしたとして西武選手会に猛反発。鈴木健は、昨年、西武ドームで三振を喫した際、ひやかしたロッテ側ベンチに中指を立てる行為をした。
藤本パ・リーグ審部長は、試合に先立ち、審判控え室にロッテ・山本監督と諸積選手会長代理を呼び、以下の2点をロッテ側に通告した。
不正投球疑惑がかかっているウォーレンに対し、球団側は不正が発覚した場合、解雇も辞さない構えであることが明らかになった。
西武選手会(潮崎哲也選手会長)はロッテのブライアン・ウォーレン投手が6月29日のロッテ−西武15回戦(千葉マリン)で西武ベンチに向かって中指を立てた動作に対して4日、パ・リーグ連盟に抗議文を提出する。同文書ではウォーレンの態度を厳しく非難すると共に、連盟及び審判団にも相手を侮蔑する行為にペナルティーを科すように要望。同日、東京・銀座で行われるパ・リーグ理事会で議題に上る可能性も高く、選手会による異例の行動の成り行きが注目される。
ウォーレン問題についに西武選手会が立ち上がった。この日、選手会長の潮崎は「明日(4日)連盟に提出します。ウォーレンの態度にはみんな怒っていますから。我々を侮辱した態度は絶対に許せない」と語気を強め、抗議文を出すことを明らかにした。
6月29日の試合後、ウォーレンは西武ベンチに向かって欧米では最大の侮蔑を意味する中指を突き立てるボーズを繰り返した。27日に東尾監督が不正投球疑惑を訴えたことが伏線にあったが、この挑発ポーズを選手会としても見過ごす訳にはいかなかった。翌30日にはロッテ・後藤球団代表から小野球団社長が謝罪の電話を受けたが、選手会では日本ハム3連戦(東京ドーム)中に潮崎が中心になって選手からの意見を集約。「絶対に許せない」「米国なら即退場。審判もウォーレンを処分すべきだ」という声が噴出したことで抗議文の提出に踏み切った。
ウォーレン本人ではなく、連盟に提出することについて潮崎は「あのポーズに連盟も審判団も何も言わないのはおかしい。今後のためにも何らかの処罰を検討して欲しい」と説明。「米国では絶対にやらないはず。やったら退場か出場停止。日本球界をなめているとしか考えられない」と話し、抗議文の中では連盟や審判団にペナルティーの検討を要望したことを盛り込んだことも明らかにした。
ウォーレンの行為を問題視した山本監督は「今度対戦するときに東尾監督に謝る」と14日の試合(千葉マリン)前に直接謝罪する意向を示しているが、選手会としては本人の謝罪はもちろん、何らかの処分を求めて1歩も引かない構え。抗議文は4日に小野球団社長を通じて連盟に提出。理事会でも話し合われる可能性が高いが、選手会が異例の行動に出たことでウォーレン問題は新たな局面を迎えることになった。
西武選手会から猛反発されているウォーレンだが、全く意に介していない。この日、函館から福井への移動中“無実証明”のための球宴出場を志願した。
ウォーレンは現在14セーブポイントで、トップのペドラザ(ダイエー)を5差で追っている。ダイエー王監督による球宴推薦選手が発表される12日までに追いつくのは難しいが、4日からはそのダイエーと3連戦。目の前で実力を示す最高の機会だけに「いつも通りいい仕事をする」と気合を入れた。
この日は函館空港の手荷物検査場でボディーチェックされるハプニング。「いつもチェックされるな」と苦笑いした守護神は球宴推薦切符を狙ってダイエー戦に臨む。