「2005サンヨーオールスターゲーム」運営委員会は7日、ファン投票の最終結果を発表。首位を走る阪神の選手がセ・リーグ11部門のうち6部門でトップを占めた。パ・リーグは首位のソフトバンク勢が4選手、好調のロッテからも3人が選ばれた。全体の最多得票は昨年に続いてソフトバンクの城島健司捕手(29)で70万5999票。8日に監督推薦選手が発表され、全陣容が決定。第1戦が7月22日にインボイス、第2戦が同23日に甲子園球場で、共にナイター開催される。
セントラル・リーグ | 守備位置 | パシフィック・リーグ | ||||||||
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順位 | 選手名 | 背番号 | 球団 | 累計票数 | 順位 | 選手 | 背番号 | 球団 | 累計票数 | |
1 | 黒田博樹 | 15 | C | 380,602 | 投手(先発) | 1 | 松坂大輔 | 18 | L | 275,807 |
2 | 上原浩治 | 19 | G | 291,255 | 2 | 渡辺俊介 | 31 | M | 253,872 | |
3 | 川上憲伸 | 11 | D | 240,792 | 3 | 杉内俊哉 | 47 | H | 160,280 | |
4 | 井川慶 | 29 | T | 152,808 | 4 | 岩隈久志 | 21 | E | 138,561 | |
5 | 三浦大輔 | 18 | YB | 150,687 | 5 | 和田毅 | 21 | H | 134,440 | |
6 | 福原忍 | 28 | T | 117,379 | 6 | 新垣渚 | 18 | H | 72,889 | |
7 | 下柳剛 | 42 | T | 111,353 | 7 | 西口文也 | 13 | L | 62,383 | |
8 | 川島亮 | 17 | S | 106,940 | 8 | 清水直行 | 18 | M | 57,755 | |
9 | 高橋尚成 | 17 | G | 42,317 | 9 | 金村曉 | 16 | F | 52,888 | |
10 | 安藤優也 | 16 | T | 34,201 | 10 | 川越英隆 | 11 | Bs | 47,261 | |
1 | 藤川球児 | 22 | T | 524,945 | 投手(中継) | 1 | 薮田安彦 | 20 | M | 348,201 |
2 | 石井弘寿 | 61 | S | 340,822 | 2 | 森慎二 | 11 | L | 260,483 | |
3 | 林昌範 | 30 | G | 268,191 | 3 | 吉武真太郎 | 34 | H | 228,696 | |
4 | 永川勝浩 | 20 | C | 174,601 | 4 | 吉田豊彦 | 49 | E | 216,772 | |
5 | 川村丈夫 | 16 | YB | 148,935 | 5 | 萩原淳 | 42 | Bs | 123,251 | |
1 | 五十嵐亮太 | 53 | S | 370,607 | 投手(抑え) | 1 | 小林雅英 | 30 | M | 420,116 |
2 | 久保田智之 | 30 | T | 359,713 | 2 | 三瀬幸司 | 57 | H | 333,983 | |
3 | 岩瀬仁紀 | 13 | D | 258,847 | 3 | 豊田清 | 20 | L | 249,723 | |
4 | 久保裕也 | 11 | G | 209,784 | 4 | 福盛和男 | 15 | E | 211,715 | |
5 | J・ベイル | 49 | C | 184,369 | 5 | 山口和男 | 18 | Bs | 127,554 | |
1 | 古田敦也 | 27 | S | 527,751 | 捕手 | 1 | 城島健司 | 2 | H | 705,999 |
2 | 矢野輝弘 | 39 | T | 444,979 | 2 | 里崎智也 | 22 | M | 225,120 | |
3 | 阿部慎之助 | 10 | G | 323,849 | 3 | 藤井彰人 | 31 | E | 148,808 | |
4 | 倉義和 | 40 | C | 166,587 | 4 | 細川亨 | 47 | L | 137,532 | |
5 | 谷繁元信 | 27 | D | 141,196 | 5 | 日高剛 | 27 | Bs | 121,628 | |
1 | 清原和博 | 5 | G | 520,141 | 一塁手 | 1 | 松中信彦 | 3 | H | 513,717 |
2 | A・シーツ | 4 | T | 435,865 | 2 | A・カブレラ | 42 | L | 263,563 | |
3 | 野村謙二郎 | 7 | C | 224,144 | 3 | 福浦和也 | 9 | M | 256,554 | |
4 | 佐伯貴弘 | 10 | YB | 212,980 | 4 | 北川博敏 | 23 | Bs | 191,662 | |
5 | タイロン・ウッズ | 44 | D | 166,642 | 5 | 吉岡雄二 | 3 | E | 170,439 | |
1 | 藤本敦士 | 9 | T | 449,170 | 二塁手 | 1 | 西岡剛 | 7 | M | 357,124 |
2 | 仁志敏久 | 8 | G | 359,299 | 2 | J・カブレラ | 30 | H | 296,559 | |
3 | 種田仁 | 3 | YB | 290,747 | 3 | 石井義人 | 32 | L | 275,594 | |
4 | 荒木雅博 | 2 | D | 225,659 | 4 | 高須洋介 | 4 | E | 207,267 | |
5 | 木村拓也 | 0 | C | 191,054 | 5 | 木元邦之 | 10 | F | 153,619 | |
1 | 今岡誠 | 7 | T | 522,921 | 三塁手 | 1 | 小笠原道大 | 2 | F | 480,559 |
2 | 小久保裕紀 | 6 | G | 501,554 | 2 | T・バティスタ | 77 | H | 241,087 | |
3 | 岩村明憲 | 1 | S | 260,241 | 3 | 今江敏晃 | 8 | M | 236,275 | |
4 | 新井貴浩 | 25 | C | 207,784 | 4 | L・ロペス | 42 | E | 167,338 | |
5 | 村田修一 | 25 | YB | 152,552 | 5 | J・フェルナンデス | 1 | L | 134,938 | |
1 | 鳥谷敬 | 1 | T | 433,304 | 遊撃手 | 1 | 川ア宗則 | 52 | H | 452,444 |
2 | 二岡智宏 | 7 | G | 370,743 | 2 | 小坂誠 | 1 | M | 349,572 | |
3 | 宮本慎也 | 6 | S | 316,395 | 3 | 中島裕之 | 3 | L | 257,129 | |
4 | 井端弘和 | 6 | D | 216,667 | 4 | 酒井忠晴 | 0 | E | 171,259 | |
5 | 石井琢朗 | 5 | YB | 190,493 | 5 | 後藤光尊 | 1 | Bs | 149,336 | |
1 | 赤星憲広 | 53 | T | 605,468 | 外野手 | 1 | SHINJO | 1 | F | 611,856 |
2 | 金本知憲 | 6 | T | 594,099 | 2 | 礒部公一 | 8 | E | 413,573 | |
3 | 前田智徳 | 1 | C | 463,880 | 3 | 和田一浩 | 5 | L | 343,311 | |
4 | 桧山進次郎 | 24 | T | 399,116 | 4 | ベニー | 50 | M | 292,681 | |
5 | 多村仁 | 6 | YB | 386,170 | 5 | 大村直之 | 7 | H | 264,711 | |
6 | 高橋由伸 | 24 | G | 360,345 | 6 | 宮地克彦 | 37 | H | 261,637 | |
7 | T・ローズ | 20 | G | 306,242 | 7 | 谷佳知 | 10 | Bs | 260,407 | |
8 | 福留孝介 | 1 | D | 271,626 | 8 | 柴原洋 | 1 | H | 243,481 | |
9 | 嶋重宣 | 55 | C | 249,677 | 9 | M・フランコ | 4 | M | 219,890 | |
10 | 緒方孝市 | 9 | C | 227,619 | 10 | 関川浩一 | 23 | E | 203,607 | |
DH | 1 | J・ズレータ | 42 | H | 430,078 | |||||
2 | 李承Y | 36 | M | 376,788 | ||||||
3 | C・ブランボー | 24 | Bs | 150,018 | ||||||
4 | 川口憲史 | 61 | E | 149,747 | ||||||
5 | F・セギノール | 5 | F | 135,999 |
選出規定数(投手:5試合以上登板または投球回10以上、野手:10試合以上出場または20打席以上)
5度目のファン選出となった西武・松坂は今季は6勝9敗と黒星が先行。「監督推薦でという話もあったが、そういう成績ではないので推薦なら辞退するつもりだった」と打ち明けた。球宴では「見てるファンが気持ち良くなるような投球がしたい。交流戦で実現しなかった清原さんらに投げたい」と目を輝かせた。
4度目のファン投票選出となった守護神・小林雅は「嬉しい。皆さんに感謝したい」と素直に喜んだ。平成12年の球宴第2戦(GS神戸)での1回9安打、7失点はいずれも球宴ワースト記録。「ボク自身の持っている記録を更新しないよう頑張りたい」と意気込みを語った。
新球団楽天からは選手会長の礒部がただ1人選出された。パ・リーグの外野手部門2位で、「新球団、初のオールスターで、それに代表として張り切ったプレーをお見せしたい」と抱負を口にした。初出場だった近鉄時代の昨年、4打数無安打だったが、今回は2度目で余裕もでき「今年は雰囲気を楽しみたい」と笑顔。
ロッテ球団が夏のボーナス“セーフ”となった。昨年は近鉄とオリックスの合併にみられるように、赤字にあえぐ球団経営が取りざたされた1年だった。それで瀬戸山球団代表は年末の仕事納めで「赤字を減らさなければ、来年の賞与がゼロになる可能性もある」と宣言。これに営業など球団職員が発奮した。6月28、29日のソフトバンク戦で全席1500円を断行するなど、開幕から様々なイベントを仕掛けて来た。
チームの快進撃もあり、現在本拠地40試合を消化した時点で、既に昨年の営業収入に届く勢いだ。これに瀬戸山代表は「みんなが頑張ってくれたおかげ。ボーナスは当然」とこのほど支給された。最終的な目標は、昨年約37億円とみられた球団赤字を20億円台にすること。「冬のボーナス?それはまだ分からない」と同代表は気持ちを引き締めることも忘れなかった。
オールスター初出場のロッテ西岡剛内野手(20)は松井稼頭央の持つ1試合4盗塁の球宴記録更新を誓った。
売り出し中のロッテ西岡は、尊敬するメッツ松井の球宴盗塁記録に挑戦する。1位選出に「初出場がファン投票で嬉しい。自覚を持ってファンを楽しませるプレーをしたい」と笑顔を見せた。ドラフト1巡目で入団して3年目の今季、順調に成長。リーグトップの26盗塁をマークしている。得点圏打率も同じくトップの4割2分6厘と勝負強さを発揮。さらに遊撃と二塁をこなすセンス。チームは機動力を掲げているが、その象徴となってきた。
今季の目標に盗塁王を掲げているだけに、球宴でも俊足をファンにアピールするつもりだ。「ファンには足を運んでもらって、応援して欲しいです」という。オフにはメッツ松井と都内で合同自主トレを行い、刺激を受けた。球宴の1試合の盗塁記録は、その松井が西武時代の97年にマークした4盗塁だ。「カズオさんが記録を持ってるらしいので、それに挑戦したい。塁に出たら全部走るつもりでやりたい」と語った。さらに「目立ってMVPを狙いたい」と意欲的だった。
昨年の球宴では、日本ハム新庄がホームスチールを成功させて盛り上げた。それにも「スキがあったらやってみたい」と積極的な姿勢を見せた。「重圧はないんでいいプレーができると思います。色んな話をして交流したい」と大舞台でステップアップを目指す。
ロッテがユニークな方式でペアチケットを発売した。7日から「Yahoo!オークション」に出展している球団公式オークションで、8月7日のオリックス戦(千葉マリン)の内野指定SS席のペアチケットと、渡辺俊の直筆サインが入ったビートルズの「イエローサブマリン」のCDをセットにして出品。価格はチケット代のみの1万400円からスタート、12日まで入札可能だ。今季既に10勝を挙げているサブマリン右腕と「イエローサブマリン」をかけた企画で球団関係者は「渡辺俊の人気は一時的なものではない。ビートルズの人気だって今でも変わらない。世界に1つだけのプレミアム商品」と話した。
渡辺俊介投手が新球を解禁する。9日の楽天戦に先発予定の右腕は7日、千葉マリンのブルペンで50球の投球練習。「球種を増やしてイメージを変えていきたい」と今季初めてシンカー系のチェンジアップを投げる考えを明かした。球速は100キロ前後でホワイトソックス・高津と元西武・潮崎のシンカーを参考に、キャンプ中に開発。「今後は各チームとの対戦も2回目、3回目になるから」と当初の予定通り夏場で解禁することになった。
球宴ファン投票では、6月下旬の右ひじ違和感による離脱が響いて西武・松坂に“逆転負け”。だが、球団ではサブマリン人気に注目して、ビートルズの「Yellow Submarine」のCDに渡辺俊のサインを入れて、7日からオークションに出品を始めた。交流戦後は連勝のないロッテだけに、「連勝スターターになりますよ」と意気込んでいた。
球宴のファン投票最終結果が7日、発表され、ロッテから小林雅英投手(31)と初出場の薮田安彦投手(31)西岡剛二塁手(20)の3人が選ばれた。
小林投手は「チームから3人の出場は嬉しい。好調さが注目されているのだと思う。9回のマウンドに立って、パ・リーグの勝ちで試合を締めたい」、薮田投手は「まさか自分があの大舞台に立てるとは思わなかった。雰囲気を楽しんでベストを尽くしたい。ファンのために恥ずかしくない投球をしたい」、西岡は「ファン投票で初出場できて本当にうれしい。MVPを狙う。1試合4盗塁のオールスター記録にも挑戦したい。塁に出たら全部走るつもりでいく」とそれぞれコメントした。
ドラフト改革のたたき台を作っているNPB(日本プロ野球組織)の作業部会が、高校と大学・社会人を分離した上で、自由枠を段階的に撤廃して完全ウエーバーを導入する案をまとめようとしていることが7日、明らかになった。FA取得期間についても、ドラフトと連動する形で最終的に6年まで短縮する。作業部会はあと数回の会合で案を煮詰め、13日の12球団代表者会議で徹底議論する。
作業部会では、分離ドラフトから完全ウエーバーへ、段階的にドラフト改革を進める案を12球団に提示する。ドラフトは自由枠の1減→分離ドラフト→完全ウエーバーと3年程度をかけて、段階的に進めていく。これにFA権の取得年数を連動させ、現状の9年から最終的に6年まで段階的に引き下げる。
しかも宣言による権利行使ではなく、全選手をフリーエージェント=自由契約にする案も浮上している。年俸が3000万円−1億円クラスで出場機会の少ない中堅選手が球団経営を圧迫している。全員がFAで再契約の対象となることで、年俸の高騰に歯止めをかける。また各球団が獲得できるFA選手の数も現状2人とする制限も撤廃する意向だという。
作業部会はこれら一体の改革案を13日の12球団代表者会議に提出するため、まとめの議論に入る。完全ウエーバー導入を希望する球団は作業部会の設置以前は阪神、中日など7球団だったが、作業部会案は自由競争を主張してきた巨人が中心になっているという。
だが、ウエーバー導入派にもFA短縮に反対する球団もあり、一方で自由獲得枠維持を強く主張する声も根強い。代表者会議は白熱しそうだ。
改革モデルケース | ||
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年 | ドラフト | FA |
2005 | 自由枠を1に削減 | 国内移籍8年 海外は9年 |
2006 | 高校と社会人・大学を分離 自由枠1を維持 高校は抽選かウエーバー | 国内7年? |
2007 | 完全ウエーバー移行 | 国内6年? |
プロ野球の中長期ビジョンを策定するワーキンググループ(作業部会)の会合が8日開かれ、ドラフト改革案の最終的な詰めを行う。同部会を主導してきた巨人が自由枠の存続を断念し完全ウエーバー制導入に方針転換したことが7日までに明らかになった。5日に行われた前回の会合で、巨人・清武球団代表がウエーバー制移行を提案。オリックスなど他球団も同調し同制度を前提とした具体案が作成された。
巨人は渡辺前オーナー(現球団会長)が逆指名制度導入に主導的な役割を果たした経緯もあり、自由枠存続を強行に主張してきた。しかし選手会が完全ウエーバーを要求。球界内外でも不透明な金銭疑惑が絶えない自由枠撤廃を求める声が強まっていた。ウエーバー制を導入した場合、FAは現行の9年から7年程度に短縮される。25歳前後の主力選手がFA市場に流通することになり、巨人の補強戦略にはプラスになる。5日の会合ではこれまで2人以内とされていたFA獲得選手の人数制限の見直しも話し合われた。作業部会では高校生と社会人・大学生の分離ドラフトも検討。8日の最終会合では分離ドラフト導入までの暫定措置を中心に話し合われる。
有識者会議もドラフト改革シフト。球界外部から球界の将来についての意見を聞くプロ野球有識者会議(梶原拓座長=前岐阜県知事)のメンバーに田村次朗・慶大法学部教授(46)が加わることが7日明らかになった。同教授は独占禁止法の第一人者で、元公正取引委員会委員長の根来コミッショナーとは旧知の間柄。球界では13日の代表者会議から本格的にドラフト改革の議論を行うことになっている。完全ウエーバー制や契約金の上限問題など独占禁止法にかかわる案件が多く、根来コミッショナーが有識者会議入りを要請していた。田村教授はセ・リーグの初代王者で、後に大洋(現横浜)と合併した松竹ロビンスの創設者・田村駒次郎オーナーの孫にあたり球界と縁もある。根来コミッショナーは「独禁法の知識が豊富な方。色々なご意見をうかがいたい」と期待している。
国際オリンピック委員会(IOC)は8日、シンガポールで開かれている総会で、2012年ロンドン五輪で実施する競技の見直しについて審議する。現行の28競技全てについて存続か除外かを投票にかけ、過半数の支持が得られない場合は除外となる。注目の野球とソフトボールについては7日の時点で存続が確実視されているが、将来的な保証も含め、どの程度の支持が集まるかが焦点となる。
総会での投票は1競技ずつ行われ、支持が過半数を超えた競技は存続、過半数に満たなかった競技は除外となる。除外競技が出た場合は、事前に次期採用候補に挙げられているゴルフ、7人制ラグビー、空手、スカッシュ、ローラースケートを理事会で審議。9日の総会で新競技として採用するかどうかを検討する。
IOCのプログラム委員会は02年8月に野球、ソフトボール、近代五種の3競技の除外を勧告。「人気と世界的な普及率の低さ」を理由に11月の総会で決定するはずだったが、日本などが「手続きが拙速すぎる」と猛反発し、継続審議となった。
今回、日本にとって有利なのは過半数を取ればOKとハードルが比較的低く設定されたことだ。当初は3分の2などの案もあったが、過半数なら支持を得やすい。7日の時点で特定の競技を否定している委員はほとんどおらず、野球やソフトボールも含め、28競技全てがすんなり決まる公算が大きい。ただ今回の投票は将来的な実施を約束するものではなく、国際野球連盟(IBAF)のノタリ会長は「将来的に存続の保証を得るには、大リーグ選手の出場が最も重要な課題。選手会が極めて非協力なため展望が開けない」と、現状に強い不満を示した。
投票数は非公表だが、各委員の反応からどの程度の支持を集めたかを推測することは可能だ。100%近い支持票を集められなければ、今回は乗り切っても再び除外対象とされる可能性もある。
12年夏季五輪の開催地がロンドンに決まったことで、英国を発祥の地とするラグビーの関係者は希望を膨らませている。国際ラグビーボード(IRB)のミラー専務理事は「ロンドンが五輪にラグビーを入れたがっていることは間違いない。どこのスタジアムでも満員にできる」とアピール。委員の間でラグビーを新競技として採用する機運が高まれば、そのためにいずれかの競技が除外される可能性もある。