横浜時代、首位打者、打点王を獲得するなど最強の助っ人と言われ、3年ぶりの日本球界復帰を果たしたロッテのロバート・ローズ内野手(35)が22日、夫人のミッシェルさんと4人の子供と共に来日。昭和49年以来遠ざかっている優勝に向け、チームの牽引車になることを約束した。
ローズは2年間、長女・アンバーさん(17)が通う高校で野球のコーチをしていただけと伝えられていた。それだけに注目されたのは体型だった。
ところが「現在190ポンド(約82キロ)」と本人が言うように、3年前と体重は変わっていない。しかも帰国を期に、髪の毛を短くしたこともあって顔つきは精悍だった。
「娘の高校で野球のコーチをしていて、徐々に(日本で)野球をやってみたい気持ちになった」と球界復帰の動機を説明。「そのためにウエートに気をつけ、トレーニングを積んできた」という。
平成5年から12年までの8年間でマークした打率.325、167本塁打、808打点(この間首位打者1度、打点王2度)の通算成績の自信は揺るぎなかった。
昨年12月に渡米して、ローズと話し合った山本監督は「不動のセカンド・4番」といい、さらに「彼と心中する気持ちで、今季は臨む」と大変な惚れ込みようだ。
その「(監督の)期待に必ず応えられるようにやる。期待して欲しい」。実績があるだけに、ローズのことばには重みがあった。
今季ロッテの4番二塁を任せられるローズが22日、成田着の航空機で来日した。横浜時代とは違う丸刈りで登場。到着ロビーに現れた姿は横浜在籍当時と同じくしっかり絞れていた。2000年限りで横浜を退団し、米国へ帰ってすぐに頭を丸めた。日本球界復帰への思いからだった。コロラド州の自宅で過ごした2年間。4人の子供に囲まれ、平穏な生活を送ったが、野球を忘れることはなかった。長女アンバーさん(17)の通うハイスクールでコーチを引き受け、自宅では毎日2時間のウエートトレーニングを日課としていた。ゴルフ、水上スキーなどで体は常に動かし、もちろん打撃練習も続けてきた。
気になるのはやはり2年間のブランク。実戦から遠ざかっている不安を消すことはできない。「ナーバスな部分だが、1つのチャレンジ」とローズは答えたが、「期待して欲しい」と自信のあるところも見せた。オープン戦にもフル出場すると宣言した。
横浜・斉藤隆投手の米国からの帰国のため、成田空港に居合わせた横浜球団の欠端広報も、ローズの活躍に太鼓判を押した。
山本監督がチーム改革の一環として「茶髪禁止令」を打ち出した。選手の半数以上は茶、金色などのカラーリングで個性をアピールしているが、ユニホーム着用時の禁煙令に続く改革第2弾で、襟足、もみあげも刈り上げさせる意向だ。