4月15日4月15日1−1で迎えた4回表、西武が、カブレラのソロで1点を勝ち越すと、その裏、ロッテは、佐藤のソロですぐに同点に追いついた。2−2のまま西口と加藤の投げ合いが続いたが、9回裏、ロッテが、安打と四球で2死一、二塁のチャンスに、メイが右中間へサヨナラ打を放った。ロッテは対西武戦開幕5連勝。加藤はプロ入り初完投勝利を収めた。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 西武 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 |
| 千葉ロッテ | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1x | 3x |
西口に全くタイミングが合わず、4打数無安打で迎えた9回2死一、二塁の打席。新外国人メイが、西口のチェンジアップを見事にとらえ、右中間にサヨナラ打を放った。
加藤が、130球の粘りの投球で、9回を2失点に抑え、その裏サヨナラ勝ちした。これで、加藤は、12球団ルーキー1番乗りの完投勝利で2勝目を挙げた。開幕からの対西武5連勝は、1979年以来22年ぶりという快進撃。サヨナラ勝ちの瞬間、加藤は一塁側ベンチ前でジャンプした。延長戦に備えて投球練習を行っていた。
どうしちゃったの？首位を走るロッテの勢いが止まらない。2−2で迎えた9回2死一、二塁でメイが右中間へ劇的なサヨナラ打。開幕からの対西武戦の連勝は5に伸びた。ルーキー加藤は6安打2失点のプロ初完投で2勝目。エース黒木が故障離脱してもチーム防御率2.72を誇る強力投手陣が快進撃を支えている。26年も優勝から遠ざかっているロッテだが、ひょっとしたら今年はいけるかも。
こんな光景、今までにあっただろうか。ナインと同じユニホームを着た右翼席のファンから、熱風のような歓声が降り注ぐ。それに応えて手を振るメイと加藤。今季最高3万大観衆を集めたスタンドとナインが一体となった千葉マリン。優勝を決めたようなシーンに山本監督の声も興奮でうわずった。
2−2で迎えた9回2死一、二塁。ここまで4打席無安打のメイが西口のチェンジアップを右中間に弾き返した。接戦にケリをつけ、対西武戦開幕5連勝を決めるサヨナラ打。ヒーローは「西口はいいピッチャーだから甘い球がなかった。前の打席のチェンジアップの残像が残っていたから助かったよ」とまくしたてた。
そして山本監督を脱帽させたルーキー加藤は顔を紅潮させてナインの祝福を受けた。「今日は何を投げてもストライクが入らなかった」と言う内容ながら要所は締めた。3回1死満塁は松井を内角の直球で詰まらせ二ゴロ併殺打。6回2死一、三塁も直球で村上のバットをへし折り遊ゴロと、新人とは思えない強気の投球で6安打2失点でプロ初の完投勝ち。「絶対に点をやらないつもりで必死に投げた」と今季2勝目に胸を張った。
首位を走るロッテだが、チーム打率.248はリーグ5位、13本塁打は最下位だ。それでも負けないのは全て防御率2.72の投手陣の踏ん張りにある。黒木、小野、加藤とリーグ防御率3傑を独占。エース黒木は10日の日本ハム戦（東京ドーム）で左足に打球を受けて離脱したが「みんなで力を合わせれば乗りきれる」（小野）と逆に投手陣の思いは1つになった。
前回優勝したのは金田監督で日本一になった74年。以来ロッテは12球団で最も長く優勝から遠ざかっている。ファンが渇望する歓喜の瞬間へ「手応えを感じている」と山本監督もソノ気になってきた。何より安定した試合運びを見ればもう「春の珍事」とは呼ばせない。千葉から発した熱風は今季のパ・リーグをまだまだ掻き回しそうだ。
加藤（ロ）が今季新人では初の完投勝利で2勝目。ドラフト制以降、ロッテのルーキーで4月までに2勝をマークしたのは92年河本、97年竹清に次いで3人目だが、2勝とも先発で挙げたのは加藤が初めてだ。またロッテはこれで西武戦に初戦から5連勝。同カードでの無傷の5連勝は
とあり4度目。次回の対戦（28〜30日）でチーム初の6連勝を狙う。