わたしはかもめ2005年鴎の便り(6月)

便

6月14日

ヤクルト2−8千葉ロッテ(神宮)

ロッテがヤクルト戦初勝利を挙げ、交流戦首位を確定すると共に、貯金を今季最多の29に伸ばした。ロッテは2回、小林宏の適時二塁打などで2点を先制。その後4回に2点、5回に4点を追加し快勝した。ロッテ打線は今季30度目の2ケタ安打で、今季5度目の先発全員安打を記録。先発小林宏は2失点で今季2度目の完投勝利をマークし、パ・リーグトップタイの9勝目。ヤクルトは、10安打を放ったものの4併殺打で、ロッテ戦初黒星。首位阪神とのゲーム差が3となった。

123456789R
千葉ロッテ0202400008
ヤクルト0000001012

◇ロッテの交流戦1位が確定

今季から初めて導入されたセ、パ両リーグの交流戦は14日、ロッテの勝率1位が確定した。ロッテはヤクルトを8−2で下し、23勝10敗1分け。ロッテが残り2試合に負け、2位のソフトバンク(21勝12敗1分け)が残り2試合に連勝した場合だけ、両チームが同率1位となる。1位には賞金5000万円(2チームの場合は折半)が贈られる。5月6日から始まった交流戦の対戦成績は、パが98勝96敗7分けとリード。順調に進めば、18日に全日程を終了する。

小林宏
「今日は変化球は今一つでしたが、真っ直ぐが良かったですね。交流戦の首位とか考えず、自分のピッチングをすることが大事、いつも通りに投げました。去年は無駄な四球が多かったので、四球だったらヒットの方がいいと思って投げています。完封ですか?できるとは思っていませんでした。鈴木健選手の本塁打はファールになると思ったのですが…。バッティングはキャンプでの打撃練習が生きていますね。今日はフルスイングを心掛けて、本塁打を狙ったんですが(笑)。二塁打は打球の当たりは見てなかったのですが、手が痛くなかったので、芯に当たったので伸びるんじゃないかとは思いました。チームはつながりがいいですね。バッターもつながりがあるし、ピッチャーもつながりがあります。それに、みんなが好調で出遅れたくないというのもありますね。自分も清水直投手や渡辺俊投手に負けたくないですから。MVPは自分じゃなくていいです。」
バレンタイン監督
「小林宏はとてもいいピッチングをしてくれた。打線もどの打順からでもいいヒットを打ってくれて、大きな仕事をしてくれた。まだ同率1位の可能性がある。我々は同率1位を目指していない。明日勝利してベストのチームになりたいと思っている。あと2試合残っているので、全力で戦うだけ。ベストを尽くしたい。」

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5連勝、最多貯金29

マリンガン打線が最後まで攻撃の手を緩めず13安打を放ち、5連勝で今季最多の貯金を29とした。セ5球団に勝ち越していたが、ヤクルトには初勝利だ。4回に橋本が3号ソロ。「ボクの次は投手。この場面では積極的にストライクを取りに来ると思っていた」と初球を狙った。5回には今江が5点目の適時打を放った。3回に前打者の李が敬遠されたが、右飛に終わっていた。「前の打席で悔しい結果に終わったので、何としても打ちたかった」と発奮した。

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確定!!交流戦初代王者はロッテだ[ニッカン]

◇冴えたボビーマジック!!74年以来12球団の頂点に立った

改革元年の王者は、ロッテだ。初めて導入されたセ・パ交流戦で、ロッテがヤクルトを8−2で下し、勝率1位が確定した。2位ソフトバンクが唯一同率になる可能性を残すが、1位賞金5000万円の半分の2500万円はゲットした。ボビー・バレンタイン監督(55)の交流戦対策がこの日も発揮され、2失点完投の先発小林宏之(27)が打でも活躍。さらに先発全員安打の猛攻で圧勝した。セ・リーグに強さを見せつけたロッテが、この勢いで31年ぶりのパ・リーグ制覇、そして日本一を目指す。

この試合で決める。ナインの気迫と、左翼スタンドを埋めたサポーターの熱烈な声援が、チームを一層結束させていた。最後は、小林宏がヤクルトの代打小野を空振り三振に仕留め、最強チームの戦いを完結させた。バレンタイン監督は三塁側ベンチで「ナイスゲーム!マタアシタ、カチマショウ!」と絶叫した。久々の“優勝”に沸くファンの歓声が、神宮の杜にとどろいた。

交流戦を見据えたバレンタイン監督の戦略が、大一番で光った。1点を先制した2回2死一、三塁。カウント2−1と追い込まれながら、小林宏は外角高めスライダーを強振。打球はもう少しで本塁打という左翼フェンス直撃の二塁打で、貴重な2点目を入れた。

小林宏
「1球前にも内角にスライダーが来たので、もう1球あるかもと思っていました。自分も9番目の打者である以上は、打つ方でも頑張りたい。自分で自分を楽にしたかった。」

配球を読んでの会心の一撃だった。交流戦3試合で、いずれも二塁打と打点を挙げた。バレンタイン監督は、春季キャンプから毎日、投手陣に打撃練習とバント練習を義務付けた。さらに鹿児島の室内練習場に夜間、投手陣を全員集合させ、高橋慶彦1、2軍巡回コーチが走塁技術も伝授。「投手も野手」の意識を植えつけた。シーズンに入っても、投手陣は早出特打を繰り返した。勝負を左右した一打は、偶然ではなかった。

刺激を受けたマリンガン打線も、今季30度目の2ケタとなる先発全員安打。バレンタイン監督は「どの打順でもヒットが出て、点につながった」と笑顔を見せた。パ・リーグの独走を生んだ変幻自在の打線は交流戦でも絶大な威力を発揮してきた。交流戦34試合で、この日は33パターン目の打順。5月13日からのヤクルト3連戦で3点しか奪えず3連敗した打線とは、一変する猛攻だった。

リズムに乗った小林宏は本職でも完投。低めをついて4併殺だ。7連勝でハーラートップに並ぶ9勝目。交流戦無傷の5勝でMVP争いの有力候補となった。「セ・リーグにもロッテの強さをアピールできた。MVP?誰が取ってもいい」と話した。バレンタイン監督も「まだ同率1位の可能性がある。我々は同率1位は目指していない。明日も勝ってベストのチームにしたい」と厳しい表情を崩さなかった。ロッテが最強チームであることを証明するためにも、気を緩めない。交流戦の戦いは、31年ぶりとなる日本シリーズでも、間違いなく生きてくる。

ロッテ優勝メモ
ロッテのリーグ優勝は、金田監督時代の74年が最後。この年のパ・リーグは2期制で、ロッテは38勝23敗4分けで後期に優勝。プレーオフで前期優勝の阪急に勝って4度目のリーグ優勝を果たし、日本シリーズでも中日を4勝2敗で下して日本一になった。その後、ロッテは2期制時代に77年後期、80年前期、81年前期と優勝したが、77年は阪急、80年は近鉄、81年は日本ハムにプレーオフで敗れた。楽天を除く現11球団の中で、ロッテが最もリーグ優勝から遠ざかっており、次は81年が最後の日本ハム。他の9球団は90年以降に優勝している。

◇セ本拠地では13勝2敗1分

ロッテが交流戦の勝率1位を決めた。DH制の千葉マリンで10勝8敗の勝率5割5分6厘に対し、9人制を採用するセの本拠地では13勝2敗1分けの勝率8割6分7厘。DH制での勝率は4位(1位は阪神)だが、9人制では2位ソフトバンクの13勝5敗を抑えて1位。慣れていないはずの9人制で高勝率を記録して交流戦1位になった。

◇賞金分配法未定

2500万円の賞金について、バレンタイン監督は「終わっていないことは話したくない」と、交流戦後に使い道を決める構えだ。もちろん単独勝率1位で5000万円ゲットも当然あり得る。予想されるのは、まず選手会と球団が折半。選手は1、2軍、スタッフを含めて全員に行き渡るように分ける。球団では、ファン感謝イベントなどチーム活性化に役立てることが考えられているようだ。

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ロッテ交流戦初代王者!ダブルV見えた![スポニチ]

05年はロッテ・イヤー!ロッテが14日のヤクルト戦を8−2で制し、交流戦初代王者に決定した。先発・小林宏之投手(27)は2失点完投で、交流戦負けなしの5勝目。バットでも2回に左越え適時二塁打を放ち、その存在感をあらためて示すなどMVP有力候補に躍り出た。改革元年を象徴する交流戦の初代王者。31年ぶりのシーズン優勝とのダブル制覇が見えてきた。

神宮の杜に幕張の風が吹いた。真っ黒のユニホームで埋め尽くされた左翼席。「チバ・ロッテ・マリーンズ!チバ・ロッテ・マリーンズ!」。真っ白いタオルを振り回しながらのコールはいつまでも続く。

「まだ同率1位の可能性が残っている。そこを目指している訳じゃない」。バレンタイン監督は言う。そして、こう続けた。「これだけのファンが応援に来てくれたことが素晴らしい。明日は小野を先発させてベストを尽くす」。予告先発までしてしまった。

勝利の立役者はリーグトップタイの9勝目を完投で挙げた小林宏だ。8回を除き、毎回走者を背負う苦しい内容。それでも「走者を出してからが本当の投球ですから。橋本さんがいいリードをしてくれた」と言う。その橋本は「走者がいない時は直球でいけるところまで押した。その代わり、変化球が要所で決まった」。奪った併殺は4個。そのうち3個を切れていたスライダーで奪った。

打席に立てば2回に左翼フェンス直撃の二塁打。交流戦は打席が回ってきた3試合で打点を挙げ「打ったのはスライダー。その1球前にスライダーが来ていたので、もう1球あるかもと思っていた」と話す。ヤクルト・岩村から譲り受けた朱色のバット。リーグ戦では投手が打席に立つことがないため、交流戦でしかそれを使う機会はない。改革元年の新たな試みの中で隠れていた能力を引き出した。

打撃練習には普段から熱心だ。早出特打を行う時さえある。打撃投手役を務める井上投手コーチも「ボールに対して、ヘッドが下がらず、しっかりとバットが振れている」と評価する。バレンタイン監督の方針も見逃せない。鹿児島キャンプから投手陣の打撃練習に1日平均45分を割いた。全136試合中、交流戦36試合は3割近くを占めるのだ。「投手の打撃、走塁で勝利が決まる時がある」。昨年0.5ゲーム差でプレーオフ進出を逃した苦い経験が優勝の背景にある。

交流戦5勝負けなしと賞金200万円が懸かったMVPレースでも最有力候補へと躍り出た。「ロッテの強さをセ・リーグに見せつけられたことは嬉しい。(MVPは)僕じゃなくていい」。交流戦期間中に父親になった男は控えめに言った。

◇福浦復活3安打

3番・福浦が4回に右中間へ適時二塁打。「普通なら捕られていたけど、逆風で失速した。しばらくスタメンを外れてチームに迷惑をかけていたからね」。腰痛に悩まされ、12日の中日戦(ナゴヤドーム)で12試合ぶりに先発復帰したばかりだが、3回に右翼線二塁打、8回にも右前打と猛打賞で完全復活をアピールした。

◇交流戦優勝は賞金5千万円

交流戦優勝球団に贈られる賞金は5000万円。ロッテとソフトバンクの両球団が同じ勝率だった場合は賞金は折半して2500万円ずつになる。優勝チームから選出されるMVP(賞金200万円)も1人ずつ選出され、賞金も同様に100万円ずつに分けられる。16日までに優勝が決まった場合には、表彰とMVPの発表は16日。17日以降は優勝決定当日の表彰、発表となる。セ・パ各1人に100万円が贈られる日本生命賞は交流戦全日程終了後に発表される。

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ロッテまずは交流王!31年ぶりパ制覇、そして日本一へ[サンスポ]

まずは前祝いだ−。ボビー・バレンタイン監督(55)率いる絶好調ロッテはヤクルトに完勝して5連勝。23勝10敗1分けで2試合を残して交流戦“優勝”を決めた。まだソフトバンクと同率Vの可能性があるが、15日にも単独1位が決定し、賞金の5000万円と、1位チームから選ばれるMVP選手の賞金200万円独占はもう確定的。この勢いに乗って昭和49年以来の31年ぶりのリーグ制覇、そして日本一しかないッ!!。

本当の歓喜の瞬間はまだ先だ。しかし、黒いサポーター軍団は、それを確信していた。左翼スタンドに収まらないファンは、三塁側からネット裏まで溢れていた。絶叫こだまする神宮の杜でバレンタイン監督は、誇らしげにサポーターにささげる背番号『26』のユニホームを掲げてみせた。

バレンタイン監督
「まだ同率だろ。私達は並ぶことを目指している訳じゃない。明日も勝って、絶対的なNo.1になるんだ!!」

23勝10敗1分けで交流戦勝率1位が確定。勝利の直後、急遽設定されたテレビのインタビューでも、バレンタイン監督は最後まで、決して笑顔を見せなかった。

この日も鮮やかな快勝だった。先発全員の11安打で5回までに8点。先発の小林宏は2回に自ら適時二塁打、大量点に守られて交流戦5勝目。前回、本拠地・千葉マリンで3タテを喫したヤクルトに土をつけた。

出発点は昨年0.5差でプレーオフ進出を逃した昨年だった。「ストで2試合流れたからだ」と強がったバレンタイン監督は、選手に「野球というスポーツにムダなプレーは1つもない」と“0.5差の屈辱”を叩き込んだ。投手陣には交流戦で自らの打席に集中しろと命じた。136試合中わずか18試合。そのためにキャンプ初日から打撃とバント練習に打ち込み、夜間は走塁練習させた。小林宏のタイムリーも、だから生まれた。

小林宏
「MVPはオレじゃなくていい。ウチのチームは打線も投手も“つながり”なんだから。オレだって俊ちゃん(渡辺)や直さん(清水)に負けないようにやってるだけ。」

小林宏はチームとしての強さを強調する。クラブハウスに交流戦Vを祝う美酒は用意されていなかった。「あくまで通過点」というバレンタイン監督の意思が徹底されたためだ。しかし、球団内には「V旅行はハワイ」という声も実は密かに上がっているという。

ハワイはベニーが生まれ、ボビーが現役時代に骨折したほお骨を日本人医師に手術してもらった思い出の地。31年ぶりの歓喜の先に待つ常夏の島。夢は現実に姿を変えようとしている。

パ・リーグ小池唯夫会長
「初めて導入した交流戦の舞台で、パ・リーグの球団として存在感を示せたことを喜ばしく思います。普段戦い慣れていないセ・リーグ各球団に対し、選手が持ち味を発揮、さらには千葉ロッテらしいチーム一丸となっての戦いぶりに敬意を表します。」
橋本
「打ったのは直球。積極的にストライクゾーンに来た球を振り抜こうと思っていた。」(4回に3号ソロ)
今江
「前の打席に満塁で凡退したので、何としても打ちたかった。」(5回に適時二塁打)

◇福浦が久々の猛打賞

福浦が4回の適時二塁打を含む3安打で久々の猛打賞。疲労性腰痛で11日の中日戦(ナゴヤドーム)で復帰するまで10試合欠場したが、復帰後は10打数4安打。「しばらくスタメンを外れて迷惑をかけていたので、チームに貢献できてよかった」と、交流戦Vに間に合ってホッとした表情だった。

データBOX
ロッテがヤクルトに勝ち、交流戦の1位が確定した。しかし、2位のソフトバンクも横浜に勝ったため、“単独”での1位は15日以降に持ち越された。両チームとも残り2試合で、ロッテ連敗、ソフトバンク連勝の場合、共に23勝12敗1分け、勝率.657で並ぶ。15日にロッテが勝つか引き分け、負けてもソフトバンクが負けか引き分けで、単独での1位が決まる。
交流戦MVP候補
位置選手交流戦成績
投手小野晋吾3勝0敗 防1.57
渡辺俊介4勝1敗 防1.73
久保康友4勝1敗 防2.29
清水直行2勝2敗 防2.40
小林宏之5勝0敗 防2.74
野手フランコ率.355 8本25点
ベニー率.339 6本30点
李承Y率.310 11本25点

[注]成績は14日現在

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小林宏、完投9勝!ロッテ交流戦首位確定[報知]

ロッテが交流戦の初代王者となることが決まった。ヤクルト相手に、先発全員の13安打を放ち快勝。残り2試合を連敗し、2位のソフトバンクが連勝しても23勝12敗1分で並ぶため同率の1位以上は確定。投げては、先発の小林宏が2回に適時二塁打で打線に火を付けると、投げては2失点完投で今季9勝目。交流戦は無傷の5連勝でMVPの最有力候補にのし上がった。

「5000万!5000万!」真っ黒に染まった満員の左翼席から、交流戦の優勝賞金の金額が神宮の夜空にこだました。だが、歓喜のロッテファンとは対照的にナインには“いつも通り”の勝利のハイタッチが繰り返されただけだ。三塁側ベンチ前では「ナイスゲーム、ナイスゲーム」とバレンタイン監督が手を叩いたが、すぐに「また、明日も勝ちましょう!」と日本語で叫んだ。

「初代王者」の称号に相応しい戦いぶりを小林宏が演出した。2回、2死一、三塁から、ガトームソンが投げたスライダーをフルスイング。弾丸ライナーは左翼フェンスを直撃し、2点目を叩き出した。5月18日の広島戦(広島)、同25日の巨人戦(東京ドーム)に続き、投手が打席に立つセ・リーグ主催試合では3戦連続の打点だ。

本業でも波に乗った。10安打を浴びながらも、ここぞの場面でMAX146キロの直球で内角を突いてつまらせ、さらに鋭く落ちるフォークで引っかけさせ4併殺を完成。「ランナーを出した後が自分の投球ですから」。119球の熱投で4月10日の日本ハム戦(千葉マリン)以来、今季2度目の完投勝利。ハーラートップタイの9勝目を手にした。

セ・リーグ球団に対して無傷の5連勝。勝負強い打撃もインパクト十分で、交流戦MVP最有力候補にのし上がった。だが背番号41は「MVP?僕じゃなくてもいいです」とキッパリ。球団サイドも交流戦Vへの執着は薄い。記念のイベント、グッズなどは検討しておらず「先にとっておきましょう」と31年ぶりのリーグ制覇、そして日本一を見据えている。

「同率1位は狙っていない。まずは明日の試合に全力を尽くして、ベストのチームになるだけだ」。指揮官はあくまで単独優勝にこだわった。前回の対戦で喫したヤクルト戦3連敗の借りもまだ1つ返しただけ。交流戦残り2試合。「12球団最強」を満天下に示すため、ロッテが手綱を緩めることは決してない。

◇5戦連続2ケタ安打&先発全員安打でお祝い

優勝へのプレッシャーなど、微塵も感じさせなかった。チーム打率が2割9分を超す打撃陣の力に偽りはない。ロッテ打線が序盤からツバメ投手陣に襲いかかった。

2回、無死満塁から今江の併殺打の間に先制すると、先発・小林宏の適時打で加点。4回には「この場面では積極的にストライクを取りにくると思っていた」という捕手ならではの読みを見せた橋本が初球を右中間に3号ソロ。着々と点を積み重ね、5回には5安打を集中。ダメ押しとなる4点を奪って試合を決めた。

先発全員の13安打は、今季66試合目で30回目となる5試合連続の2ケタ安打。小林宏に十分すぎるほどの援護点をプレゼントした。「どの打順の打者もしっかりヒットを打って得点を挙げてくれた」とバレンタイン監督。とどまることを知らない“日替わり打線”の勢いに満足げだった。

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ロッテ1位!先発全員安打で決めた[ニッカン]

投打に隙のなさを見せたロッテが小林宏の2失点完投に先発全員安打で快勝。交流戦1位を、ロッテらしい勝ち方で決めた。

2回に併殺の間に1点を先制した後、投手の小林宏が左越え適時二塁打で加点。「心掛けているのはフルスイング。9番目の打者である以上は、打つ方でも頑張りたかった」という1打で、リードを広げた。

野手も好守で好投を支えた。7回まで毎回走者を背負ったピンチを4併殺などで切り抜けた。小林宏は「走者を出した後が僕の投球。野手がいいプレーをしているので、僕もしたかった」と言えば、三塁手の今江も「今日決めたいと、みんなが思っていた。ベンチの雰囲気もよかった」。

しかし、これで満足しないのがバレンタイン監督。「まだ同率1位の可能性がある。我々は同率を目指していない。明日も勝ってベストのチームを目指す」。最強チームがロッテであることを証明するためにも、指揮官は厳しい表情を崩さなかった。

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