わたしはかもめ2001年鴎の便り(5月)

便

5月4日

千葉ロッテ2−0オリックス(千葉マリン)

負傷から復帰した黒木が土つかずの4勝目を挙げた。8回を2安打、三塁を踏ませなかった。オリックス戦は昨季から4連勝。初回1死二塁から、福浦の適時打で先制。6回にはボーリックのソロで加点した。

123456789R
オリックス0000000000
千葉ロッテ10000100x2

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黒木感激の復活

「ただいま、帰りました」と、お立ち台の黒木が叫んだ。直球とカーブを主体の投球で8回を2安打無失点。三塁を踏ませない完璧な投球だった。左ふくらはぎに打球を受けた4月10日以来、24日ぶりマウンドは、鮮やか過ぎる復活劇だった。これで借金完済。ロッテと黒木が再びスタートを切った。

山本監督
「開幕と同じくらい今日、勝つのと負けるのは違う。」
仰木監督
「いい投球というか、丁寧な所に投げられた。つけ入るスキなしという感じやな。」
オリックス・高畠打撃コーチ
「甘い球もあったが、二塁も踏めないんじゃな。対策を考えなきゃいかん。」

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黒木防御率トップ奪回

黒木が規定投球回数に達し、負傷前と同じ防御率トップ(0.72)を奪回した。開幕戦の2回から続く連続無失点も36回2/3まで伸ばした。

黒木
「記録はシーズンの最後まで関係ない。ファンに喜んでもらえるように、これからも頑張るだけですよ。」

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ボーリックが特大弾

ボーリックが、6回2死、バックスクリーンに7号ソロを放ち、貴重な追加点をあげた。

ボーリック
「引っかけずにうまくセンターに打つことができた。それにしてもよく飛んだね。」

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黒木、36回2/3無失点!

お帰りジョニー、オレ達は待っていた。今季最多3万5000人を飲み込んだ千葉マリン。ライトスタンドに入りきれなかった応援団がレフトスタンドまで占拠している。そして黒木がお立ち台に上がった瞬間、凄まじい「ジョニーコール」が球場を震わせた。初夏の風に威勢のいいあの声が爽やかに溶け込んだ。

黒木
「ただいま帰ってきました。僕を待っていたと思うので無様な投球はできないと思い、空元気で投げました。勝負はこれから。皆さんの喜ぶ顔が見たいし、僕らも頑張ります。」

4月10日の日本ハム戦(東京ドーム)で野口の打球を左足に受けて降板して以来24日ぶりのマウンド。「ケガをする前の方が状態はいい」と固まっていないフォームのままマウンドに上がったが、コーナーに切れのある直球を丁寧に配した。カーブとのコンビネーションも抜群で、降板した8回まで走者を三塁に進めない。9回は小林雅に託したが、3・24開幕戦(対西武)の2回から続いている連続無失点イニングは36回2/3まで伸び、防御率も0.72でリーグ断然トップに躍り出た。

3週間に及ぶファーム暮らしで浅黒く日焼けした顔で黒木は「自分がいないからチームの成績が落ちたと言われるのが1番辛かった」と話した。自分が投げられない分、リハビリ中にも積極的に球場へと足を運んで加藤や渡辺俊といった若手投手陣にアドバイスした。松葉杖なしで歩けなかった故障は「2ヶ月はかかると思った」というほど重いものだったが、女房役の清水将はミット越しに「ケガをする前と全く変わっていない。ジョニーはやっぱりジョニーだった」とその気迫に驚いたという。

エース不在の間にいったんは貯金を6まで増やしながら一気に借金生活へ。それでも完治するまでと起用を我慢した山本監督は「1ヶ月近くも実戦を離れていたのに凄い。エースがやってくれて弾みがついた。今後はきっちりローテーションに入ってもらう」と嬉しそうに話した。エースが復帰して勝率も5割に。残る仕事はチームを再び首位に引き上げることだ。ジョニーの戻ったロッテが再びパ・リーグを面白くするような予感がする。

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