わたしはかもめ2005年鴎の便り(6月)

便

6月9日

千葉ロッテ4−7巨人(千葉マリン)

ロッテが今季12度目の2ケタ得点で巨人を下し、貯金を最多タイの25とし交流戦でも単独トップに立った。ロッテは2回、李の適時二塁打で2点を先制。さらに3回にはベニーの11号2ラン。5回にはベニー、垣内、西岡の適時打で5点を奪い突き放した。先発久保は2回無死満塁のピンチを二岡の遊ゴロ併殺打間の1点に抑えると8イニングを6安打1失点に抑え4連勝で6勝目。巨人は先発工藤が今季最短の3回で降板するなど、投手4人で今季6度目の2ケタ失点。借金は最多タイの9、広島に並び最下位。

123456789R
巨人0010000012
千葉ロッテ02205100x10
久保
「新球はチェンジアップの遅いボールです。これまでもチェンジアップは投げていたのですが、もっと遅いものです。スライダーよりもチェンジアップがカウントを取れましたね。今日は低めに集めることができたので、内野ゴロを打たせることができました。前回と同じく、しっかり低めに集めること、そしてコースを意識しました。球場が広かったので、気楽にいけましたね。前回と巨人打線のメンバーは違いましたが、自分のピッチング、スタイルで投げられれば、相手は関係なく何とかなると思っていました。(6勝目は)あれだけ打ってもらえれば…。(ピカチュウの被り物は)内紛になるので、誰の指示かは言いません。ただ、ノーアウト満塁のピンチよりもきつかったです(笑)。」
ベニー
「本塁打は完璧な当たり。しっかり打つことができたね。1点を返された後だったから、何とか突き放したかった。いいところで最高のパフォーマンスができたね。タイムリーは、サブロー選手が二塁にいたからね。何とか得点につなげたかったから、ランナーを還す事ができて良かったよ。足は大事を取っただけ。大丈夫だよ。」

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ピカチュウ久保6勝

新人久保が巨人に連勝で6勝目を飾った。新球チェンジアップを投げていけというバレンタイン監督の指示が生きた。緩急をつけて8回1失点。3回無死満塁も二岡を併殺、ローズを空振り三振に仕留めた。「打線が爆発して気楽に投げることができた」という。この日はテレビ東京系の中継もあり「思い切っていかないと」と試合後のお立ち台では、ピカチュウのかぶりもので登場してスタンドのファンを沸かせた。

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ロッテ「和」が「個」を圧倒[報知]

◇投打につなぎの意識

ロッテは2回2死二、三塁から李が右中間フェンス直撃の2点タイムリーで先制、3回はベニーの11号2ラン、5回は5安打で5点を加えて勝負を決めた。先発の久保は8回1失点で6勝目。巨人は矢野の猛打賞が光っただけだった。

ロッテは巨人との交流戦6戦を終え、5勝1敗と大きく勝ち越した。審判の判定に泣いた8日を除き、圧倒的な力の差を見せての5勝。バレンタイン監督は試合後、巨人を「いい打者が揃っているから常に警戒が必要なチーム」と評したが、ロッテはチームの「和」で「個」の巨人を打ち破ったといえる。

前夜は審判の判定や、清水の絶叫を巡り、試合が荒れた。物々しい警告試合は逆にロッテナインを結束させる一因となった。「昨日、乱闘寸前のことがあったから、余計に勝たなきゃと思った」(西岡)、「絶対負けるか!と思ってました」(里崎)と打倒・巨人に一丸となった。

また、この日、3打点のベニーは巨人の印象をこう語った。「選手個々の強さは感じるが、6試合を戦ってチームとしての“つながり”を感じなかった」。ロッテは5回に本塁打なしで、つなぎの攻撃で5点を挙げた。主軸にまで「つなぎの意識」が徹底されている。先発だけではなく中継ぎ、抑え投手がしっかりと確立しているなど投手力は巨人に比べて盤石のロッテだが、主砲の目に映った巨人との決定的な違いは、攻撃時の意識の差だった。

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ロッテ猛攻10点、巨人に余裕の5勝1敗[ニッカン]

◇前夜は守備妨害巡りカッカ、一転クール采配ズバリ10点

ロッテのバレンタイン監督が、前夜のモヤモヤを吹き飛ばす白星を飾った。巨人の繰り出す投手を「マリンガン打線」がメッタ打ち。選手1人1人を、満面の笑みで迎えた。今季26度目で25勝目となる2ケタ安打、11安打で10点を奪った。「打線が活発に打ってくれた。巨人はいい投手がいるが、十分な得点が入った」と語った。

前日8日は判定を巡って紛糾。バレンタイン監督はこの日の試合前に説明を受け、理解の姿勢は見せた。闘志を内に秘め、冷静に采配を振るった。2回に李が工藤から右中間フェンス直撃の先制2点二塁打を放った。「昨日はああいうゲームだったので、何とか先制点が欲しかった」。昨季は左腕に対しスタメン落ちが多かったが、痛めた左足内転筋も復調した。指揮官は気楽に打てる8番に起用。これが的中した。

さらに2日続けて先発起用の垣内も5回に2点中前打で応えた。この回、打者10人で5点を奪い、試合を決めた。6回には前日に問題のプレーで矢野と接触した里崎が、10点目の適時打でとどめを刺した。「絶対に負けるものかと思った。1点を取る野球でつないだ結果」と振り返った。

選手も後味の悪い敗戦を喫していただけに、いい雰囲気で勝ちたいという執念が実った。これで巨人戦は5勝1敗と圧倒、貯金を今季最多タイの25にした。バレンタイン監督は巨人について「いい打者が揃い、常に警戒した。調子は悪いようだが、これが続くとは思えない」と余裕すら漂わせていた。

◇堀内監督もロッテ称える

完敗の巨人堀内監督は、強いロッテを称えるしかなかった。「勢いがある」。2−10と、今季6度目の2ケタ失点。そのうちロッテに3度も喫した。先発工藤が今季最短の3回4失点でKO。2番手の佐藤宏も2イニング目に5点を奪われた。借金は9に戻った。継投策も、ロッテの前にははかない希望だった。

打線にも歴然とした差があった。5本の適時打を放ったロッテに対し、巨人の適時打は9回矢野の1本だけ。3回無死満塁でも、二岡併殺の間の1点がやっと。チャンスに併殺は、もはや驚きではなくなった。7回までに先発野手4人が交代。堀内監督は「(勝負を)諦めた訳じゃないけど、ケガをしている選手が多いから」と苦しい台所事情を淡々と話した。

対ロッテは1勝5敗で終わった。4つの借金をつくったが、仁志は6試合に刺激を見つけたと言った。「ああいう相手とやるのは結構、楽しかった。やっぱり野球は、溌剌とやらないと」。今のチームにはない「勢い」を求めるきっかけにしようとしていた。堀内監督が称えた言葉も、何よりも「勢い」が欲しい裏返しのはずだ。

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久保6勝目、かぶりものでお立ち台[スポニチ]

千葉マリンに大きな歓声と爆笑が交錯した。何かを吹っ切ったように久保が右手を突き上げた。8回を6安打1失点。6勝目を挙げたヒーローだが、いつもと何かが違うぞ。頭だ。かぶりものでのお立ち台だ。

久保
「いつもより気持ちいいです。新人王?まだ、途中なので分かりませんが、チームの勢いに乗って行きたい。最後にピカチュウ!」

サブローの発案で、小林雅の愛娘・美憂ちゃんが持っていたピカチュウを諸積が嫌がるヒーローに無理やりかぶらせた。それでも「“やれ”と言われてモジモジしているのも…」と覚悟さえ決めれば、あとは投球同様に堂々としたものだ。

マウンドではプロ24年生の工藤を上回る度胸のを見せつけた。警告試合と提訴試合になった前夜の余韻が残り、一触即発の空気が流れていた。それでも「相手は関係ない。自分の投球をするだけ」と清原、小久保らの胸元を強気に攻めた。

圧巻は3回無死満塁。カウント0−3から二岡を遊ゴロ併殺に仕留めると、続くローズも大胆な内角攻めで空振り三振に。バレンタイン監督も「無死満塁でカウントは0−3。でも終わってみれば1失点。久保の素晴らしさが全て集約されている」と絶賛した。5月26日に続く巨人戦連勝。球団投手では74年の三井以来という新人王への道も、まっしぐらに突き進んでいる。

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ロッテと相性悪い?G・工藤が今季最短3回4失点KO[サンスポ]

浜風を貫く弾丸ライナーを、工藤がぼう然と見つめた。1−2の3回2死一塁で、ベニーに内角直球を左翼スタンドに軽々運ばれる。今季最短の3回4失点KO。3たび繰り返された悪夢に、通算206勝左腕がうなだれた。「打たれたんだから、球威がなかったんじゃない…」。

対ロッテ戦はオープン戦を含めて3試合で0勝3敗、防御率16.20。3月21日のオープン戦では、同じ千葉マリンで5盗塁を許し、プロ24年目でワーストの10失点を喫した苦い思い出が、脳裏にこびりついていた。

「昔のメンバーで知っているのは、堀ぐらいだからなあ…」。西武、ダイエーの18年間でロッテ戦は81試合に登板し、27勝22敗、防御率3.28と決して苦手意識はなかったはず。しかし、俊足・西岡、小坂らの足を巧みにからめる新生・マリーンズには“昔の名前”が通用しない。ベニーの打席では一走・西岡に投じた牽制球は6球。打者への集中力をそがれたところを被弾された。

「ロッテは勢いあるね。工藤?思ったより悪かった。ロッテとの相性?悪いかもしれない」と堀内監督も、勝ち頭の背信登板に頭が痛い。ベンチ脇に置いてあったロッテのガムをいくらかんでも、苦虫をかみつぶすだけ。スタンドには逆転日本一を信じるG党がつめかけたが、パの最有力候補に6試合中3試合が2ケタ失点では、そのかすかな夢もしぼんでしまう。

データBOX
巨人が今季6度目の1試合2ケタ失点。このうちロッテ戦はこの日で3度目。対戦成績は1勝5敗で終了。うち新人の久保に2勝を献上した。このカード6試合の巨人の得点は22、失点が42で、得失点差はマイナス20と完敗だった。これで、また借金10にリーチとなった。
巨人・川中
「ウワッ、来た!と思いました。でもあの球がすぐ頭から離れたので引っかかりませんでした。」(小宮山から魔球『シェイク』(超スローボール)を受けるも直後の直球を右前打)

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まさに交流戦の申し子!久保がセ相手に4勝目[サンスポ]

♪ウォーウォウォウォ!!ウォーウォウォウォ!!右翼席のマリーンズファンが、頭上でタオルをグルングルン。これが強いロッテだ、と言わんばかりの圧勝劇。主役を演じたのが、ルーキーの久保だ。巨人打線を相手に8回6安打1失点。巨人に2連勝し、セ相手に4勝目。まさに交流戦の申し子だ。

久保
「きっちり低めに集めれば、連打されることはないと思っていました。巨人に2勝したことは、自信につながります。」

最大のピンチは3回無死満塁。カウントは0−3。二岡を併殺打に打ち取り、ローズを空振り三振に斬った。「あの場面で、終わってみれば1失点。彼の良さが集約されていた」とバレンタイン監督は絶賛した。

平成10年のセンバツでは関大一高のエースとして出場。決勝で現・西武の松坂と投げ合った。惜しくも準優勝となったが、久保も“松坂世代”の逸材として数球団から声がかかった。「でも自信はなかったし、社会人で経験を積んで、それからでもプロには行けると思った」と名門・松下電器へ進んだ。

ところがドラフト解禁の3年目、同じく社会人に進んだ杉内がソフトバンクに入る。4年目、大学進学した和田(ソフトバンク)や木佐貫(巨人)、村田(横浜)ら同級生が次々とプロへ。

焦りがないといったらウソになる。さらに2年経って、ようやく久保にも「ぜひ自由枠で」と声がかかった。その中にヤクルト、横浜などセ球団もあったが、久保は「1番熱心に誘ってくれたから」とわざわざパ球団を選んだのだ。

ところが入団とともに状況が一変した。昨年までありえなかった全国中継の巨人戦が6試合も組まれ、そして華やかな舞台で苦労人ルーキーが2度も主役を勝ち取った。

「交流戦のトップは12球団のトップ。価値があると思います」と自らが選んだチームに誇りを持つ。久保の好投で交流戦の単独首位にも立った。交流戦の申し子が、ロッテに幸運をもたらしている。

久保康友(くぼ・やすとも)
昭和55年8月6日、奈良県生まれ、24歳。関大一高から松下電器を経て平成17年ドラフト自由枠でロッテ入団。高3時のセンバツ決勝で横浜高・松坂(現西武)と投げ合い、0−3で敗れた。社会人では最速149キロの直球を武器に日本代表入り。“松坂世代”最後の大物として満を持してプロ入り。今季成績は8試合に登板して6勝1敗、防御率1.66。1メートル81、82キロ。右投げ右打ち。独身。年俸1500万円。背番号16。

◇絶叫「ピカチュウ!!」

まじめな男が、突如、壊れた。お立ち台に呼ばれた久保はピカチュウのかぶり物をして、登場。甲高い声で「ピカチュウ!!」と叫んだ。その後耳をパタパタさせながら右翼席に「今までのキャラを壊して、かぶり物できました」と挨拶。しかしベンチに戻ると「ノーアウト満塁よりきつかったです…」と顔を引きつらせていた。

◇小林雅150セーブの表彰式

小林雅英投手(31)の150セーブの表彰式が、巨人6回戦(千葉マリン)の試合前に行われた。5月17日の広島1回戦(福山)で達成していた。

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巨人はロッテより弱かった…[報知]

◇工藤今季最短3回KO、G今季最多タイ借金9

巨人がロッテに大敗。借金が今季最多タイの9となった。先発・工藤が自身今季最短の3回、4失点でKO。2番手の佐藤宏が“マリンガン打線”につかまり火だるまに。打線は8安打で2点と、圧倒的な力の差を見せつけられた。対戦成績1勝5敗でロッテ戦を終了。ああ、巨人は本当にロッテより弱かった−。

あまりにも無惨な敗戦だ。ロッテファンの歓喜の絶叫がベンチ裏の通路にまで響く中、引き揚げるナインの足取りは、今までにないくらい重かった。2−10。サンドバッグのように一方的に打ちこまれ、それでいて反抗することもできない。ロッテの印象について聞かれた堀内監督は「勢いがあるね…」と2度、つぶやいただけだった。

ロッテにまた圧倒された。接戦の展開が崩れたのは1−2で迎えた3回だった。先発の工藤が主砲のベニーに11号2ランを被弾。一塁走者の俊足・西岡を徹底的に警戒。ベニーの打席で牽制球を3球投げた後の2球目、直球を左翼ポール際に運ばれた。「球威がなかった」と工藤。オープン戦、公式戦通じて今季3度目のロッテ戦マウンドを、今季最短の3回4失点でKOされ、言葉も少ない。

しかし、工藤だけを責められない。2番手の佐藤宏も1回2/3を5失点と大炎上。打線も毎度おなじみの拙攻だ。3回に無死満塁と絶好のチャンスをつかみながら二岡が遊ゴロ併殺打。ローズも空振り三振に倒れ、1点しか奪えなかったのが致命傷となった。6月に入っての8試合で計16併殺。投手陣の乱調と打線の不調が、幾重にも重なって最下位から脱出できない。

10日からは西武との3連戦(東京ドーム)だ。ここで先発が予定されていた佐藤宏が乱調のため、ローテーションを再考する可能性がある。また打線についても指揮官は「刺激を与えるためにいじらざるを得ない」とテコ入れを示唆した。

パ・リーグ首位を快走するロッテに1勝5敗と大きく負け越し。6試合の合計失点はなんと42点に達した。ロッテが強すぎるのか。巨人が弱すぎるのか。交流戦6試合を残して、チームは確かに、歴史的な危機に直面している。

「巨人はロッテより弱い」発言
1989年の日本シリーズで、近鉄と対戦した巨人は開幕から3連敗を喫した。3戦目に先発した近鉄・加藤哲投手は「この程度の相手に負けたら西武やオリックスに申し訳ないでしょ」と爆弾発言。その後、巨人ベンチに「ロッテ(48勝74敗8分で首位から21.5ゲーム差の最下位)より弱い」という発言があったことも伝わりGナインは発奮。4戦目から怒涛の4連勝を飾り、日本一に輝いた。
巨人・堀内恒夫監督
「工藤は思ったより悪かった。制球とコンビネーションの投手だから、もう少し緩急をつけないといけない。もう少し取られるなと思って早めに行った(2番手の佐藤宏)がもっと悪かった。打線?好不調もあるし、刺激を与えるためにも(打順を)いじりたくないけど、いじらざるを得ない。(振りが)ホント鈍いね。コンディションとかもあって万全の態勢ができていないけど。調子のいい打者と悪い打者がうまく噛み合えばいいんだけど。」

◇つなぎのロッテ、「和」が「個」を圧倒

ロッテは巨人との交流戦6戦を終え、5勝1敗と大きく勝ち越した。審判の判定に泣いた8日を除き、圧倒的な力の差を見せての5勝。バレンタイン監督は試合後、巨人を「いい打者が揃っているから常に警戒が必要なチーム」と評したが、ロッテはチームの「和」で「個」の巨人を打ち破ったといえる。

前夜は審判の判定や、清水の絶叫を巡り、試合が荒れた。物々しい警告試合は逆にロッテナインを結束させる一因となった。「昨日、乱闘寸前のことがあったから、余計に勝たなきゃと思った」(西岡)、「絶対負けるか!と思ってました」(里崎)と打倒・巨人に一丸となった。

また、この日、3打点のベニーは巨人の印象をこう語った。「選手個々の強さは感じるが、6試合を戦ってチームとしての“つながり”を感じなかった」。ロッテは5回に本塁打なしで、つなぎの攻撃で5点を挙げた。主軸にまで「つなぎの意識」が徹底されている。先発だけではなく中継ぎ、抑え投手がしっかりと確立しているなど投手力は巨人に比べて盤石のロッテだが、主砲の目に映った巨人との決定的な違いは、攻撃時の意識の差だった。

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久保、強気の投球で6勝目[ニッカン]

ロッテの新人久保康友(24=松下電器)が巨人相手に8回6安打1失点の好投を演じ、6勝目をマークした。

3回に無死満塁のピンチを招いたが、二岡にカウント0−3としながら逃げずに1球ストライクの後、外角速球を引っかけさせて遊ゴロ併殺打。続くローズには大胆に内角を攻め、空振り三振に仕留め、1失点で切り抜けた。「球場が広かったので、大胆に攻められた」と振り返る。

前回(5月26日)の巨人戦では四球を与えた後に「カウントを悪くしてはいけないとボールを置きにいった」という消極的な投球で7失点。打線の奮起で勝ったが、自己最多失点を記録した。

久保は「今日、意識したのはきっちりと低めに投げること。低めに集めれば、いくら巨人打線でも本塁打にはならないでしょう」と言う。ミスを糧にさらに一回り大きくなったようだ。

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パ小池会長、ロッテの提訴却下[報知]

◇8日G矢野バントの際 捕手・里崎と接触

パ・リーグの小池唯夫会長は9日、ロッテが申請した8日の対巨人5回戦(千葉マリン)の判定を巡る提訴を却下する裁定を下した。9回、無死一塁でバントをした巨人・矢野と捕手・里崎が接触。内野安打となった。これに対してバレンタイン監督が守備妨害を主張。この日、瀬戸山球団代表が「打者走者に接触以上の行為があった」と連盟に提訴の申し立てを行った。

これを受けて小池会長は「矢野が里崎の守備を故意に妨害する意思はなかった。審判団が野球規則7・09(l)原注を適用した判断を妥当なものとする」と申し立てを退けた。野球規則7・09(l)原注は「捕手が打球を処理しようとしている時に、捕手と一塁へ向かう打者走者とが接触した場合、守備妨害も走塁妨害もなかったとみなされて、何も宣告されない」とされている。

ただ、小池会長は場内への説明で柿木園責任審判員が「成り行きとして試合を再開する」と発言したことについて、対応のまずさを指摘。パ・リーグの前川芳男審判部長は「成り行き、とは審判員同士で使用する言葉。一連の流れ、と言えば良かった。今後は使用しないように徹底していく」と話した。

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ロッテの提訴をパ会長が却下[ニッカン]

パ・リーグの小池唯夫会長は9日、ロッテから出された8日のロッテ−巨人5回戦(千葉)の判定をめぐる提訴を却下する裁定を下した。

9回無死一塁でバントした巨人の矢野とロッテの里崎捕手が接触して里崎が転倒、内野安打となったことに対してバレンタイン監督は守備妨害を主張。ロッテは9日に瀬戸山球団代表が「打者走者に接触以上の行為がある」として提訴の申請を行った。

小池会長は「矢野に故意に妨害する意思はなかった」と、守備妨害に当たらないとした審判員の判断を支持。「当該試合は有効に成立したと認める」と提訴を却下した。

ただ、小池会長は、場内説明で柿木園責任審判員が「成り行きとして試合を再開する」とアナウンスしたことについて「説明が不十分。対応がまずかった」と指摘。パの前川審判部長は「成り行きとは審判員同士で使う言葉。『一連のプレー』と発言すればよかった」と話し、審判員に誤用再発の防止を徹底するという。

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ミャンマー代表にロッテが帽子提供[サンスポ]

9日の千葉マリン。ロッテ・瀬戸山球団代表を、ミャンマーの岩崎亨・野球代表監督(49)=ミャンマー野球連盟顧問=が訪問した。8月1日から2ヶ月以上にわたって茨城・稲敷市で強化合宿を行う同国代表への援助を要請するためだった。

「7月に来日する予定でしたが、資金の問題で8月になってしまった。ミャンマーは6月から10月まで雨期で練習ができないのです」と岩崎監督。ミャンマーの野球の歴史はまだ6年。元国連職員として同国で薬物対策や貧困撲滅に取り組んできた岩崎さんは、草野球程度の経験しかなかったが、現地の人々に頼まれて監督に就任。今年2月にミャンマー野球連盟が正式発足。11月のアセアン大会(フィリピン・マニラ)で国際大会デビューを目指す。

選手10人と監督、コーチ4人の14人が実戦経験を積むための強化合宿。宿泊は稲敷市の施設が受け入れてくれることになった。渡航・滞在費用は約500万円を予定しているが、まだ半分の250万円程度しか集まっていない。岩崎さんは日本にいる11日までに、関係各所に協力を要請する。

国名の頭文字「M」から、ユニホームは松下電器のお下がりで、帽子はロッテが提供している。「グラブのひもやオイルなど、実は小物にも困っている。アセアン大会には10数人で出場しますがこの大会で引退する選手もいるんです」と岩崎監督。瀬戸山代表は「前向きに何か考えましょう」と約束している。

ヤンゴンの球場は間もなく水没する。東南アジアで芽吹いたつぼみが花開くか、しぼむかは、合宿にやってくる青年達への支援などにもかかってくる。

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提訴却下、小池パ会長が判断

パ・リーグ小池唯夫会長は9日、ロッテから届け出された提訴を却下した。前日8日の巨人5回戦(千葉マリン)で9回表無死一塁から巨人矢野がバントして走り出す際、捕手里崎と接触。ロッテは守備妨害と抗議したが認められなかったことについて提訴した。

小池会長は「当該試合は有効に成立したものと認め提訴申請を却下する」と判断。その理由を「野球規則7・09(l)原注で明確に規定している」とした。

ただ同会長は、審判が監督、ファンへ説明する際に「成り行きとして試合を再開します」という言葉を使った点は問題視した。実は「成り行き」とは、審判同士で使う、いわば業界用語。この場合「一連のプレー」「インプレー」といった意味を指している。パ・リーグ前川審判部長は「私も使っていたし、これまでは通用した。今後は使わないようにするし、言葉遣いは考えたい」と語った。

小池会長、前川部長は千葉マリンを訪れ、バレンタイン監督らに直接、説明した。小池会長は「監督とは互いに技術向上に努力しましょうと話した。審判には説明責任があり、成行という、曖昧な表現では分からない」と審判の反省を促していた。

◇両者の主張

パ小池会長が根拠とした野球規則7・09は、その1項で「走者が打球を処理しようとしている野手を避けなかった」とあるが、補足説明(原注)で「捕手と打者が接触した場合には何も宣告されない」とされている。バレンタイン監督は7・08の「次の場合、走者はアウトとなる」のb項「走者が送球を故意に妨げた場合、または打球を処理しようとしている野手の妨げになった場合」を主張。

◇バレンタイン監督「理解」はできても「納得」まで行かず

バレンタイン監督は提訴却下の裁定に「全てのことが理解できた」という態度を示したものの、納得はしていない様子だった。「日本の野球が前に進むにあたって正しい解釈ができるようになった。野球規則を基に野球は成り立っている。内容が正しく理解されることは大事」と話した。ただ「納得?そうじゃない。守備妨害で適用されるべきなのは7・08の(b)のみだ」と、前日のプレーで走者がアウトであるとの認識は変えなかった。

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