ロッテが2試合連続の完封勝利で貯金を今季最多の18とした。ロッテは1回に福浦の適時打で先制すると、3回に堀の適時打、4回には今江の適時二塁打で3点をリードすると、投げては先発・小野が6回2/3を被安打6で4勝目、その後3人の継投で今季6度目の完封勝利を飾った。阪神は先発・福原が8回を155球、3失点で完投するが、打線は7回の満塁を含む3度の得点圏のチャンスを活かすことができず、今季2度目の完封負けで貯金1となった。福原は開幕2戦目に勝って以来5連敗。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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阪神 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
千葉ロッテ | 1 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | x | 3 |
打線もバレンタイン監督の起用が的中した。この日、月間MVPを受賞した両打ちの西岡を休ませ、2番に右打者の堀を先発起用。初回に進塁打で先制点につなげ、3回には2点目の適時打を放った。「打線の調子がいいから次につなぐことだけ考えて打っているのが、いい方向に行っている」とチーム打撃に徹した。1番小坂も2得点に2盗塁と俊足を発揮。サブローと途中出場の大塚も好守を見せるなど、采配が冴え渡ったバレンタイン監督は「ディフェンスもいい仕事を見せてくれた」と満足げだった。
ロッテ−阪神1回戦でロッテ、阪神でプレーした若生智男氏(68)が始球式を行った。
4月22日の楽天戦で1000試合出場を果たしたロッテ小坂誠内野手の表彰式がロッテ対阪神1回戦の試合前、千葉マリン球場で行われた。
平日では今季最多1万8723人で埋まった千葉マリン。ロッテが阪神に、そして左翼席を埋めたトラファンにも強さを見せつけた。最後は小林雅が浜中を遊ゴロ併殺にきって取り、ゲームセット。3−0、完封リレーでセ・リーグ2位のトラを退治した。先発の小野は「阪神とロッテの応援合戦の中で投げられて、気持ち良かった」と汗をぬぐった。周囲の予想に反して3連戦の初戦先発に抜擢され、7回途中まで6安打無失点で4勝目。バレンタイン監督の起用にこたえた。
セ・リーグに少ないシュート投手の本領を発揮した。交流戦で、しかも相手は人気、実力共にある阪神。「今までにないぐらい緊張した」という。だが「マウンドに立ったら集中した。シュートが決まった」と内角をえぐった。特に、出塁させたらうるさい、4月の月間MVP赤星を警戒。「塁に出さないことを第1条件にした」と完璧に封じ、阪神に得意の攻めの形をつくらせなかった。バレンタイン監督は「阪神はいいチーム。小野は打者のタイミングを外してくれた」と褒めた。
余裕のローテーションだ。通常なら中6日で3本柱の一角、小林宏の先発だったが、3日の楽天戦で右スネに打球を受けた。ひどいケガではなかったが大事をとった。バレンタイン監督は「小林、久保に休みを与えることでリフレッシュできる」と説明。個々に負担をかけない起用は、交流戦に入っても同じだ。
小野は4月22日の楽天戦で約2年ぶりの完投勝利を飾った後、他の先発陣も好調で登板機会がないため登録抹消。6日に再登録され、登板間隔が空いたがものともしなかった。00、01年に「サンデー晋吾」と呼ばれて活躍。その後は腰痛などで振るわず「過去の投手のように言われて悔しかった」と、今季本拠地初勝利のお立ち台で明かした。「交流戦で、しかもタイガースから勝てて嬉しい」。チームは交流戦で3連勝、貯金は今季最多18。セ・リーグ相手に、チーム全体がまた自信を深めた。
ロッテは8日横浜戦に続いて今季6度目の完封勝ち。ロッテの2試合連続完封勝ちは、99年8月11、12日オリックス戦で記録して以来、6年ぶりになる。ロッテの球場別成績を出すと
球場 | 勝−敗 | 防御率 |
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千葉マリン | 13−3 | 1.75 |
敵地 | 14−6 | 3.03 |
今季6完封のうち4完封は本拠地で記録し、千葉マリンではチーム防御率が1点台だ。
トラファンノミナサン、ワタシノマジック、ニホンゴデイウトコロノ「テジナ」ヲ、オミセシマショウ。
強いロッテ。初めてやってきた千葉マリンの虎党に、ボビーのマジックショーだ。交流戦の地元開幕。バレンタイン監督の采配が、面白いように的中した。ズバリ、これで虎をやっつけました。
5回終了後には勝利の前祝いとばかりに、300発の花火がドカーンと千葉の夜空を彩った。派手な演出も、タネは明かさない。これぞ、マジック。強さの秘密は26点を取る打線や、6勝のサブマリン・渡辺俊だけではない。
コンキサイタノチョキン「18」。“ツヨイロッテショー”デシタ。
小野が阪神打線を相手に7回途中まで6安打無失点の好投。「マリーンズファンの前で投げられて気持ちよかった」と今季本拠地初勝利を喜んだ。かつて“サンデー晋吾”と呼ばれ、先発の柱として活躍した小野はここ数年、腰痛に苦しんだが、今年はこれで4勝目。30歳の右腕は「過去のピッチャーのように言われて悔しかった」と話すと、ウイニングボールを大事そうに持ち帰った。
ロッテ・小坂誠内野手(31)の通算1000試合出場の表彰式が、阪神1回戦(千葉マリン)の試合前に行われた。同選手は4月22日の楽天3回戦(フルスタ宮城)で達成した。
ロッテが2試合連続の完封勝ちで、貯金を今季最多の18に伸ばした。1回に福浦の右前適時打で先制すると、3、4回に1点ずつ加点。先発の小野が、7回途中まで無失点に抑えて4勝目。阪神は今季2度目の完封負け。福原は5連敗。
「驚くと思いますよ」練習前、報道陣に対して小野がニヤリと笑った。ローテ通りの中6日で小林宏が大方の予想。しかし、マウンドには背番号29・小野の姿があった。「小林宏、久保にリフレッシュになれば」バレンタイン監督は、起用理由をぼかしたが、小野は猛虎打線を7回途中まで無失点に抑えた。「阪神ファンとマリーンズ・ファンの声援の中、本当に気持ち良かったです」今季地元初勝利に、お立ち台では感無量の表情をみせた。
4月22日の楽天戦(フルキャスト宮城)では2年ぶりの完投で3勝目をマーク。しかし、新人・久保の台頭などで先発が7枚揃う投手陣のおかげで、同24日には登録抹消。「最初はショックでした」。しかし、これまでのプロ11年間では経験したことがない首位ロードを歩む心地よさが、わだかまりを消した。「チームの雰囲気が良かったですからね。それに早く乗っていきたかった」。中17日の1軍マウンドで、チームをさらに加速させた。
サプライズは野手陣にもあった。この日、3、4月の月間MVPを受賞した西岡の名前が先発メンバーから消えた。「過去の試合は関係ない。この試合では、堀、小坂が良い活躍をすると思った」と指揮官。1番・小坂は2盗塁、2得点でかき回せば、堀も3回に適時打。小坂も「まだ31歳。ベテランじゃないです」と、20歳の西岡に対する負けん気もあらわにした。
3連勝のロッテは日本一に輝いた1974年9月22日以来、今季最多の貯金18。「ライバルへの気持ちだけを持っている」と再び不敵な笑顔を浮かべた小野。同僚への強烈な対抗心が、ロッテの快進撃の源であることは間違いない。
試合後の勝利の儀式は恒例になった。ミニミーティングを終え、ハイタッチ。誰もが笑顔だ。効果的な得点と完封リレー。3連勝で貯金を今季最多の「18」としたバレンタイン監督の表情はいつも以上にほころぶ。「ウチにいる選手は全員が特別なプレーヤーなんだ。西岡を含め堀、小坂の3人がとてもいい活躍をしてくれている」。
指揮官の起用が当たった。4月の月間MVPに選出された20歳の西岡を先発から外した。1、2番に起用したのは小坂、堀のベテランコンビ。初回、この2人がいきなり機能した。小坂が三ゴロ失策で出塁すると、すかさず盗塁。右方向を意識した堀の一ゴロで三塁に進むと、福浦の右前打で先制のホームを踏んだ。3回には中堅フェンス直撃の二塁打を放つと、堀の中前打で一気に本塁へ。タイミングは際どかったが、結果的にこれが貴重な追加点。走る意識と果敢な心が勝利の原動力だった。
西岡とのポジション争いを繰り広げるベテラン勢だが、佐野1・2軍巡回コーチは「堀はサインが出なくても冷静な判断でしっかりと役割を果たしてくれる。小坂の守備は日本一。お互いに刺激となり、ボビーが競争心をうまくあおっている」と相乗効果を説明する。
2得点2盗塁の小坂は「自分の役割をするだけ。(ライバル意識は)聞くだけヤボですよ」と笑い、堀も「もちろん負けたくない」と力を込める。バレンタイン監督は「ベテランはチームに経験をもたらしてくれる。小坂は昨年から最も成長した。堀は故障さえなければ、これくらい活躍する」と信頼は大きい。若さと経験が絶妙にミックスされ、着実に勝ち星を積み上げる。ロッテにいよいよ死角がなくなってきた。
4月22日の楽天戦(フルスタ宮城)以来の登板となった先発・小野が6回2/3を無失点と好投し、今季4勝目を挙げた。「ロッテファンの中で投げられて楽しかった」と本拠地での今季初登板を飾り、喜びは倍増だ。前回登板後に発熱し2軍降格。久々の登板となったが“1発快投”だ。「先発投手がみんないいので…。負けられない」と気合を入れ直していた。
セ・パ両リーグは10日、4月(パは3月も含む)の月間MVPを発表した。セは中日のストッパー・岩瀬仁紀投手(30)が投手賞を初受賞。11試合で1勝0敗8セーブ、防御率0.00だった。打者賞は阪神・赤星憲広外野手(29)がこちらも初受賞。リーグ最多の42安打、14盗塁。中日のアレックスと並ぶ月間最多の8度の1試合3安打を記録した。
パはソフトバンク・杉内俊哉投手(24)が2年ぶり2度目の受賞。23回2/3連続無失点を記録。1完封を含むトップタイの4勝が評価された。一方、野手はロッテの西岡剛内野手(20)が入団3年目で初受賞。三塁打4本、10盗塁、得点圏打率5割7分7厘はリーグトップ。3月27日の楽天戦(千葉マリン)では6打点を記録した。ロッテの野手の受賞は2001年7月のボーリック以来となった。受賞選手には賞金30万円が贈られた。
カメラのフラッシュを浴びながら、千葉マリン球場内の会見場に現われた西岡は、開口一番「素直に心から嬉しいです」と喜びを口にした。三塁打、盗塁、得点圏打率の3部門でリーグトップの成績を残したが、昨オフから目標を「盗塁王」と公言していただけに「盗塁がトップだったのは、自分でも評価していいんちゃうかな」と胸を張った。
ロッテの野手としては2001年7月のボーリック以来で、球団史上最年少(20歳9か月)受賞者となった西岡だが、視線はもう先に。「最終的な目標?それはチームの優勝と日本一を取って、年間のMVPを取りたいですね。今までより注目される訳だから、期待を裏切らず、もっといい成績を残したい」と力を込めた。
イースタン、ウエスタン両リーグは10日、4月の月間MVP(3月も含む)の受賞選手を発表した。両リーグは今季からこの賞を制定。初の受賞選手はイースタンが湘南・南竜介外野手(23)。投手から野手に転向して5年目。打率3割6分7厘、3本塁打、25打点を挙げた。ウエスタンは阪神・桜井広大外野手(21)が打率3割7分3厘、5本塁打、19打点で受賞した。
昨年まで2軍はシーズン終了後の「プロ野球コンベンション」で投手、野手の各部門を表彰していたが、今季から1軍にならい、月間賞を制定した。
セ、パ両リーグは10日、4月の月間最優秀選手賞(MVP)を発表し、セの投手部門は1勝8セーブを挙げた中日・岩瀬仁紀投手(30)野手部門は打率.365の阪神・赤星憲広外野手(29)が共に初受賞した。パは投手部門がソフトバンク・杉内俊哉投手(24)で2年ぶり2度目、野手部門はロッテ・西岡剛内野手(20)が初受賞した。杉内は23回2/3連続無失点を記録。打率.3404だった西岡は4三塁打、10盗塁、得点圏打率.577がいずれもリーグトップで、首位を快走するチームに貢献した。
岩瀬は7年目での初受賞に「先発が(最多で)3勝だったので、もしかしたらと思っていた。初めてのことなので非常に嬉しい」と喜びを語った。11試合に投げて、チーム16勝のうち9勝に貢献した左腕は、しばらく続く交流戦に向けて「パの打者のことはあまり知らないが、セの実力を示したい」と意欲的だった。
プロ5年目で初受賞の赤星は「(賞の選考基準が)打率、本塁打、打点というイメージがあった。自分はこの賞だけは一生もらえないだろうと思っていた。まさか取れるとは思わなかった」と驚いた様子。安打、盗塁、得点がいずれもリーグ最多。リードオフマンとしてフル回転の働きが高く評価され「そういう部分で選んでもらえたのは光栄です」と喜んだ。
杉内は「色んな人に迷惑を掛けた。特に、家族に苦労をかけたと思っているので本当によかった」と喜んだ。昨年6月、不甲斐ない自分の投球にベンチを殴り両手を骨折。汚名を返上したい今季は、順調に調整を積んで開幕から全開で滑り出した。「素直に嬉しい。ただ、自分だけの力じゃない。助けられた部分もあるし、野手の皆さんに感謝したい」と話した。
初受賞の西岡は「心から嬉しい。チームの状態がよかったので、みんなのおかげで獲れました」と笑みをこぼした。オフは松井稼(メッツ)と都内で一緒に自主トレを行った。「(自分でも)野球に取り組む姿勢が変わったと思う。それが結果につながった。でも、まだ通過点。日本一と年間MVPを目指し、シーズン終わりまで頑張りたい」と大きな目標へ意気込んでいた。
7回途中まで無失点のロッテ先発小野は「最初はシュートが引っ掛かったけど、球離れの部分を意識して修正できた」ことを好投の理由に挙げた。これで4勝目だが、先発では7番目の評価で、完投勝利の翌々日に2軍行きを命じられたこともある。先発陣に好調な投手がひしめく現状に、小野は「ライバル心だけでやっている」。故障からの完全復活を目指す30歳は「これからも与えられた役割をしっかりとこなしたい」と、先発ローテーション定着に向けて前を見据えた。
パ・リーグ首位の好調ロッテを支える西岡剛内野手(20)が10日、月間MVPを初受賞した。打率3割4分で、4三塁打、10盗塁、得点圏打率5割7分7厘がいずれもリーグトップの好成績だった。初受賞の西岡は「素直に嬉しい。これをいい通過点にして頑張っていきたい」と笑顔で話した。西岡自身が1番評価しているのは盗塁だが、出塁してもストップのサインが多かったことで「もっとできた」との思いも強い。西岡は「監督の信頼を勝ち取って走れるようになりたい」と、より一層の活躍を誓った。
セ、パ両リーグは10日、4月の月間最優秀選手賞(MVP)を発表し、セの投手部門は10イニングを自責点ゼロで1勝8セーブを挙げた中日岩瀬仁紀投手(30)、野手部門はリーグ最多の42安打、24得点をマークし、打率3割6分5厘の阪神赤星憲広外野手(29)が共に初受賞した。パは投手部門がソフトバンク杉内俊哉投手(24)で2年ぶり2度目、野手部門はロッテ西岡剛内野手(20)が初受賞した。杉内は23回2/3連続無失点を記録。1完封を含むトップタイの4勝が評価された。打率3割4分だった3年目の西岡は4三塁打、10盗塁、得点圏打率5割7分7厘がいずれもリーグトップで、首位を快走するチームに貢献した。
セ、パ両リーグは10日、4月の月間最優秀選手賞(MVP)を発表し、セの投手部門は10イニングを自責点ゼロで1勝8セーブを挙げた中日岩瀬仁紀投手、野手部門はリーグ最多の42安打、24得点をマークし、打率3割6分5厘の阪神赤星憲広外野手が共に初受賞した。
パは投手部門がソフトバンク杉内俊哉投手で2年ぶり2度目、野手部門はロッテ西岡剛内野手が初受賞した。杉内は23回2/3連続無失点を記録。1完封を含むトップタイの4勝が評価された。打率3割4分だった3年目の西岡は4三塁打、10盗塁、得点圏打率5割7分7厘がいずれもリーグトップで、首位を快走するチームに貢献した。
また、イースタン、ウエスタン両リーグも4月の月間MVPを発表。イースタンが湘南南竜介外野手、ウエスタンは阪神桜井広大外野手が受賞した。
パ・リーグの小池唯夫会長は10日、プロ野球での天皇杯開催や天覧試合の実現に向けて宮内庁に働き掛けていく意向を明らかにした。パーティー会場で渡辺前オーナーが、セ、パの覇者と交流戦の1位チームで日本一を争えば「もっと面白いプロ野球いなる。これを天皇杯を呼べばいい。競馬、相撲、サッカーにあるのに。天覧試合をやろうじゃないか」などと私案を披露した。同席していた小池会長がこれを受けて「天皇杯を視野に入れてやっていく方がいい。天覧試合を実現させないといけない」などと語った。