わたしはかもめ2005年鴎の便り(6月)

便

6月13日

小林宏が“胴上げ投手”目指す[ニッカン]

14日のヤクルト戦で小林宏が“胴上げ投手”を目指す。勝てば交流戦優勝が決まる大事な1戦。チームはこの日休養した。先発が予想される小林宏は現在6連勝中で好調を維持。交流戦でも無傷の4勝だ。優勝の場合、MVPは投手も野手も候補が目白押し。小林宏が今日勝って優勝を決めれば、有力候補になる。チームは交流戦5カード勝ち越しを決めたが、ヤクルトには3敗。「どの試合でも丁寧に自分の投球をするだけ」と小林宏は気持ちを引き締めた。

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ボビー長期政権へ、幹部明言「その先も」[ニッカン]

◇強いロッテの立役者、球団改革も期待

14日からのヤクルト戦で交流戦優勝を目指すロッテのボビー・バレンタイン監督(55)が来季も続投し、長期政権が濃厚であることが13日、明らかになった。同監督は昨年、9年ぶりに復帰。2年目の今季は開幕直後から首位を快走し、交流戦でも1位と好調を維持している。球団側は手腕を高評価。異例の早期続投路線を打ち出し、球団改革も含め、長期政権とする姿勢を示した。

この日午後、東京・西新宿のロッテ本社に球団幹部が続々と集まり、オーナー定例報告を行った。重光武雄オーナー、重光昭夫オーナー代行、瀬戸山隆三球団代表、宮田隆編成部長、営業責任者らが会談した。主に今季の経営状況が報告された。「定期的なもの。経営の問題を話し合った」と瀬戸山代表は説明した。好調なチーム状況が球団収支にも反映し「今後にも期待を持っていると(オーナーから)言葉をいただいた」と同代表は振り返った。

34年ぶりに貯金を28とし、31年ぶりの日本一を狙える位置にいる。この快進撃に球団幹部はバレンタイン監督の指揮について「当然、来年もやってもらいたいと思っている」と異例の早期続投路線を明かした。昨年、就任する際に3年契約を結び、来季の指揮は既定路線でもあるが、それだけではない。「その先も長期的にやってもらう希望がある」と同幹部は長期政権を明言した。

チーム強化だけでなく、球団改革への貢献を期待している。「成績も大事だが、球団はそれ以上のビジョンを持っている。千葉マリンをボールパーク化する構想を持っている。監督には意見を言ってもらっているし、それを生かしている。そういう関係を続けていきたい」と説明した。

さらに「(球団副社長を兼ねる)ソフトバンクの王監督のような存在になってもらいたい。メジャーの考えも取り入れたいし、日本の野球を変えて欲しい」と最大限の評価をした。これに対し、バレンタイン監督も「今はロッテで監督をすることしか考えていない。(長期の指揮は)ありがたいし、光栄な話だ」と前向きな姿勢を示した。95年の第1次政権では2位の好成績もわずか1年で終わった。今度は長期的な視野で球団と一体となり、バレンタイン監督が優勝へ突き進む。

◇監督の長期政権

日本の連続シーズンでは鶴岡監督(南海)が46年から68年まで23年間務めたのが最長。通算シーズン数では36年から巨人、阪神など7球団を指揮した藤本監督の31シーズンが最多(ただし当時は年間2シーズンの年もあった)。巨人の川上監督は61〜74年の14年。現役ではソフトバンク王監督が今年で連続11年目。ロッテの連続シーズンでは54〜59年別当監督、73〜78年金田監督の6年が最長。また、大リーグではコニー・マック氏が1901年から50年間、アスレチックスの監督を務めた例がある。

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ロッテ、千葉マリン球場改革へ[ニッカン]

好調ロッテがリーグ戦再開の21日の日本ハム戦から球場改革を行う。千葉マリンの席種を一部変更。現在、一塁側内野A席の約半数を内野自由席にする。さらに三塁側ボビーシートを内野自由席に、三塁側内野A席を廃止しボビーシートにそれぞれ変更。また一塁側内野A席の価格を3200円から2900円に値下げする。今季は内野自由が満席で、内野指定から空席ができるという極端なケースも見られた。そこで「できるだけ多くの人に内野から観戦する機会を増やしたい」と荒木企画広報部長は席種変更に踏み切った。また来季は東京ドームのようなフィールドシートも設置、迫力ある球場づくりをする。

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バレンタイン監督永久政権へ[報知]

◇黄金時代へ今オフにもオファー

交流戦優勝に“マジック1”と迫っているロッテのボビー・バレンタイン監督(55)に、球団が「永久監督」のポスト就任を要請していくことが13日、分かった。瀬戸山隆三球団代表(51)は「4、5年、その先もやっていただくつもり。永久監督をお願いしたい気持ちでいる」と話し、今オフにもオファーを出す可能性が高まった。

下馬評を跳ね返し、首位街道をばく進するロッテ。12日には交流戦優勝に王手をかけ、6月に入っても勢いに陰りは見られない。1986年以降、ロッテのAクラスはバレンタイン監督が指揮を執った95年の1度だけ。選手の全能力を発揮させる采配が、弱小球団を首位に押し上げる原動力となっている。

04年に球団と結んだ契約内容は、3年契約プラス2年のオプション。GMを兼ねた全権監督ではある。しかし、かつてダイエーで球団代表を務めた経験を持つ瀬戸山代表は「イメージは王監督。永久監督のようにならないと、強いチームはできない」と話している。球団副社長を兼務するソフトバンクの王監督や、巨人の長嶋茂雄・終身名誉監督のような存在を理想としている。

この球団の構想を受けて、バレンタイン監督は「そう言ってもらえるのは非常に光栄」と歓迎する意向を示した。同代表は「まだ6月だが、時期が来れば話すでしょう」と今オフの打診を明言しており、“永久監督構想”が現実のものとなれば、ロッテの黄金時代が到来しそうだ。

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ボビー“永久監督”案[スポニチ]

ロッテのボビー・バレンタイン監督(55)の“永久監督”案が13日、浮上した。瀬戸山隆三球団代表(51)が「個人的な考え」と前置きしながらも「バレンタイン監督にずっと指揮して欲しいと思っている。4、5年後、その先もやって欲しい」と話した。

ソフトバンクの王監督は現在は単年契約での更新ながら「福岡の顔」としてダイエー時代から11年目を迎えた。「王監督も5年契約などと言われていたが今は永久監督のような感じになっている。契約云々でなく、あうんの呼吸でね」と同代表。バレンタイン監督も「そういう話が出ることは光栄」と前向きだ。

3年契約の2年目。昨季は0.5ゲーム差でプレーオフ進出は逃したが、今季は開幕から絶好調。ベテランと若手の力を巧みに融合させるなど、巧みな手腕でペナント、交流戦の首位をキープしている。勝率1位が複数でも優勝決定戦は行われないため、14日にロッテが勝てば交流戦の勝率1位が確定。ソフトバンクが引き分けか敗れれば単独での優勝が決まる。

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W杯問題、MLBがNPBに回答書[スポニチ]

MLB(大リーグ機構)ジャパンのジム・スモール代表は13日、東京・内幸町のNPB(日本プロ野球組織)を訪れ、来年3月開催の国別対抗戦ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の運営に関するNPBの意見書に対する回答書を手渡した。回答書はMLBセリグ・コミッショナーとMLB選手会フェア専務理事から根来コミッショナーあて。スモール代表は「回答の内容は明らかにできないが、できる限り要望に応えるようにしたい」と語った。

NPBは会談後、12球団に回答書を送付。20日の実行委員会で参加の是非を再検討する。 また13日付の米紙ロサンゼルス・タイムズは同問題でMLBのポール・アーチー副会長(国際事業運営担当)が来日し、NPB首脳と会談すると伝えた。

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MLBから回答書…WBC参加は20日に協議[サンスポ]

MLBジャパンのマネージングディレクター、ジム・スモール氏は、来年3月開催予定のワールド・ベースボール・クラシックについて5月31日にNPB(日本プロ野球組織)が送付した意見書に対するMLBと同選手会からの回答書を、コミッショナー事務局の長谷川一雄事務局長に手渡した。事務局では回答書を12球団に送り、20日の実行委員会で参加の是非を含めた対応を協議する。

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小池パ会長「改革見直す1年」[報知]

◇オリックス・近鉄統合発覚から1年

昨年6月13日、オリックスと近鉄の統合が明らかになってから、ちょうど1年。パ・リーグの小池唯夫会長(72)は13日、東京・銀座の連盟事務所で「激動の1年間だったが、球界改革を見直すきっかけになった」と、この1年を振り返った。

今週で史上初の試みとなった悲願の交流戦も終了するが「パ・リーグの要望が実現して、ファンにも支持された」と評価。これを球界の構造改革を進めるチャンスととらえ、「プロ野球の歴史には守らなければいけないことも、見直すべきこともある。大切なのはファンが何を求めているか。これを常に考えないといけない」と話した。

今年はプロ野球実行委員会の議長として、12球団の意見を取りまとめている。「勝負の世界だから球団同士の競争も必要だし、経営を考えれば他球団との共存も必要。両方の観点から見直しが必要」と今後の改革の展望を話した。

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野球W杯、米が回答書

来年3月に開催予定のワールド・ベースボール・クラシックに関し、大リーグ機構(MLB)と同選手会(MLBPA)が、日本プロ野球組織(NPB)の質問に対する回答書を渡した。MLBジャパンのジム・スモール・マネージングディレクターが13日、東京・内幸町のコミッショナー事務局を訪れ、回答書を渡すと共に約2時間の話し合いを行った。スモール氏は先週ニューヨークへ行ってMLBセリグ・コミッショナーとMLBPAファイア専務理事から根来コミッショナー宛てになっている。

スモール氏は「内容は言えませんが、日本の要望にはできる限り応えるよう努力する」と語った。長谷川コミッショナー事務局長は「回答書は12球団に送り、20日の実行委員会で話し合う」と話した。日本は開催には賛同しているものの、米国側が全ての主導権を握る開催方法や利益分配に納得できず参加を決めかねており、5月31日に12球団の意見や質問をまとめた文書をMLBに提出していた。

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データ分析、ロッテの強さ[毎日新聞]

プロ野球・ロッテの快進撃が続いている。あと1カードを残す交流戦に限って見ても12球団で首位を行く。強さの秘密は何なのか。データで分析した。

◇高い序盤の得点力−先制すれば勝率8割5分4厘

ロッテの交流戦首位は残り3試合で1つ勝てば確定、2位ソフトバンクが負ければ単独優勝となる。65試合で46勝18敗1分け。パ・リーグ2位のソフトバンクとは4.5ゲーム差でプレーオフ進出のマジックは55にともっている(数字はいずれも13日現在、以下同)。

プロ野球に関するデータをホームページで公開、スポーツ紙にコラムも執筆している「スポーツアクセス」の小野俊哉さん(42)はまず、「早い段階で得点するから投手陣も楽になる」と指摘する。

序盤3回までの総得点が65試合で150点と12球団トップ。100点を超えているのは4球団で日本ハムが123点で続く。一方、総失点は55点。3回までの得点が失点を上回るのは4球団しかなく、得失点差はロッテの95点に対しソフトバンク21点、阪神4点、中日3点と、得点以上に失点の少なさが際立つ。先発投手が頑張り、序盤で試合の流れをつかむという試合運びが浮かんでくる。さらに先制点を挙げた試合の勝率は実に8割5分4厘に達する。

序盤の得点を支えているのが、1、2番の出塁率の高さだ。今季は若手の西岡剛選手とベテランの小坂誠選手が1、2番を組むことが多いが、1、2番打者の平均打率は3割2分2厘、出塁率は1番が3割6分4厘、2番が4割1分9厘。2番の出塁率は12球団トップだ。盗塁も西岡選手がリーグ2位の19個、小坂選手も11個で、足で相手をかき回すという攻撃パターンも見えてくる。加えて西岡選手の得点圏打率は4割9分と両リーグを通じてトップ、勝負強い1番打者でもあるのだ。昨季のロッテは1番打者の出塁率が12球団で唯一3割を割り、2番打者も8位と振るわなかったが、今季はすっかり様変わりした。

また3〜5番のクリーンアップの平均打率は3割1分3厘。1、2番打者の平均打率と両方が3割を超えているのはロッテだけだ。フランコ選手は打率3割4分7厘とリーグ2位で出塁率も4割1分8厘、福浦和也選手は打率3割4分6厘とリーグ3位。ベニー選手の打率は3割1分とリーグ9位で、中心を打つ選手がいずれも打撃ベストテン入りしている。ちなみに大砲をそろえた巨人の3〜5番の平均打率は2割4分5厘と11位に沈んでいる。ロッテの場合、8、9番の下位に座る若手の今江敏晃選手が好調で、打率2割8分6厘、出塁率も3割5分2厘という働きを見せている。今江選手が下位に座ることで切れ目のない打線も今季の強みだ。

プロスポーツチーム向けのデータ分析やスポーツデータ配信を行う「データスタジアム」(本社・東京都渋谷区)の事業開発グループのマネジャー、行木茂満さんは、イニングの先頭の打者が出塁し生還する確率に注目。12球団の平均が4割5分4厘に対し、ロッテは6割2分7厘と群を抜いている。

投手の防御率は12球団中唯一3点を切る2.66。楽天は5.68で最下位と、投手力の差が順位に大きく影響していることを改めて裏付ける。小野さんによると、なかでも先発投手の勝率は7割8分8厘、防御率は2.40。先発投手が5回までに降板したのは4試合しかない。勝ち星でも渡辺俊介投手が12球団トップの9勝、小林宏之投手も8勝を挙げている。

小野さんはこんな数字も挙げる。投手陣が相手を3失点以内に抑えた試合が65試合中44試合あり、成績は37勝6敗1分け。巨人は62試合中17試合しかないうえに12勝4敗1分けで、12球団で最も勝利数が少ない。また、相手に出塁される確率を示す被出塁率は2割7分8厘と12球団唯一3割以下。特に相手チームの1〜3番をいずれも2割台に抑えているのはロッテだけで、たとえホームランを打たれても大量失点に結びつきにくい。

◇映像検索システム

チームは74年以来、優勝から遠ざかっている。86年から9年連続のBクラスが続き、95年にボビー・バレンタイン監督が就任。その年2位になったが、フロントとの確執などから1シーズンで球団を去った。その後も9年間連続でBクラス。98年には日本記録となる18連敗を喫したこともある。

昨季復帰したバレンタイン監督は「意思疎通と情報交換」を重視し、チーム再生に取り掛かった。米国から統計アナリストのポール・プポ氏を招き入れ、あらゆるデータを分析、試合前にその解析結果をコーチと選手に配布するなどの仕事を任せている。

また、データ重視の姿勢は今季から「データスタジアム」が昨年開発した映像検索システムを導入したことにも表れる。行木さんによると、データと映像をリンクさせ、選手が自分のプレーを確認できるものだ。例えば、投手が「5回の先頭打者に投げた初球のストライクはどのような配球の中の1球だったか」と検索すれば、即座にその映像が表れる。調子の落ちたときや悪いときに、よく打たれている球種やコースを確認し、修正すべき個所が目でわかる。

同社はパの全球団と中日、巨人に96年から「スコアメーカー」というデータを提供しているが、この映像検索システムを導入しているのはロッテと楽天の2球団にとどまる。データを結果に結びつけることができるかどうかは監督やコーチ、選手の取り組み方にかかるが、チームの「意思疎通と情報交換」の観点からすれば、大いに役立っていると言えそうだ。

◇「選手のやりやすい環境を作る」バレンタイン監督…適度な休息

バレンタイン監督の選手起用もこれまでの日本球界では見られなかった大リーグ式だ。「ベンチの中から見ることも大事」と、好調でも先発からはずし、競争心をあおる一方、適度な休息を与えている。これがいい刺激になっている。バレンタイン監督は球団を通じて「最も重視しているのは、選手がベストの力を出せるためにはどうすればいいか、どういう状況で使えば力を出せるか、反対にどういう状況や環境では力が出せないかを把握し、選手のやりやすい環境を作ること」と話す。また昨季と比べ「今江、西岡という若手選手が大きく成長し、投手陣が安定。投打ともに役割分担がはっきりし、それぞれが各ポジションで力を発揮している」と評価する。バレンタイン・イズムの浸透度は数字が裏付けている。

行木さんは「バレンタイン監督は相手の嫌がる攻撃をよく知っているし、ムード作りがうまい」とも指摘する。はたしてこのままロッテの快進撃は続くか。

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