わたしはかもめ2003年鴎の便り(4月)

便

4月12日

西武2−9千葉ロッテ(西武ドーム)

ロッテは、1回は2死一、二塁からショートの3ランで3点を先制。3回は押し出し四球で加点し、6回以降も福浦の2ランなどで着々と得点した。清水直は3連勝。8安打を浴びたが、粘りの投球で要所を締め、8回を2点に抑えた。

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千葉ロッテ3010021209
西武0000001102

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“ニンジン”獲得へあと1勝[スポニチ]

“ニンジン”獲得が現実味を帯びてきた。12安打9得点で快勝。昨年、8勝しかできなかった西武を粉砕した山本監督は「初っぱなにリック(ショート)の3ランで勢いに乗った。(清水)ナオも“一打出たら”という場面をよく切り抜けてくれた」と投打のヒーローを称えた。

先発・清水直の好投が波に乗せた。8回まで8安打を許すも2失点。今季初勝利はチームの初勝利、2勝目は3連敗で止める貴重な勝ち星、そしてこの日のハーラートップ3勝目は600万円に王手をかける1勝だ。3試合を雨で流したため、開幕から11試合で勝ち越せば1勝100万円が支給される。これで5勝5敗にこぎつけたが、そのうち3勝が清水直が挙げたもの。川北球団代表は「5勝のうち3勝だから(貢献度は)1番でしょう」と明言。初回に先制3ランを放ったショートも今季すでに10打点と活躍しているが、清水直の“分け前”が最も多くなるのは当然だ。

とはいえ、13日に負ければ全てがパー。それだけに清水直も「明日がまだありますから」と慎重だ。01年7月16日以来635日ぶりの貯金が実現すれば、ロッテ・ナインは随分早いボーナスをゲットだ。

清水直
「球が走っていました。3連勝?前の試合(5回4失点で勝利した5日のオリックス戦)は味方に助けられてのことだし、全然気にしてません。チームが勝つことが優先。ボーナスよりも(チームの)貯金生活の方がしたいね。」
山本監督
「あと1打で、という場面をしっかり抑えたからね。ウチのエースだ。」

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裏方にも分配

ニンジン査定は、ベンチ入り25選手に加え、打撃投手など裏方も含めた約40人で分配する。よって、元額が600万円でも、1人に行き渡るのは決して高額ではなくなってしまった。関係者によると「完封や、満塁本塁打など、特別な場合は全体の30%のこともある」という。試合後にコーチ全員で査定ポイントを算出し、それに基づき分配となる。3勝の清水直の取り分は推定50万円。(チーム今季初勝利を7回無失点で決めた3月29日のダイエー戦は25万円、2勝目は清水直本人も「ダメだった」と話すことから5万円、開幕3連勝となったこの日は20万円と推定。)

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清水直が8回2失点の好投で自身3連勝[サンスポ]

清水直は8回を投げ、2失点。完投こそならなかったが、3連勝を飾った。「前回(5日のオリックス戦)、点を取って貰いながら取られてしまったので、今日は先頭打者を出さないように気を付けました」。フロントが開幕からこの西武2連戦まで設定した報奨金でも3勝でまず90万円ゲットが決まった。

◇福浦が5打数4安打の固め打ち

福浦が今季初本塁打を含む5打数4安打の固め打ちで、打率を.325まで上げた。しかし8回、右翼へホームランを打ったとき、一塁を回ったところでスッテンコロリ。「入ったのを見届けた瞬間、こけてしまった。こういう日があってもいいでしょう」。表情は崩れっ放しだった。

ショート
「先制のチャンスだったので何とか走者を還したかった。高めのボールを巧く叩けた。」(1回先制の3ラン)

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福浦4安打

福浦が1号2ランを含む4安打3打点の大当たり。打率を今季初めて3割(3割2分5厘)に乗せた。初回のチーム初安打は、ショートの先制3ランを呼び込んだ。主軸のバットが打線に火をつけて、12安打9得点の大勝に導いた。ベースに大当たりだ。8回、水尾の130キロのカーブを右翼席に運ぶ今季初アーチ。打球の軌道に集中するあまり、一塁ベースにつまずいた。大胆に転がってから、再び一塁ベースを踏み直した。

きっかけは母校だった。ダイエーとの開幕3連戦は、12打席無安打。そして迎えた3月31日、本拠地・千葉マリンでの開幕戦(対日本ハム戦)。打席に立って聞こえたものは、いつもと違っていた。懐かしいメロディーが頭に響く。応援団が奏でていたのは、福浦の母校、千葉・習志野高の応援テーマだった。そして14打席目にして初安打をマーク。そこから、いつもの調子を取り戻していった。

福浦
「高校時代を思い出したよ。自分の時からあのテーマだった。今でも、なかなか耳から離れないね。今日はボールが見えていた。でも、打率は日々変わるものだし、このままではいかないからね。」

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