わたしはかもめ2005年鴎の便り(6月)

便

6月12日

中日4−10千葉ロッテ(ナゴヤドーム)

ロッテが今季5度目の4連勝で、貯金を今季最多の28とした。1回にベニーの適時打などで3点を先制したロッテは、2回に1点、3回李の適時打などで3点追加。さらに中盤にも3点を加え、17安打10得点で快勝。先発渡辺俊は自身2度目の無四球完投で、ハーラーダービー単独の9勝目をマーク。中日は5回、ウッズの通算100号まであと1本と迫る14号ソロで1点を返すと、6回と9回にも合わせて3点を挙げるが、散発6安打と及ばず今季3度目の同一カード3連敗。2位ヤクルトと勝率2厘差の3位に転落した。

123456789R
千葉ロッテ31301200010
中日0000120014

◇ボビー「全員が貢献」

17安打10点で快勝したバレンタイン監督は「みんなが取った大量点だ。全員の貢献があった」と、打線の活躍を喜んだ。17安打のうち長打が9本で、連打も4度。この3連戦全てで2ケタ安打を記録したことが打撃の好調ぶりを物語るが、指揮官は「1日休んで、またいい野球を見せたい」。高ぶる気持ちを抑え、交流戦優勝がかかるヤクルトとの3連戦を見据えた。

渡辺俊
「打席でバントミスをして、西岡選手がすぐ打ってくれました。西岡選手から『ミスしたので打っときました』と言われました(笑)。それで気が楽になりましたね。(5回、サードゴロの時に全力で走り)井上コーチに投げることに集中しろと怒られました。打席があると疲れますが、打線が打ってくれたんで、一緒に乗っていけました。2巡目以降、特にテンポは変えてません。点を取ってくれたので、ストライクゾーンで勝負にいきました。チームに勢いがすごくありますね。ちょっとのミスはすぐにカバーしてくれるし、取り返してくれます。だからミスがあっても悪い流れになりにくいですね。」
「(最初のタイムリーは)自分のタイミングでボールを捉えることだけを考えていました。(ホームランは)塁に出ることだけを考えて打席に集中できました。これからも、しっかり打てるように頑張るだけ。交流戦云々よりも、目の前の1試合1試合の勝利を目指していくだけです。」
バレンタイン監督
「スワローズの初戦が次のゲームとなるが、初戦が1番大事だとしか考えていない。チームはいい状態だが、疲れがあるので1日ゆっくり休んで、いい野球をお見せしたい。」

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李、ドラ戦全試合弾だい!

李承Yが5回、自己新となる15号ソロ。鈴木の外のストレートを逆らわずに左中間スタンドへライナーで運んだ。李は「自分のタイミングでジャストミートできた」と満足顔。交流戦11発は松中、多村らと並ぶトップで、この3連戦は9打数6安打と完全に爆発モード。加えて中日戦通算でも21打数11安打5本塁打。秋にも再戦の可能性があるだけに、いいイメージを残して名古屋を後にした。

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ロッテ交流戦V王手、17安打10点4連勝[ニッカン]

ロッテが交流戦優勝に王手をかけた。疲れを知らないマリンガン打線が中日投手陣に襲いかかり、17安打で10点を奪い4連勝。残り3試合で1勝すれば交流戦Vが決まるが、賞金200万円が用意されているMVP争いも激しくなってきた。ベニー、フランコ、李…。投手陣も9勝目を挙げた渡辺俊、小林宏、久保ら候補がいっぱい。14日からのヤクルト戦(神宮)に注目だ。

セ・リーグ相手にもロッテの強さは変わらない。マリンガン打線がこの日も爆発し、中日に5連勝と文字通り打ちのめした。3回で早くも4戦連続、今季29度目の2ケタ安打。勢いに乗せたベニー、フランコ、李の外国人トリオは途中交代。余裕の表情でベンチで選手を出迎え、勝利のハイタッチをかわした。

これで交流戦優勝に王手をかけた。14日のヤクルト戦で勝てば、最低でも同率以上の優勝が決まる。バレンタイン監督は「打線が準備を整えていいスイングをした。全員の貢献で大量点が入った」。今季最多の貯金を28として満足げだった。

頼れる外国人の存在が大きい。初回1死一、二塁から4番ベニーが中堅右に先制2点二塁打。「カウント2−3で走者がスタートを切っていたので、絶対に空振りだけはしないようにコンパクトにたたいた」と冷静に状況判断した。5番フランコも6回に10点目のダメ押し打を放つなど、3安打1打点の活躍だ。さらに7番李も3回に5点目の二塁打、5回に2戦連発の15号ソロ。3安打2打点と気を吐いた。「1球1球集中して塁に出ることを考えた」と振り返った。チームも17安打で10点の猛攻だ。

優勝チームには賞金5000万円、そしてMVPには賞金200万円が出る。少々気が早い?が、ロッテが優勝した場合、MVP争いは熾烈。打者の候補は外国人3人だ。

ベニー
3割3分6厘、30打点、6本塁打
フランコ
3割5分2厘、25打点、8本塁打
3割6厘、25打点、11本塁打

う〜ん、誰を選んだらいいのか。李は「優勝?目の前の試合に集中したい。MVP?ウフフ」と笑顔を見せて帰りのバスに乗り込んだ。外国人打者も互いがカバーし合い、刺激し合ってロッテの強さを生み出している。

◇小野、久保、小林宏も

渡辺俊が大量援護を受けて、9回4失点でスイスイと完投した。ハーラー単独トップの9勝目だ。4回まで完璧に抑え「一回りまで思い通り。後は粘り強く投げた」と振り返った。投手陣もMVP争いは熾烈だ。交流戦でも渡辺俊は4勝1敗、防御率1.73と安定している。ほかにも小野3勝、久保4勝1敗、小林宏4勝と好成績を残している。「MVP?いい選手がいっぱいいますから。気にしていませんよ」とマイペースだった。

ロッテ主力投手の交流戦成績
投手試合勝利敗戦S投球回三振失点自責点防御率
渡辺俊6410522912101.73
久保541039 1/32512102.29
小林宏540033 2/32611112.94
小野530034 1/313661.57
清水直6220453717122.40
小林雅1101910 1/311332.61

ロッテ主力打者の交流戦成績
打者試合打数安打本塁打打点盗塁四死球V打点打率
フランコ30105378250163.352
ベニー32122416301112.336
福浦217524113092.320
2795301100111.316
2798301125263.306
里崎227422312062.297
今江33105310102111.295
西岡30121341138111.281

◇交流戦勝率1位の行方

勝率1位の可能性が残されているのはロッテ、ソフトバンク、阪神、ヤクルトの4チームで、ロッテはあと1勝すれば勝率1位が決まる。ロッテが14〜16日のヤクルト戦に1勝2敗の場合、最終23勝12敗1分けで勝率6割5分7厘。ソフトバンクは14〜16日の横浜戦に3連勝すると23勝12敗1分けで、1勝2敗のロッテと同率になるが、阪神、ヤクルトはロッテの勝率を上回れない。なお、14日にロッテの勝率1位(同率1位の可能性あり)が決定するケースは(1)ロッテ○、(2)ロッテ△でソフトバンク△か●。

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渡辺俊9勝目!ロッテ交流戦V王手[スポニチ]

勝利のハイタッチ。列の最後に並んだ渡辺俊はバレンタイン監督から頭をなでられ、両肩をもまれた。

渡辺俊
「チームの勢いに自分も一緒に乗っていけた。」

4回まで完全。5回に三ゴロで全力疾走し井上投手コーチの説教を受けた。「投げることに集中しろ!」。疲労から直後の5回にウッズに150メートル弾を浴びるなど4点を失った。それでも今季初の無四球完投。「野手のリズムで投げる」というテンポのいい投球で17安打10点の大量援護に守られた。今季12試合の援護点113点、1試合平均9.4点の凄まじさだ。

尊敬する中日・川相に雄姿を見せたかった。00年2月。社会人・新日鉄君津に在籍した渡辺俊は巨人の宮崎キャンプに参加。だが松井秀(現ヤンキース)清原ら大型選手に面食らった。そんな時に川相に声を掛けられた。「オレみたいな小さな選手でもプロでやっていけるんだぞ」。1メートル77、70キロと小柄な渡辺俊にとって1メートル76、74キロの川相の言葉に勇気づけられた。今ではロッテのエース格に成長し、単独トップの9勝目だ。

チームも4連勝で交流戦22勝目。残り3試合で“マジック1”とし、14日のヤクルトとの初戦(神宮)に勝てば首位が確定。2位ソフトバンクが負ければ優勝が決まる。優勝賞金5000万円は既に分配も球団と現場が2500万円ずつの折半に決めている。「(14日の)初戦が大事。それしか考えていない」と指揮官。賞金をゲットした後は31年ぶりの優勝しかない。

◇打線も爆発

打線は17安打10得点と爆発。腰痛から12試合ぶりに先発復帰した福浦も初回に中前打、2回に右犠飛と勝利に貢献し「もう大丈夫」と笑顔だ。若手の西岡、今江も3安打。李承Yまで5回の2戦連続の左越え15号ソロを含む3安打2打点。昨年の14本を65試合目で上回り「これからも打てるように頑張る」と話した。

◇落合監督、3位後退も涼しい顔

ロッテ戦は5連敗となり、3度目の同一カード3連敗。交流戦は20敗目となったが、落合監督は「本当に戦うのはこれからのペナントレース。そのためには(選手は)いい経験したんじゃないの」と涼しい顔だ。また、ロッテについても、自身の経験から「阪急や西武はどうやっても勝てなかった。それと比べれば太刀打ちできないチームじゃない」。3位後退も日本シリーズを見据えていた。

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渡辺俊がハーラートップ9勝目!ロッテは交流戦VへM1[サンスポ]

ロッテが、交流戦の初代王者に、あと1勝と迫った。中日を3タテし、首位をがっちりキープ。先発・渡辺俊は6安打完投でハーラートップの9勝目をマークした。

渡辺俊
「粘り強く投げました。ベンチの雰囲気はすごくいいです。ちょっとのミスなら、誰かがカバーしてくれる。」

2回無死一塁。打席に立った渡辺俊は犠打を失敗。しかし、1番・西岡がすぐさま左翼線二塁打。西岡は「ミスしたから、打っておきましたよ」と笑顔で一声。好調ロッテならではのいい雰囲気だ。

投手陣の中でも、打撃が苦手なサブマリン。5月8日の横浜戦(横浜)では5三振を喫している。全力疾走で内野安打を狙った5回の三ゴロでは「井上投手コーチに『投げることに集中しろ』と怒られました」と苦笑い。公式戦は13打数無安打。初安打はお預けとなったが“本職”できっちり勝利に貢献した。

残り3試合を1勝2敗でいけば、2位・ソフトバンクが3連勝しても同率V。1勝1分け以上なら、単独Vが決定する。最終カードの相手は、唯一3タテされたヤクルト。相手にとって不足はない。

◇李“竜キラー”だ!出場全5戦で本塁打

李承Yが5回、15号ソロを左翼席に運び、昨季の14本塁打を早くも上回った。「集中していた。いいホームランを打つことができました」。中日との6試合のうち、欠場した1試合を除く全5試合で本塁打を記録する“竜キラー”ぶり。バレンタイン監督は「シーズン終了まで、このままの状態を続けて欲しいね」と期待を膨らませていた。

データBOX
ロッテはこの日を終えて交流戦22勝10敗1分け。2位以下で残り試合に全勝した場合の最高勝率チームはソフトバンク。ソフトバンクはこの日の敗戦で20勝12敗1分け。残り3試合に全勝した場合、23勝12敗1分け、勝率.657。ロッテは残り3試合を1勝2敗でこれに並んで勝率1位となる。単独1位になるための条件は、残り3試合で2敗未満であること。主なパターンとしては1敗2分け(最終.667)、1勝1敗1分け(同.676)、2勝1敗(同.686)、3分け(.688)など。いずれもソフトバンクの残り全勝時の勝率を上回る。

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ロッテ、交流戦V王手![報知]

バレンタイン・ロッテの勢いが止らない。17安打で今季14度目の2ケタ得点を奪い、昨季セ王者の中日を3タテ。交流戦優勝へ“マジック1”とした。14日からのヤクルト戦であと1勝すれば、最低でもソフトバンクと同率首位となる。交流戦は雨天中止の3試合を除いて、あと1カードを残すだけ。優勝はロッテ、ソフトバンク、阪神、ヤクルトの4チームに絞られた。

盛大な前祝いだった。左翼席で「千葉ロッテマリーンズ!」と“合唱”を繰り返すファンのライブに合わせ、ハイタッチが止まらない。今季5度目の4連勝。祝勝ムードに包まれるベンチの中心で、ボビーの笑顔がはじけた。「ウチは今、本当に状態がよくていいチーム。みんなの力で取った大量点だね」。17安打10得点。絶好調軍団は交流戦優勝へ“マジック1”とした。

マリンガン打線が早々と、優勝賞金5000万円にリーチをかけた。初回に4連打で3点を先制すると、3回までに電光石火の2ケタ安打。5回には李承Yが1試合早い“祝砲”を打ち上げた。左翼席へ飛び込む15号ソロ。交流戦キングタイの11本目と打ちまくる韓国の大砲は、「いいホームランが打ててよかった」と照れ笑いした。

セ・リーグ相手でも変わらぬ強さを発揮してきたロッテ。李の好調の要因は、5戦連発が始まった5月18日の広島戦(広島)にあった。「サムスンのホーム球場によく似ていたんです」。03年10月2日。韓国・サムスンの本拠地、大邱(テグ)球場でシーズン56発のアジア新記録を樹立。土の香り漂う狭い広島市民球場を、栄光を刻んだかつてのホームスタジアムとだぶらせた。昨年まではロッテが訪れることのなかった広島。大砲の完全復活は、交流戦が生み出したものでもあった。

ついに交流戦Vに王手だ。14日からのヤクルト3連戦(神宮)で1勝すれば、最低でもソフトバンクと同率優勝となる。この日3安打の西岡が「賞金も入りますし勝ちたいですね」と張り切れば、同じく猛打賞の今江も「勝って決めたい」と意欲十分だ。同率での賞金山分けはご免。自力での5000万円獲得と同時に、ロッテが「12球団最強」の栄誉をも手に入れる。

◇落合竜初の2戦連続2ケタ失点

落合政権初となる2試合連続2ケタ失点での惨敗。だが、珍しく会見場にとどまった指揮官は強気な姿勢を崩さなかった。「(ロッテは)それほど強いチームとは思ってない。(短期決戦で)きちっと(先発)ローテーションを組んでやればな」。オープン戦を含め、今季1勝6敗の結果など無関係の口ぶりだった。

この日も投手陣が粉砕された。4月21日の広島戦(広島)以来の1軍マウンドに上がった先発・小笠原が、先発投手陣で今季最短の1回1/3、4失点でKO。救援したルーキー・鈴木も李の2試合連続弾など6失点と打ち込まれた。03年5月5、6日以来となる2試合連続2ケタ失点。試合後、再び2軍降格を告げられた7年目左腕は「悔しいです。チームに迷惑をかけた」と肩を落とした。

今季3度目の同一カード3連戦3連敗で交流戦20敗目。「本当に戦うのはペナントレース。(交流戦で)いい経験したんじゃないの」と、淡々と振り返ったオレ流監督の視線は、既にリーグ戦再開後に向けられていた。

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渡辺俊、無四球完投でトップの9勝[ニッカン]

渡辺俊が6安打4失点も無四球完投でハーラートップの9勝目を挙げた。地面すれすれから放つ100キロ台の緩い球で、中日打線を翻弄。安定感抜群の投球はこの日も冴えた。

唯一動揺したのは2回の打撃だったと言う。無死一塁でバントを失敗したが、続く西岡が左翼線に二塁打を放った。渡辺俊は「打っておきましたよと西岡に言われて吹っ切れた。楽になりました」と振り返った。

4回まで無走者。5回はウッズに特大弾を許したが、序盤の大量援護で「チームとして一緒に乗っていけた」と話し、9回を投げきった。

これで交流戦6試合で4勝。「セの野球を肌で感じられてよかった。勝ちを積み重ねて勝率1位で抜け出したい」と、力強い言葉で締めた。

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