わたしはかもめ2005年鴎の便り(4月)

便

4月24日

東北楽天0−6千葉ロッテ(フルキャスト)

ロッテがプロ入り初先発、久保の完封勝利で今季2度目の4連勝。貯金を今季最多の9とした。久保は9回を投げ114球、被安打4、奪三振13、三塁を踏ませない投球だった。打線も1回に福浦の適時打で先制すると、3回にも、西岡の適時打、福浦の1号2ランなどで一挙4点。7回にも大塚の適時打で追加点を挙げた。ロッテ打線は今季9度目の2ケタ安打。一方の楽天は先発、藤崎が今季最少の37球で降板。打線も4安打に抑えられ8連敗となり、借金も今季最多の14となった。

123456789R
千葉ロッテ1040001006
東北楽天0000000000
久保
「先発は仙台入りする前日に言われました。中盤以降は自分で立て直せたことは良かったところ。時間はかかったけれど、後半は自分のピッチングができました。あとは真っ直ぐでファールを取れたところですね。序盤はコースを突いてストライクを先行させるというイメージと違っていました。橋本捕手が刺してくれて助かったけれど、味方がリードしてくれたのに盗塁を成功されていたら、流れは分からなかったです。初めての対戦で向こうも自分のことを分かっていなかったと思います。これで自分のデータも入ったと思うので、次からは気をつけないといけないですね。」
橋本
「久保は、手を抜くところがあるので、叱咤激励をしました。だけど、いい度胸してるよね(笑)。今日1番よかったのは腕が振れてたところ。球速150キロのスピードよりも、腕が振れてたことが大切。細かいコントロールがないから腕を振らせました。首をふっても、しっかりいいボールを投げて来た。大したものですよ。」
福浦
「今日はルーキーが先発だったからね。何とかしたかったですからね。タイムリーは、昨日と同じような感じで打てました。ホームランはストレート。狙っていたところに入ってきたから強く叩きました。やっと1本出ました。目がバチッと開いたような気分ですね(笑)。」

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ロッテ49年ぶり、久保初先発初完封

◇松坂世代最後の大物新人、愛称「ソニック」通り“音速”150キロ

ロッテの自由獲得枠ルーキー久保康友投手(24=松下電器)が、49年ぶりの快挙を達成した。楽天戦にプロ初先発。150キロ速球で13三振を奪い、初勝利を4安打完封で飾った。ロッテの新人が初先発で完封勝利したのは、56年の中西勝己以来、49年ぶりのこと。ソフトバンクが敗れたため、1週間ぶり首位浮上の立役者になった。

◇5者連続K

さすがは「松坂世代最後の大物」だ。久保の右腕は回を追うごとにうなりを上げた。中盤を過ぎた6回、高須に投じたこの試合65球目。右前打されたが、自己最速150キロを計測した。公募で決まった愛称「ソニック」(SONIC=音速の)の快投はここからが真骨頂だ。この回2死から8回にかけ、この150キロ速球で竜太郎を空振り三振に仕留めるなど、5者連続三振。終盤3回は連続3人切りだ。最後は磯部を147キロストレートで力ない左飛に仕留め、初先発初完封の快挙を達成した。

13奪三振に「えーっ、そんなに取ったんですか。三振も完封も意識はしていなかった。立ち上がり、自分のイメージした投球ができないので、修正に必死だった」と久保。無我夢中で三振の山を積み重ねた。

開幕1軍入りし、プロ初登板は2日のソフトバンク戦。城島の背中を通過する暴投を演じた。その後、投手陣の充実で出番はなく、ファームで調整に励んだ。

1軍昇格を告げられたのはチームが20日に仙台入した時。「やってやる」の気負いが序盤に出た。肩に力が入り真っ直ぐの制球が今一つ。それを橋本の「腕を振れ」の助言で立ち直った。「いい度胸しているよ。オレのサインに何度も首を振るんだ」と橋本。4回、4番川口をカウント2−2に追い込み直球のサインを出したところ、久保は首を振りチェンジアップを要求。狙い通りの三振に切った。

散発4安打完封。プロ1勝にも、この度胸満点の新人は「嬉しいけど、まだ1勝じゃないですか。ローテーションに入って松坂らと対等に戦えるようになりたい」。ただ、ウイニングボールだけは「実家に送る」と嬉しそうにバッグにしまい込んだ。

ルーキー久保がプロ初先発を完封勝利で飾った。新人投手が初先発で完封勝利は01年6月2日中村隼(日本ハム)以来だが、ロッテでは毎日時代の56年3月25日中西が高橋戦で記録して以来、49年ぶり。中西はリリーフで2試合登板してから3試合目に初先発初完封を記録した。久保はリリーフが1試合あり登板は2試合目だが、もし「初登板初完封」ならば球団史上初めてだった。

久保康友(くぼ・やすとも)
1980年(昭55)8月6日、奈良県橿原市生まれ。小1から野球を始め関大一では98年センバツで横浜・松坂(現西武)と投げ合い準優勝。同年夏はベスト8。松下電器を経てプロ入り。趣味は音楽鑑賞。好きなタレントは矢田亜希子。181センチ、82キロ。右投げ右打ち。

◇楽天の久保評

山ア
「スコアラーの報告以上にボールが来て、力があった。」(2三振)
斉藤
「腕が変化球でも直球と同じぐらい振れていた。スライダーに手を出してしまった。」(1安打2三振)
田尾監督
「直球を狙っても打ち切れなかった。中盤から乗ってきてたし、ああなるのが1番手ごわい。」

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西岡3安打3盗塁

久保の力投、西岡の3安打3盗塁などヤングパワーで4連勝したバレンタイン監督は「これ以上はない、素晴らしい投球だった」と、まず久保を称えた。貯金も「9」で、前回監督時の95年以来の快進撃。「95年のチームより若い選手が成長している。ただ明日から強敵の西武戦。全力で戦うだけ」と首位奪回には無関心だった。

西岡
「自分の判断で走った。三盗は少し勇気がいった。」
福浦
「待っていた内角直球。1本出てホッとした。」(3回に今季1号2ラン)

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久保、初先発で13K完封ショー[スポニチ]

ナインからのハイタッチに頭を下げる久保の姿が初々しかった。「松坂世代最後の大物」と呼ばれる男が13奪三振の完封ショー。プロ初先発をド派手に飾った。

「完封は意識しなかった。三振?イメージと違います。打たせるのが持ち味ですから…。(松坂ら同期には)先発で結果を出して初めて並べる」。

自己最速となる150キロ。変化球も低めに集めた。しかし、最大の武器は冷静かつ大胆な精神力だ。4回2死、4番・川口をカウント2−3からチェンジアップで空振り三振。「直球のサインに首を振って、もっといい球を投げてきた」と捕手・橋本も感嘆する。

開幕1軍入りを果たしたが、中継ぎ1試合で5日に2軍降格した。自由獲得枠の右腕に経験を積ませる機会が少ないためだった。悔しさはあった。それでも「力がなくて2軍に行くんじゃない。お前は1軍の選手なんだ。その気持ちを切ったら駄目だぞ」と、目標にするベテラン小宮山からの言葉を支えにした。16日のイースタン・ヤクルト戦(ロッテ浦和)で先発すると8回4安打無失点。結果を出してつかんだチャンスだった。

「95年、黒木を初めて見た時の感覚を思い出した」。チームを4連勝に導き、勝率で再び首位へと押し上げたルーキーにバレンタイン監督も興奮を隠せない。それでも久保に浮ついた様子はない。「周囲が3、4勝としている中での1勝。世間からみれば大したことではない」。甲子園のセンバツ決勝で敗れた松坂とは3月のオープン戦で7年ぶりに対面し、挨拶を交わした。まずは新人王。プロの舞台で一歩ずつ近づいていく。

◇福浦1号、チームの貯金は9に

福浦が3回、無死一塁から左中間へ今季1号2ランを放った。「待っていた内角の直球を打つことができた。ホッとした。まるで目がバチッと開いたようだよ」。初回にも右翼線へ先制二塁打。主軸のバットで楽天を圧倒し、チームは今季2度目の4連勝で1995年以来10年ぶりの貯金9。バレンタイン監督は「この勢いで強い西武と対戦したい」と25日からの3連戦(千葉マリン)に自信を見せていた。

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ロッテに新星誕生!久保がプロ初先発13奪K完封[サンスポ]

松坂世代最後の大物と呼ばれる久保が、杜の都でベールを脱いだ。MAX150キロのストレートを武器に、初先発とは思えない度胸満点のピッチング。13奪三振。ロッテの新人投手では平成13年の渡辺俊以来となる、完封ショーを演じた。

久保
「自分としては、試合を作っていくことだけを考えました。結果的に初完封、13三振となりましたが、最後まで意識はしませんでした。」

4回の川口の打席ではサインに首を振る、新人らしからぬ強気もみせつけた。カウント2−3の場面で橋本のサインは直球。しかし「どうしても三振をとりたかった」と話す久保は、チェンジアップを選択。狙い通りに空振り三振に斬ってとると、笑顔を浮かべながら走ってベンチへ戻った。

関大一高の3年春、センバツの決勝で現西武・松坂を擁する横浜高と対戦した“松坂世代”。その後、松下電器を経て今季、自由獲得枠でロッテに入団した。高卒で入団した選手に比べれば24歳での入団は遅咲き。甲子園を騒がせた仲間は既に日本のエースに成長している。それだけに「嬉しいですけど、3勝、4勝している人もいるので」と初完封にもあえて気持ちを引き締めた。

これでチームは4連勝。勝率でソフトバンクを上回り、再び首位に立った。6投手が勝ち星を挙げている先発陣に、新星が登場。伏兵・ロッテがさらに戦力に厚みを増して、パ・リーグの台風の目となっていく。

久保康友(くぼ・やすとも)
昭和55年8月6日、奈良県生まれ、24歳。関大一高から松下電器を経て平成17年ドラフト自由枠でロッテ入団。高校3年春に選抜出場、決勝で松坂(西武)と投げ合い0−3で敗れた。社会人ではMAX149キロの直球を武器に日本代表入り。松坂世代最後の大物として満を持してプロ入りした今季は2試合に登板、1勝0敗、防御率0.00。1メートル81、82キロ。右投げ右打ち。独身。年俸1500万円。背番号16。
バレンタイン監督
「これ以上ないピッチングをしてくれた。(平成10年に)初めて黒木を見たときを思いだした。久保のような投手が加わり、今のチームは確実に成長している。」

◇好調の福浦に1発

3回、福浦が右中間に1号2ラン。打率.345で5位と好調だが、1発は出ていなかっただけに「やっと1本出た。ほっとしたね」と笑顔。先制タイムリーも放ち、「久保が先発なので精神的に楽にしてあげたかった」とルーキーの初勝利を後押しした。

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久保13K初先発初完封だ[報知]

◇松坂世代にまた新星

ロッテは1点リードの3回、福浦の1号2ランなどで4点を挙げ、楽天を突き放した。先発のルーキー・久保はプロ初先発で13奪三振の完封勝利。チームは2度目の4連勝で首位に、貯金は10年ぶりの9。楽天は4安打で今季4度目の完封負け。初の8連敗。

最後の最後まで、憎らしいほどのポーカーフェースを崩さなかった。試合を終えて、初めて、久保は白い歯をのぞかせた。「試合を作ることを考えた。結果的に完封は嬉しい」。プロ初先発で5者連続を含む13奪三振、4安打完封。ロッテでは、村田兆治氏が1969年に達成して以来の初先発初完封。新人に限れば、中西勝己氏(56年)以来49年ぶり。松坂世代の新怪物が鮮烈な“デビュー”を飾った。

情熱的かつ頭脳的な投球は、新人の域を超えていた。4回2死、打席には川口。カウント2−3から橋本のサインに首を振った。「打たせるのが理想だけど、三振をとりたい時は首を振りました」と久保。自ら選んだチェンジアップで、空振り三振に仕留めた。

そして7回、再び対川口。2−3から今度は外角低めに148キロ直球をズバリ。見逃し三振を奪った。橋本は「首を振っても、もっといい球を投げてくる。大したもんです」と久保の能力と強心臓をたたえた。

直球は自己最速を更新して150キロを3度マーク。バレンタイン監督は「95年に初めて黒木を見た感覚を思い出したよ」と胸を高鳴らせた。久保の快投で、チームは4連勝。95年以来の貯金9に到達して、勝率でソフトバンクをかわし首位に躍り出た。

久保は「新人王?地道に頑張ります」と照れ笑いしたが、真の目標は別にある。「同い年には絶対に負けたくない」世代の頂点に君臨するのは、98年センバツ決勝で敗れた西武・松坂。遅れてきた24歳のスーパールーキーがようやく、ライバル達と同じ土俵に上がった。

久保康友(くぼ・やすとも)
1980年8月6日、奈良県生まれ。24歳。関大一高では98年センバツで松坂(現西武)擁する横浜高に破れ準V。松下電器では日本代表を経験し、04年自由獲得枠でロッテ入団。入団後は愛称を公募して「SONIC(ソニック)」に決定。右投右打。181センチ、82キロ。

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ロッテ4連勝首位、10年ぶり貯金9[ニッカン]

今季2度目の4連勝で1995年以来10年ぶりの貯金9、首位にかえり咲いたロッテ。新人久保の好投もあり、バレンタイン監督は「これ以上は満足できないくらいの勝利」と上機嫌だった。8試合の遠征を5勝3敗と勝ち越して終え、次は本拠地に西武を迎える。投打ともに好調なチーム状態に、同監督は「強い西武を相手に、いい戦いができると思う」と、自信たっぷりの笑みを振りまいた。

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松坂世代ロッテ新人久保、4安打13K完封[ニッカン]

「松坂世代最後の大物」と言われているロッテ新人の久保康友投手(24=松下電器)が、プロ初先発のマウンドで4安打完封、実力を証明した。

立ち上がりから140キロ台後半の速球を軸に安定した投球だった。右打者の内角を突くシュートに、決め球のスライダーとフォークボールもさえた。奪った三振は13。「僕は打たせて取るタイプ。その方が野手も守りやすいでしょう」と言うが、三振数は球の切れの証しだ。自己最速の150キロもマークし、五者連続三振も記録した。

久保は関大一時代、センバツ決勝で松坂と投げ合い準優勝した。社会人を経て今季プロ入り。この日は記念すべき初勝利にも「嬉しいけど、この時期まわりは3勝くらいしているから」と冷静だった。

松坂ら同世代の選手についても「先発で結果を出して初めて並べると思う。先発ローテーションに入れるように頑張りたい」。プロ1勝に浮かれることなく、前を見据えた。

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