ロッテが3連勝。同点の6回に4点を勝ち越した。薮田は6回2安打1失点で、今季初登板を勝利で飾った。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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オリックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 2 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 4 | 0 | 0 | x | 5 |
今季初先発で昨年7月以来の勝利を挙げた薮田は「最初から自分の思い通りの球が投げられた」と、5回まで相手を無安打に抑える好投に気を良くしていた。
低めに速球が決まり、微妙にシュート回転するツーシームも駆使して6回を2安打1失点。今季は2軍で4勝しながら1軍が遠かっただけに「いつかはチャンスが来ると思っていた」の言葉には実感がこもった。
秘めた闘志が白球に乗り移った。今季初登板で初先発の薮田が6回2安打1失点。昨年7月21日の日本ハム戦(東京ドーム)以来311日ぶりの勝利を挙げ、先発ローテーション入りに名乗りを上げた。
帽子のツバに書き込んでいるPositive(積極的)な姿勢を最後まで崩さなかった。「結果を気にして自分から崩れていたので、結果を恐れずに楽しんで投げました」。初回先頭の大島にいきなり四球を与えたが、後藤を138キロの内角高めの直球で見逃し三振。その後も果敢に内角を攻めると、チェンジアップ、フォークで翻ろう。毎回の8三振を奪う快投だ。
今季初の同一カード3連勝で4位に上がった山本監督は「まだ借金があるんだから取り返さないと。薮田?合格というかハナマルをやらなあかんだろ」。3日前まで4戦52失点の“投壊”を忘れ、無邪気な笑顔を取り戻していた。
薮田が昨年7月21日の日本ハム戦以来、約1年ぶりの白星を挙げた。開幕2軍の屈辱をオリックス打線にぶつけた。ローテの谷間で巡ってきた初登板先発のマウンド。薮田は6回1死、大島に二塁打されるまで無安打投球を披露した。スタンドでは寛子夫人と長女・奈々帆ちゃんが観戦。3年ぶりに上がった本拠地・千葉マリンのお立ち台。手にはウイニングボールが握りしめられていた。
福浦、波留が攻守で薮田を守り立てた。6回、先頭日高の痛烈な一塁線の打球を、福浦が横っ跳びキャッチ。初安打となったものの、続く大島のライナーには波留が頭からダイビングした。その裏には、波留は進塁打、福浦は勝ち越し適時二塁打と、バットでも援護。「薮田に勝ち星を」と口を揃えていた。