11月8日11月8日ロッテは8日、ダイエーからFAを宣言した村松有人外野手の獲得に乗り出すことを正式に表明した。広野編成部長が「うちのチームは核弾頭を必要としている。まず、本人の意思を確かめて交渉を重ねていきたい」と明言。午前中に村松側と連絡を取り合い、10日に初交渉を行うことになり“1番手形”を携えて福岡に出向くことになった。
バレンタイン監督にビデオで村松を紹介した広野編成部長は「監督は“1番バッターが欲しい。守りをしっかりする野球にしたい”と言っている」と説明。つなぎの野球を目指す指揮官が「1番・村松」の必要性を訴えたことを明かした。今季、1番に最も多く座ったのは78試合の小坂だが、全部で10人が1番を打ったようにトップバッターを固定できなかった。それが打線の低迷を招いており、9年ぶりのAクラス入りには走攻守でトップレベルにある村松はうってつけの存在と判断した。
獲得を目指すメッツ傘下3Aノーフォークの新庄と12日から入団テストを行うロイヤルズのアグバヤニに、村松は全て外野手。それでも広野編成部長は「3人の獲得は難しいかもしれないけど並行して話を進めていく」と話し、FA市場の参入に消極的だったロッテが本気で大補強に乗り出した。
ロッテは8日、トム・ハウス氏が臨時フィジカル・フィットネスインストラクターとして、ロッテ浦和球場での秋季キャンプに参加すると発表。期間は11月9日から14日まで。同氏はレンジャーズの元投手コーチでノーラン・ライアンらを指導していた。
8日、報道陣の取材に応じた三沢今朝治取締役管理担当は「（新庄との交渉は）15日がメド？そのぐらいになるかな。できるだけ早くしたいとは思っています。新庄と会うときは、（入団が）決まるときだと思っていますよ」と新庄獲得への障害がないことを認めた。日本ハム球団は1回目の直接交渉で入団が決定すると自信を見せており、早ければ直接交渉が実現する15日にも、日本ハム・新庄が誕生する。
日本ハムは当初、5日に代理人との1回目の交渉を行う予定だったが、調整がつかず延期となった。新庄本人との交渉を前提に、日程の調整を進めているが、その間にも水面下では着々と調査を進めていた。ある関係者によると、球団側は新庄サイドが希望する条件面を徹底的に調査。新庄がそれほど固執しない金銭面よりも、野球をする環境や、背番号などの面での希望を調べていた。その結果、1回目の交渉の席で、新庄側の希望を満たした条件を提示することができる見込みとなっている。
新庄争奪戦に名乗りを上げているロッテの最大の切り札は、やはりメッツ時代の恩師・バレンタイン監督だ。1日に来日した当初から新庄に興味を示しており、来週にも新庄と接触する日程を調整中だ。日本ハムに対して後れをとっているが、会談の内容次第では一気にロッテ入りに傾く可能性も残されている。ロッテ首脳陣は、5日にさいたま市内で食事会を開き、新庄を中堅に据えるという来季のプランを確認。新庄中心の外野守備態勢も視野に入れている。さらに、バレンタイン監督は秋季キャンプ終了の20日以降に米国に一時帰国する予定だが、「新庄とは滞在中に会う」と明言している。