わたしはかもめ2005年鴎の便り(5月)

便

5月20日

千葉ロッテ1−7中日(千葉マリン)

中日は先発川上が8回2死までロッテ打線をパーフェクトに抑え、今季初の先発全員安打、3試合連続2ケタ安打でロッテ3連戦の初戦を勝利した。中日は井上の2回の先制犠飛、3回の適時二塁打、6回の3号ソロで3点、さらに福留、森野の2点適時二塁打で7点を挙げた。投げては先発川上が、李の3試合連続8号ソロのみの1安打に抑え、今季初の2ケタ10奪三振で89球完投勝利を挙げた。ロッテ先発・清水直は被安打11、今季自身ワーストの5失点で今季最短となる6回で降板。ロッテの連勝は3でストップした。

123456789R
中日0121012007
千葉ロッテ0000000101
清水直
「今日は何もありません…。すいません。次回頑張るだけです。」
「本塁打を打ったことよりも、チームが負けたことが残念です。カウント1−3になって四球を出さない配球になるだろうと思って、しっかりボールを見極めて、自分のストライクゾーンだけに絞って自分のスイングを心掛けた。完全試合だけは避けたかった。日本のプロ野球で偉大な記録かも知れないが、いい調子が切られて、チームの大きなダメージになってしまうと思いました。阻止したことは素直に嬉しいです。ホームランの手応えは十分だった。今日のことは頭から消して、今日と同じことにならないように、明日の準備をするだけです。」

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「完璧」3戦連発

李が不名誉な記録からチームを救う3戦連発の8号ソロを放った。カウント1−3から狙い撃ち。「四球を出さない配球をすると思った。自分のストライクゾーンでとらえようと思った。阻止できて嬉しい。手応えは完璧だった」とバックスクリーンを直撃した。この1安打に終わり、試合も完敗。バレンタイン監督は川上の投球について「内容通り完璧に近かった。初めから終わりまですごい投球。シュートなど変化球が全てコントロールされていた」と振り返った。

◇松坂以来2人目

1安打完投勝利の川上が、ロッテ打者全員から三振を奪った。相手打者全員から三振を奪ったのは史上8度目だが、セ・リーグでは初めて。1人の投手で全員奪三振は昨年4月9日松坂(西武)に次いで2人目だ。川上の許した走者は、本塁打を打たれた李だけ。四死球や失策で出塁した走者がなく、本塁打1本だけで完全試合を逃したのは、79年6月13日の村田(ロッテ)が西武戦(土井に本塁打)で記録して以来、26年ぶりになる。なお、川上の89球で9回完投は、02年5月3日正田(日本ハム)が87球で記録して以来の省エネ投球だった。

出場全員奪三振
年月日チーム奪三振投手別奪三振数相手
58-04-23大毎10荒巻2、小野6、若生2東映
92-04-08ロッテ11園川1、荘3、平沼0、河本7オリックス
92-08-11ロッテ9紺野3、白武3、河本3、オリックス
97-06-17ダイエー16工藤8、岡本7、吉田修0、斉藤貢1日本ハム
99-09-26西武13森11、竹下0、デニー2オリックス
02-08-25近鉄13宮本8、高木3、三沢2日本ハム
04-04-09西武10松坂10近鉄
05-05-20中日10川上10ロッテ

◇小宮山は無安打

小宮山が3番手で登板し、2回1/3を無安打無失点に抑えた。4番ウッズを揺れながら落ちる「シェイク」で投ゴロに打ち取った。「展開がワンサイドだったので、集中するのに大変だった。シェイク?小出しで投げていくよ」と語った。

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李承Y3戦連発8号[報知]

◇アジアの大砲が千金バックスクリーン弾

李承Yの8号ソロで中日・川上の完全試合を阻止したが、ロッテの連勝は3で止まった。

危機感が李承Yを突き動かした。8回2死。完全試合まで、あと4。アジアの大砲のフルスイングが、川上の夢を粉砕した。「四球は出したくないはず。ストライクを取りにくる」。カウント1−3からの低め直球を、豪快にバックスクリーンに突き刺した。

敗戦の中での1発としては、最高に価値があった。首位チームの意地とバットマンの誇りを、一振りに込めた。3戦連発となる8号ソロ。「完全試合は日本球界にとってはすごいことだが、チームにはダメージが残る。それを阻止できたのは素直に嬉しい」。笑顔はなかったが、チームを救ったことは事実だった。

バレンタイン監督は「内容通り、完璧に近かった」と川上の投球を称えた。結局、ロッテ打線は李のアーチだけに終わり、全員三振。1投手に全員三振を喫したのは、史上2チーム目の屈辱だった。

しかし、李のアーチでこの日の黒星は、ただの1敗でしかなくなった。「今日のようにならないよう、明日からは必死でやっていく」と李。快挙を打ち破ったのは安打でも、四球でもなく、大砲の美しい放物線だった。ロッテの未来が、そう暗くないことの証明でもあった。

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川上の『完全』止めた!李が“値千金”の1発[サンスポ]

8回2死。あと4人…。「川上の完全試合」が脳裏をかすめていた。しかし、カウント1−3からの5球目。「絶対に四球はない」と信じた李承Yが、真ん中低めの直球をフルスイングだ。打球はバックスクリーンに突き刺さった。

3戦連発となる“値千金”の1発に、静まり返っていた右翼席は大喜び。「完全試合は、プロ野球にとってはすごい記録。でもチームにとっては大きなダメージになってしまうから」と興奮気味に振り返った。

13日の西武−巨人戦(インボイス)では、9回2死で清水がノーヒットノーラン目前の西口から4号ソロ。屈辱的な敗戦を消した。たかが1本、されど1本だ。

「いい当たりもあったが正面をついていた。今日は、そういう日だった」とバレンタイン監督。ホーム5連敗も最後に意地の一撃。2位ソフトバンクとは1差。気持ちを切り替えて、巻き返しをはかる。

◇清水崩れた…6回5失点

清水が6回11安打5失点で4敗目を喫した。中日・川上との“エース対決”は、8回2死まで完全試合ペースだった川上に軍配。横浜、ヤクルト戦に続いて、交流戦初勝利を逃した。清水は「今日は何もありません。すいません。次回がんばるだけです」とガックリ。バレンタイン監督は「今まで連続四球を見たことがない…」と制球の乱れを敗因に挙げた。

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李承Y意地の1発[スポニチ]

強気なバレンタイン監督も打線が1安打では完敗を認めるしかなかった。「見ての通り。最初から最後まで凄かった」と悔しさを通り越して笑みさえこぼれた。それでも、李が意地を見せたのはせめてもの救い。8回2死から3戦連発となるバックスクリーン直撃の8号ソロ。「打ったことより負けたことが残念。ただ、あのまま負けたらチームの勢いが消える。手応えは完璧だった」。カウント1−3から、完全試合を意識する川上が四球を怖がることを読んだ一撃に胸をなで下ろしていた。

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李が完全試合を打ち砕く[ニッカン]

ロッテ李が8回2死から川上の直球をとらえて本塁打し、完全試合を打ち砕いた。この日チーム唯一の安打はバックスクリーンへ。チームを屈辱の危機から救った強打者は「カウント1−3だったので、四球を出さない配球をイメージした。完全試合を阻止できたことは素直に嬉しい」。それでも、完敗しただけに笑顔はなかった。バレンタイン監督も「川上は最初から最後まですごい投球をしていた」と、脱帽するしかなかった。

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アマ側との接触、ルール作り動く

ロッテ瀬戸山球団代表が20日、ドラフトにおけるアマチュア側との接触について、プロ側独自のガイドラインづくりを25日の実行委員会で提唱する意向を示した。プロ側では、ドラフト改革に取り組んでいるが「アマには学生野球憲章があるが、プロもアマとの接触の仕方などを考えていく必要がある。紳士協定でもいいから、ルールづくりをしていかないと。実行委員会で提案したい」と語った。

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