わたしはかもめ2001年鴎の便り(5月)

便

5月11日

大阪近鉄2−12千葉ロッテ(大阪ドーム)

ロッテが15安打で大勝。2点を追う4回、2四球などで無死満塁とし、ボーリックが同点の二塁打。佐藤の犠飛で勝ち越すと、初芝が適時打、清水将が1号2ラン。この回6点。その後も近鉄投手陣を打ち込んだ。黒木は序盤こそ制球が悪かったが、7回を2失点にまとめ、無傷の5勝目を挙げた。なお、この試合4本の犠飛が出たが、これはプロ野球最多タイ記録。

123456789R
千葉ロッテ00062013012
大阪近鉄0200000002

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黒木、貫録5連勝

2回、礒部に先制2ランを打たれ、連続イニング無失点記録は37回2/3でストップしたが、追加点を許さず、7回を5安打2失点。打線の大量援護にも恵まれて、黒木が開幕から無傷の5連勝を飾った。

黒木の連続無失点の内容
月日相手投球回被安打四球死球三振失点
03-24西721020
03-309310120
04-04823030
04-104 2/320030
05-04823050
05-11100000
37 2/31180250
小野投手コーチ
「黒木は、いつもよりバランスが悪かった。出来としては普通のピッチング。よく辛抱して投げてくれたよ。」

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打線が黒木を援護

2回に黒木が打たれた。礒部に2ランを許し、2点を先行された。エースが5試合ぶりに失点したが、4回、打線が一気に爆発し、逆転した。無死満塁からボーリックの2点2塁打で同点。さらに二、三塁から佐藤の犠飛で1点を勝ち越し、初芝も適時打を放ち、仕上げは清水将。清水将の当たりはレフトスタンドに飛び込む2ラン。打者10人の猛攻で一挙6点。試合の流れをつかむと、その後も近鉄中継ぎ陣から着実に加点。少ない得点を守ることの多かったエースに大量点をプレゼントした。

清水将
「無心で打席に入り、来た球に巧く対応できた。まさか本塁打が出るとは。」
ボーリック
「チャンスにいい仕事ができた。」
山本監督
「今日は打線がよく爆発してくれた。」

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福浦4番

プロ8年目で初めて4番に抜擢され、4打数3安打。大量12得点に貢献した。山本監督も福浦の活躍に目を細めていた。

福浦
「4番は今朝、ミーティングで言われました。いつも(の3番)と変わらない気持ちで打席に入った。」
山本監督
「1番(練習で)振っているからね。」

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黒木「調子最悪」も貫録5連勝

貫録勝ちだった。7点差がついた7回。近鉄の攻撃をあっさりと3人で片付け、ゆっくりとした足取りでベンチへ戻る。小野投手コーチに降板を告げられたエースにナインが次々と握手の手を伸ばす。黒木が投げる試合は負けない。いつも通りの見慣れた光景だった。

黒木
「今日は苦しかったです。正直、今年投げた中で1番調子が悪かったので。よく2点に抑えられました。(2回以外)先頭打者を出さなかったのがよかった。それが基本ですから。」

3月24日の開幕、西武戦の2回から始まった連続無失点イニングは36回2/3まで続けていた。しかし2回、先頭の中村をストレートで歩かせたあとの初球、礒部に右翼席へ運ばれた。今季初被弾で連続無失点はついに37回2/3でストップした。

黒木
「元々点を取られてなかったことは意識してなかった。それより5回に集中力が切れたので向かっていく気持ちを立て直すのに必死でした。」

決して本調子のマウンドではなかった。左ふくらはぎ打撲で戦列を離れ、24日ぶりのマウンドとなった前回4日のオリックス戦(千葉マリン)では8回を2安打無失点に抑えた。だが、急仕上げで復帰した反動で登板後はいつも以上の疲労と筋肉痛が体に残った。石井トレーナーから連日マッサージを受けて張りは取れたものの、疲労はかすかに残っていた。

だが、そのハンデもクレバーな投球でカバーした。「走者がいなくてもクイックで投げたりして打者のタイミングをうまく変えられた」。追加点は許さず、7回を5安打2失点。打線の大量援護にも恵まれて開幕から無傷の5連勝だ。山本監督は「ホームランはしゃあない。その後の投球が素晴らしかった」と頼りになるエースを絶賛した。

次の登板は16日の西武戦(金沢)が有力。7回で降板したのもそのための布石だ。今季2度目の中4日登板となるが、苦しいチーム事情を救うためには疲れなんて言ってはいられない。

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