李承Y内野手の開幕2軍スタートが22日、確実になった。ロッテは外国人枠を投手1人、野手3人とするため、昨年35本塁打のベニーを除く3人がオープン戦で2枠を争っていた。フランコは打率.265、2本塁打。新外国人パスクチは同.200と低迷したが、李は20打数1安打、打率.050、本塁打、打点共になしという極度の不振で結果が優先された形だ。
03年に韓国で56本塁打のアジア新記録を樹立した大砲も昨年はわずか14本。来日2年目を迎えても変化球の対応に苦しむ姿は変わっていない。23日に開幕メンバー28人をコミッショナー事務局に提出(公示は24日)。バレンタイン監督は「明日までに結論を出す」と明言を避けたものの、李には2軍落ちを通告する。
楽天は本拠地・フルキャストスタジアム宮城での公式使用球を、開幕直後に変更することを決めた。投手陣から縫い目が高く、握った感触がよりしっとりしたボールを要望する声が続出したため、急遽、球団が対応することになった。
公式使用球は来年からパ・リーグで統一することが決定しているが、米田球団代表は「チームからの意見もあって、他の球団が(縫い目の)山が高いのでそれに合わせました」と説明。投手陣は17日のロッテ戦(千葉マリン)の練習で4種類のサンプルを試しており、岩隈も縫い目が高いボールは「ビュといく感じがする」と話していた。
縫い目が高いボールは空気抵抗が大きくなり、長打が出にくいデメリットが生じる。だが、オープン戦でのチーム打率がリーグ5位の.239なのに対し、チーム防御率は同2位の2.85。投高打低が浮き彫りとなっただけに、田尾監督は「(打球が)飛ばなくなるけど、投手は変化球の曲がりが大きくなるから」と歓迎。投手を中心とした守備力重視のチーム方針を、新使用球が後押しすることになる。
ただ、あまりに急な変更のため、本拠地開幕となる4月1日の西武戦に間に合わせるのは絶望的。シーズン途中で使用球が突然変わるドタバタぶりも楽天らしさ。早ければ、11日のソフトバンク戦から導入できる見込みだ。
11月に行われる「アジアシリーズ2005」(主催・日本野球機構)の開催要項が22日、都内のホテルで発表された。日本、韓国、台湾、中国の各国リーグの優勝チームが参加しNO.1を決める。開催期間は今年11月10日から13日まで東京ドームで行われる。4チーム総当たりでリーグ戦を行い、上位2チームが決勝戦を行う。3位決定戦は行わない。
リーグ戦で2チーム以上が同率になった場合は
の順で決める。それでも決まらない場合はコイントス。全試合でDH制を採用。延長はリーグ戦が15回まで、決勝は勝負を決するまで行う予定だが、最終的には今後の会議で決定する。
会見に出席した根来コミッショナーは「国際化が叫ばれるが、このアジア大会を成功させ、その上で世界選手権を目指したい」と、世界進出への足掛かりとしたい考えを述べた。なお、賞金は優勝が5000万円、準優勝3000万円、他2チームが各1000万円。
日本、韓国、台湾、中国の各プロ野球リーグ王者が、初代アジアクラブ王者を決める「アジアシリーズ2005」の発表会見が22日、都内のホテルで行われた。
大会は11月10日から13日まで、東京ドームで開催。日本、韓国、台湾、中国の各シリーズ覇者が総当たりリーグ戦を戦い、上位2チームが決勝戦に進出する。賞金は優勝5000万円、準優勝3000万円、予選敗退は1000万円の総額1億円で、今後協賛企業や中継局などを募る。各国とも「最高峰の公式戦」と位置づけており、来秋以降も開催する。使用球などルールについては今後決定する。
会見には日本から根来泰周コミッショナー、韓国野球委員会(KBO)の朴総裁、中華職業棒球連盟(台湾、CPBL)の洪瑞河コミッショナー代行が出席。根来コミッショナーは「アジアは1つとの理念のもとで、ぶつかりあって試合をすることは極めて有意義」と話した。
情報通信会社・インボイスの木村育生社長が、26日の開幕戦(オリックス戦・インボイス西武)で、西武鉄道の後藤高志次期社長に球団買収問題に関し直談判することが22日、明らかになった。「(買収を)前向きに検討する」と繰り返してきた木村社長にとって西武グループの関係者と接触するのは実質的に今回が初めて。西武サイドが球団の売値を40億円に大幅値下げしたことにも「40億円は安い」と買収にさらに意欲的な発言を行った。
26日の開幕戦。ライオンズが連覇へ向け始動する、くしくもその日に、インボイスも西武買収に向け本格的に動き出すことになる。今季から2軍と西武ドームの命名権契約を年間4億5000万円で結んだインボイス。同社の木村社長は開幕戦の観戦について「行きますよ。ぜひ後藤さんともお話ししたいと思っています」と来季以降の球団の処遇について最終決定権を持つ後藤次期西武鉄道社長との直談判を強く要望した。
西武グループ経営改革委員会では、年間20億の赤字を抱える球団の処遇について「優良な買い手が現れるかどうかを見ながら決めていく」(諸井委員長)と今季終了までに判断することになっている。18日の緊急会合では一時200億円といわれた売却額を40億円に設定するなど、より売却に向け具体化してきている。一方で西武グループ内では後藤次期社長が「日本一のチームに売却は失礼な話。グループ再生にシンボルとして位置付けたい」と話すなど継続保有したいという意見も強い。
そのような現状に木村社長は「売らないと言っているのに、買いたいと言ってもしようがない。売ると言うなら前向きに検討する」というスタンスを貫いてきた。その上で大幅なダンピングを考えている西武に対して「40億でも200億でも売ると言うならば(買収の意欲は)変わりません。むしろ日本一球団が40億は安いと思う」と、これまで以上に買収に積極的な発言を行った。
現在まで西武グループ、あるいは経営改革委員会側とインボイスとの接触はないのが事実。そこでインボイス側はメーンバンクがみずほ銀行であるというルートを生かし、前みずほ銀行副頭取の後藤次期社長やその周囲の関係者と接触しようと水面下で検討を重ねている。そのキーマンの2人が開幕戦で同時に観戦を予定。この好機を逃すまいとインボイス・木村社長は意欲を燃やしている。
バレンタイン監督は開幕出場選手登録について、23日まで熟考したい考えを示した。外国人枠をめぐり、野手は李、フランコ、ベニー、パスクチのうち1人を外すことになるが「まだいくつかのシチュエーションで結論が出ない」と語った。現時点では李が厳しい状況にあるが「オープン戦は左手親指を痛め出遅れたが、紅白戦などでは34打数でホームラン3本、三振もチーム1少ない」と評価した。その李は千葉マリンの室内で2時間の居残り打撃練習をするなど、アピールしていた。