オリックスが今季10度目の完封勝ちで借金を再び1とした。オリックスは2回、後藤の適時打などで2点を先制。8回にはブランボー、後藤の2者連続ソロホームランで点差を4に広げた。先発・吉井は7回0/3を投げ被安打2、無失点に抑え、40代ではプロ野球史上初となる開幕から無傷の6連勝をマーク。ロッテは散発3安打で今季6度目の完封負け。連勝は5で止まり、マリンでの連勝も4でストップ。首位ソフトバンクとのゲーム差も4.5に広がった。先発・清水直は、今季4度目の完投負けで、自身初の5連敗となる9敗目を喫した。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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オリックス | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 4 |
千葉ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
前日5日に危険球退場した小野の思わぬ「余波」が起こった。わずか19球での降板に、7日に再先発することが決まった。当初はイースタン・リーグで完全試合を達成した加藤が2軍から昇格して先発する予定だった。前日5日に1軍に合流したが、この日、再び2軍に帰った。小野は「まさか退場になるとは…。シュートが抜けたが、あそこにいくとは思わなかった」と振り返った。
ロッテは、打線がエース清水を援護できず、連勝は5でストップした。吉井の投球にバレンタイン監督が審判にボールチェックを要求するなど重圧をかけたが、完封負け。同監督は吉井について「素晴らしかった。ストライクをきっちり取って、打線はバランスを崩していた」と振り返った。清水は完投も5連敗で、打線の援護に恵まれなかった。ここ5試合の登板時のチーム総得点はわずか3点。「ただ勝ちたいという気持ちで投げた」と語っていた。
メッツ時代の愛弟子である吉井の前に打線が沈黙。7回0/3を2安打無失点に封じ込められ、バレンタイン監督も「ストライクがしっかりと取れ、打者のバランスを崩していた」と脱帽した。5回まで走者を出すことすらできず、6回にようやく李承Yが二塁内野安打。しかし続く里崎の初球に仕掛けたエンドランは二ゴロ併殺。「あと数10センチズレていたら…」と連勝は5で止まり、苦笑いを浮かべるしかなかった。
先発したエースの清水直は9回を投げ切り被安打10、4失点。自身5連敗で9敗目(7勝)を喫し、チームの連勝を5で止めてしまった。6月17日のヤクルト戦(神宮)以来、勝ち星のないエースは「勝ちたいという気持ちが強かった。点を取られたら負けます」と言葉に力なく引き揚げた。
プレーオフに暗雲が立ち込めた。吉井の前に8回途中まで2安打と沈黙し、5連勝でストップ。ソフトバンクとのゲーム差は4.5に拡大した。不惑の右腕との対戦はこれで3戦未勝利。防御率1.50と封じ込まれている現状に、バレンタイン監督は「吉井はとても素晴らしかった。打者のバランスをずっと崩していた」と、メッツ時代の教え子をほめるしかなかった。
清水は141球の孤軍奮闘も報われず、自身5連敗を喫した。リーグ戦再開後の先発試合では、打線の援護が1試合平均わずか0.6点。指揮官は「清水がどうこうと言うより、打線が点を取れなければ勝てないよ」とエースをかばった。
台湾球界首脳が、日本プロ野球組織(NPB)で検討中のアジア枠導入について「望ましくない」という考えを述べた。
6日、都内で行われたアジアシリーズ会議の席上、NPB側から7月19日のオーナー会議の内容など現状報告を受けた。中華職業棒球連盟(CPBL)の王雲慶国際部長は「今日聞いたばかりなので、詳細は台湾に戻ってから検討したい。ただ、基本的に台湾球界にとってあまり望ましくないと思う。優秀な選手は限られており、日本でアジア枠が導入されたら流出してしまう」と語った。
また、韓国野球委員会(KBO)の李相国事務総長は「説明は受けたが、今はコメントできる状況ではない」と慎重に話した。
アジア枠とは「アジア出身選手に門戸を開く」という理由で、現行4人の外国人枠のほかに、アジア枠を設けるというもの。来季FA権取得を8年に短縮する条件の1つとしても、アジア枠導入を示している。
日本プロ野球組織(NPB)は6日、東京・港区の新高輪プリンスホテルで、11月9日から13日まで東京ドームで行われる「KONAMI CUP アジアシリーズ2005」の大会概要を発表した。
同大会は日本、韓国、チャイニーズ・タイペイ、中国の4大野球リーグの優勝チームが集いアジアナンバーワンを決める。プロリーグが発足して間もない中国は「中国オリンピックスターズ」として選抜チームが出場する。
会場には、長谷川一雄NPBコミッショナー事務局長、胡建国中国棒球協会主席、李相國韓国野球委員会事務総長、王雲慶中華職業棒球連盟国際部長、田中富美明コナミ株式会社専務執行役員が出席した。
会見では各国の代表者から「この大会がアジア野球の発展に寄与することを期待する」との発言が多く聞かれたほか、韓国の李相國氏からは「優勝を目指したい」と同大会への意気込みも聞かれた。
大会の冠スポンサーであるコナミ田中富美明氏は「野球関連商品を通じて野球の感動を伝えることを目的に1999年にNPBのオフィシャルパートナーになったが、この大会がアジアの野球発展に力になれれば」と話した。
同大会で日本は10日第2試合で韓国、11日第2試合でチャイニーズ・タイペイ、12日第1試合で中国と対戦する。13日には上位2チームによる決勝戦が行われる。
入場券の発売は、先行発売が9月10日から19日まで行われ、一般発売は10月8日からを予定。詳しい内容は9月上旬に発表される。
アジアシリーズ試合日程 | ||
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月日 | 試合 | 時間 |
11-10 | 中国−台湾 | 11時00分 |
日本−韓国 | 18時00分 | |
11-11 | 韓国−中国 | 11時00分 |
台湾−日本 | 18時00分 | |
11-12 | 日本−中国 | 12時00分 |
韓国−台湾 | 19時00分 | |
11-13 | 決勝 | 18時00分 |
[注]会場は東京ドーム
日本、韓国、台湾、中国の各プロ野球リーグ優勝チームで出場し、初代アジア王者を決める「KONAMI CUP アジアシリーズ2005」(11月10〜13日、東京ドーム)の予選リーグ組み合わせなどが6日、正式発表された。日本は予選リーグで韓国、台湾、中国の順に対戦する。中国は国内リーグのレベルが低いなどの理由から選抜チームで出場、予選の上位2チームが最終日の決勝に進む。ベンチ入りは28選手で指名打者(DH)制を採用し、ドーピング(薬物使用)検査も実施する。賞金総額は1億円で優勝チームに5000万円、準優勝に3000万円が贈られる。