わたしはかもめ2001年鴎の便り(6月)

便

6月30日

福岡ダイエー2−5千葉ロッテ(福岡ドーム)

黒木が10勝目を挙げた。9回途中まで6安打で10奪三振の力投。最後を締めた小林雅は12試合連続セーブ。打っては、1回2死二塁からボーリックの二塁打で先制し、3回に石井の2ランで加点。7回は初芝のソロなどで2点を挙げた。

123456789R
千葉ロッテ1020002005
福岡ダイエー0000010012

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黒木久々の10勝目

バルデスにソロ2発を浴び完投こそ逃したが、トップタイとなる10勝目。昨年10勝目を挙げたのは134試合目だったが、今年は73試合目で5年連続2ケタ勝利を手中にした。6年前にプロ初勝利を飾った記念日でもあった日に、チームを再び貯金生活に戻した。

黒木
「悪かったといってもオリックス戦(18日)だけ。自分の投球さえすれば…と思っていた。これで先が見える。(自己最多の)15勝を目標に、僕1人で貯金を8個はしたいですね。」
清水将
「左足がミットに向かって真っ直ぐ踏み出てくる。だから直球が予想以上に速くミットに到達するんです。」
山本監督
「黒木は3連敗していたが、4つ連続でやられような投手じゃない。石井もハツも、ようやく仕事をしてくれたな。」

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小林雅が12連続試合セーブ

小林雅が連続試合セーブを12に伸ばした。11試合連続のリーグ新を達成した6月20日以来の登板だったが、9回を1安打無失点で締めた。

小林雅
「いつもブルペンで投げていたので違和感はなかった。そのうち止まりますよ。」

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石井が決勝2ラン

石井が3回、決勝打となる3号2ランをバックスクリーンに運んだ。前日はチャンスでファーストフライに倒れていただけに、ご機嫌だった。

石井
「ようやく(スタンドに)届いたよ。ここはフェンスが高いからね。ジョニーにもいい援護ができた。」

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黒木“リーチ4発”10勝

久し振りにジョニーが笑った。9連勝後に3連敗と足踏みをしていた黒木が懸命の力投で9回途中まで6安打2失点。完投こそ逃したものの110球の力投で10勝目を挙げた。「本当はリーチ1発か二発で(10勝を)決めたかったけど。でもオールスターまでは5割でいきたいし、勝ててよかった」。

圧巻は3点リードの4回。先頭のバルデスに右翼線二塁打を許し無死二塁のピンチ。ここで強力クリーンアップに真っ向勝負を挑み、井口を内角の直球で空振りの三振。続く小久保も内角の直球でバットをへし折り三ゴロに仕留め、最後は松中をフォークで空振りの三振だ。くしくもこの日は95年に黒木が日本ハム戦で初勝利を初完封で飾った日。「そういえば初勝利の日だ」と笑ったが、体はプロ1年目の攻めの姿勢を忘れてはいなかった。

9回5失点で敗れた前回の24日の日本ハム戦(千葉マリン)後、捕手の清水将とロッカールームで反省会を開き「お互い消極的にならず、もう1度本来の攻めの投球をしよう」と誓い合った成果が表れ、山本監督も「ジョニーが4試合続けて負けるはずがないから」と目を細めた。

これで99年8月7日を大幅に上回る自身最速の2ケタ到達。「目標は15勝」と話す黒木の笑顔にはルーキーイヤーと同じような輝きがあった。

小林雅
「久し振りだったけど、違和感はなかった。記録はそのうち止まりますよ。」(10日ぶりの登板で自身の持つリーグ記録を更新する12試合連続の21セーブ目)

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ベテラン共演弾

前日の零敗がうそのように打線が10安打5得点と奮起した。3回にバックスクリーンに3号2ランを叩き込んだ石井は「当たりは完璧。チャンスで打てて正直ホッとしている」。7回には初芝が左越え9号ソロでダメ押し。「1点取られた直後だけにチームにとっても大きいね」と振り返った。山本監督は「2人がいいところで打ってくれた。やっと仕事をしてくれたよ」とベテラン2人の活躍に満足そうだった。

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