わたしはかもめ2005年鴎の便り(7月)

便

7月4日

北海道日本ハム2−6千葉ロッテ(東京ドーム)

ロッテが延長10回に4点を奪い、延長戦で今季初勝利を挙げた。ロッテは1点を追う2回、李の18号2ランで逆転。6回小田のソロで追いつかれ延長戦へ。迎えた10回、相手のミスにつけこみ、大塚、今江の適時二塁打などで4点を奪い試合を決めた。3人目薮田が5月21日以来の4勝目を挙げた。日本ハムは10安打で4四死球も、得点がソロホームラン2本のみ。今季8度目の3連敗、延長戦では4連敗を喫した。初登板から2戦2勝の先発ダルビッシュ有は7回を投げ2失点の内容で勝敗つかず。

12345678910R
千葉ロッテ02000000046
北海道日本ハム10000100002

◇ポテンヒット出た!ボビー上機嫌

ロッテは延長10回、堀の二塁後方へ落ちる幸運な二塁打を足掛かりに一挙4点を挙げて、連敗を2で止めた。勝ち越し打を放ったのは、左ひざの故障で5月29日以来の出場となった大塚。内視鏡手術も受け「まだ傷口まわりの筋肉が戻っていない」という状態だったが、1死一、三塁から横山の速球を左中間に運んだ。前日、適時打が出ず「今必要なのはポテンヒット1本」と話していたバレンタイン監督は、「ポテンヒットといい走塁が勝ちにつながった」と、してやったりの表情。「大事な部分を担ってくれる選手」と信頼を寄せる大塚の復帰もあり、最後まで上機嫌だった。

大塚
「1死一、三塁でしたからね。外野フライ、内野ゴロでも併殺でなければOKですから気は楽でした。手応えはありました。久し振りの手応えです(笑)。体は1軍にいる以上100%です。久し振りに1軍に合流しましたが、調子が良かった時と雰囲気が全く変わっていなかったので、安心しました。」
久保
「相手はダルビッシュ投手でしたが、打者ではないですからね。特に意識はしませんでした。いつもどおり、先に点を与えないことだけを考えてマウンドに上がりました。完璧な当たりでした。脱帽です。甘いボールがありました。集中力もなかったですね。自分のピッチングを心掛けましたが、何とかそれはできたかな。とにかく、次のチャンスに頑張ります。」
「0−2でバッティングカウントだったので、狙い球を絞って思いっきり打ちました。自分のタイミング、スイングができました。昨日、長嶋さんが、久し振りに公の場に出てきたのをテレビで見て、野球人として嬉しかったし、その長嶋さんの看板に打つ事ができたのは本当に光栄に思います。賞金については、特に気にしていないが、チームに貢献できるホームランを打つことができたのが本当に嬉しいです。」

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久保、2発浴び6回降板

久保とダルビッシュの新人初対決は“引き分け”となった。5連勝と勢いに乗っていた久保は8安打を緩し、小笠原と小田に1発を浴びた。何とか2点に抑え、6回で降板。「先頭打者を出しても抑えることができて良かったが、先頭打者の出し方は納得できない」と振り返った。ダルビッシュについては「4回から球威が落ちたが、力まずに球にキレがあった」と話した。

◇大塚再登録日V打

この日再登録された大塚が途中出場し、10回1死一、三塁の初打席で左中間に決勝二塁打を放った。左ひざを痛め、6月3日に登録抹消。同7日に内視鏡手術を行った。8回裏から守備に就かせたバレンタイン監督の期待にも応えた。「与えられた仕事をこなすだけ。あの場面はゲッツーじゃなければいいと思った。緊張はしなかった」と喜んだ。

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李、ダル撃ちの長嶋看板弾![ニッカン]

李が日本ハムのルーキー、ダルビッシュにホームラン打者の力を見せつけた。1点を追った2回1死一塁。内角低め137キロの直球を豪快に引っ張った。打球は右中間へ一直線。長嶋茂雄氏がグラブを持ってニッコリ微笑む「SECOM」の看板、襟の部分を直撃した。賞金100万円をゲットする推定飛距離150メートル、特大の逆転18号2ラン。「狙い球を絞り、思いきり打った」と、こちらもニッコリだ。チームも10回に4点を勝ち越し、ソフトバンク独走危機で延長戦今季初勝利をつかんだ。

“運命的”な長嶋氏との接点だった。前日の巨人−広島戦を長嶋氏が観戦した東京ドーム。公の場に出るのは昨年3月に脳梗塞で倒れて以来だった。李は千葉マリンでのデーゲーム(西武戦)後、ロッカー室のテレビで見守った。「長嶋さんが久し振りに公の場に出てきたのをテレビで見て、野球人として嬉しかったし、その長嶋さんの看板に打つことができたのは本当に光栄に思う」と語った。

03年11月の五輪アジア予選。アテネ切符のかかった最終3戦目で韓国の3番として長嶋ジャパンと戦った。その年、56本塁打のアジア新記録を樹立。長嶋監督も決戦直前に「李の力は本物。李を抑えることが勝利につながる」と警戒されていた。李は1安打に終わり、韓国は0−2の完封負けで五輪出場を逃した。そのオフにロッテ入りを決断したのは、日本の高いレベルを実感した経緯があった。

長嶋氏にパワーをもらい、連敗を止めた。「100万円の使い道?もらってから考える」。試合後はベンチから真っ先にナインを出迎え、長嶋氏に負けぬ笑顔を見せた。

バレンタイン監督
「李の本塁打は素晴らしかった。ダルビッシュはティーンエイジャーの中で最高の投手だね。」

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ロッテ、相手の珍プレーで連敗ストップ[スポニチ]

ため息が歓声に変わった。そして笑いが止まらない。まさか延長でこんなシーンが待っているとは…。久保&ダルビッシュ、注目のルーキー対決で始まった試合の行方を決めたのはロッテのプロ18年目、ベテラン堀の激走だ。「最初は気づかなかったんだけど…。(三塁ベースコーチの西村)ヘッドの声が聞こえた。誰がボールを持っているのかも分からなかった」。

延長10回。先頭の堀が力のない飛球を打ち上げた。中堅・新庄が前進する。そして二塁・古城と遊撃・奈良原が後退。ところが最後は3者が譲り合うようにしてポトリと打球が落ちた。打った瞬間、首をかしげた堀は必死の形相で二塁へ到達。打球を処理した新庄が、二塁ベースに戻った古城へ送球した瞬間「幸一、来い!」の大声が耳に届いた。

三塁が空っぽだった。二塁のカバーにマウンドからトーマス、三塁から小笠原が入っていた。36歳のベテランは今度は三塁へ一目散に走った。4人がまるでコントのように追いかけたが、あとの祭りだった。

これで決まった。1死一、三塁からこの日、左ひざ痛から復帰したばかりの大塚が左中間二塁打。さらに今江の左翼線二塁打などで一挙4点。連敗を喫した前日は「今必要なのはポテンヒット1本」と嘆いたバレンタイン監督も「堀の素晴らしい判断が大きかった」とニヤリ。再浮上へ勝利の女神はまだロッテに微笑んでいる。

◇小笠原、カバーがアダ

二塁がガラ空きになったため小笠原がカバーに入ったが、日本ハムの西内野守備コーチは「二塁が空いた時のカバーは一塁手か投手。三塁は三塁手がすべき」と語った。なお同プレーは「二塁打と二塁手の野選」と記録された。三塁打とするには無理があり、特定の野手に失策を記録することも困難なケース。この場合は暗黙の了解で、球場内で“FC”のランプを点灯させずに野選を記録するのが通例。

◇李長嶋氏直撃弾

ロッテの李承Yが特大の18号2ランを放った。2回1死一塁でダルビッシュの直球を右中間席の上部にある長嶋茂雄氏の「セコム」の看板にぶつけた。その距離は推定150メートル。「狙い球を絞って思い切って打った。今季1番の当たり」。前日(3日)は千葉マリンのテレビで長嶋氏の“復帰”を見守った。賞金100万円も獲得し「長嶋さんは韓国でも有名。その姿を見られて嬉しかったし、看板に当てたことは光栄」と終始笑顔だった。

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復帰戦でいきなり決めた!大塚が勝ち越し打[サンスポ]

スピード復活を遂げた男がヒーローだ。延長10回、途中出場の大塚が最初の打席で左中間へ適時二塁打。もつれた試合にケリをつけた。

大塚
「前に飛ばすことだけを考えていました。久し振りだけど、緊張はなかったです。」

6月3日に左ひざ打撲で登録抹消。元々ひざが悪かったため、クリーニングも含めた内視鏡手術を7日に受けた。わずか1ヶ月で、この日復帰。そして決勝打。「もう少し早く戻れたかも」と胸を張った。

生え抜きのプロ12年目、30歳の大塚。打撃、守備ともに定評がある。「ケガがなければ、チームで大事な部分を担ってくれる選手」とバレンタイン監督。リーグ再開後、チームは3勝7敗。波に乗り切れなかったロッテに、頼もしい“いぶし銀”が戻ってきた。

◇李承Yが“長嶋さん”直撃弾

李承Yが2回にダルビッシュの直球をとらえて18号2ラン。飛距離150メートルの打球は3日に姿を見せたばかりの巨人・長嶋終身名誉監督の『セコム』の看板を直撃した。「久し振りに公の場で見て野球人として嬉しかった。韓国でも有名ですから」と興奮気味。賞金100万円もゲットして超ご機嫌だった。

久保
「(2本塁打は)うまく打たれました。脱帽。それしか言いようがないです。」(6回8安打2失点)

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ダルの勝ちでも…ロッテの勝ち[報知]

◇久保と新人王レース直接対決、7回2失点“判定○”

ロッテは延長10回、先頭の堀の幸運な中前二塁打などで無死一、三塁と好機をつくると、大塚が左中間適時二塁打。さらに、今江の左翼線適時二塁打などで3点を加え勝負を決めた。3番手・薮田が4勝目。守備が乱れた日本ハムは3連敗。

好投は報われなかった。7回を7安打2失点。ダルビッシュが新人王のライバル・久保に“判定勝ち”だ。前回の松坂に続き、黄金世代斬りを果たしたが、チームは延長で敗れた。62年尾崎(東映)以来のチームでは43年ぶりとなる高卒ルーキーでのデビュー3連勝はならなかった。

苦しみながらも粘った。2回に李に2ランを浴びたが、その後は立ち直り、相次ぐピンチにも気合のこもった内角攻めで凌いだ。三振も最多の6個。「序盤はストライクが入らなかったが、終盤はようやく自分らしさを取り戻せた」と合格点を与えた。

6回8安打2失点でダルビッシュより先に降板した久保は「終盤にもキレが落ちないし、ええピッチャーですよ」と悔しがった。フランコ、ベニーにも真っ向勝負で打ち取ったダルビッシュに対し、久保は日本ハムの走塁ミス、小笠原、新庄の好機での打ち損じに助けられた感があり、内容的にも新人トップの7勝をマークする久保に劣らなかった。

喫煙騒動で世間を騒がせたが、実は家族思いの18歳だ。5月に父・ファルサさん(45)が趣味のサッカーで右足首の骨にひびが入る全治2ヶ月以上の重傷を負った。包帯をグルグル巻きにして苦しんでいると聞くと、真っ先に家に電話を入れた。その一方、3月の謹慎期間中には、余計な心配をかけまいと、両親にはあえて連絡しなかったという。この日は勝ち運に恵まれなかった怪腕だが、逆転新人王の可能性は、まだ十分にある。

◇大塚V二塁打

地獄からはい上がってきた12年目のベテランが熱戦に終止符を打った。延長10回1死一、三塁。トーマスが投じた143キロ直球に大塚のバットは素直に反応した。深々と左中間を破る決勝二塁打。「打球も良かったしね。良い感触でしたよ」鳴り止まぬ「大塚コール」にヒーローはヘルメットを脱いで応えた。

これまでの度重なる故障も治り、今季は規定打席目前に迫り、打率3割以上をキープしてきた。だが、5月29日の横浜戦(千葉マリン)で自打球が左ひざを直撃。打撲のため6月3日に出場選手登録を抹消された。無念のリタイア。それでも「なるようにしかならない」と気持ちを切り替えた。炎天下の2軍・ロッテ浦和では「試合を見る暇がなかったほど」の過酷なリハビリを敢行。黙々と復活の時を待った。

8回の守備から出場し、いきなり結果を出した大塚にバレンタイン監督も「ケガがなければ大事なところを担う選手。戻ってきてよかった」と笑った。「先制されると負け」というリーグ戦再開後に確立した悪い流れも断ち切る逆転勝利。「これでチームも乗って欲しい。優勝したいですからね」大塚の劇打で、ロッテは必ず再び上昇気流に乗るはずだ。

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交流戦は来季も36試合…分割開催案などは今後調整へ[サンスポ]

プロ野球の実行委員会が4日、都内で開かれ、来季が導入2年目となるセ、パ両リーグによる交流戦について協議し、今季と同じ各カード6試合(ホーム、ビジターそれぞれ3試合)の1チーム36試合制で実施することを了承した。オールスター前に開催することは変わらないが、一時期に集中開催にせず、前後半に分ける案もあり、今後はセ、パの営業担当者会議などで調整する。

また、今秋のドラフト会議で四国独立リーグから選手を獲得する場合は全選手を対象としていたが、来季以降は高校卒業後は3年、大学卒業後は2年を経ないと指名できないことで合意。来年3月開催の国別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック」については、参加の確約を求めてきた米大リーグ機構(MLB)に対し、条件付きで参加する意向をあらためて5日に伝えることを決めた。

ドラフト改革や選手枠拡大などの構造改革は、13日の12球団代表者会議で集中討議することになった。

◇時間切れでWBC不参加の可能性も

「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」について、実行委員会は時間切れで参加を認められないケースを視野に入れた。NPBも選手会も要求する3月予選、7月本戦などの提案について阪神・野崎球団代表は「クリアになれば参加を考えてもいい」と強調。選手会が22日の総会で不参加を決議すれば「個別に説得してチームを作るのは難しい」(中日・伊藤球団代表)との声も多い。ソフトバンク・角田代表は「こちらの条件を出して招待が来ないならしかたない」と語った。

◇プレーオフ2年は継続へ

この日のパ・リーグの理事会で、プレーオフを来季から2年間継続することが決まった。人気回復のため昨年から導入されたプレーオフは、導入決定当時の川島コミッショナーから「2年は継続すること」と命じられ、今季が2年目だったが“更新”される。レギュラーシーズンで大差がついた場合のアドバンテージなど、実施方法の詳細は今後話し合う。

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交流戦、来季も計36戦[報知]

◇また集中開催か

プロ野球実行委員会(議長=小池唯夫パ・リーグ会長)が4日、東京・内幸町のコミッショナー事務局で行われ、セ・パ交流戦は来季も1球団ホーム3試合、ビジター3試合の合計36試合で開催することを決議した。今季同様、集中開催になる見込み。また、構造改革協議会の作業部会は現行の70人枠に20人の準支配下選手枠を加える支配下選手枠の改革原案を提示した。プロ野球の国別対抗戦「第1回ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)については労組・日本プロ野球選手会(古田敦也会長=ヤクルト)が反対している事情を5日、主催の米大リーグ機構(MLB)に文書で回答する。

注目された交流戦の運営方法は、協議の結果、来季も今季同様、1球団ホーム、ビジター3試合ずつ、合計36試合で行うことが決まった。午前中に行われたセ、パ両リーグの理事会では、セは観客動員と利益が減った横浜、ヤクルトを中心に「減らして欲しい」という声が出た。そのため「多くても現状維持」という姿勢。これに対して、パは「少なくても現状維持」で一致した。また、「増やして欲しい」との要望もあった。

主張は両リーグで真っ二つに割れたが、実行委でセ側が最終的に「もう1年間、同じ形でやるのが妥当では」とパの姿勢を理解し、現行通りでまとまった。

開催方法は継続審議となった。前後期に分ける案も出された。しかし、甲子園球場や広島市民球場が夏場は高校野球で使用できないこと、スポンサー(日本生命)の宣伝価値を落とさないこと、球宴の価値を維持するために前半戦で日程を終了したい−などを理由に、集中開催となりそうだ。特に球場確保は深刻な問題で、小池議長は「各球団の営業担当がシミュレーションしているが、難しいだろう」と話した。

◇選手枠拡大20人案提示 支配下70人と入れ替え可能に

日本ハム以外のパ・リーグ5球団と巨人で構成する構造改革協議会の作業部会が、改革案の原案作りの進捗状況を報告した。「フリートーキングの形」(小池議長)で、支配下選手70人枠の中に故障者リスト(DL)をつくり、準支配下選手20人との入れ替えを可能にする構想などが提示された。

今後、13日の12球団代表者会議で集中討議し、必要なら19日に実行委員会を招集。同日のオーナー会議に諮る方針を固めた。巨人の清武代表は「今日報告をして、手直ししたものをまた実行委員会で話し合う」。準支配下選手枠について、日本ハムの小嶋オーナー代行は「練習生制度を作ろうということ」と、プロ野球を目指す人材の底辺拡大につながる発想であることを説明した。

選手枠拡大については、概ね作業部会の原案を中心に議論が進むと見られる。ドラフト制度改革は第1次(70人)と第2次(20人)に分ける案が示されている。現行の自由獲得枠の存続、ウエーバー制の導入などと併せ、今後、検討する。

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W杯参加の最終結論は選手会の判断に[ニッカン]

◇返答迫る米国側に文書

来年3月に予定されているワールド・ベースボール・クラシック(WBC)への参加は、労組日本プロ野球選手会(古田敦也会長=ヤクルト)の判断に委ねることになった。4日、実行委員会が東京・内幸町のコミッショナー事務局で開かれ、WBC問題について話し合われた。日本プロ野球組織(NPB)は参加の方向で固めているが、選手会は22日の総会で最終結論を出す方針。実行委員会の議長を務めるパ・リーグ小池会長が「選手会が反対したら出られないだろう」と話したように、選手総会での結論が日本の最終結論となる方針が固められた。

6月30日に大リーグ機構(MLB)と同選手会(MLBPA)に対し、選手会の同意が得られていない現状について文書を送った。NPBとして参加を回答した後で選手会の反対により不参加となれば、米国側から損害賠償を求められる可能性も高い。それを避けるためにも、米国側には参加の言質を与えず「選手会と交渉中」と回答する。

米国側は現地時間11日に正式な記者発表をする予定で、それまでに返答をしない日本の参加を断ってくる可能性もある。ロッテ瀬戸山代表は「向こうが時間切れと言ってきたら仕方がない」。ただ、資金的な問題からも独自スポンサーを持つ日本抜きで、大会の開催自体が難しいという読みもある。日本は3月に予選、7月に本戦というスケジュールを提案し、第2回大会以降は組織委員会が運営する案を示している。世界的な大会に発展させるためにも、各国が継続しやすい形で開催を希望している。

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古田会長「反対ではない」だが話し合いを[ニッカン]

労組選手会の古田敦也会長(ヤクルト)は4日、日本のWBC参加に関し、あらためて慎重に検討する必要性を強調した。「(参加に)反対とは言ってない。話し合いましょうということです」と古田会長。選手会は日程面などMLB主導である現状での「無条件参加」に強い拒否反応を示している。「第2回までには大会組織を確立させる」などの譲歩可能な案を求めて、NPBおよびMLBと粘り強く交渉を目指す考えを示した。参加の是非に関しては22日の選手会総会で意見をまとめるため、それまでは具体的な行動を予定していない。「状況が変わってないんで今日話すことはないですよ。ちゃんと(実行委員会の)内容も聞いてないし」と話すにとどまった。

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NPB作業部会が「分離ドラフト」提案へ!高野連も前向き[サンスポ]

球界の中長期ビジョンを議論するNPB(日本プロ野球組織)作業部会が、ドラフト改革案の1つとして高校生を大学・社会人と分ける「分離ドラフト」を、13日の12球団代表者会議で提案することが4日、明らかになった。自由獲得枠は現行の「2」から「1」へ削減するが、「ドラフト1位」を高校生と大学・社会人の両方に設ける折衷案。高校生ドラフトの開催時期を9月下旬へ前倒しして進学、就職活動への影響を少なくし、現行70人の選手枠拡大で受け皿を広げる狙いもある。13日に向けて今週中にも“新ドラフト案”が文書で12球団に提示される。

完全ウエーバーか自由競争か、という二者択一論で流れてきたドラフト改革論議に、新たな折衷案が提示される。

自由獲得枠を「1」に削減する案に加え、高校生と社会人・大学生を分離し、9月と11月に2段階ドラフトを行う案を、NPBの作業部会が取りまとめていることが分かった。

作業部会は3月25日に日本高野連へのヒアリングを実施。ドラフトについて、「完全ウエーバーが無理な場合でも競合選手に抽選方式を採用する」との要望を受けた。その際、作業部会は日程を9月に前倒しする分離ドラフトの可能性を探り、高野連から前向きな回答を得ている。

高校側からすれば、11月中旬の現行ドラフトでは、指名されなかった選手への就職や進学活動に遅れが出る。また、退部届提出後のプロとの接触期間をできるだけ短くしたい。夏の甲子園大会終了後に退部届を提出し、その後プロ球団が進路調査を行って、9月下旬から10月上旬にドラフト。高野連も日程的にこの形が理想という声が強い。

9月下旬の実施になれば、当該年度の順位が確定しないため、指名方法は抽選制となることが有力。プロ側にとっては、自由枠を使わなくても、高校と大学・社会人で2人の「1位指名」が可能。自由枠が「1」に減っても、高校生の有力選手への抽選参加が可能となる折衷案でもある。

作業部会はこの日の実行委員会で、現行70人の選手枠の20人程度の拡大を提案した。今後は現行最大120人のドラフト指名人数の拡大も提案。企業チームの減少で高校卒業後に野球を続ける球児は減っているが、受け皿を確保する。その一方で最低補償年俸を下げて減額制限の緩和、枠拡大が球団経営の圧迫につながらないよう配慮して、将来の3軍制導入への端緒とする意向だ。

「1番関心があるのはドラフトかもしれないが、議論は多岐にわたっている。実行委で議論し、作業部会でまた煮詰めることになる」と作業部会の巨人・清武球団代表。作業部会は今週中に文書で分離ドラフトを含めた改革案を提示し、13日の12球団代表者会議で集中審議する。

その上で19日のオーナー会議では改革の中間報告をし、選手会やアマ球界との調整に入る。この流れでいくと、分離ドラフト開催は来季以降になる可能性が高いが、将来を嘱望される高校生をNPBが受け入れるための提案だけに、ここが議論の中心になりそうだ。

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セ・パ審判部統合を提案〜実行委[スポニチ]

セ・パ審判部統合へ。実行委員会が4日、東京・内幸町のコミッショナー事務局で開かれた。プロ野球の中長期ビジョンを策定するワーキンググループ(作業部会)から構造改革案の中間報告が行われ、コミッショナー権限の拡大を目的に現在分立しているコミッショナー事務局、セ・パ両連盟を将来的に統合する案が示された。会議では根来コミッショナーをはじめ早急な“3局統合”を疑問視する声があったが、セ・パの審判部を優先的に統合させる方向で今後も検討することになった。現在、審判員はセ・パそれぞれの連盟会長が選任。契約も所属連盟が交わし査定、処分なども独自に行われている。しかし、交流戦実施で両リーグ審判員の接点が増え、同一組織に結集すべきとの声は強まっていた。

米大リーグ機構(MLB)では00年にコミッショナー事務局とア、ナ・リーグが統合されると同時に両リーグ審判組織も統合された。作業部会のロッテ・瀬戸山代表、巨人・清武代表らはMLBに出向き3局統合に関するヒアリングを行った際「デメリットは何もない」との回答を得た。将来的なプロ野球組織の一元化を視野に入れ、早ければ来季にもセ・パ審判部が統合される可能性もある。

◇交流戦来季も36試合

交流戦は来季も今季と同じ1チーム36試合で行われることが決まった。観客動員が大幅増のパ側は試合数の増加を求めたが、セ側は「2年間やってみないと効果は分からない」(阪神・野崎連盟担当)と現状維持を主張。3年目に見直すことを確認し、来季については球宴までの全試合消化を前提に前後期制(18試合ずつ)の導入も検討され、19日の12球団営業担当者会議で日程を詰めることになった。

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山中横浜球団専務、選手会を一喝[報知]

◇「WBC出ろ」

横浜の山中正竹球団専務が4日、運営方法や開催時期をめぐって「第1回ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)の参加に慎重論を唱えている労組・日本プロ野球選手会(古田敦也会長=ヤクルト)を一喝した。バルセロナ五輪で日本代表監督を務めた山中専務は「国際大会は日本の野球が成長するチャンス。そこを優先して考えるべき」と選手会の消極姿勢をバッサリ。次代のリーダー育成のためにも、WBC出場は不可欠と力説した。

幾多の国際大会をかいくぐってきたからこそ、歯がゆくて仕方ない。1988年ソウル五輪では日本代表コーチとして銀メダル、92年バルセロナ五輪では監督として銅メダルを獲得。2002年には、イタリアで行われた第1回世界大学野球選手権で全日本監督として指揮を執った後、プロ球界へ転身した山中専務が、選手会の慎重論にピシャリと反論した。

山中専務
「開催時期は難しいし、運営方法もきちっとしていないかもしれない。(参加が困難だという)色んな理由付けは可能。だけど、みんなそういう不満を乗り越えて成長してきたんだから。」

古田を筆頭に松中(ソフトバンク)、小久保(巨人)、野村(広島)、福留(中日)ら現在の球界を引っ張っているメンバーの多くは、アマ時代に五輪をはじめとした国際大会を経験。一回りも二回りも大きくなったことを当時、アマ球界のトップとして間近で見てきた山中専務は「彼らが国際試合の必要性を1番感じているはず」と言い切った。

「ボロボロのユニホームやよれよれのスパイクを履いていても、すごい野球をする国や地域はいくつもあった。そういうタフさを日本も見習わないといけない」と、視野を広げることにも意味があるとした。

さらに「結果が伴わなければ、当然たたかれる。だが、結果を出そうとする姿勢が大事。そこを優先すべき」と山中専務は力説。日本のトッププロが、日の丸を背にした激しい重圧の中で戦えば、球界全体のレベルアップにつながると強調。選手会に英断を促した。

山中正竹(やまなか・まさたけ)
1947年4月24日、大分県生まれ。58歳。佐伯鶴城高から法大に入学。左腕エースとして東京六大学史上最多の通算48勝をマーク。住友金属に進み、同社監督を経て、90年に日本代表監督に就任。92年バルセロナ五輪で銅メダル獲得。94年から法大監督を務め、在任9年間で7度、リーグ制覇した。03年、横浜のフロント入り。現在は球団専務を務める。168センチ、68キロ。

◇「選手会待ち」MLBに回答

日本プロ野球組織(NPB)はWBCへの参加について、選手会の意思決定待ちである現状を記した回答書を5日、MLBに送付する。

6月20日に開かれた実行委員会でNPBは参加を決議。しかし、選手会は3月開催に強い難色を示しており、22日の選手会総会で意見をまとめることにしている。「22日に『出ない』ということになれば、出られない」(ロッテ・瀬戸山代表)と選手側が参加か否かの最終決定権を握っており、総会での決議を待っている状況を報告。選手会は「3月予選、7月本戦開催」を訴えている。

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交流戦は来季も1球団36試合[ニッカン]

プロ野球の実行委員会が4日、東京都内で開かれ、来季が導入2年目となるセ、パ両リーグによる交流戦について協議し、今季と同じ各カード6試合(ホーム、ビジターそれぞれ3試合)の1チーム36試合制で実施することを了承した。オールスター前に開催することは変わらないが、一時期に集中開催にせず、前後半に分ける案もあり、今後はセ、パの営業担当者会議などで調整してから決定する予定。また、今秋のドラフト会議で四国独立リーグから選手を獲得する場合は全選手を対象としていたが、来季以降は高校卒業後は3年、大学卒業後は2年を経ないと指名できないことで合意した。

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コミッショナー事務局の強化を

◇作業部会が改革案

実行委員会で、巨人清武代表を中心とするワーキングチーム(作業部会)が改革案の一部を披露した。まず「コミッショナー事務局の強化」で、この日は多様化する事務局の仕事内容で強化すべき点などを議論した。ただし、これは両リーグ連盟とコミッショナー事務局による3局体制の将来的な統合案に結び付いている。また「支配下選手枠の拡大」について全球団で方向性は一致し、詳細を検討する。

ただ、今秋からの改革を確約しているドラフト問題は先送りされたようだ。阪神野崎取締役は「ドラフトは何も出ませんでした。(作業部会は)大変難しい作業をされているので時間がかかるのでしょう」と語った。同事務局の長谷川事務局長は「13日の代表者会議で集中討議することになっています」と話し、19日のオーナー会議で最終結論を出すのは難しくなった。

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来季交流戦も各球団36試合

来季も交流戦は同じ試合数で開催されることになった。初開催の今季は各球団が36試合(各カード6試合)ずつ戦った。観客増のパ・リーグは「来季はもっと増やしたい。最低でも現状維持」という意見で一致。一方、苦しんだセからは「もっと減らしたい」という意見も出て、まとまらなかった。小池会長は「まずは2年間同じ数でやってみようということになった。再来年以降については、あらためて話し合う」と語った。2度に分けて開催するなど運営方法や時期は今後検討するが、遅くとも球宴までには全試合を終える方針が確認された。またパ・リーグ理事会では来年、再来年もプレーオフを開催する方針を固めた。運営方法など詳細は今後検討する。

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