8月13日8月13日ロッテが今季チーム最多となる7本塁打などで13得点を挙げ連勝。1回に堀、サブロー、フランコの3本のソロHRで先制したロッテは、2回と4回にも橋本の6号2ラン、パスクチの4号2ランで加点。5回には今江の適時打、李の適時打、パスクチの2打席連続となる5号2ラン、西岡の4号ソロなどで一挙6点を挙げ、点差を広げた。先発清水直は5回6失点ながら、6月17日以来の8勝目。オリックスは吉井が1回0/3を5失点で自身の連勝は6で止まるなど投手陣が崩れ、連敗で4位西武とのゲーム差は4に縮まった。
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 千葉ロッテ | 3 | 2 | 0 | 2 | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 | 13 |
| オリックス | 2 | 0 | 1 | 1 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 8 |
ロッテのマリンガン打線が、雨上がりの神戸の夜空に7本のアーチをかけた。1回表、いきなり1発攻勢だ。堀が3号先制ソロで、のろしを上げた。サブローもプロ初4番起用の初打席で「恥ずかしいスイングはできないと思った」と7号ソロを左中間へ。続くフランコも16号ソロで球団タイの1イニング3発だ。
これもまだ序章。2回は橋本が6号2ラン。オリックス先発は苦手の吉井。ここまで2敗を喫したが、鬱憤を晴らすようにKOした。さらに勢いは止まらない。4回はパスクチが2戦連発4号2ラン。5回もパスクチが2打席連続、西岡も4号ソロ。80年の9発以来、球団25年ぶりの1試合7発だ。
エース清水を15安打13点で援護した。清水は5連敗中だったが、その5戦で味方の得点はわずか3点。前回6日の登板もこの日と同じ吉井との対戦で、完投しながら0−4で敗れていた。サブローの「（清水を）助けたかった。1点でも多く取りたかった」という気持ちは誰もが同じだった。バレンタイン監督は「ホームランで勝てた試合だ」と語った。対戦成績を5分に戻し、苦手意識をも振り払った。
12日のオリックス13回戦（スカイマーク）でロッテ小坂誠内野手が試合中、素振りルームで左眼上部を裂傷。試合後に神戸市内の病院で6針縫った。この日、再検査を行い、骨に異常なしと診断された。
5月以来の4号ソロを右翼席に運んだ西岡が言った。「今季初めてホームランを狙った」。5回2死無走者で8点リード。狙える状況に加え、勢いがあった。
西岡のダメ押し弾で、この夜チーム7発目に達した。1試合7本塁打はパ・リーグ記録として9発を放った1980年10月3日以来、チーム史上3度目の快挙だ。
前夜に続き初回から爆発した。今季3敗の吉井を初回ソロ3発、2回2ランで早々とKOした。
堀は連夜の3号先制弾に「まさか2日続けて打てるとは」。初体験の4番で左翼へ7号ソロを運んだサブローは「プロで打てるなんて思わなかった。監督が夢でも見たんじゃ？」と目を白黒させる。2ランで吉井を降ろした橋本は「引っ張ろうとしただけ」。打った本人達が驚く1発攻勢だった。
ようやく3けたに乗ったチーム本塁打はリーグ下から3番目。1発に頼らぬ打線が演じたアーチショーに「紛れもなく本塁打で勝てた試合」とバレンタイン監督。プレーオフ再戦もあるオリックスとの星を5分とし「ウチの方が打線は上だと見せつけられた」と上機嫌だった。
大量援護に守られ5連敗中だった清水に6月17日以来2ヶ月ぶりの白星がついた。「リズムが悪い中、点を取ってくれた野手に感謝したい。勇気をもらった」。5回6失点ながら8勝目。バレンタイン監督も「こんな試合でも勝った側と負けた側がある。彼は勝ったんだ。それが大きい」とエース復活の兆しを喜んでいた。
開幕6連勝中だった吉井は初回に7月3日のソフトバンク戦以来今季2度目となる1イニング3本塁打を浴びると、2回にも橋本に6号2ランを浴びた。1回0/3を5失点で今季初黒星となった。吉井は「調子は悪くなかったが、勝負球が甘く入った」と反省し、仰木監督も「球は高いし、らしくなかったね」と首をひねっていた。
ガルシアがまたしても日本プロ野球史に名前を刻んだ。10、11日の楽天戦（スカイマーク）で2試合連続3本塁打の“世界記録”を達成したが、この日も2本塁打で4戦8発。ウッズ（中日）が今年記録した5戦8発を塗り替え「日本のメジャーに名が残るのは光栄なこと」と淡々と話した。
3回無死、清水から18号ソロを右翼席に運ぶと、5回には右中間に2打席連続となる19号ソロ。「もっと得点できるチャンスはあった。正直、自分の打撃に満足していない」。チームの勝利に結びつかず、メキシカンに笑顔はなかった。
チームは2夜連続の2ケタ失点で8日に点灯したプレーオフマジックが6日目で消滅した。それでも仰木監督は「好機は何度もあったし（敗戦を）引きずらないでいい」と強気だった。
前日3ランを含む4安打をマークしたパスクチが、この日も2本塁打など3安打4打点と大暴れした。前夜、3月の楽天戦で2発を打った際に先発の渡辺俊から神戸牛をおごってもらう約束を果たしてもらったパスクチは「たらふく食べてパワーがついたのかも。今日もこれから食べようかな」と上機嫌だった。
小坂誠内野手（32）が12日の試合中、ベンチ裏で素振りをしていたチームメートのバットが頭部に当たり、神戸市内の病院で患部を6針縫った。この日は試合前に普段通り練習したが、試合は出場しなかった。
7色の放物線が神戸の夜空にはじけ飛んだ。5回裏に打ち上げられた本物の花火が、かすんで見えた。ロッテとしては1980年10月3日の近鉄戦（9本）以来、25年ぶりの1試合7発。両軍計11発のアーチ合戦を制したバレンタイン監督は「今日は間違いなくホームランで勝てた試合だ」と誇らしげに胸を張った。
ここまで3戦2敗と苦しめられてきた天敵・吉井を打ち砕いた。初回、堀が2試合連発の3号で号砲を鳴らすと、プロ入り初4番のサブローが「吉井さんにはやられていたので、どうしても勝ちたかった」と左翼へ7号。フランコにも1発が生まれ、今季初の1イニング3発。あとはもう、乱れ打ちだった。
橋本の2ラン、パスクチの2打席連発、西岡は3ヶ月ぶりのアーチ…。ボビーは「打線はウチが上だと見せられた」と言い放った。オリックスとの対戦成績を五分に戻し、吉井への苦手意識も払拭。プレーオフを見据えるならば、記録以上に価値ある勝利となった。
ロッテのパスクチが前日の4安打に続き、この日も2本塁打を含む3安打4打点と大暴れした。
前夜、3月の楽天戦で2発を打った際に先発の渡辺俊から神戸牛をおごってもらう約束を果たしてもらったパスクチは「たらふく食べてパワーがついたのかも」と神戸牛パワーを力説。連夜の猛打賞に気分もよく「今日もこれから食べようかな」と上機嫌だった。