わたしはかもめ2003年鴎の便り(6月)

便

6月10日

千葉ロッテ2x−1日本ハム(千葉マリン)

ロッテが土壇場の逆転サヨナラで6連勝、勝率5割に戻した。4点を追う9回、伊達を攻め代打・橋本将、福浦、フェルナンデスの3連打で同点。さらに2死三塁から堀が右前へサヨナラ打した。

123456789R
日本ハム0000010001
千葉ロッテ000000002x2x

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堀、サヨナラ打

9回裏まで0−1の劣勢をはね返しての逆転劇で6連勝、4月29日以来の5割復帰。決めたのはまたも堀だった。1点を追う9回裏に代打・橋本将、福浦、フェルナンデスの3連打で同点。代打・原井が送りバントに失敗して併殺、2死三塁となってムードがしぼんだかに見えたが、堀が伊達の真っ直ぐを逆らわずに右へはじき返した。4月20日オリックス戦でのサヨナラ本塁打に続き、チーム今季2度目のサヨナラを生み出した。

堀が目の色を変える出来事が起こったのは、4日の西武ドームでの試合前。松坂に完全に抑え込まれた翌日、山本監督は堀を監督室に呼び寄せた。「山本監督と話しました。『このままでは、ずっと休むことになるぞ』とも言われて、これじゃイカンだろと思いましたね」と言う。励ましとも、最後通告とも受け取れた。「決して楽になった訳じゃないけど、気分転換になった」という山本監督との会話の中で、自分の存在価値を再認識した。以降、21打数11安打9打点で3本塁打の大爆発。2001年5月以来2年ぶりの6連勝の立役者となっている。

山本監督
「もうオレが訳分からんよ。1点だから何とかなるかもしれないとは思ったけど…。とりあえず(試合のない)2日間だけほっとするよ。後はそれからだ。」

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2年ぶりの6連勝!堀のサヨナラ打で借金完済[サンスポ]

ロッテはベテラン堀のサヨナラ打で2年ぶりの6連勝。勝率も5割に戻った。ベンチは盆と正月がきたような騒ぎで、殊勲の堀を取り囲む輪の中心にいたのが山本監督。お立ち台で「最高です」と絶叫する掘を頼もしそうに見つめながら「先発の高木もよかった。(9回先頭の)橋本もよく打った。堀も、みんなよくやった」とまくし立てた。

高木
「久し振りの先発で、立ちあがりをうまく乗りきることだけを心掛けた。あとは自分のリズムで投げられた。」(7回途中1失点)

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ベテラン・堀が気迫のサヨナラ打[スポニチ]

予想は的中した。待っていたのは直球だけ。堀が心に描いていた軌道は、現実のものとなって自らに迫る。迷いはない。強く振った。9回2死三塁、伊達の投じた2球目。内角の直球に左肩を開く。しかし、打球は右中間に飛んだ。技術よりも、むしろ気迫で運んだ打球だった。4月20日のオリックス戦(千葉マリン)のサヨナラ2号2ラン以来、今季2度目のサヨナラ打。16年目のベテランが一塁ベース付近にできた歓喜の輪に消えていった。

「常に真っすぐ狙いなんで。チーム状態がいいので流れを止めないように一生懸命やっているだけです。」

平坦な道のりではなかった。4日の西武戦(西武ドーム)の試合前。この日まで二塁手としてチャンスを与えられていた堀だが、この時点で打率は.222。山本監督は堀を監督室に呼び寄せた。「このままじゃずっと最後まで休むことになるかもしれないぞ」。ファームでは若手が結果を残している。34歳に対する事実上の“最後通告”を言い渡したのだ。しかしそれが堀の中の何かを変えた。「このままではいけないという気持ちが強くなった」と言う。以降、21打数11安打9打点で3本塁打の大爆発。01年5月以来2年ぶりの6連勝の立役者となっている。8回まで無得点。試合の流れを一気に覆す勢いがロッテにはある。

筋書きのないドラマに山本監督も大興奮だ。コーチ陣を置き去りにして歓喜の輪に飛び込んだ。興奮する指揮官は「オレがもう訳分からないよ。2点差だったら追いついていないかもな」。4月27日以来の勝率5割復帰に満面の笑みをこぼした。これで、首位のダイエーとは5ゲーム差。梅雨入り直前の関東地方。熱い季節はパ・リーグにももうすぐやってくる。

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