わたしはかもめ2005年鴎の便り(9月)

便

9月3日

千葉ロッテ2−0北海道日本ハム(千葉マリン)

ロッテが今季11度目の完封勝ちで連敗を2で止めた。ロッテは4回、李の26号ソロで1点を先制。8回には西岡の内野安打で1点を追加した。先発、渡辺俊は9回を投げ、被安打4、奪三振6、無四球、133球の投球内容で今季3度目の完封勝ち。パ・リーグ単独4位となる14勝目を挙げ、対日本ハム戦は2003年7月21日以来、9連勝となった。一方、日本ハムはダルビッシュがロッテ打線を7回途中まで1失点に抑えるが、渡辺俊の前に4安打しか放つ事ができず、今季7度目の完封負け。借金は11となった。

123456789R
北海道日本ハム0000000000
千葉ロッテ00010001x2
渡辺俊
「バランスが良かったですね。遅くなればと思ったけれど、それ以上に遅くなった。スピードガンが上手く計測できなかったのかも知れないけれど、ストレートでも90キロ台がありました(笑)。その遅い球の中で緩急が使えました。それに、カーブの使い方が1番良かったけれど、上手いこと橋本捕手が配球してくれました。キャッチャーの意図が読めましたよ。こういう投手戦で粘り勝ちしていなかったから。今日の勝利は大きいです。チャンスを潰しても、お客さんもいっぱい入っていたし、雰囲気は良かったです。流れが向こうに行くという感じはなかったですね。今日は暑くて、久し振りにマウンドに行くまでハアハア言ってましたけれど、マウンドでは集中力が切れなかったです。」
「打とうという気持ちではなく、訳分からなく手が出ました。ホームランお願いしますと言われて打てるのだったら、毎日言ってもらいます。逆に、ピッチャーにはレフトを守っているときは『レフトに打たれないで』ってお願いしています(笑)。いつも言っていますが、スイングを崩そうと変化球の攻めが多いので、自分のスイングが出来るように意識しています。今日も練習でそれに対応しましたが、打席ではいつも頭に入れています。子どもが生まれて、もっと頑張ろうという気持ちになりますね。名前は、もう少し待って下さい。」
「暑かったけれど、全然大丈夫です。状態は良くはないけれど、悪くはないです。悪くならないように気をつけてますので(笑)。これからは、プレーが雑にならないように気をつけて。後は、体調壊さないように普通にやれればと思っています。これまでこの時期、個人成績とか中心になって辛かったので、今年はやっていても楽しいですよ。」

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李、お願い叶え弾

李が渡辺俊の願いに応える値千金の1発だ。4回、内角高めのボール球を強引にたたき、26号ソロを右翼ポール際に打った。ダルビッシュからは7月4日にも、東京ドームの長嶋茂雄氏がほほ笑む広告看板を直撃する150メートル弾を放っている。試合中、渡辺俊にベンチで「ホームランをお願いします」とリクエストされた。「何とか先制したかった。お願いされたら、毎日本塁打が打てるかな」と笑顔を見せた。

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渡辺俊、ハム大好き9連勝[ニッカン]

ロッテのサブマリン、渡辺俊は、日本ハム木元から空振り三振を奪うと両手をポンとたたいた。2−0。ダルビッシュとの投げ合いを制した。両リーグ最多3度目の完封で、14勝目。前回登板8月24日のソフトバンク戦では2失点完投も斉藤に投げ負けた。「この前は投手戦で勝てず、今日は投げ合いに絶対勝ちたかった」と意地を見せた。

「遅球」がさえた。最も遅いスローカーブは82キロ。投手にとって追い風が、バックネット裏で跳ね返る千葉マリン特有の浜風を利用した。「もっと遅い球を投げることも出来た。遅い球で緩急をつけた」。1〜7番まで左打者が並んだ相手のタイミングを狂わせ、散発4安打。小笠原、セギノールは無安打に封じた。

このカードは03年7月27日以来、同年2勝、昨年4勝、今季3勝と9連勝だ。2死球を与えたが「バランスがよかった」と、これで44回1/3を無四球と制球が安定しているのが強みだ。7回まで援護が1点と苦しい展開も「嫌なムードはなかった」と頼もしかった。

◇米スカウト熱視線

デトロイト・タイガースのグレッグ・スミス・スカウトディレクターが視察していた。「アメリカにもいないタイプ。球が揺れる感じだ。外角のボールの出し入れがいい。(メジャーなら)リリーフで使うといいんじゃないか」と大リーグからも熱視線を浴びる存在になった。チームの2位以上も確定し、このカード勝ち越しも決定。「残り少ないが、1位を目指す」。サブマリンがパ・リーグを最後まで盛り上げる。

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渡辺俊14勝目、逆転1位諦めない[スポニチ]

より遅く、より小さく変化をつけた。おいしい日本ハムを相手に投げ込んだ133球。炎天下の千葉マリンで、渡辺俊だけが涼しげだった。

「応援、お疲れさまでした」。ロッテファンで埋まったスタンドへの粋なメッセージ。散発4安打完封で14勝目を挙げた右腕は「暑かったけど集中できた。投げ勝つつもりでした」と続けた。

残暑のデーゲームだって千葉の“サブマリン劇場”は痛快だ。変化球が面白いように決まり、120キロ前後のストレートも威力満点。序盤のピンチを切り抜け、6回以降は無安打。左打者を7人並べて左方向を狙ってきた日本ハム打線を手玉に取り「遅い球の中で緩急をつけられ、カーブがうまく使えた」と笑った。

カーブ、スライダーを80キロ台と90キロ台に投げ分ける絶妙の投球術。バレンタイン監督も「左打線にアジャストしていた。素晴らしい」と絶賛した通り、これで日本ハム戦は03年7月27日(東京ドーム)から9連勝。「それは意識していない」と言ったが、8月30、31日のソフトバンク戦連敗ショックを吹き飛ばし「残り試合は少ないけど、1位を目指す」と締めた。

3位以内を決めていても狙うは逆転1位。渡辺俊の意識もそこにある。

◇ダル4敗目も笑顔

日本ハム打線は4安打に抑え込まれ、8回途中まで2失点で持ちこたえたダルビッシュを援護できなかった。逆方向狙いの指示も実らなかったヒルマン監督は「(渡辺俊が)ベリー・グッド。それしかいいようがない」と潔く相手を称えた。初回、2回と満塁のピンチを背負いながら大崩れしなかったダルビッシュは「自分がイメージする感覚にちょっとずつ近づいている」と4敗目にも笑顔すら見せていた。

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渡辺俊3度目完封14勝!日本ハムに3年越し9連勝[サンスポ]

バッターがじっくりとボールを見逃すと、審判の「ストライク!」のコール。あまりに遅すぎて、打者が思わず苦笑いを浮かべる。すると、それを見た渡辺俊は、マウンド上でニヤリ。

“最遅”82キロの球を武器に、日本ハム打線を手玉にとり、両リーグトップとなる3度目の完封勝利を遂げた。

「今日はバランスがよかった。いくらでも遅く投げられましたよ」。風速5メートルの風も利用して、変化球を効果的に投げ分けた。今季2度の完封は、それぞれ26点、18点と味方が大量援護をしてくれた。しかし、この日はダルビッシュとの息詰まる投げ合い。「どうしても投手戦で勝ちたかった」と、接戦を制したことを喜んだ。

これで日本ハムに3年越しの9連勝。“ハム・キラー”がいれば、もしプレーオフで対戦したとしても、全く怖くない。

◇李が先制アーチの26号

李承Yが4回に26号ソロを放ち、渡辺俊に貴重な先制点をプレゼントした。ダルビッシュの高めのボール球を強引に引っ張り、打球は右翼席に一直線。李承Yは「思いきり振っただけ。無我夢中でした」と振り返った。バレンタイン監督も「彼のバットが効果的だった。彼の活躍は見逃せない」と大砲のアーチに満足顔だった。

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渡辺俊3度目完封[報知]

◇両リーグ最多

ロッテが2位以内を確定させた。4回、李の右越え26号ソロで先制すると、8回には西岡の適時内野安打で加点した。渡辺俊が今季3度目の完封で14勝目。日本ハムは8回途中まで2失点と好投したダルビッシュを援護できなかった。

乾いたマウンドに土煙が上がった。地面スレスレを通過する渡辺俊の右腕から風圧が生じていた。「負けないために、ゼロに抑えるしかなかったですから」。大胆かつ慎重に。力と技を駆使したサブマリンが、両リーグ最多となる今季3度目の完封勝利を飾った。

7色の“遅球”で打者を幻惑し続けた。「同じカーブとスライダーでも、浮かせたり沈めたり、色々使えました」。指先の感覚と幕張の風を利用して、100キロに満たない球を自在に変化させた。3回2死三塁のピンチでは石本を内角直球で空振り三振。ブレーキの利いた変化球は直球の体感速度を上げ、6回以降は無安打に封じた。24日ソフトバンク戦では斉藤との投げ合いで敗戦。「前回(24日)は投げ負けたので、今日は何としても投手戦で勝ちたかった」と気迫で競り勝った。

酷暑のデーゲームで見せた133球、4安打完封ショー。「暑かったけど久し振りに浦和(2軍本拠地)の夏を思い出しました」と話した。即戦力の期待を受けて01年にプロ入りしたが、2年目の02年は未勝利。ファームでの努力が結果につながらず、20代半ばにして引退を考えたこともあった。チームの連敗を止めるのは昨年から実に10度目。背番号31はチームの大黒柱に成長した。

ロッテは10年ぶりのシーズン2位以内が確定。95年2位以来の躍進に、バレンタイン監督は「今日は渡辺の投球が際立っていた」と頼れる右腕を称賛した。渡辺俊は3年越しで日本ハム戦9連勝をマーク。「苦しい戦いが続きますが、1位は諦めていませんよ」。おいしいハムを平らげて再加速したサブマリン。メーンディッシュはプレーオフの大舞台でいただく。

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渡辺俊「いくらでも遅くできた」[ニッカン]

先発の渡辺俊介投手(29)が今季3度目の完封勝利をマークした。「遅い球で緩急を付けられた」と持ち味を存分に生かした14勝目だった。小笠原、セギノールの3、4番は緩いカーブを軸に7打数無安打に封じ、日本ハム打線をわずか散発4安打に抑えた。「(フォームの)バランスがよかったので、いくらでも遅くできた」と新たな手応えをつかんだ様子だ。これで、一昨年からの日本ハム戦連勝は「9」。目標のレギュラー・シーズン1位に向け、まだまだロッテは諦めない。

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