わたしはかもめ2005年鴎の便り(5月)

便

5月21日

千葉ロッテ4x−3中日(千葉マリン)

ロッテが今季初のサヨナラ勝ちで貯金を18とし、千葉マリンでの連敗を5で止めた。ロッテは、2回、フランコの9号ソロで先制。2点リードされた7回には李の4試合連続となる9号ソロ、今江の併殺打で同点に追いつき、迎えた9回裏、先頭の大塚が二塁打で出塁、続く里崎の犠打で1死三塁とすると、今江の5球目に中日、岡本のワイルドピッチが出て試合が決まった。一方の中日はウッズに復帰後初となる10号ソロが出るなど一旦はリードを奪ったが、今季2度目のサヨナラ負け。借金を5とした。

123456789R
中日0020100003
千葉ロッテ010000201x4x
今江
「カウント1−3になっていけると思ったんですけれど(笑)。正直、初球真っ直ぐが来たんですが、手が出なかった。それでスライダーを待っていたんですが、シュート、真っ直ぐ、シュートと来ました。スライダーが来たら行ってたと思ってました。力みはなかったですね。その前の打席で無死一、三塁で併殺に倒れたのですが相当力が入っていたので、とにかく力まず楽にいこうと思っていたので。まあ決めたかったけれど、仕方がないですね。」
薮田
「せっかく同点に追いつきましたからね。何とか抑えたいと思っていました。1球1球集中して投げることだけを考えていました。低めを意識していたけれど、その低めに集めることができたのが良かったですね。逃げずに向かっていけました。とにかく、これからも1球1球集中して投げるだけです。」

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バレンタイン監督、薮田を絶賛

バレンタイン監督も、暴投でのサヨナラ勝ちは予想していなかった。試合後、「あの形は予期していなかった。(先頭の)大塚がよく打ったし、(暴投を呼んだ)今江もボール球に手を出さずにベテランのような打席だった」と振り返った。8回から好救援した薮田には「パの中でも最高の投手の1人。ウチにいてくれてよかった」と手放しで褒め上げた。

フランコ
「スライダーをすくい上げることができた。昨日(1安打のみ)ああいう負け方をして、先に点が欲しかった。」(2回に9号先制ソロ)

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李4戦連発!追撃130m9号[ニッカン]

ライオンキングの目が輝いた。2点を追う7回。ロッテ李がカウント2−2から山井のカーブに牙をむく。振り抜いた打球は右中間最上段に飛び込む追撃の9号ソロ。松静(ソンジョン)夫人が客席で見守る前での4戦連発。チーム今季初のサヨナラ勝ちを呼び込む貴重な1発だった。

韓国プロ野球では6戦連発を記録。この日の130メートル弾に、アジアの大砲が日本でも量産体制に入ったかに見える。だが、お立ち台に呼ばれた後、ロッカー裏で報道陣に囲まれた表情に満面の笑みはなかった。だが、李は「自分の調子がいいとは思っていない」と話す。「最後はみんなの力で勝ちましたが、ものすごく悔いが残ります」と、威勢のいい言葉は最後までなかった。

反省があった。「低めの変化球にやられていたので、この(本塁打の)打席は自分のストライクゾーンを少し上げた」と振り返る。1打席目は無死一塁で二ゴロ。2打席目は1死満塁で併殺打。本塁打後の8回1死満塁では鋭い右直を福留に捕殺された。2度の満塁機で適時打できない悔しさが残る。20日は川上の完全投球をアーチで阻止。それでも「今年がダメなら最後という気持ちが強い」と、崖っぷちの自分を甘やかすことはなかった。

バレンタイン監督は「とてもいい状態でスイングしている。8回の満塁でも(三走)福浦のタッチアップが間に合わないぐらい」と打球の速さを絶賛した。満足しない李の完調が間近であることに、違いはない。

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李4戦連発!暴投サヨナラ勝ち呼んだ![スポニチ]

信じられない幕切れ。暴投サヨナラ劇にバレンタイン監督は「フッフッフッ。もちろん予期してなかった」と含み笑いだ。9回先頭の大塚が右中間二塁打を放ち、里崎が送って1死三塁。ここで岡本が投じた今江への5球目がワンバウンド。谷繁が後逸し三塁走者の大塚が生還。今季初のサヨナラ勝ちだ。

1−3の7回に李承Yが右中間へ4試合連続の9号ソロ。20日も川上の完全試合を8回2死からの1発で止めたばかりの韓流スターがこの日もやった。この日は松静(ソンジョン)夫人(22)も観戦。「このシーンをすごく喜んでくれてると思う」と顔を赤らめた。本拠地・千葉マリンでの連敗も5でストップ。バレンタイン・ロッテの快進撃がまた始まりそうだ。

◇谷繁バットに当たり散らす

試合後の選手ロッカーに“怒りの音”が響いた。通路まで転がったバットの持ち主は谷繁だった。同点の9回1死三塁。カウント1−3から岡本が今江に投じた5球目はベース前で大きく跳ね、谷繁の頭を越えた。暴投で今季2度目のサヨナラ負け。バットに怒りをぶつけた谷繁は無言でバスに乗り込んだ。落合監督は「何もない」。森投手チーフコーチも「実力がないから負ける」と吐き捨てた。

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ロッテ今季初のサヨナラ勝ち!李9号が逆転劇のきっかけ[サンスポ]

12球団一熱いファンの前で、これ以上負ける訳にはいかなかった。1−3と2点リードされた7回。李承Yが山井の7球目をフルスイングすると、打球は勝利を祈る右中間席中段に飛び込む4戦連発の9号ソロ。チームの逆転劇のきっかけとなった。

「どうしても塁に出たいという気持ちだった。去年はいい結果を出せなかったので、今年は崖っぷち。毎日一生懸命やっている結果です。」

前日20日には中日・川上の完全試合を阻止する貴重な1発を放った。連続試合本塁打の球団記録は昭和49年にアルトマンがマークした6。自身の連続記録も韓国でマークした6。既に新記録は視界にとらえている。

この日は夫人の松靜さんが観戦。出産を8月に控えた愛妻の前でのアーチに「あのシーンを見て、ものすごく喜んだはず」と照れくさそうに笑った。

最後は中日・岡本の暴投で今季初のサヨナラ勝ち。本拠地での連敗は5で止まった。すると試合後に球場外のステージで行われたイベントで「必ず勝ち越して、次の巨人も倒します」と約束した。日本一、いやアジア一熱いファンが待ち望んでいたアジアの大砲がいよいよ本格化した。

フランコ
「スライダーをうまくすくい上げた。とにかく先に点が欲しかった。」(先制9号)

◇薮田が強気の投球

2番手の薮田が2回を1四球だけのほぼ完璧な内容で、サヨナラ勝ちを呼び込んだ。同点に追いついた直後の8回からマウンドへ。「中日は強打者ばかりなので低めを意識した。打者から気持ちで逃げないことを心がけた」と強気の投球を見せた。バレンタイン監督も「パ・リーグ屈指の投手の1人。うちのチームにいてくれてよかった」と絶賛した。

今江
「打ちたい気持ちを抑えて冷静に(暴投を)判断しました。」

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李4戦連発、サヨナラ呼ん弾[報知]

◇反撃9号でマリーンズ乗った、ラッキー暴投

ロッテがサヨナラ勝ち。7回、李の4試合連続本塁打などで同点とし、9回1死三塁から岡本の暴投で勝利を決めた。薮田は2イニングを無安打に抑え、3勝目。6回以降無安打の中日は今季2度目のサヨナラ負け。

とどろくコールに身を委ねた。「イ・スンヨプ!イ・スンヨプ!」李承Yは万感の思いで声援を受け止めた。暴投で飛び込んできた今季初のサヨナラ勝利。しかし、右翼席は真のヒーローを知っていた。「努力は裏切らない」そう記された帽子を取り、アジアの大砲は歓声に応えた。

美しい弾道が試合の流れを一変させた。2点を追う7回無死。李は変わらぬ危機感を抱いていた。「今年ダメなら最後。どうしても乗り越えたい」。2−2と追い込まれてから、外角高めのスライダーを天高くはじき返した。右中間スタンド上段へ、4試合連発となる9号ソロ。勢いに乗ったロッテはこの回同点、9回サヨナラへと加速した。

5月は打率4割4厘。韓国時代の師匠・金星根(キム・ソングン)コーディネーターは「上体が突っ込まず、ミスショットが減った。精神的にも強くなった」と好調の要因を分析する。韓国では6試合連続本塁打をマークしており、金氏は「今なら狙わなくてもホームランになる」と太鼓判を押した。この日は身重の松靜(ソンジェン)夫人も観戦。李は「喜んでくれたと思います」と照れ笑いした。

前日の中日・川上の完全試合を防いだ1発に続く千金弾。「日々、崖っ縁のつもり」不振に終わった昨年の雪辱を晴らすため、1日1000スイングの荒行を続けてきた。結果が出た日も練習に打ち込んだ。試合後の通路。李は少しだけ満足そうな表情を浮かべた。「やってきた成果が出ていると思います」努力は、裏切らなかった。

◇岡本がまさか…3敗目、落合監督救援陣に激怒

まさかの暴投サヨナラ負けに、苛立ちを隠せなかった。交流戦に入るまで1度もなかったサヨナラ敗戦が、10日の西武戦(インボイス西武)に続き、早くも2度目。落合監督は「何もない!」と珍しく声を荒らげ、そのまま帰りのバスに乗り込んだ。

得意の接戦で踏ん張りきれない救援陣。なかでも、昨季の最優秀中継ぎ右腕の岡本が不安定だ。8回無死満塁の大ピンチで登板。ここは李の強烈な右直を処理した福留の本塁好返球に助けられたが、9回1死三塁から今江に投げた134キロのフォークがベース手前でワンバウンド。勝負は一瞬で決した。サヨナラ暴投に「フォーク?何もないです」と、うな垂れた背番号12。10日の西武戦でも9回、カブレラにサヨナラ本塁打を浴びたばかり。早くも3敗目を重ね、セットアッパーの苦悩は深まる。

ドミンゴの復帰もあり、リリーフに戻った落合も8回に満塁のピンチを招くなど、結果が出ない中継ぎ陣。高代野手総合チーフコーチも「(福留の好返球で)チャンスが来るかなと思ったが…」と、悔やんだ。昨季のセ・リーグ王者として、これ以上不甲斐ない戦いは見せられない。

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勝利転がり込んだ!ロッテ今季初サヨナラ[ニッカン]

ロッテは3−3で迎えた9回裏、予期せぬ展開から勝利が転がり込んだ。1死三塁で中日岡本が暴投。今季初のサヨナラ勝ちにナインも球場も一体となって沸いた。

巻き返しの機運を高めたのは7回、1点差に迫る4試合連続の9号ソロを放った李だ。1年目の昨季は14本塁打と期待外れ。今季は「崖っぷちの気持ちで出ている」という韓国の大砲の一撃で、この回に同点とする流れをつくった。

サヨナラのホームを踏んだ大塚も復活をかける1人。しぶとい打撃がありながら、右肩痛に苦しむ12年目の30歳は、9回に先頭でスライダーを右中間へ二塁打。好機を広げる打撃に「たまたまでしょう」とはにかみながら、安堵の表情を浮かべた。

川上の快投に屈した前夜の大敗を引きずらず、粘りで手にした勝利にバレンタイン監督は「いいゲームだった」と笑顔だった。

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