オリックスが4人の継投でロッテ打線を1点に抑え、今季5度目の3連勝。1対1の同点で迎えた9回、オリックスは4番ガルシアの10号ソロで勝ち越しに成功、最終回は大久保が抑え逃げ切った。オリックス3人目加藤は4勝目をマーク、4人目大久保は15セーブ目を挙げた。ロッテは5回に1点先制したものの、オリックスの継投の前に7者連続三振を含む11三振、散発6安打に抑えられ連敗。なお7回、谷の本塁クロスプレーの判定に抗議したオリックス仰木監督が今季2度目の退場処分。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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オリックス | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 1 | 2 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
先発小野が途中降板を悔やんだ。6回まで3安打完封ペースも7回、後藤に二塁打を打たれ1死二、三塁としたところで交代を告げられた。わずか78球と余力を残しての降板に「自分でつくったピンチだったし、球数も少なかったし、6連戦の真ん中なので投げたかった」と不完全燃焼だった。
オリックスが逆転で3連勝。7回に暴投で同点とすると、9回2死からガルシアの中堅への10号ソロで勝ち越し。3位を守った。加藤は4勝目。ロッテは7回以降無安打で連敗。両軍の対戦成績は4勝4敗の五分になった。
審判の“アシスト”を受けても、勝利は遠かった。1点リードの7回1死二、三塁のピンチに、遊ゴロで本塁を狙った谷はタッチアウト。だが、VTRを見る限りはノータッチだった。しかし、直後に山崎の暴投で1点を献上し、9回に薮田が被弾。バレンタイン監督は「クロスプレーはどちらともとれた。その後に捕手が投球を捕れず、守りきれなかったのは残念」と悔やんだ。
打撃陣の不調も深刻だ。6回から7者連続三振を喫するなど計11三振で、2試合でわずか1得点。「スランプに陥っていて、点をとるのが難しくなっている」と、ボビーは打撃力低下を認めざるを得なかった。
リーグ戦再開後に限れば、借金は7。17日は連敗ストップを、日曜日7勝1敗、防御率1.62の渡辺俊に託す。幸運が舞い込んでも勝てない以上、もはや縁起に頼るしかない。
オリックスの仰木彬監督(70)が、16日のロッテ8回戦(千葉マリン)で、審判への暴言で退場処分を受けた。7回1死二、三塁、サイモンの遊ゴロで、本塁生還を狙った三塁走者・谷がタッチアウト。この判定を不服として抗議した際、山崎球審に対して暴言を吐いた。同監督の退場は、投手交代をめぐる抗議が遅延行為とされた6月4日の広島戦(広島)に続き今季2度目。今季の退場者はパ・リーグ7人目、両リーグ11人目(13度目)。
5度先頭打者が出塁しながら、1点どまり。6回からは7者連続三振を喫し、バレンタイン監督も「多少のスランプに陥っている。点を取るのが難しい」と認めるしかなかった。前日(15日)の清水に続き、小野も好投が報われず、投打の歯車が噛み合わないが、「間もなく簡単に得点できるようになるだろう」と楽観的だった。
天国から地獄に落ちた。1−0の7回1死二、三塁でサイモンの遊ゴロを小坂が本塁送球。捕手の里崎は追いタッチにも見えたがアウトと判定された。だが続く代打・北川の場面で3番手・山崎の3球目を里崎が左後方にはじき同点に(記録は暴投)。9回に4番手・薮田がガルシアに決勝ソロを被弾し、バレンタイン監督は「キャッチャーが捕り損ねて守り切れなくて残念」と悔しがった。
黒木が8月にも今季初登板する可能性が高まった。昨オフに右ひじを手術し3月からイースタン戦に登板。10日のインボイス戦では7回無失点と好投した。好調だった先発陣も疲労が見え始め「後半戦から休ませながらやっていきたい」と井上投手コーチ。代役として黒木と加藤を候補に挙げ「黒木はあと2、3回、7イニングをコンスタントに投げられれば」と1軍昇格への条件を示した。
混迷するドラフト制度改革で、日本高校野球連盟(高野連=脇村春夫会長)が日本プロ野球組織(NPB)に新制度合意の最終期限を「8月5日」と通達していることが16日までに明らかになった。高野連は改革原案にある高校生分割開催に賛意を示す一方、長期化する現状を案じていた。
高野連はプロ側にドラフト制度改革の期限を示していた。田名部和裕参事は「甲子園大会の開幕前日、8月5日に開く全国理事会で新しい制度を説明したい。これはNPBも承知しているタイミングです」と話した。
期限まで残り3週間を切り、時間がない。13日の代表者会議でも「3年後ウエーバー制」か「3年後再検討」かで紛糾。FA補償など具体的論議に入れなかったとも伝わっている。19日のオーナー会議は「中間報告にとどまる」と多くの代表が語る。今月下旬には労組・選手会との協議も控える。
高野連とNPBは昨年1月、ドラフトに関する覚書を締結。「制度内容を変更する場合、NPBは事前に高野連に説明し理解を得る」と申し合わせた。両者の関係改善へ前提となる原則だ。
高野連は「基本はウエーバー制。早期に進路が決まるのは歓迎」(田名部参事)。経過報告を受けた原案「高校生分割開催、入札抽選方式」には賛成の声が多い。内部のプロアマ健全化委員会は今月12日までに「そろそろ決まるのでは」と「原案通りなら前向き返答」の構えを整えていた。ところが、依然として決定の連絡はなく、委員の間から「間に合うのだろうか」と案じる声も聞かれ始めた。