わたしはかもめ2005年鴎の便り(4月)

便

4月10日

千葉ロッテ5−1北海道日本ハム(千葉マリン)

ロッテが5試合連続となる2ケタ安打で5連勝とした。ロッテ先発の小林宏は5回までパーフェクトピッチングだったが、6回に先頭のアルモンテに四球を与えると中嶋に適時打を放たれ1点を先制される。しかし、ロッテは7回に日本ハム先発の金村からベニー、李、フランコ、橋本の4連打で3点。2死から西岡の適時打で1点の計4点を挙げ逆転に成功した。さらに、8回にも今江の適時打で1点を追加し日本ハムを突き放した。小林宏は自身4度目の完投勝利。ロッテは01年6月5日ぶりに貯金を6とした。

123456789R
北海道日本ハム0000010001
千葉ロッテ00000041x5
小林宏
「6回のピンチは無死二塁になったところで1点はいいと気持ちを切り替えたので、1点を取られても引きずりませんでした。去年まではできなかった気持ちの切り替えですね。味方が取り返してくれると信じていました。ノーヒットは意識していませんでした。それよりも低めに丁寧に投げて、コントロールミスだけはしないようにと投げていました。風が強かったことも大きかったですね。チェンジアップの落ちが大きかったので、左打者に効果的でした。右にはスライダー、左にはチェンジアップ。フォークは1球も投げませんでした。強い風の中では慣れているので上手く活かせましたね。」
バレンタイン監督
「小林宏が何よりもいいピッチングをしてくれた。彼はしっかり投げて攻撃が機能するまで良く投げてくれた。小林宏がいい形で投げていたし、打線が奮起してくれればと思っていた。ベニーが口火となっての4連打は待ち望んでいた形だった。いいチームはいい野球をするという気持ちを持つだけだ。」

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ロッテ強い!!5戦連続2ケタHで5連勝[ニッカン]

ロッテの勢いが止まらない。5戦連続2ケタ安打で日本ハムに逆転勝ち。5連勝で両リーグを通じて10勝1番乗り、貯金を01年6月8日以来、約4年ぶりの「6」とし、単独首位を守った。7回に正捕手を争う橋本が勝ち越しの2点二塁打を放つなど、チーム内競争が好調な打線を支える。投げては小林宏が1失点完投で2勝目。投打ががっちり噛み合っており、この勢いはしばらく衰えそうにない。

好調ロッテが、千葉マリン特有の強風までも味方につけた。1点を追う7回だ。先頭ベニーの打球は、二塁上空へ高々と上がる平凡な飛球。ところが、中堅から本塁方向へと吹く11メートルの風に流され、右前で大きく跳ねた。好運な二塁打が得意の集中打の口火となった。続く李、フランコの連打で同点。なおも一、二塁で7番橋本が打席に立った。初球の送りバントをファウルで失敗。だが、そのミスも取り返した。

2球目の直球を強振すると、鋭い打球は中堅右を抜けた。「気持ちを切り替えて進塁打を打とうとした。センターが(好守の)新庄さんなので『捕らないで』と叫んだ」という勝ち越し2点二塁打。この回、打者一巡の猛攻で一挙4点を奪い逆転した。

同じ28歳の橋本と里崎とのハイレベルな正捕手争いが、チームの強さの隠れた要因だ。ここまで14戦で橋本が6試合、里崎が8試合に先発。打率は橋本3割9分1厘、里崎3割3分3厘と、共に活躍している。橋本は「1試合が大事。いい意味の競争意識を持っている」と表情を引き締めた。リード面では先発でない時でも連日、試合前は相手の打撃練習を観察し続けている。

2人の争いに象徴されるように、チーム内のライバル意識が奏功している。バレンタイン監督の起用は内外野共に先発メンバーがほぼ日替わり。定位置を約束された者はいない。「使われた時に結果を出すだけ」と選手は口を揃えた。バレンタイン監督も「2人のいい捕手が実力を出し切っている。投手もいいし、打線もどこかで奮起する」。5球団との対戦を終え、初の同一カード3連勝。ロッテが追い風に乗った。

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小林宏、追い風に乗って2安打完投[ニッカン]

小林宏は、今季初完投で2勝目を飾ると、打のヒーローで女房役の橋本と力強くハイタッチした。ここまで2試合は立ち上がりで乱れたが、この日は5回までパーフェクト。6回1死三塁から初安打で1点を許したが、気を緩めない。中嶋の2安打のみに抑え、108球で悠々投げきった。「完全試合?接戦なので考えてなかった。1点は与えても、味方が取り返してくれると思った」と打線との相乗効果を口にした。

投球でも強風を利用した。相手は金村で「投げ合いを予想した。風は今までの経験で変化の仕方が予測できた」という。スライダー、チェンジアップの落差が増すことを計算して相手を翻弄。130キロ前後のチェンジアップは「風でフォークのようだった」と振り返った。ここまで10勝は全て先発投手がマーク。「先に負けられない。重圧がいい刺激になっている」といい、チーム防御率は脅威の2.45になった。

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ロッテ10勝1番乗り!31年ぶり開幕5カード負け越しなし[サンスポ]

う−ん、強い。ロッテの勢いは本物だ。投打が噛み合い、首位キープの5連勝で、1万8326人で埋まったスタンドは喜び満開。バレンタイン監督も「何よりも小林の投球が秀でていた。攻撃が機能するまで我慢強く投げた。ウチは良いチームだから、いい形で野球をやり続けるということだ」とご満悦だ。

リズムは先発・小林宏が作った。2安打1失点の今季初完投で2勝目。しかも5回までは完全。6回、中島に先制左前タイムリーを許したが「1点だったら味方が取り返してくれる」と気持ちを切らなかった。

その通り、打線が応える。7回、日本ハムのエース金村を一気に攻略。ベニーの当たりが風速12メートルのマリン名物の強風にあおられ、右前にポトリと落ちる二塁打。フランコの同点中前打、橋本の勝ち越し中越え2点二塁打など、4連打を含む5安打で4点を奪った。

気が付けば、平成13年以来、4年ぶりの10勝1番乗り。そのシーズンは5位に終わったが、実はもう1つ、心強いデータがある。開幕から5カード連続で負け越しなしは、金田正一監督のもと、日本一に輝いた昭和49年(8カード連続)以来、31年ぶりの快挙だ。

当時は16勝の金田留を筆頭に木樽(13勝)、村田(12勝)、成田(9勝)と投手陣が充実。この大先輩達を追うように、今年は清水、渡辺俊、小野に次いで、この日の小林宏と、先発全員が2勝ずつ挙げるなど、抜群の安定度を誇る。

「当時の投手陣はすごかったよ。今年の先発陣も、安定しているし、よく頑張っているね」。入団こそ日本一の後だが、袴田バッテリーコーチも当時とダブらせるほど、手応えを感じている。桜は散っても、ロッテ旋風は止まりそうもない。

◇橋本が好リードにV打

リードにバットに橋本がキラリ。同点の7回、無死一、二塁から中越えに決勝2点二塁打。初球に送りバントを失敗していたが「お客さんのブーイングを浴びないように必死で打った」とミスを帳消しだ。捕手としても「風が強かったので変化球を多くした」と、風で変化が増すことを考慮した頭脳的リードで、小林宏の初完投をアシストした。

データBOX
ロッテが5連勝で平成13年以来、4年ぶりの10勝1番乗り。最初に10勝を挙げたチームで最近10年間に優勝したのは昨年の西武だけ。その西武もレギュラーシーズンではダイエー(現ソフトバンク)に次ぐ2位だったが、今季のロッテはどうか?
また、5日の西武戦(インボイス)から5試合連続2ケタ安打。今季6度目で、ソフトバンクと並び最多。しかし、15安打以上放った試合はソフトバンクが1試合に対して、ロッテは4度もあり「爆発度」が違う。
パ・リーグ最近の10勝1番乗り
年月日球団順→終
平08-04-19日本ハム1410401→2
平09-04-27オリックス1810801→2
日本ハム20101002→4
平10-04-28近鉄1510501→5
平11-04-22日本ハム1610601→5
平12-04-18オリックス1410401→4
平13-04-14ロッテ1710611→5
平14-04-16ダイエー1510411→2
平15-04-15近鉄1510501→3
平16-04-13西武1610601→1
平17-04-10ロッテ1410401→?

[注]順は10勝到達時の順位、終は最終順位

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ロッテ運と実力10勝[報知]

◇8ヶ月ぶり5連勝、4年ぶり貯金6

ロッテは1点を追う7回、無死一、三塁からフランコの中前適時打で同点。続く橋本の右中間2点適時二塁打で一気に逆転した。小林宏が2安打1失点の完投で2勝目。ロッテが5連勝で首位をキープ。日本ハムは3連敗で5位転落。

神風が吹いた。天はロッテを見放さない。1点を追う7回、先頭のベニーの打ち上げた飛球が、風速11メートルの浜風に押し戻された。右翼手も二塁手も対応できない。幕張の風が凡フライを二塁打に変えた。天の恵み。好調のマリンガン打線が爆発するには十分なきっかけだった。

実力と幸運がかみ合った逆転劇。“神風二塁打”のベニーに、李承Y、フランコが安打で続き、瞬く間に同点。なおも無死一、二塁。送りバントの場面で、橋本は初球をファウルした。

だが、流れはロッテに傾いた。「ファンにブーイングされないよう必死だった」と橋本は2球目を強振。右中間を抜けたライナーは、2点適時打となり逆転に成功した。6回まで散発3安打の打線が、この回5安打4得点。5試合連続2ケタ安打で昨年8月以来の5連勝。両リーグ10勝1番乗りで、堂々、首位の座を守った。

勝利を最も喜んだのは、殊勲打の橋本だ。バント失敗後の逆転二塁打には「結果オーライじゃいけないよ」と照れ笑いしたが、勝ちたい理由はほかにあった。「(小林)宏之のために逆転したかった」。7回まで1安打投球の右腕を、捕手として援護したい。報道陣の打撃に関する質問を遮るように切り出した。「打線、打線と言うけど、投手陣が頑張ってるのが1番(の好調の理由)なんです」チーム防御率はリーグトップの2.45。捕手・橋本の本音だった。

日本ハムに3タテを食らわせての5連勝。バレンタイン監督は「ベニーの安打を口火に打線が機能したね」と浜風のアシストを喜んだ。01年6月8日以来4年ぶりの貯金6。勝利を運んできた幕張の風は、破竹の快進撃を祝うように、試合後も音を立てて吹き続けた。

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小林宏冴えた頭脳的ピッチング[スポニチ]

吹きつける潮風がマウンドの小林宏を後押ししていた。5回まではパーフェクト投球。6回、四球と盗塁で背負った1死二塁から左前適時打を浴びて、まさかの先制点を献上したが、動揺するどころか逆により頭脳的な投球が冴えわたった。

小林宏
「1点はいい。あそこで無理に抑えようとすると走者をためてしまう。」

最少失点で切り抜けると、打線が終盤の集中打で奪った5点の援護に、巧みな投球で応えた。終わってみれば、わずか2安打1失点の今季2勝目。今季初の完投勝利で、首位を走るチームを5連勝へと導いた。

この日の千葉マリンはセンターからホームへ風速12メートルの海風が吹きつけた。そんな悪条件を“地の利”とばかりに味方につけた。「もう慣れました。このくらいならどれくらい球が変化するか分かっていますから」。バックネットにぶつかってはね返った風が直球を浮き上がらせ、変化球は大きく曲げてくれる。「チェンジアップが有効だった。今日はフォークを1球も投げていないんですよ」。大きく落ちるフォークを武器に昨季はリーグ3位の137奪三振。そんな伝家の宝刀を封印して8奪三振。はね返りの風でチェンジアップがよりブレーキのかかった“魔球”に変える。9年間で培ったホームの特性を完璧に生かしての快投だった。

バレンタイン監督は「小林宏に尽きる。打線が機能するまでしっかりと抑えてくれた」と絶賛。12球団で10勝1番乗り。安定した先発投手陣が快進撃を支えている。

◇不運な当たりから

6回まで無失点の日本ハム・金村が不運な当たりから崩れた。7回、先頭のベニーは浅い中飛に打ち取ったはずが、本塁方向へ10メートルの強風に流され右前に落ちる二塁打。宮城・気仙沼南中の先輩にあたるマジシャンのマギー審司ばり?の変化球で手玉に取っていたが、この回は高めに浮いた直球を狙われ4点を失った。「立っているのがやっとの風で…。ゴロを打たせるつもりがロッテ打線は当たっていた」と唇を噛み締めていた。

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好調ロッテ打線!10勝1番乗り[ニッカン]

好調ロッテ打線は7回のチャンスを逃さなかった。ベニーの幸運な右前への二塁打と、李承Yの右前打で無死一、三塁とし、フランコが初球を中前へはじき返して同点とした。

さらに無死一、二塁で打席は7番橋本。ベンチのサインは初球が送りバントだったが、ファウルで失敗すると、サインは一転して「打て」に変わった。橋本は「何とか走者を進めることだけ考えてボールに食らいついていきました」と振り返った。右方向に引っ張ることだけ意識していた左打者は、2球目の真ん中高めの甘い直球を逃さず強振し、右中間を破る勝ち越し2点二塁打を放った。

単独首位をキープしたバレンタイン監督は橋本の場面について「ヒッティングの方が良い結果を生むと思った。それが結果として勝利につながった」と満足そうに話した。チームは5試合連続の2ケタ安打で5連勝をマークし、両リーグ10勝1番乗りを果たした。

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