わたしはかもめ2005年鴎の便り(7月)

便

7月12日

西武9−10千葉ロッテ(インボイス)

ロッテが今季13度目の逆転勝ちで連敗を2で止め、貯金を24に増やした。ロッテは3点を追う9回、今江の4号ソロと、福浦の2点適時打で同点に追いつくと、さらに途中出場の諸積の適時打で勝ち越した。8回途中から4人目で投げたセラフィニが5勝目。小林雅が5年連続となる20セーブ目を挙げた。西武は中島の5号3ラン、カブレラの4試合連続となる22号ソロ、2打席連続の23号ソロなどでリードするが、6人目の大沼が踏ん張りきれず、今季20度目の逆転負け。連勝は3でストップし、借金は6となった。

123456789R
千葉ロッテ20020110410
西武0320103009
小林雅
「続けて失敗できないですからね。気合を入れていきました。とにかく勝って良かったです。チームが勝つことが1番。セーブは、チームが勝ってこそ成り立つものです。チームのおかげですよ。」
薮田
「ブルペンではいつもと変わらなかったのですが…。マウンドでは違っていました。ボールが上に抜き気味だったので、嫌な感じがしたのですが。とにかく勝ってくれて良かったです。チームに迷惑をかけてしまいました。申し訳なかったです。疲れはありません。休んで気持ちを切り替えます。」
大松
「練習の時にメチャクチャ緊張して、何が何だか分からなかったです。どうなるかと思いました。でも、試合では楽になれましたね。ボールをしっかり見送れたので、これでボールが見えていると思って気持ちが楽になりました。でも、1本ヒットを打っておきたかったですね。」
バレンタイン監督
「選手は最後まで諦めずに戦う気持ちを持ち続けた。昨日の最後の粘りを今日にしっかり結びつけ、勝つことができた。」

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ロッテ総力大逆転![報知]

◇小林雅5年連続20S

ロッテは3点を追う9回、今江の4号ソロ、福浦の2点適時打で同点とし、さらに2死満塁から諸積が中前適時打で1点勝ち越し。その裏を小林雅が3人で締めて、連敗を2で止めた。セラフィニが今季5勝目。

劇的な勝利を収め、三塁側ベンチではバレンタイン監督の雄たけびが響いた。「ファイト溢れる試合だった。ロッテは優勝できるチームだと信じています」微妙な判定に泣いた前夜から一転、今度は極度の興奮で全身を震わせていた。

絶望の縁から這い上がってきた。3点ビハインドの9回。今江が右翼ポール際へ4号ソロを放ち、反撃ののろしを上げると1死二、三塁としてから今度は福浦が詰まりながら中前に同点適時打。フランコが四球で歩き、サブローの死球で満塁とすると「ここで打ったらヒーローになるな」とよだれを垂らして打席に入った代打・諸積が、小野寺の初球フォークを中前に運んで大激戦にケリをつけた。

諸積にとって実に6月10日の中日戦(ナゴヤドーム)以来の打席。そこでの快打に「今日勝てて本当に良かった」と次々と歓喜のハイタッチを繰り返した。

苦しいゲームだった。ルーキーの久保が西武の強力打線につかまると、6−6で迎えた7回2死一塁からは不動のセットアッパー・薮田がまさかの3連続タイムリーを浴びて3点を献上。もはやこれまでか−。それでもロッテは諦めなかった。先発6本柱の1人、セラフィニを8回から何と今季初めて中継ぎで起用した。「セラフィニ?最近勝ってなかったので勝ち投手にしたかった」とボビー。この執念が最後に結実した。

決勝打の諸積も言う。「雰囲気は良かった。ゲームセットを言われるまでは、誰も諦めていないよ」負けていれば首位・ソフトバンクとは5.5差。プレーオフのアドバンテージを与えることになるゲーム差になりかけながら、またも踏みとどまった。この驚異の粘りと共に、ロッテは鷹の羽ばたきを視界にとらえ続ける。

◇小林雅、史上3人目の5年連続20S

二転三転のシーソーゲームを小林雅が文句のつけようのない“3人斬り”で締めた。敗戦ムードが漂っていた中でも「何とかするかな、と徐々にテンションを上げていた」と言う。わずか7球で締めて、江夏、高津に続いてプロ野球史上3人目の5年連続20セーブを達成した。壮絶な逆転勝利の末に手にした大記録。守護神は「チームが打ってくれないと成り立たないですからね」と真っ先に打線を持ち上げていた。

10日の楽天戦(フルキャスト宮城)、同じ1点リードをフイにして、ロッテは勝利を逃していた。「この前のこともあったし、もう失敗したくなかった」と安堵の表情。記録の余韻に浸るつもりは毛頭ない。「この記録のことは、優勝したら(重く)思うかもしれませんね」守護神は、ただ前だけを見据えている。

◇李の故意死球判定でロッテがパに要望書

ロッテは12日、手塚康二運営部長がパ・リーグ連盟に対して11日の西武10回戦(インボイス西武)の判定を巡る要望書をビデオテープ付きで提出。9回、2死一塁で投球が李の右足を直撃したが、山村球審に故意に当たったと判断され、ボールを宣告されていた。

また、パ・リーグの前川芳男審判部長もこの日、インボイス西武を訪れてバレンタイン監督らと約30分間会談。ロッテは6月8日の巨人戦でも守備妨害か、内野安打かの判定を巡り提訴の申し立てを行ったが「2度目ということで踏み込んだ提案はしていない」と手塚運営部長。バレンタイン監督も「もちろん過去に起きたことは変えられない。これからの試合では100%正しい判定をして欲しい」と冷静に語った。

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9回4点逆転勝利にボビー興奮「イエー」[ニッカン]

ロッテが崖っぷちから息を吹き返した。9回表に3点差をはね返しての逆転劇。最後は小林雅が3人で締めると、バレンタイン監督は興奮気味に選手を出迎えた。「イエー、イエー、イエー!優勝できるチームだ!」と叫んだ。

諦めなかった。9回。先頭の8番今江の右翼ポール際への4号ソロが口火だった。1死二、三塁とし福浦が詰まりながら中前へ運び、同点。さらに2死満塁と攻めた立てると、打席は6月10日以来となった諸積。「初球からいこうと思った」と執念で中前にはじき返し、6日ぶりの勝利をもらたらした。

総力戦だった。同点の7回途中に薮田投入も裏目に出た。8回途中から10日に先発したばかりのセラフィニが登板。抑えの小林雅までつないだ。10日の楽天戦ではリードを守れなかった守護神は「この前、失敗しているから。もう失敗したくなかった」と発奮。江夏、高津に次ぐ史上3人目の5年連続20セーブを達成した。「記録?状況をつくってくれるチームのおかげですから」と感謝した。

交流戦優勝後、ここまで4勝10敗1引き分けと勢いに乗れなかった。首位ソフトバンクとはまだ4.5ゲーム差。だが、諦める距離でもない。「最後まで諦めない気持ちが勝利をもたらした」とバレンタイン監督。ロッテが再浮上のきっかけをつかんだ。

◇要望書

ロッテが、11日の西武10回戦(西武ドーム)9回2死一塁で、李が右足に投球を受けたがボール判定となった件で、パ・リーグに審判技術向上の要望書を提出した。

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ベテラン諸積の1打でロッテ逆転勝ち[ニッカン]

ロッテ諸積の勝ち越し中前適時打でロッテが6日ぶりの勝利を飾った。9回に3点差を追いつき、なおも2死満塁で打席に入った。守備固めや代走での出場が多い36歳のベテランは今季わずか2打点。しかし「追い込まれたら駄目。初球から振ろう」と覚悟を決め、中前へボールを運んだ。

打ったのは高めに抜けたフォークボール。「打てばヒーローかなと思った」と話した男は、試合後に予想通りのお立ち台に上がり、会心の笑みを見せた。首位ソフトバンクとは、まだ4.5ゲーム差あるが、この逆転勝ちはチームに弾みをつける1勝になりそうだ。

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小林雅、史上3人目の5年連続20S[スポニチ]

遠慮がちなガッツポーズを合図に、歓喜の輪がマウンドにできた。中央には笑顔のロッテの守護神・小林雅がいた。「同じ点差で2、3回と失敗する訳にはいかないですからね」。

10日の楽天戦(フルスタ宮城)では1点差を守れずに痛恨ドロー。リベンジを狙ったマウンドで江夏(西武)高津(ホワイトソックス)に続く史上3人目の5年連続20セーブをマークした。今季は日本最速となる150セーブも記録。チームを勝利に導こうと、調整に試行錯誤しながら、ひたすら投げ続けた結果だった。

小林雅
「優勝すれば、また何か思うところもあるかもしれないけれど…。今は僕の記録のために戦っている訳じゃない。」

現在の体重は86キロ。キャンプ時よりも2キロ増えた。夏場に入って体力を落とさないために導入したスタミナ増強作戦は、今年で5年目を迎えた。練習中には疲労を取るためにクエン酸飲料を摂取。たばこも吸わない。徹底した自己管理が安定したパフォーマンスを支えている。

「気持ちを入れて3つアウトを取ってくれた」。首位ソフトバンクを追うためには欠かせない守護神の右手を、バレンタイン監督は笑顔で握っていた。

◇逆転で4連勝消える

まさかの逆転負けで、4連勝が消えた。それでも西武・伊東監督は「痛い負けだったけど、1つの形(抑えの大沼)が駄目ということが分かってよかった」とサバサバとした表情だった。

2軍調整中の豊田に代わり暫定守護神を務める大沼が、3点リードの9回から登板したが1死も取れずに降板。2点差でなお無死一、二塁から登板した小野寺もリードを守れなかった。大沼は11日に続いての救援失敗。伊東監督は「代わりは(森)慎二しかいない」とセットアッパーの抑えへの配置転換を決めた。

打線は活発だ。カブレラが3回に4戦連発となる22号、5回には2打席連発の23号を共に左中間席に運んだ。同点の7回には石井義、高木浩、中島の3連続適時打も飛び出した。「打線は調子いい。あとはピッチャーだけだね」。最後に指揮官は嘆いた。

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小林雅5年連続20S!江夏、高津に次ぐ3人目[サンスポ]

ロッテファンのボルテージが最高潮に達した。9回、諸積の適時中前打で逆転。そして、その裏のマウンドに向かったのが小林雅だ。

気合の入った投球で打者3人を7球斬り。高木浩を149キロのシュートで遊ゴロに打ち取って今季20セーブ目。5年連続20セーブは、江夏(広島、日本ハム)、高津(ヤクルト)に次ぐ史上3人目の快挙だ。

「この前(セーブ)失敗している。2回続ける訳にはいきませんから」。10日の楽天戦(フルスタ宮城)では1点リードの延長11回、吉岡に同点タイムリー。守護神が2度続けて、勝ち星を逃す訳にはいかなかった。

チームは交流戦後の両リーグ10敗1番乗り。その悪い流れを変えるため、この日はルーキー大松を1軍初昇格即先発させた。さらに2番に初めて捕手の橋本を置き、8回には先発のセラフィニが救援登板。バレンタイン監督は「最後まで戦う気持ちを持ち続けた」と満足げに笑った。

これで勢いづく西武の連勝を「3」でストップ。昨季の日本一チームは、できればプレーオフに出てもらいたくない。

諸積
「初球からいこうと思っていた。今日の勝ちは大きい。大ベテラン?まだまだ若いです。」
データBOX
ロッテ・小林雅が西武戦で今季20セーブ目を挙げ、平成13年から5年連続で20セーブ以上をマーク。これは、江夏豊(広島・日本ハム)が昭和54年−58年に、高津臣吾(ヤクルト)が平成11−15年に記録したのに次いで史上3人目。
5年連続で20セーブ以上をマークした投手
江夏豊(広・日)高津臣吾(ヤクルト)小林雅英(ロッテ)
1昭5422S平1130S平1333S
2昭5521S平1229S平1437S
3昭5625S平1337S平1533S
4昭5729S平1432S平1620S
5昭5834S平1534S平1720S

[注]江夏は昭和54、55年が広島、同56−58年が日本ハム。平成17年の小林は12日現在。

◇要望書を提出

ロッテは11日の西武10回戦(インボイス)の9回に李承ヨプが投球を右足に受けたことが、故意に当たりにいったとみなされた判定を受け、審判員技術向上の要望書をパ・リーグに提出した。

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完全ウエーバー“持ち越し”[スポニチ]

日本プロ野球組織(NPB)のワーキンググループ(作業部会)がまとめたドラフト改革原案が12日、明らかになった。早ければ2年後のウエーバー制導入を前提に、大学生・社会人の自由獲得枠を残し、入札・抽選方式を採用する高校生とは分割して開催。FA資格取得年限の短縮を盛り込んだ。将来のウエーバー制導入を確約しない第2案も併記した。13日の12球団代表者会議で提案される。

ドラフト改革原案は作業部会が11日の会合で作成、12日中に他6球団にも配布された。同原案には「2年、または3年後」の将来像としてウエーバー制導入を明記した。内容は「高校生は逆ウエーバー順。大学生・社会人はウエーバー順」という独自方式だ。

戦力均衡を図る観点から、成績下位球団が即戦力が望める大学生・社会人の有望選手を獲得できるように配慮。逆に高校生は成績上位球団から指名するようにした。

この独自ウエーバー制は当初、今秋の導入を目指し、巨人・清武球団代表らが働きかけてきた。焦点となる自由獲得枠の撤廃が実現するため賛成も多かったが「高校生にも逸材は多い」「(ドラフト制改革に伴う)FA期間短縮で混乱を招く」とパ・リーグ複数球団からの反対も強く、将来像にとどまった。

ウエーバー制移行までの2、3年間は暫定措置として、大学生・社会人に現行2枠の自由獲得枠を1枠だけ存続。高校生は12球団同時入札で重複した場合は抽選する方式を採用。ドラフト会議も高校生を先に、大学・社会人を後に、日程を分けて開催する。

問題は現行9年のFA権取得期間の短縮。巨人などは当初、大リーグなど海外への移籍権は9年のまま、国内移籍権は6年とする案を提示。現役選手にも適用され上原(巨人)や松坂(西武)など有望選手が一気にFA市場に出回り、年俸高騰を招くとの反論が噴出。8年、7年など複数や段階的短縮が記された。

原案は「A案とAダッシュ案とも言うべき2案がある」とロッテ・瀬戸山球団代表。第2案とは将来像にウエーバー制導入を掲げず「2〜3年後に再検討」という将来白紙案。だが改革の色が見えない第2案には強い反対が予想され、第1案を本線に13日の代表者会議で初めて本格的に討議される。各球団の利害が伴わず、労組・選手会との折衝も控える。原案通りの1本化には難航も予想されている。

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ドラフト、FA改革は13日大きなヤマ場[ニッカン]

12球団代表者会議が13日に都内で行われ、ドラフト、FA改革について徹底討論される。12日には巨人と、日本ハムを除くパ・リーグ5球団で構成されるワーキングチーム(作業部会)で作成した土台案が、他の6球団にも報告された。作業部会では選手枠など様々な案を検討してきたが、今回はドラフトとFAに焦点を絞っている。

資料を受け取った阪神牧田球団社長は「膨大な量で具体的には話せないが、ドラフトは複数案。我々は自由枠なしの完全ウエーバーを主張するが、急激には無理との意見も多い。案の中には自由枠を1つ残して、あとはウエーバーというものも含まれていた」と語った。横浜山中専務は「ドラフトは2つの案。本来なら1つに絞るべきだとは思うが、1つにできないくらい難しいものなのかもしれない」と話した。

作業部会案では、ドラフトは複数年かけてウエーバーを導入する段階型などが示されている。FAは国内移籍と海外移籍で分け、国内は段階的に7年まで短縮するが、海外移籍は9年の維持を基本線としている。

作業部会の中でも、ウエーバーを主張していたパ球団から「自由枠を1つ残して欲しい」という意見が出るなど、急激な改革は難しい状況ではある。今年は自由枠を1枠に減らして、ほぼ現状維持し、今後段階的に改革する案を落としどころと考える代表は多い。一方で、大きな改革を敢行しないことでファンへ与える失望感を懸念する声もある。いずれにせよ13日の会議が、改革の大きなヤマ場となることは間違いない。

ヤクルト倉島専務
「具体的なことは言えない。まとめるようにやらないと、何をやっているんだということになる。スカウトが一生懸命やっていて、先が見えないというのは問題。」
広島鈴木球団本部長
「事前報告はあった。詳しい中身は触れられないが、ドラフトとFAの2点が13日の代表者会議でのポイントになるだろう。FAに関しては、まず(権利取得までの期間)短縮ありきという印象はある。あくまで13日に他球団の話を聞いて、ということになる。」

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13日に12球団代表者会議[サンスポ]

ドラフト、FAなど構造改革を議論する、NPB(日本プロ野球組織)の12球団代表者会議が、13日に開かれる。19日のオーナー会議での“中間報告”へむけ、徹底議論するという。

巨人と日本ハム以外のパ5球団で構成した作業部会は、2タイプの原案を用意し、この日までに部会に参加しなかった6球団に原案を提示した。その説明を受けたというヤクルト・倉島球団専務は「作業部会も一生懸命やっているのに、方向性が見えないのはまずい。大筋をまとめてオーナー会議の意見をうかがう」と理解を示した。

原案ではドラフトの高校生と大学・社会人の分離やウエーバー化とFA取得年数引き下げを、連動させた上で段階的に進める方向。今年のドラフトは自由枠を1つにし、国内移籍のFA権取得年数は1年引き下げる可能性が高い。だがFAの短縮には自由競争、完全ウエーバー両派にも反対の声も多い。

巨人・滝鼻オーナーは11日に「実行委員会レベルで多数決はよくない。全会一致でないと」と発言。同・清武球団代表も「(オーナー会議議長のオリックス)宮内オーナーも機動的に動く、と言ってくれている。19日の後にもオーナー会議があるかもしれない」と、長期化を示唆している。

ただ、1つだけ知りたいことがある。清武代表はこれまで、ドラフト改革を急がせる声に「それでは夢がない」と何度も語ってきた。FA、年俸、選手枠…といった諸問題を連動させることを示唆したようだが、巨人が考える「夢」の中身について、まだ語っていない。志を1つにしてきたロッテ・瀬戸山球団代表は作業部会案を「理念や考え方を中心にまとめる」と話した。原案に示される理念が「夢」ならば、その中身を、積極的に明かして欲しい。球界の進むべき未来を示してくれれば、事態が長期化しても理解できるかもしれないからだ。

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WBC組み合わせ発表も古田会長苦言[ニッカン]

労組日本プロ野球選手会古田敦也会長(39=ヤクルト)は12日、あらためて来年3月に初開催する野球版W杯の国別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)の問題点を提議した。

11日深夜に開催要項がMLBと同選手会から正式発表されたのを受け、阪神戦の試合前に見解を示した。大会開幕が来年3月3日という時期の問題に触れ「問題ですね。1週間前には体を作らなければならない。(2月)25日にはピークに持っていかないと大変なこと。ただ問題は調整だけではないですから」と厳しい表情を見せた。

調整しにくいのは、日程面だけではない。「世界への普及を目的にしてのものなのか、ただのMLBの宣伝なのか。やるからにはちゃんとしたものをつくり上げなければならない。本当にいい大会にするなら、わざわざサッカーW杯の前にやることはない」と続けた。

NPB側には「1回、やってみないと」の声が多い。だが古田は「NPBは問題提議する立場にあると思う。1回出来上がったものを変更するのは大変。それなら一から、ちゃんとしたものをやった方がいい」とも語った。選手会は22日の総会でWBCへの参加、不参加の最終結論を出すが、多くの問題点をクリアできるか注目される。

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古田会長、WBC開催時期を改めて問題視[ニッカン]

労組選手会の古田敦也会長(ヤクルト)は12日、MLBが来年3月開催を正式に発表した国別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)について、開催時期を問題視する見解をあらためて示した。

古田会長は通常のシーズンより約1ヶ月早い、3月3日開幕に「2週間前には体をつくらないといけないし、25日にはピークに持っていかないと。大変なこと」と調整の難しさを理由に挙げた。

選手会は11月の開催を要望してきた。「サッカーのW杯の前にやることはない。マーケティングをして開催時期を真剣に考えないといけない」とW杯後の開催をあらためて要望。また「大会が本当に普及なのか、ただ単にMLBの宣伝なのか位置付けをしっかりしないといけない」とも語った。

選手会は7月22日の総会で参加、不参加の最終結論を出す方針。

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