ロッテが今季10度目の先発全員安打を放ち、56年以来となるシーズン83勝目をマーク、首位ソフトバンクとのゲーム差3をキープした。ロッテは1回、福浦の7月12日以来となる6号ソロで先制。その後も、李の来日初となる30号3ランなど、14安打で12得点を挙げた。先発・黒木が今季最長となる8回を投げ9安打3失点で2勝目。なお、5回に西岡が、50年の呉に並びシーズン球団タイ記録となる11本目の三塁打を放った。一方の楽天は9安打放つも散発、先発有銘も5回を投げ5失点。チームは今季3度目の8連敗。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | |
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千葉ロッテ | 1 | 0 | 0 | 4 | 0 | 3 | 0 | 4 | 0 | 12 |
東北楽天 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 1 | 0 | 3 |
4発を含む今季10度目の先発全員安打で12点を奪った。チーム今季総得点は727点に達し、85年の720点の球団記録を20年ぶりに更新した。初回に福浦が先制弾を放つと4回にパスクチがバックスクリーン直撃の3ラン。6回に大塚が2ラン、8回には李がとどめの30号3ランだ。西岡は5回に今季11本目の三塁打でこちらは55年ぶりに球団記録に並んだ。記録づくめの勝利にバレンタイン監督は「黒木は力強い投球だった。攻撃陣も調子がいい。しっかり戦ってくれて誇らしいね」と胸を張った。
ソフトバンクに痛恨の1敗を喫したダメージを引きずらなかった。ロッテが先発全員安打で12得点。今季のチーム総得点は727得点となり、720得点(昭和60年)の球団記録を更新した。バレンタイン監督の理想とする全員野球で、1位通過の可能性も残した。
「攻撃の調子がとてもいい。みんなが貢献してくれるのは望ましいことだ。福浦、パスクチの本塁打で勢いづいたね」。8回には“アジアの大砲”も区切りの1発。李承Yが右中間席へ30号3ランを放って、胸を張った。「粘りがあって、どんな投手にあたっても、すんなりいかない打線だね」と自画自賛だ。
「残り試合でも、もっと得点していくつもりだよ」と、ボビーも貪欲。プレーオフに向けてムードを高めていく。
今季3度目の先発となった黒木が8回9安打3失点で2勝目。完投目前だったが、バレンタイン監督と相談し、降板を決めた。「今日で終わりじゃないし、ケガをしても仕方ないから」と黒木。約4年ぶりの完投勝利は、お預けとなった。デーゲームのソフトバンクの勝利を知っていたジョニーは「負けられない試合だったので、一生懸命投げました」とチームの勝利を喜んだ。
今江敏晃内野手(22)=23日の楽天18回戦(フルスタ宮城)を欠場した。左太もも裏に張りを訴えたため。24日の出場は、様子を見て決める。
ロッテは23日、フルキャストで楽天と対戦し快勝した。今季限りで現役引退を表明し、7月18日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来のスタメンだった初芝が8回、右前打を放つと球場が歓声に沸いた。これで今季10度目の先発全員安打。バレンタイン監督のも「攻撃陣はシーズン終了までに、もっと得点を重ねてくれるだろう。みんなが勝利に貢献してくれるのは、本当に望ましいことだ」と笑いが止まらない。
4発を含む14安打で12点を挙げ、今季の通算得点は727点。85年にマークした球団記録の720点をいとも簡単に更新した。これで今季83勝目。山内和弘、榎本喜八、田宮謙次郎らを中心に圧倒的な破壊力で「ミサイル打線」と呼ばれた60年の大毎が記録した82勝を抜き、球団史上3位の勝ち星を積み上げた。
記録だらけの1勝。西岡は5回、中堅フェンスを直撃する打球を放ち、50年に呉昌征がマークした11三塁打の球団記録に並んだ。それでも気を緩めない。「後ろの打者がしっかりと還してくれるから僕の出塁が生きてくる。今は記録のことよりも、勝利が大事」と表情を引き締めた。
8回に30号3ランを右中間席の最深部へ突き刺した李承Yは「淡泊に終わる打線じゃない。勢いもあるし、粘りもあるよ」という。バレンタイン監督は「順位はシーズンが終わってから考えること」と不敵に笑ってごまかしたが、もちろん目標はあくまで逆転1位。ミサイルを超えた破壊力を誇る05年打線で、残り4試合を全て制す。
ロッテが先発全員安打と4本塁打の猛攻で大勝。初回、福浦の6号ソロで先制すると、4回にパスクチ、6回に大塚、8回には李の1発で加点した。黒木は8回3失点で2勝目。楽天は有銘が踏ん張れず、3度目の8連敗で借金は最多の57。
3点目を失い、自らの不甲斐なさを責めていた時、三塁から初芝がマウンドへ歩み寄ってきた。「楽しめ」。この短い一言で黒木は冷静さを取り戻した。「ボクもリハビリが長くて、最近は一緒にプレーすることがなかった。懐かしかったよ」。8回、なおも1死二塁のピンチを封じて、マウンドを降りたジョニー。8回、119球はいずれも1、2軍を通して今季最多。「1軍の試合でこれだけ投げられたのは大きな収穫」と黒木は安堵の笑みをこぼした。
3被弾で6失点KOを喫した11日の西武戦から中11日。わずかながらに可能性があるチームのレギュラーシーズン1位だけでなく、黒木はプレーオフでの登板をかけて背水のマウンドに臨んだ。「もちろんプレーオフの登板を目指している。そのために少しでも投げられるというのを見せたかった」。立ち上がりは直球は144キロを計測。球威が衰え始めた終盤以降も「負けられない」という気持ちで自らを奮い立たせ、決定打を許さなかった。
今季2勝目はレコードラッシュを呼び込んだ。攻撃陣は先発全員14安打で12得点。シーズン727得点が球団新記録なら、83勝は1956年(84勝)以来、49年ぶりだ。「本当に頼もしい打線ですよね」現時点ではプレーオフのベンチ入りすら未定。それでもジョニーは大一番で、そのたくましい野手陣を従えて、投げ込む姿を思い描いている。
黒木が、単独1位消滅の危機を救った。今季最多119球、最長8回を3失点の好投で2勝目を飾った。デーゲームでソフトバンクが勝ち「負けられない戦い」と自覚していた。「昔みたいに押せ押せではいけない。はがゆかった」と振り返ったが、ピンチはいずれも最少失点に抑えた。直球で強気に内角をつき、落差のあるカーブ、フォークで打ち取った。ピンチでは1球ごとにボールを見つめて集中。修羅場を何度もくぐり抜けたジョニーならではの味のある投球で、チームは56年以来、49年ぶりに83勝をマークした。
バレンタイン監督から4年半ぶりの完投を打診されたが、あえて降板を申し出た。「無理をしてケガはできない。今日で終わりじゃない」と自重した。今季初登板の8月28日、6回 2/3 を無失点で1勝。前回11日の西武戦は6失点で4回途中降板したが、その雪辱を果たした。前日22日に引退セレモニーを行った初芝が三塁で先発、再三の好プレーを見せた。「一緒に勝ちましょうと話した。懐かしい思いもあった。思い出に残るゲームになる」という。レギュラーシーズンの今季最終先発だったが、着実に階段を上ってきた。プレーオフ登板も「もちろん目指します」と気迫の投球は続く。
右ひじ手術から復活の黒木は、8回3失点にまとめて2勝目を挙げた。「痛みもないし、1軍戦でこれだけ投げられたのは収穫」とほおを緩めた。9回は自ら降板を申し出て、4年ぶりの完投はならなかったが「監督に(続投するかと)聞かれたけど、まだスタミナがない。ここで無理して怪我をしてもしょうがないから」。プレーオフの登板にも意欲を見せ、すっきりとした表情だった。