ソフトバンクが1年ぶりの10連勝で、6月を18勝3敗で終え貯金を今季最多の29とした。ソフトバンクは1点をリードされた4回に、ズレータの3試合連続となる25号2ランで逆転。その裏同点とされるが、5回には本間の1号ソロで勝ち越しに成功。先発・斉藤は6回途中まで3失点で開幕から無傷の8連勝。3人目の吉武が8連続ホールドのリーグ新記録をマークし、9回から登板の馬原が6個目のセーブを挙げた。ロッテは先発の小野が6回途中5失点で降板し、打線も9残塁。今季5度目の連敗で首位ソフトバンクとの差は2ゲームに。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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福岡ソフトバンク | 1 | 0 | 0 | 2 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 5 |
千葉ロッテ | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 |
点を取っては取られる展開に、ロッテがリズムに乗れなかった。自慢の投手陣が踏ん張れず、2日続けてソフトバンクに3発被弾。このカード16発を許し、首位攻防戦に連敗した。先発小野が初回2死からバティスタに先制弾。4回にはズレータに逆転弾を浴びた。同点に追いついた直後の5回には本間に勝ち越し弾だ。「与えてはいけない1発を与えてしまった。失点全てが長打になってしまった。大事な試合だったので、何とかしたかった」と悔やんだ。
試合前、バレンタイン監督は全選手、スタッフを集めてミーティングを行い「頑張っていこう」とげきを飛ばしたが、実らなかった。リーグ戦再開後は1勝5敗と、交流戦までの勢いが止まった。「長い道のりの中で悪い時期が来ただけ。打開策?魔法をかける必要はない」と、冷静に話した。7月1日の西武戦は右ひじ違和感で登録抹消した渡辺俊が先発予定で、出直しを図る。
ソフトバンクとの首位決戦に連敗し、ゲーム差も「2」に広がった。バレンタイン監督は「長いシーズンの中で険しい道を走る時もある。今、そこを走っている状況だ」と渋い表情を浮かべた。中13日で先発した小野は5回0/3を5失点。防御率2点台を誇る投手陣だがリーグ再開後は計6試合で32失点。「以前の素晴らしい調子を保つのは難しい。それでもリーグ屈指であることに変わりない。まだ魔法をかける時ではない」と指揮官は状態が上向くことをひたすら待つ構えだ。なお、7月1日の西武戦(千葉マリン)では右ひじに違和感を訴えて登録を抹消された渡辺俊の復帰先発が決定。チームの再浮上はサブマリンに託す。
平日にもかかわらず連日2万人を集めたビアガーデン大作戦。ロッテファンでライバル・ソフトバンクを360度包囲する狙いは大成功したが、試合の結果は2連敗。ビールで乾杯どころか、完敗だった。
「攻撃では、過去の対戦で出ていた1本が出なかった。今は長い道のりの悪い時期に来ているだけ」。バレンタイン監督は笑顔を見せたが、ベンチには重苦しいムードが漂った。
営業面での成功とは対照的に、失速傾向のロッテ。これでリーグ再開後は1勝5敗。交流戦での強さを披露するはずの本拠地・千葉マリンでは4連敗だ。「ここから魔法をかける必要はない」と指揮官は話すが、やっぱりボビー・マジックが必要!?7月1日の西武戦(千葉マリン)には、登録抹消されていた渡辺俊の先発が有力。これ以上、地元で負ける訳にはいかない。
先発の小野がソフトバンク重量打線に3本のアーチを浴び6回途中で降板。「長打を気をつけていたのに、失点全てが長打では…」と小野は大事な首位攻防戦を落としてポツリ。井上投手コーチは「ズレータのホームランもそうだけど、その前の四球が」と城島に与えた四球を悔やんだ。
最後の打者、福浦のバットが空を切った瞬間、低い落胆の声が球場を包んだ。首位攻防でまさかの連敗。それでもバレンタイン監督は「前回(対戦の3連勝)はウチがホットな状態で、今回はそれが逆だったということ」と突きつけられたつらい現実を冷静に振り返った。
前半の快進撃を支えた先発陣から「粘り」が消えている。打線が同点に追いつき、逆転してもすぐにリードを吐き出すパターン。2回に味方が勝ち越し点を奪うも4回、小野はズレータに2ランを被弾。その裏、同点としてもらっても、直後、あっさり本間に1号勝ち越し弾を献上した。
「与えてはいけない1発を与えてしまった。大事な試合で何とかしたかったが、本当に悔しい」と小野。不甲斐なさを口にしたが、バレンタイン監督は「いい状態を保ち続けるのは難しい」と今後を見据え、右腕をかばった。
この日の試合前、指揮官はカード初戦以外では異例とも言える全員ミーティングを開いた。しかし、選手を鼓舞する行動も勝利にはつながらなかった。「長い道のりの中、道が悪い所もある。今はそこを走っているだけ。ずっといいチームで来ている。特別に魔法をかける必要はない」悔しさを心の奥底に沈めたボビーの逆襲は必ず、始まる。
一夜での首位奪回を狙ったロッテだが、投打ともに粘りがなく、まさかの連敗。試合後の重苦しい雰囲気がショックの大きさを物語っていた。「もう1度、頑張ろう」。試合前、バレンタイン監督は各カードの初戦以外では異例のミーティングを行い、結束を呼び掛けたばかりだった。しかし、チームが応えられたのは、同点に追いついた中盤まで。先発小野は3発を浴びて6回途中で降板し、中軸の安打も福浦の1本だけだった。
3回はサブローが右翼への当たりに飛び付いて捕球。7回には大村のバントを投手の川井が好判断して併殺に仕留めるなど好守はあったものの、流れは変わらず。首位の座を完全に奪われた上、2ゲーム差をつけられた指揮官は「長い道のりには、粗い部分を走らなければいけないときもある」と、悔しさを押し殺してつぶやいた。