わたしはかもめ2005年鴎の便り(5月)

便

5月8日

横浜0−18千葉ロッテ(横浜)

ロッテは19安打で18得点を挙げ大勝した。先発の渡辺俊が今季2度目の完封勝利を納め、去年からの自身の連勝を11に伸ばし今季6勝目、ハーラーダービー単独トップに立った。ロッテは1回にフランコの7号3ランなどで先制すると、3回に3点、4回には打者9人で6点、5回と7回にも加点した。ロッテは5カード連続の勝ち越し。貯金を今季最多タイの17とした。横浜は先発の加藤が3回7失点の乱調、リリーフ陣も失点を重ね2連敗で借金は2となった。

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千葉ロッテ40363020018
横浜0000000000
渡辺俊
「横浜はオープン戦で3回くらい投げてると思います。ブルペンの傾斜がないですけど、昨日それは確認してあります。オープン戦で投げやすい感じがありました。一巡目は様子を見ながら投げました。でも、ランナーが出てからは意識して無駄な点をやらないようにピッチングしました。いつも試合前にイメージトレーニングをしてるのですが、今日は何となくぼんやり入ってしまいました。(三振タイ記録ついて聞かれて)塁に出て体力を使うのより投げることに集中しました。」
バレンタイン監督
「昨日は守りとヒット1本で勝って、今日はパワーで勝った。最後まで攻撃の手を緩めなかった。ゲームを楽しんでいた。」

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渡辺俊完封、シンカーで翻弄[ニッカン]

こんな変則投手、セにはいないだろう!ロッテのサブマリン渡辺俊介投手(28)が、横浜打線を7安打完封。最速こそ120キロ台も、直球より速いシンカーなど独特の緩急で、打者のタイミングを外し続けた。打線も大量18得点。1、2戦はロースコアでの接戦だったが、3戦目でパ首位の強さをまざまざと見せつけ、交流戦最初のカードを2勝1敗と勝ち越した。

◇109球目最速129キロ

ロッテ渡辺俊の最終109球目が、この日最速129キロを記録した。125キロ前後の直球よりも速い、独特のシンカー。横浜村田の打球は、力のない遊ゴロとなった。大量18点の援護を受けて、サブマリンがスイスイと今季2度目の完封。「たくさん打ってもらって集中できた。援護?日頃の行いがいいからだと思います」と笑った。

両リーグ通じてハーラートップの6勝。先発の柱だが、首脳陣は交流戦初戦に起用したエース清水と同カード登板を変えなかった。現在のセ・リーグ主力にはいない下手投げを、どんどん交流戦に投入しようという目論みは的中。三振わずか3個も、90キロ台のカーブと直球で緩急をつけ、コーナーに投げ分けた。左打者にはシンカーがさえ、凡打の山を築いた。

横浜打線については「セも下手があまりいないから、(下手にどう対応してくるか)イメージしにくかった。ビデオを見た程度で、あまり意識しないようにした。(セの球審で)ストライクゾーンも若干広いかな、と思った程度で気にせず投げました」。慣れていないのは相手も渡辺俊も同じだったが、どちらが戸惑いが大きかったかは結果を見れば明らかだった。バレンタイン監督は「大量点が入ったが緊張を保ってくれた。横浜は打ちづらかったと思う。このチームにいてくれて良かった」と称えた。

◇気配り肝に銘じ

投げれば味方が打つ「俊介神話」も健在だ。7戦登板で1試合平均14安打、12点の援護。「守りのタイミングで投げた」と全体をリズムに乗せた。国学大時代の竹田利秋監督(64)の「周りに気を配りながら、よく気がつく人間になれ」という教えをプロでも実践している。さらに「身の回りが汚れていれば運も逃げる」という言葉も肝に銘じ、登板前は必ず愛車を洗うなど掃除を欠かさない。

これで昨年7月20日の近鉄戦から11連勝。ハーラートップの6勝目も「気にしてない」と冷静だ。交流戦ならではの打席で、プロタイ記録の1試合5三振は「余計な体力を使いたくないから」とご愛嬌だ。10日からは阪神戦。バレンタイン監督は「エキサイティングな野球を見てもらえれば」と、セ・リーグにもまだまだロッテの強さを見せつけるつもりだ。

◇初打撃はプロタイ5三振だったけど…

ロッテが18−0で横浜に快勝。18点差以上の完封試合は史上10度目。ロッテは3月27日楽天戦で26−0で勝っており、18点差以上の完封をシーズン2度記録したチームは初めてになる。3月27日楽天戦でも投げていたのは渡辺俊で、18点差以上の完封勝利を2度も記録した投手は史上初めてだ。これで開幕から無傷の6連勝、昨年7月20日近鉄戦からは通算11連勝となった渡辺俊だが、初めての打撃では5三振。1試合5三振は今年4月16日仁志(巨人)以来、11人目のプロ野球タイ記録。パ・リーグの投手で5三振はDH制以前にもおらず、渡辺俊が初めて。

18点差以上の完封試合
年月日球場球団&スコア&相手完封投手
46-07-15高岡グレートリング26−0ゴールドスター別所
05-03-27千葉マリンロッテ26−0楽天渡辺俊
92-09-01西武西武22−0近鉄
79-05-09横浜大洋21−0阪神平松
97-05-07福岡ドーム西武21−0ダイエー豊田
04-05-15千葉マリンダイエー21−0ロッテ新垣
51-09-30後楽園松竹19−0名古屋江田
52-05-05平和台東急19−0西鉄緒方−山本−松本
56-06-19西宮阪急19−0毎日種田
05-05-08横浜ロッテ18−0横浜渡辺俊

1試合5三振を記録した選手(※は投手)
年月日選手(所属)相手
79-05-29若菜嘉晴(阪神)大洋
80-07-04ソレイタ(日本ハム)ロッテ
86-04-18※ゲイル(阪神)中日
92-07-11愛甲猛(ロッテ)日本ハム
93-09-07※鶴田泰(中日)広島
96-05-26デューシー(日本ハム)ダイエー
97-06-03大豊泰昭(中日)横浜
97-06-14金子誠(日本ハム)西武
00-05-06※上原浩治(巨人)ヤクルト
05-04-16仁志敏久(巨人)ヤクルト
05-05-08※渡辺俊介(ロッテ)横浜

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ロッテ19安打で18点、最多貯金17[ニッカン]

ロッテが最後まで攻撃の手を緩めず、19安打で18点を奪った。初回にベニーの適時打で先制すると、続くフランコが3ラン。4回には李、橋本が2者連続弾だ。7回には井上にもとどめの2ランが出た。4打点のベニー、フランコは4回の攻撃でお役ご免。「選手は試合を楽しんでやっている」とバレンタインも余裕の采配だった。今季35試合目で16度目の2ケタ安打、8度目の2ケタ得点で貯金も最多タイの17に戻した。

大技、小技が噛み合った。4本塁打と共に、四球も6個選んで打線がつながった。途中出場で古巣相手に今季1号を放った井上は「古巣?それどころじゃない。必死。これをきっかけにしたい」と表情を引き締めた。橋本も「とにかく雑にならないようにした。後ろにつなぐことを考えている」。多くの選手に出場機会を与えるバレンタイン監督の起用が、チームを活性化し続けている。

ベニー
「もっと点を取ろうという貪欲な気持ちが実ったね。今のロッテの実力をセ・リーグのファンに見せられたかな。」(3安打4打点)
フランコ
「追加点が欲しいところでしっかり打てたね。レフトスタンドに集まってくれたロッテファンの声援が心地よかったよ。」

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ロッテ“湾岸ダービー”圧勝!渡辺俊が無傷の6連勝[サンスポ]

やっぱりロッテは強かった。1勝1敗で迎えた交流戦“湾岸ダービー”第3ラウンドはロッテが18−0で横浜に大勝。先発の渡辺俊介投手(28)は7安打完封で両リーグ単独トップの6勝目を挙げた。楽天と巨人の新旧対決、日本ハム・新庄の古巣阪神との激突など話題満載の交流戦も、最後に際立ったのはパ・リーグ首位を走るロッテの強さ。ボビーが、サブマリン渡辺俊が球界の主役に躍り出る。

パ・リーグ首位の看板は、ダテじゃない。打って、投げて、走って敵地の横浜で猛爆ショー。スタンドまでが千葉マリン状態と化した“湾岸ダービー”第3ラウンド。ハマに突如、姿を現したサブマリン・渡辺俊がまたしてもヒーローだ。

渡辺俊
「チーム全体が波に乗っているし、あそこまでいって完封できなかったら逆に情けない。大量援護?きっと普段の行いがいいからでしょ。」

バックの援護にも恵まれ、余裕のマウンドさばき。9回には2死二、三塁のピンチを迎えたが、国学院大時代から参考にしていた高津(現ホワイトソックス)に直接伝授された“伝家の宝刀”シンカーで村田を遊ゴロに料理した。

120キロ中盤のストレートに100キロ前後のカーブとシンカーを織り交ぜる投球術は芸術品。ベイ打線を散発7安打に抑え、今季2度目の完封で両リーグ単独トップの6連勝。昨年7月20日の近鉄戦から負けなしの11連勝と、ロッテ快進撃のシンボル的存在だ。

今季は3・27楽天戦の26−0に代表されるように、渡辺俊が投げると打線が爆発するという“神話”もできつつある。この日も19安打18得点。投球のテンポがいいから打線もリズムが生まれる、援護があるからテンポが良くなる、そんなシナジー効果を生んでいる。

「渡辺俊は味方の大量点にも集中力を欠かさなかった。彼みたいな投手がウチにいて本当に心強い」。第1戦こそサヨナラ負けしたものの、結果的には倍返し。交流戦最初のカードに勝ち越してバレンタイン監督も笑いが止まらない。

「自分の連勝はあまり意識していない」と控えめな渡辺俊だが「貯金をたくさん作る投手も必要でしょう」の言葉に自信が浮かぶ。ダイエーと球団合併なんて言ったのは誰だ。既にリーグの垣根を越えているロッテの強さ。交流戦はそれを証明する最高の舞台となった。

渡辺俊介の今季登板成績とチーム打撃成績
月日●○登板スコア相手打−安打率
03-27○完封26−0楽天9151045−244.533
04-02−先発4−5ソフトバンク5 2/3654432−80.250
04-09○先発10−2日本ハム7385139−181.462
04-17○先発4−1ソフトバンク8 2/3822129−42.138
04-25○先発8−2西武8752134−90.265
05-01○先発15−3ソフトバンク81220342−173.405
05-08○完封18−0横浜9731044−194.432
7試合6勝0敗0S、防御率1.6355 1/344301510265−9914.374

[注]打−安、本、打率はチーム打撃成績

データBOX
渡辺俊が開幕から無傷の6連勝。チームでは平成13年に黒木が開幕9連勝して以来、4年ぶり。 渡辺は今季7度目の登板になるが、この7試合でロッテ打線は265打数99安打、打率.374と、シーズン打率.304を大きく上回っている。チーム本塁打数は31本(35試合)中14本、2ケタ得点も8度中4度が渡辺の登板した試合で、サブマリンを強力に援護している。

◇1試合5三振の日本タイ記録

横浜打線を手玉にとって連勝を伸ばした渡辺俊も、注目の(?)のバットの方は1試合5三振の日本タイ記録。あわや不名誉な記録で名を残すところで「危なかったですよ」と冷や汗。もっとも「次は打撃練習をします。ただ本気で打ったのは最初だけで、4回の2打席目からはスタミナ温存で、投げる方に集中したから」と次回での汚名返上に燃えていた。

記録メモ
渡辺俊(ロッテ)1試合5三振のプロ野球タイ 8日の横浜3回戦(横浜)で記録。パ・リーグ5人目で、プロ野球11人目。

◇ベニー、フランコで8打点

19安打18得点の打線の中で光ったのは、先制打を含む3安打4打点のベニーと、7号3ランを含む2安打4打点のフランコの両外国人。ベニーが「今のロッテの実力をセのファンに見せられたかな」といえば、フランコは「横浜まで来てくれたファンのためにも打ちたかった」。2人ともご機嫌だった。

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ロッテ強すぎ18点!独走貯金最多タイ17[報知]

ロッテが横浜との“湾岸ダービー”に圧勝した。打線が大爆発して19安打、18得点。李承Y、ベニー、フランコの助っ人勢が合計11打点と働いた。投げる度に大量援護をもらう先発・渡辺俊は今季2度目の完封勝利で昨年7月から無傷の11連勝。開幕6連勝でハーラートップに立った。チームは今季、日曜日は無敗で5カード連続の勝ち越し。交流戦に入っても、勢いは止まらない。

幕張と同じ風が吹いていた。黒一色の左翼席が奏でる大合唱は、止めどなく響き続けた。ファンの数と比例するように、ロッテ打線が横浜を圧倒した。開幕2戦目で楽天から26点を奪ったが、この試合は19安打18得点。「黄金週間」のフィナーレを、怒涛の得点ラッシュで彩った。

“超攻撃的フォーメーション”が勝負を決めた。「今日はパワーで勝てた。攻撃で手を緩めず、試合を楽しんでいたね」とバレンタイン監督。外野は右から守備が得意ではないフランコ、足に故障を抱えるベニー、急造外野手の李を並べた。守備力を度外視。攻撃重視の交流戦用オーダーが、大勝の主役となった。

4回までに3人で計11打点。初回にフランコが3ラン、4回には満塁でベニーが右中間フェンス直撃の走者一掃二塁打。李にはダメ押し2ランが飛び出した。共に4打点のフランコとベニーは4回裏でお役御免。「セ・リーグの本拠地にもかかわらず、大勢のファンが集まってくれて感謝している。声援が心地よかったよ」。フランコは、敵地・横浜を本拠地仕様に仕立て上げたファンを称賛した。

5回まで、1残塁で16得点という効率的な攻撃を展開した。5回2死一塁では、横浜が「隠し球」を敢行。18点リードの7回には、李の左翼ポール際の大飛球を、三塁塁審が本塁打と勘違いする“珍事”も、ロッテ打線の勢いのなせる業か。

“湾岸ダービー”を制して、貯金は今季最多タイの17。助っ人勢に導かれ、西岡、橋本も猛打賞をマーク。本家・マシンガン打線の沈黙を尻目に、左翼席では「マリンガン打線大爆発」のプラカードが揺れていた。「ロッテの実力をセ・リーグのファンに見せられたかな」とベニーは胸を張った。2ケタ安打は今季16度目、2ケタ得点も早くも8度目。圧倒的な攻撃には、歴史的交流戦の主役になる力が備わっていた。

◇渡辺俊完封&無傷11連勝

初対戦では打たれる訳がなかった。渡辺俊が横浜打線を手玉に取った。打線の“過保護”にも集中力を切らさず、7安打完封。打席で屈辱の5三振を喫したのもご愛嬌。今季2度目の完封勝利で開幕6連勝を飾った。

“神話”はこの日も生きていた。先発試合では打線の援護が目立つ。今季登板7試合で平均12点。「大量得点?日ごろの行いがいいんだと思います」と笑いを誘った。

ハーラー単独トップの6勝目。最速130キロに満たない細身の右腕をトップレベルの選手に育て上げたのは、2人の恩師だった。国学大の竹田利秋監督からは「よく気が付く人間になれ」と教えを受けた。守備陣のリズムに配慮した、テンポ良い投球が大量援護を生んでいる。新日鉄君津の応武篤良監督(現・早大監督)からは「勝利にこだわる」という事を学んだ。勝利に執着する姿勢は、社会人時代に培ったものだ。

抜群の安定感を見せる12球団唯一のアンダースローに、スタンドからは「沢村賞!」の声もかかった。昨年7月から無敗の11連勝。「負けを(打線に)消してもらった試合もあるけど、気分はいいですね」完全無欠の魅惑のサブマリンは、初対戦が続く交流戦で、さらに威力を発揮しそうだ。

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ロッテ投打ガッチリ、渡辺俊完封18得点[スポニチ]

ロッテの渡辺俊介投手(28)が8日、横浜を7安打で完封し、両リーグトップの6勝目を挙げた。渡辺俊は昨年から無傷の11連勝。打線も19安打18得点の大量援護でチーム打率.304と再び大台に突入。渡辺俊が投げれば、バックは大量得点の“法則”は交流戦に突入しても健在だ。

投げれば不思議なほど打線が爆発する。ロッテ・渡辺俊が18得点の大量援護をもらい、横浜打線を7安打無失点に封じ込んだ。「理由は分からないけど…。初回から大量点をもらったので投げやすかった」。今季2度目の完封。無傷の6連勝でハーラー単独トップに躍りでると、昨年7月20日の近鉄戦(大阪ドーム)から始まった自身の連勝も「11」に伸ばした。

今季登板した7試合の平均得点は12.14。驚異的な数字に、データ分析を本業とする坂巻スコアラーも驚くしかなかった。「直球とシンカー、カーブとスライダー。スコアをつけるのが難しいほど、微妙な変化を投げ分けている。当然、打者はタイミングが外れる。制球もいいので“捕っちゃ投げ”の状態が繰り返され、野手はリズムに乗りやすい」。

現役時代、内野手として活躍したバレンタイン監督も「あれだけテンポよく投げていれば、守っている時間が短く打撃に集中できる」と“相乗効果”を認める。サイクル安打にリーチをかけていた西岡、橋本も同調。特にリードで好投を引き出した女房役の橋本は「連打を食うタイプでないので、四球だけを注意した」と振り返った。

マウンドでは周囲のさ細な動きに全神経を集中させるサブマリン。野手のポジショニングはもちろん、ベンチの指示にどう動いたかを見渡してから、投球動作に入る。「大学(国学大)1年のオフに竹田監督が就任し、周囲に気を使えと何度も言われた。掃除や球場のゴミ拾いなど私生活に厳しい人で…。プロに入って最初はできなかったが、余裕が出てできるようになった」と甲子園通算30勝の知将に、感謝した。

バットを握っては5打席連続三振とプロ野球ワーストタイに並んだが、本職さえしっかりすれば文句はない。チームの貯金も今季最多タイの「17」。「貯金をつくるのが今季の目標ですからね」。有言実行、勝率タイトルへもまっしぐらに突き進む。

◇外国人トリオ爆発

ロッテの外国人トリオが計11打点の大暴れ。初回の中越えへの7号3ランを含む2安打4打点のフランコは「セ・リーグの本拠地にもかかわらず、大勢のロッテファンが集まってくれて感謝している」と笑顔を見せた。4番・ベニーも3安打4打点。負けじと4回の右翼席への5号2ランなどで3打点を稼いだ李は「みんな積極的に振れているからね」と満足そうだった。

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渡辺俊ハーラー首位、完封で6勝目[ニッカン]

横浜打線を手玉に取り、ロッテ渡辺俊が今季2度目の完封で6勝目をマークした。130キロに届かない直球と変化球で、最後まで狙い球を絞らせなかった。7安打は許したが、要所を締める投球は、走者を背負った場面で3度対戦した4番佐伯を無安打に封じた結果が象徴する。

9回2死二、三塁のピンチをしのいだのは、シンカーだった。大学時代から助言をもらっている高津(ホワイトソックス)から「横回転しかなくても落ちる」と、こつを伝授されていた。村田に対し、フルカウントから内角に投げ込み、狙い通り内野ゴロに仕留めた。

これで昨季から負けなしの11連勝で、6勝は両リーグを通じてトップ。

「連勝はあまり意識してない」と話しながらも「たくさん貯金をつくる投手も必要でしょう」と言う。いつも「エースは僕じゃない」と控えめだが、少しだけ自負をのぞかせた。

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