わたしはかもめ2001年鴎の便り(5月)

便

5月16日

千葉ロッテ7−5西武(金沢)

2−3と逆転された後の4回裏、堀の2ランで逆転。7回には、ボーリックの犠飛、代打平井の適時打で追加点をあげた。8回、代打清水の適時二塁打で1点差に追い上げられたが、その裏、堀の適時二塁打で貴重な1点をあげ、8回のピンチからマウンドに立ち後続を断った小林雅が、9回も守り切った。ロッテは5月4日以来の5割復帰で3位に浮上。黒木は開幕から6連勝。

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西武0030000205
千葉ロッテ20020021x7

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黒木6連勝で3位浮上

今季2度目の中4日登板だったこともあって7回0/3、111球で降板。ここまで6試合で計5失点だった黒木は、1日だけで5点を失った。それでも負けなしの6連勝。左足の負傷で23日間も戦列を離れながら、勝ち星は近鉄・前川と並び、ハーラートップに躍り出た。勝率を5割に戻し、チームは17日ぶりに3位に浮上した。

黒木
「ずっと調子がいいなんてことは神がかり的ですし、今後も僕の身上である粘りで行きますよ。今日はチームが借金を完済できたことが1番です。」
山本監督
「中4日なのに実に粘り強く投げてくれた。たいしたもんだよ。ズルズルいかないんだから。」

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堀が初アーチ&猛打賞3打点

堀が今季初本塁打を含む3安打3打点の活躍。4回に逆転の2ランを放つと、8回にもタイムリー二塁打でダメを押した。そでれもベテランは、自分のことよりも「勝率を5割に戻したことの方が嬉しい」と、チームのことを喜んだ。

「集中して打席に入れたので、それがよい結果になったんだと思います。納得のいく打撃ができた。この1本で乗っていきたいね。」

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黒木、美学のトップタイ6勝

調子は最悪。でも、エースは負けちゃいけない。何度もピンチを迎えながら我慢に我慢を重ねた111球。試合終了後、責任を果たした黒木は安堵感いっぱいの表情で引き揚げてきたナインと握手をかわした。

「本当にみんなに助けられました。ずーっと調子がいいというのは神がかり的ですから。辛抱して投げられました」。2点リードで迎えた3回2死満塁で打席にカブレラを迎えた。カウント2−1から外角のスライダーを左翼線に運ばれ走者一掃の適時二塁打。3点を失い一時は逆転を許した。「あそこまで手が届くんですね」とびっくりした黒木だったが、もっとびっくりさせられたのが7回だった。何とワンバウンドしたフォークを痛烈に打たれたのだ。結果は遊直だったがカブレラの凄さは肌で感じた。「雰囲気があって引き込まれますね。久し振りに燃えました」と今季努めて冷静に投げてきた黒木を熱くさせた瞬間だった。

試合前からグラウンド外が騒がしかった。各球団の四球攻めに業を煮やした西武・佐々木ヘッド兼打撃コーチが14日に「黒木なら黙ってても勝負してくるはず。あいつはそういう男や」と発言。これを伝え聞いた山本監督が「勝負するかしないかはこっちで決める。自分とこの都合で勝手なことを言うな」と反応し、西武との遺恨が勃発した。

しかし、当の黒木は冷静だった。カブレラには2安打されたものの後続の打者をきっちりと抑え、あくまでチームの勝利を優先。「今日は駄目だったけど、カブレラの前に走者を出さなければ今度はもっと面白い勝負ができる」。カブレラとの勝負を楽しみ、そして試合にも勝つ。黒木ならではの男の美学が、チームに3連勝と勝率5割、そして3位浮上をもたらせた。

山本監督は言う。「中4日なのによく投げてくれた。3点はピッチャーの責任じゃない」。これで黒木はロッテでは93年の小宮山(現横浜)以来の開幕6連勝。近鉄・前川と並んでハーラートップタイに躍り出た。黒木が投げれば負けない。不敗神話はまだまだ続く。

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堀、逆転弾&快打

3試合ぶりにスタメン出場の堀が爆発した。1点を追う4回1死二塁で右翼へ逆転1号2ラン。7回の中前打に続き、8回2死一塁では中越え二塁打を放ちダメ押しの1点を叩き出した。打率1割台と不振だったが、今季初の猛打賞のおまけもついて「やっと納得のいくバッティングができた」。連日の特打に付き合った山本監督も「幸一(堀)がよく打った」と大喜びだった。

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