ドラ2・加藤が4回を3安打1失点。藤田、小林雅の救援陣も心配なさそう。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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ヤクルト | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
千葉ロッテ | 1 | 3 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 1 | x | 7 |
キャンプ中に400勝投手の金田正一氏から授かったカーブが強風に乗って切れて、ドラ2・加藤が4回を3安打1失点。
ロッテの新人左腕が“地の利”を存分に生かした。風速9メートルの風が吹く千葉マリン。ロッテのドラフト2位・加藤(日大)は先発で4回を3安打1失点。首脳陣が描く3・25開幕第2戦(対西武、西武ドーム)先発へシグナルを青に変えた。
海沿いに位置する千葉マリンは強風が名物。本塁から中堅への向かい風を受ける球は強い抵抗の中で変化を増すため、コツさえつかめば投手にとっては大きな武器になる。そのコツを今季地元初開催となるオープン戦で加藤がつかんだ。
初回2死二塁でラミレスを迎えた場面。直球の威力が風で殺されると見るや、風の影響で切れが増すカーブで追い込む。最後は内角高めの直球で空振り三振。4回2死から岩村に右中間2号ソロを浴びたが、危なげない投球を披露した。ここまで2試合連続3回3失点で下降していた評価を挽回。山本監督に「これぐらい内容がある投球をしてくれたらローテーションに入れる」と認めさせた。
試合前にはベンチからロッカーへ最短の道が分からず「こんなところから行けるんですか?」と初々しさを振りまいた新人。本拠地の構造より早くマウンドさばきを身につけた。
オープン戦初の本拠地でサブローが3安打2打点だ。初回の右前打で勢いに乗り、2回2死三塁から右前適時打、5回に左越え二塁打、6回にも1死満塁から左犠飛。「やっぱりマリンはいい。やりやすいです」。前日は二塁の守備で併殺を焦り、勝ち越しを許す失策を犯したが、この日は8回と9回に併殺を完成。「安心して使ってもらえる選手にならないと」と自らに言い聞かせた。
パ・リーグの小池唯夫会長が千葉マリンのロッテ−ヤクルト戦で始球式を務めた。毎日新聞社社長時代にセンバツの始球式を2度経験しており、この日が3度目の“登板”ワンバウンドで捕手・清水将のミットに納まる投球に「暴投にならなくてよかった」ロッテの前身は毎日新聞が親会社の毎日オリオンズ。ロッテには愛着がある小池会長だが「ロッテファン?」の質問には「会長としての立場もあるので…」と苦笑していた。