先発は、ローテーションの柱である、清水直(紅組)と渡辺俊(白組)。ともに2イニングのマウンドだったが、清水直はヒットを許しながらも無失点で切り抜けたのに対し、渡辺俊はタイムリーエラーもあって、初回に5点を許した。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | R | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
紅組 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 |
白組 | 5 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 8 |
打順 | 守備 | 紅組 | 打 | 安 | 点 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 遊 | 西岡 | 6 | 1 | 0 |
2 | 左 | 井上 | 2 | 0 | 0 |
左 | 大松 | 3 | 0 | 0 | |
3 | 右 | サブロー | 1 | 0 | 0 |
右 | 平下 | 3 | 1 | 0 | |
4 | 指 | 垣内 | 4 | 2 | 0 |
5 | 捕 | 里崎 | 3 | 2 | 1 |
打捕 | 金(韓国ロッテ) | 3 | 0 | 0 | |
6 | 一 | フランコ | 4 | 1 | 0 |
7 | 中 | 大塚 | 4 | 2 | 2 |
中 | 竹原 | 3 | 1 | 0 | |
8 | 二 | 原井 | 2 | 0 | 0 |
打三 | 田中雅 | 3 | 0 | 0 | |
9 | 三二 | 塀内 | 4 | 0 | 0 |
計 | 45 | 10 | 3 |
打順 | 守備 | 白組 | 打 | 安 | 点 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 遊 | 小坂 | 3 | 3 | 1 |
打遊 | 朴(韓国ロッテ) | 3 | 1 | 0 | |
2 | 三 | 今江 | 5 | 1 | 1 |
3 | 一 | 福浦 | 3 | 0 | 0 |
一 | 澤井 | 3 | 1 | 0 | |
4 | 中 | ベニー | 3 | 1 | 1 |
中 | 諸積 | 3 | 1 | 0 | |
5 | 左 | 李 | 3 | 1 | 2 |
左 | 代田 | 2 | 1 | 0 | |
6 | 右 | パスクチ | 7 | 0 | 0 |
7 | 二 | 堀 | 3 | 1 | 1 |
二 | 渡辺正 | 2 | 0 | 0 | |
8 | 指 | 初芝 | 3 | 1 | 1 |
指 | 大塚 | 2 | 0 | 0 | |
9 | 捕 | 橋本 | 2 | 1 | 0 |
打捕 | 辻 | 3 | 0 | 0 | |
計 | 50 | 13 | 7 |
紅組 | 回 | 打 | 安 | 責 |
---|---|---|---|---|
渡辺俊 | 2 | 13 | 5 | 1 |
小林宏 | 2 | 9 | 3 | 2 |
高木 | 2 | 9 | 3 | 1 |
薮田 | 2 | 7 | 1 | 0 |
小野 | 2 | 6 | 0 | 0 |
李旺(韓国ロッテ) | 2 | 8 | 1 | 0 |
白組 | 回 | 打 | 安 | 責 |
---|---|---|---|---|
清水 | 2 | 10 | 2 | 0 |
小宮山 | 2 | 8 | 2 | 0 |
セラフィニ | 2 | 11 | 3 | 3 |
小林雅 | 2 | 8 | 1 | 1 |
藤田 | 2 | 8 | 2 | 0 |
李貞(韓国ロッテ) | 2 | 6 | 0 | 0 |
ロッテ小宮山悟投手が、39歳にして新球を開発した。人指し指と中指の2本の指だけで挟み、抜くようにして投げる球。86キロの遅さで、ゆらゆらと揺れて落ちることから「シェイク」と命名した。21日、初登板の紅白戦で試投したところ、原井を捕邪飛に仕留めるなど威力を発揮。トータルでも2回を2安打無失点と、開幕へ手応えをつかんだ。
小宮山が、何とも言えない笑みを浮かべた。4回1死三塁。ワンボールから突然ステップ幅を狭め、2球目を投じた。球は緩やかな弧を描きながら揺れ、原井の手元で沈んだ。当たり損ねの打球は捕邪飛となった。唖然とする原井の肩を、マウンドから降りてきた小宮山がポン、ポンと2度軽くたたいた。「手を離れてからはナックルだけど、指を立ててないからナックルとは違う。ほど良い空気抵抗を与えて揺らす。揺らしているから『シェイク』と呼んでいる」。打者をあざ笑うかのような86キロの遅球。新球誕生の瞬間だった。
里崎を空振りさせるなど、新球は2イニングで4球投げた。直球の最速は135キロだったが、約50キロ差の緩急がものをいい、バットも2本へし折った。昨秋にバレンタイン監督から球種を増やすよう伝えられ「打たせないために」取り組んだ。「揺らす大前提で試行錯誤した」。行き着いたのが、親指を添えずに、2本の指だけではさんだ状態から抜くようにして投げる球だった。軌道はナックルだが、小宮山は「ああ投げないと揺れない」と振り返った。
堂々と新球の正体を明かしたが、そこは理論派。「打ってくれるから分かっていた方がいい」。球に回転を与えないため風の影響を受けやすく「千葉で投げたい。相当揺れるでしょう」と千葉マリン名物の強風も味方にする計算もある。さらに「遅いボールは誰でも投げられる。試してみる価値はある。全国に広まってくれればいいね」とも。昨年は3勝に終わったベテランが、脅威の遅球で、今年のプロ野球を沸かせそうだ。
小宮山悟投手が21日、紅白戦に2番手として登板し2回を2安打無失点と好投。自ら名付けた新球“シェーク”を4球試投して手応えをつかんだ。
5回1死三塁のピンチで原井に投じた2球目は80キロ台の遅い球。キャッチボールのようなゆったりしたフォームからゆらゆらと揺れて沈んだ。「あれは初めてじゃ打てる訳ない」。捕邪飛に打ち取って新球を自画自賛だ。4球のうち2球はボールだったが、里崎からは空振りも奪った。
昨秋から揺れる球に挑戦。試行錯誤の末たどりついたのがフォークの握りでナックルの変化をする新球だった。「千葉マリンは向かい風が多いし、もっと揺れる。早くマウンドで投げたい」。バレンタイン監督も「ウェークフィールド(レッドソックス)のようだ」とメジャー屈指のナックルボーラーを引き合いに出して高く評価。まだまだ進化するベテランに信頼を寄せていた。
小宮山が21日の紅白戦で魔球を披露。球筋はナックルに近いが、握りが違うため、小宮山は「シェイク」(揺れるの意)と命名。球速86キロの遅い球で打者を翻弄し、2回を2安打無失点。「初めて見たら打てないでしょ。早く(風の強い)千葉で投げたい。相当揺れると思う」と小宮山はご満悦。バレンタイン監督も「蛇が動くように落ちていく」と絶賛した。
ロッテは企画部を企画広報部と名称変更したと発表した。同部は事業企画・商品開発、IT推進、ファンサービス、広報の4部門を受け持つ。
小宮山悟投手が魔球「シェイク」で打者を翻弄した。21日の紅白戦に初登板し、握りはフォーク、変化はナックルという新球を試投。球速80キロ台の揺れるボールで、打者陣を手玉にとった。
ハエが止まりそうな山なりのボールを、誰も捕らえられない。ステップ幅を極端にせばめ、体は突っ立ったまま、まるでキャッチボールのようにフワリと魔球を投げ込むと、里崎のバットは簡単に空を切った。“ナックルボーラー”ウェイクフィールド(レッドソックス)に酷似した投球フォーム。球速86キロで直球との差は50キロ。「理想に近い。改善点?ないな。これ以上よくなりようがない」絶大な効果に自画自賛した。
握りはフォークに近い。人指し指と中指の2本で強く握り、押し出すようにリリース。回転を抑え、空気抵抗を受けたボールは、ナックルのごとく揺れて沈む。自ら付けた魔球の名は「シェイク」。カラクリをすべて公開した小宮山は「(強風の)千葉マリンで投げたら相当揺れるな。遅い球は誰でも投げられるし、全国に広まれば」と話した。
この日投じた4球のシェイクは1球もミートされず。捕邪飛に倒れた原井は「打てると思ったのに当たらなかった」と脱帽。球速差でタイミングを外し、さらに揺れて落ちる。一見絶好球。打者心理で手を出さずにはいられないのだ。
バレンタイン監督は「ヘビのようにクネクネ揺れた。なぜ捕手が捕れるか謎だ。誰も打てない。あと5、6年はやれる」と絶賛の嵐。「今のオレには(シェイクがないと)抑えられないからな」と小宮山。技量と研究心、何より現役への執着心が生んだ芸術の変化球で、勝負のシーズンに挑む。
清水直行投手が21日、2年連続の開幕投手に決定した。キャンプでの順調な調整を見たバレンタイン監督が19日朝、本人に直接伝えた。
注目の1戦は、やはりエースに託された。3月26日の楽天戦(千葉マリン)。キャンプ前半で開幕投手の“内々定”を受けていた清水は、17日に毎年恒例の投げ込みを敢行。その後の回復状況を見守ってから、最終的にバレンタイン監督が判断した。
清水はこの日、紅白戦に初登板。2回を2安打無失点に抑えた。新たに修得を目指すチェンジアップも試投。「雰囲気も楽しめた。順調といえば順調だね」と開幕に照準を絞り、万全の調整に手応えを感じていた。
ロッテ清水が紅白戦に初登板した。先発して2回を2安打無失点に抑えた。ネットを立てての投球が好きではないため、今までフリー打撃にも登板していなかった。打者に向かっての投球はこれが初めてだった。「雰囲気を楽しめた。打者への距離を感じながら投げた。順調ですね。これからは直球を磨いていきたい」と開幕へ向け、エースは手応えを感じていた。
12球団代表者会議が21日、福岡市内のホテルで開かれ、ドラフト制改革が議論されたが結論は出なかった。現行の自由獲得枠を撤廃し戦力均衡を目指す阪神、楽天などに対し、ソフトバンク、巨人などが自由獲得枠維持を主張。統一見解を出すにはいたらなかった。
阪神の野崎取締役連盟担当は「改正の必要があるかどうか意見が分かれました。7対5ですかね。ウチは戦力の均衡を考え改正すべきだと思う」と完全ウエーバー制導入を訴えた。自由獲得枠の撤廃を希望する球団は阪神のほかに横浜、ヤクルト、オリックス、楽天、ロッテ、日本ハムの7球団。一方、ソフトバンク、巨人、広島、西武は維持を主張。態度を保留した中日も維持派とみられている。ソフトバンクの角田球団代表は「特Aの選手がいて、入団を拒否してメジャーに行ってしまう」とした。
ただ、自由獲得枠撤廃を希望する球団が全て阪神のように完全ウエーバーを支持している訳ではない。会議では指名を受ける選手から希望球団を聞き、くじ引きで決定する方式なども検討された。早期の意見集約は難しくドラフト改革は9月以降にずれ込みそうだ。
巨人、ソフトバンクなどが国内レンタル制度を提案し、前向きに話し合っていくことで一致した。ロッテ・瀬戸山球団代表は「出場機会も増えるし、戦力の均衡にもつながるのではないか」と賛同。今後はコミッショナー事務局で問題点などを検討。3月1日の実行委員会で話し合うことになる。また広島から70人枠の撤廃、最低年俸(440万円)以下の“マイナー契約”の導入なども提案された。
プロ野球の12球団代表者会議が21日、福岡市内のホテルで開かれ、前日20日に続き、約3時間の意見交換の中で、国内球団へのレンタル移籍を支持する声が高まった。選手会も移籍活性化の手段としてレンタル移籍を求めており、今後は導入に向け、公正確保などの問題点を整理する。
この日の議題はドラフト改革、不正防止、FAが中心だったが、出席者らによるとレンタル移籍について最も議論が行われたという。選手関係委員会委員長のロッテ・瀬戸山球団代表は「出場機会が恵まれない選手のためにと、前向きな話し合いが多かった」と説明。巨人、西武、楽天などを含め多くの球団がレンタル移籍を支持した。
レンタル移籍は1年間の期限つきトレードで、その間の年俸は移籍先が負担するもの。出場機会の少ない中堅選手らに、チャンスを与えるシステムになる。ただ敗退行為への疑念を解消する制度の必要性や、選手が故障した場合などの取り扱いも議論が必要だ。
また最大の懸案となっているドラフト改革は、完全ウエーバー派と自由獲得枠維持派が真っ二つに分かれ、FA権取得年数短縮も絡んで一致できなかった。妥協案を作るにしても「7月、8月までがメド」(実行委員会選手会担当、伊藤顧問)で、3月14日の構造改革協議会で具体案を提示できない見込みだ。
また昨年の裏金問題などに対する不正防止策は、第3者によるチェック機関と、罰則を設けることで一致。コミッショナー事務局がたたき台を作り、3月1日の実行委員会、同16日のオーナー会議に諮る。
控え選手に希望を与えるレンタル移籍だが、問題点も多い。サッカーの場合はレンタル料が生じるが、その額はまちまち。年俸負担の割合も含めて一定する必要がある。
それでも球団間の年俸格差の激しい現状では、例えば巨人・江藤ら年俸1億円を超える控え選手がレンタル移籍を願い出ても、積極的に借り受ける球団が増えるとは考えにくく、高年俸の控え選手の移籍活性化が進むかどうかは不透明だ。
さらに移籍期間を決めることも必要。シーズン終盤に優勝の可能性のなくなった球団が、年俸負担の軽減のため移籍を認めるケースも出る。また敗退行為の可能性を疑われない規定も必要だ。
プロ野球の「12球団代表者会議」が21日、福岡市内のホテルで開催され、国内レンタル移籍制度やドラフトでの選手獲得の際の不正防止策などが話し合われ、レンタル案には前向きな球団が多数を占めた。注目のドラフト制度改革は現行の「自由獲得枠」維持派と「完全ウエーバー制」移行派に分かれ、話し合いは停滞したが、1年で最大2枠使える「自由枠」を複数年で区切り、その中で一定人数内とする改革案が考えられていることが、スポーツ報知の取材で分かった。
この改正案は現行の「自由獲得枠、重複選手抽選、ウエーバー制併用ドラフト」を維持しつつ、特定球団に戦力集中がされないように配慮されたものだ。現在は社会人、大学生に限り2人までドラフト会議の事前に獲得が可能となっている。年間の最大獲得枠(2人)は維持しつつも「1球団、5年間で自由獲得可能選手は7人まで」というように期間と総人数を制限しようというものだ。
この方式の場合、様々な効果が見込まれる。まず、選手獲得での不正防止だ。高校時代、目を付けた選手がいる。しかし、高校生の好選手はドラフトで重複指名され、抽選を外すケースもある。そのため、大学、社会人への進路をすすめ、その後「自由枠」で獲得する方法を考えるスカウト、球団がある。この間、その選手に対して金銭面で“援助”するなどの違法行為も考えられる。
しかし、改正案では、社会人で3年後、大学では4年後の指名解禁までに、他に即戦力選手が現れた場合、総枠が決まっているだけに、どちらの選手を獲得するか判断が求められる可能性が出てくる。3年、4年後まで待って「自由枠」を使うのか、目の前の戦力を補強するのか…スカウト陣には長期展望の眼力が求められることになる。
また、総枠との兼ね合いで獲得を見送った選手は、当然、他球団が補強することになり、戦力均衡につながる。現行の制度では「自由枠」を毎年、使い続ければ5年間で10人を補強することになる。これが「5年で7人」と制限されれば、1年あたりでは1.4人、それ以外の選手は他球団に流れる計算だ。
この改正案は1月下旬、労組・プロ野球選手会との「構造改革協議会」の中でも披露されたという。自由枠を継続しつつ、戦力均衡の可能性を持つ改正案。今後、どう扱われるか注目だ。
この日の「12球団代表者会議」は午前9時から約4時間意見交換し、前夜(20日)と合わせて9時間余り球界の改革案を議論した。
主な論点はドラフト、FA、国内レンタル、不正防止の4つ。このうち国内レンタル案は「活発に議論され、検討してもいいということでまとまった」(ロッテ・瀬戸山代表)。埋もれた戦力を掘り起こすことで戦力均衡につながるのが利点。一方で敗退行為につながる恐れもあり、規制を設けることが必要となり、今後、議論が必要だ。
ドラフトの裏金問題などに絡む不正防止については、3月1日の実行委員会までに熊崎コンプライアンス(法令順守)担当顧問を中心に、コミッショナー事務局で試案を作成。今秋ドラフトからの適用を目指す。契約金の上限を定める提案については、独禁法違反に該当するか否かなど多角的に検討する。ドラフト制度ではソフトバンクが高校生と大学生・社会人のドラフト分割を提案したが議論までには至らなかった。
エース清水が開幕投手(3月26日=楽天戦)に決定した。この日、紅白戦に先発して2回を2安打無失点。バレンタイン監督から2年連続2回目の開幕投手に指名された。直球は最速144キロと順調な仕上がりぶり。フリー打撃にも登板せず、いきなりの実戦で「雰囲気を楽しめた」と貫禄の投球だった。岩隈との投げ合いが予想されるが「これからは真っ直ぐを磨いていきたい」と歴史的なカードを盛り上げる。
ロッテは球団組織を変更し、企画広報部を新設。9人の職員を配属した。