わたしはかもめ2005年鴎の便り(10月)

便

10月9日

プレーオフ第1S…千葉ロッテ3−1西武(千葉マリン)

ロッテが連勝でプレーオフ第2ステージ進出を決めた。ロッテは1回、堀の犠牲フライで1点を先制。6回にはベニー、今江の適時打で2点を追加し逃げ切った。先発、小林宏は7回1/3を投げ、被安打4、奪三振9、1失点の内容で勝ち投手となり、9回の1イニングを三者凡退に抑えた小林雅は連日のセーブをマーク。西武は7回まで、小林宏の前に2安打に抑えられていたが、8回に中村が1号ソロを放ち、完封負けは逃れた。先発西口は5回2/3を投げ、被安打8、3失点で負け投手に。西武の2年連続リーグ制覇はならなかった。

123456789R
西武0000000101
千葉ロッテ10000200x3
小林宏
「今までにない経験でした。でも、マウンドに上がったら落ち着いて丁寧に投げることができました。フォークは1番低めに制球できて安定していました。橋本捕手もいいリードをしてくれました。2戦目の先発は、マリンでの2日目の練習の時に言われました。シーズン中と変わらなかったですよ。昨日勝っているので、このまま流れを続けていければと思っていました。完封ですか?全く意識していなかったです。後ろのピッチャーがいいし、今日は最初から力尽きるまで全力でいきましたから。間隔の空きは、練習でシート打撃で投げさせてもらったので維持できましたね。大一番でいつもやられていたので、自信になりました。」
今江
「プレーオフは楽しんでやろうと思っていました。シーズン中は首位打者を気にしながらやっていた部分がありました。スコアボードの打率が0だったので、新鮮な気持ちで打席に入れました。タイムリーは、追い込まれていたので何とかしようと必死でした。上手くバットに当たりました。守備ですか?プロ入り前からゴールデングラブ賞に憧れていたので(笑)。色々試しながらやっています。チームの雰囲気は最高ですね。この経験は自分にプラスになります。楽しく気負わず第2ステージも頑張ります。」
サブロー
「スチールのサインではなかったですが、行ってもいいと言われていたので行きました。いつも高橋コーチから『いける時は思い切って行け』と言われて、そういう練習をしてきましたから。そのタイミングはたまたまでしたけれど、シーズン中の練習が生きたなと思いました。バッティングは、ランナーがいなかったので、塁に出るいつもの自分の仕事をしました。積極的に早いカウントからいっていますが、それが持ち味。自分の場合ファーストストライクから行かないと打てなくなるので。気持ち的に平常心と思っていたのですが、昨日は甘いボールを打ち損じたので、どこか違っていたんでしょうね。でも昨日最後の打席でヒットを打って、今日は本当に平常心でやれました。気負わなければ、普段通りできれば打てるということを痛感しました。次は最初から行きます。」
「当たりは良くなかったけれど、先制点が欲しかったところなので、先制点につながって良かったです。プレーオフのベンチですか?自分のことで精一杯ですよ(笑)。シーズン同様頑張って、みんないい仕事ができていますよ。」
バレンタイン監督
「重要な場面で投手も打者も守備もきちんと機能したことが勝因だ。大事な場面で力を発揮できた。今日は小林宏がピンチで和田を打ち取ったところが大きかった。あと、サブローがフランコのゴロで好走塁で二塁に生きたが、生き残ったからこそ追加点につながった。経験は人から教えてもらえない。彼らはゲームの中で1つ1つのプレーで、色々なものを学んでいった。誇らしく思う。」

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ロッテ連勝突破、第2Sへ[ニッカン]

◇王ソフトも倒す!ボビー吠えた

ロッテが西武に連勝し、プレーオフ第1ステージを突破した。ボビー・バレンタイン監督(55)は、8日の第1戦で好守で勝利に貢献した西岡剛内野手(21)に代え、1番に小坂誠内野手(32)を起用した。この采配が的中し早々に先制、小林宏之投手(27)の好投もあり快勝。昨年日本一とはいえ、レギュラーシーズン18.5ゲーム差の西武を圧倒した。ロッテは12日から始まるレギュラーシーズン1位のソフトバンクとの第2ステージ(5試合制、福岡ドーム)で、31年ぶりのリーグ制覇、日本シリーズ進出に挑む。

◇自らお立ち台

守護神・小林雅が9回をきっちり3人で締めた。右翼スタンドから鮮やかに白い紙吹雪が舞った。選手が自然とマウンドに集結し、歓喜の抱擁だ。バレンタイン監督も興奮を隠せない。前日8日の第1戦を上回る今季最多2万8996人の観客が「ボビー!ボビー!」を連呼した。それを聞くと今季初めて、自らお立ち台に上った。「素晴らしい守りにピッチング、バッティング。全ての力を発揮してくれた。自信過剰だった訳ではないが、ロッテは強い。誇りに思う」と話した。そして、背番号26のファンに「福岡に行きましょう」と叫んだ。大歓声がわき起こった。

◇1番小坂的中

いきなりのボビー・マジックだった。第1戦で好守を連発した西岡に代え、小坂を1番に起用した。初回、フルカウントと粘り、右中間を深々と破る三塁打を放つ。2番堀が前日に続く中犠飛で、早々に貴重な先制点を奪った。

バレンタイン監督
「今年は様々な選手が様々な勝利に貢献した。小坂もその1人。使うのは当然だ。」

データに基づき、変幻自在の打順、起用を駆使したレギュラーシーズン同様、采配に迷いはなかった。中堅、ベテランで口火を切り、6回にマリンガン打線得意の集中打で追加点だ。ベニーの中前打で2点目を入れ、李の左前打で好機を広げた。2死一、三塁で打席に入ったのが、バレンタイン監督が今年三塁の定位置で使い続けた若手の今江だった。スライダーを中前にはじき返し3点目。西口をノックアウトした。

バレンタイン監督はプレーオフ前、ナインに「試合を楽しんで欲しい」とアドバイスした。この言葉に選手は躍動した。シーズン終盤、首位打者争いで不振に陥った今江は「楽しんでやろうと、新鮮な気持ちになれた」と、本来の姿を取り戻した。昨年のこの日、幸子夫人(31)と入籍した。今月下旬に第1子が誕生予定で、12月に挙式する。その夫人の目前で「結果が出て良かった」と笑顔を見せた。守りでも再三の好プレーで、小林宏の好投をアシストした。バレンタイン監督は「期待に応えてくれた」とたたえた。

レギュラーシーズン18.5ゲーム差という数字通り、西武を圧倒した。12日から敵地に乗り込んでソフトバンクと戦う。バレンタイン監督は「ソフトバンクはタフでパワフルな相手だが、準備はできている。千葉マリンに必ず戻って来て、最高のショーをお見せしたい」と、日本シリーズ進出を、ファンに力強く約束した。そして、ナインに言った。「優勝しにいきましょう!」。

◇第1Sは強い?!ボビー米で実績

ロッテが2連勝でプレーオフ第1ステージを突破した。パ・リーグでは73〜82年に前後期優勝チームによるプレーオフ(5試合制)を行い、ロッテは4度出場している。結果は74年に阪急を3連勝で下した後、77年阪急に2勝3敗、80年近鉄に3連敗、81年日本ハムに1勝3敗1分けと3度続けて敗れており、短期決戦を制したのは前回日本一の74年以来となった。

バレンタイン監督は大リーグ時代、メッツ監督として99、00年のプレーオフに出場。地区シリーズでは99年にダイヤモンドバックス、00年にジャイアンツを3勝1敗で下しており、プレーオフの第1段階を必ず勝ち上がっている。

◇3連打呼んだ!!サブローの足

4番サブローが足で追加点をもたらした。6回1死から左前打で出塁し、次打者フランコは二ゴロもサブローはスタートを切っていたため、二塁は間一髪セーフで生きた。結果的に併殺を防いだことで後続の3連打を呼び込んだ。サブローは「サインではないけど、いつでも走っていいという指示があった。シーズン中から言われていたことが生きた」と満足そうに振り返った。

◇2点目叩き出した!!ベニー中前打

ベニーが貴重な2点目を叩き出した。6回2死二塁で中前適時打。「西口は対戦した投手の中で最高」と表するスライダーの攻略に成功した。昨季のチーム三冠王も、今季は両足の太もも痛に悩まされ、終盤には2軍落ちも経験した。プレーオフに合わせてようやく調子を上げてきた。「追い込まれていたが気迫で打った。こんなに多くのファンの中でプレーができて本当にエキサイティング」と喜びを爆発させた。

◇第2SマリンPV

2日連続で今季最多観衆を更新する大入りに営業部もホクホク顔だった。プレーオフ限定ユニホームは1500円という出血価格で提供し、2日間で飛ぶように売れた。第3戦にもつれた場合を想定して取り置きした1000着についても、北村昌昭・商品開発担当主査は「遠方で観戦できなかったファンのために通信販売します」と即日完売が濃厚。第2ステージは敵地だが、千葉マリンではパブリックビューイングを開催する。

◇ファンビールかけ

第1ステージ突破後、千葉マリン右翼後方の海岸でロッテファンによるビールかけが早くも行われた。約300人のファンが集まり、喜びを分かち合った。第1ステージでは千葉マリン球場の内野1階スタンドを無料開放、マリンビジョンで試合を中継する予定だ。

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小林宏、魂込め1失点[ニッカン]

ロッテの盤石の投手陣が、西武の2年連続日本一の野望を砕いた。前日8日の渡辺俊に続いて、この日は小林宏だ。8回に西武中村に1発を浴びたが、7回までは鋭いフォークボールを武器に散発2安打に抑え込む完璧なピッチングを見せた。プレーオフ第1ステージ2試合での失点はソロ本塁打2発による2点だけ。「1球、1球に魂を込めた」という小林宏が、31年ぶりリーグ制覇の、第1の扉を開いた。

細心の注意があった。4回表1死。この日、初の走者を三塁に置いても、落差で勝負する決め球は変わらない。3番貝塚を追い込み、最後はフォークで空振り三振。続く和田も連続三振に仕留めた。ソロを浴びるなどした8回に途中降板したが、チーム2番目の勝ち星を挙げたシーズン同様の大仕事だった。

お立ち台ではファンと一体だ。「すごい気持ちいいです。1球1球、魂を込めて投げました。福岡で勝って、絶対戻ってきます」。緊張から解き放たれ、笑い声がはじけた。

全てを肥やしにする。「今までにない緊張感でしたけど」と言いながら、冷静だった。「昨日(渡辺)俊ちゃんがやられているんで」と、栗山に先頭打者アーチを浴びた現実を忘れなかった。初回、カウント2−0からフォークで空振り三振。「フォークが1番安定して低めに投げられる球だった」と、自らの状態を的確に判断していた。

シーズンさえ、叩き台にした。9月19日のソフトバンク戦では力勝負にいった城島に2被弾。反省を生かし、同27日の日本ハム戦では9回零封と好投した。「札幌はすごく良かったんで、今日につなげようと思った」と、短期決戦へ弾みを付けていた。

決めたら、やる。昨年、メジャーのワールドシリーズを制したレッドソックス、アローヨの「コーンロウ」と呼ばれる編み込んだ髪を見て「かっこよかった」と思った。プレーオフを前に気合の意味も込め、髪を伸ばし、6日に3時間かけて編み上げたばかりだった。打力、走力も野手並みのセンスで、登板翌日でも1年を通してベンチ入り。真のフル回転が報われる日が見えてきた。

ソフトバンクとの決戦。城島こそ故障で欠くが、悔しさは忘れていない。「リベンジしたいですね、ぜひ」。この登板も栄養にして、小林宏が新たなステージへ挑む。

小林雅
「プレーオフといっても、いつもと同じ気持ちで投げた。福岡でもいい緊張感を持って試合に臨みたい。」(プレーオフ2試合連続セーブ)

◇ピンチに強いM投

ロッテ投手陣が2試合連続1失点で連勝。失点は2試合ともソロ本塁打によるもので、西武に適時安打を許さなかった。今季パ・リーグの得点圏被打率上位は

(1)
ロッテ2割3分6厘
(2)
ソフトバンク2割6部3厘
(3)
オリックス2割6分5厘。

ロッテは走者得点圏のピンチで打たれない。

連勝に貢献した渡辺俊、小林宏は本拠地で崩れないデータ通りだった。今季の千葉マリンでの成績は

チームで2ケタ勝利を挙げた6人のうち、本拠地で勝率7割5分以上はこの2人だけだった。

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ボビー采配ピタリ!ロッテV一直線[スポニチ]

ロッテが31年ぶりのパ王者へ、第1関門を突破した。パ・リーグのプレーオフ第1ステージ第2戦が9日行われ、ロッテの小林宏之投手(27)が7回2/3を4安打1失点に抑える好投で、昨季日本一の西武に連勝した。ボビー・バレンタイン監督(55)率いるロッテは日本シリーズ進出(22日開幕)をかけて、12日からソフトバンクとの同第2ステージ(ヤフードーム)に臨む。

スタンドから大量の紙吹雪が舞った。途切れない「ボビー」コール。歓声に包まれたバレンタイン監督は勢いよくお立ち台に上がった。

バレンタイン監督
「素晴らしい守備、投球、打撃。選手達が全てにおいて力を発揮してくれた。誇りに思います。世界最高のファンが集まってくれた。福岡へ行きましょう。」

初戦は松坂に粘り勝っての1点差、第2戦は西口を攻略しての2点差。シーズン中に何度も見せた“ボビーマジック”はポストシーズンでも健在だった。まずは起用法だ。第1戦の守備でスーパープレーを連発した西岡に代え、小坂を1番に。その期待に応え、初回に右中間三塁打を放つと、すかさず堀の中犠飛で先制ホームを踏んだ。

同点の危機を防いだのはキャンプから取り組んできた変則シフトだ。4回1死三塁。小林宏がセットに入った瞬間、定位置の二塁手・堀、遊撃手・小坂が猛ダッシュで前進。内野ゴロで1点のシーンを防ぐシフトで無言の重圧をかけ、貝塚、和田を連続三振に斬った。

勝負を決めたのは6回の采配だった。左前打で出塁したサブローを一塁に置き、指揮官は盗塁のサイン。結果的にランエンドヒットとなったが、フランコの二ゴロで併殺のはずだったサブローが二塁に残るとベニー、李承Y、今江の3連打を呼んだ。「ボビーはワールドシリーズにも出ているし、何か独特な勘を持っているんでしょう」。00年にメッツを率いてヤンキースと世界一を争った百戦錬磨の手腕に、サブローはあらためて舌を巻いた。

この日予定していた韓国出張をキャンセルし、第2戦を観戦した重光昭夫オーナー代行(50)も「まるで強かった時代の西武のようだった。第2ステージには出張先から土曜日(15日)頃に入りたい」と興奮を隠せなかった。

31年ぶりのリーグ制覇を懸け、第2ステージはソフトバンクと対戦。ヤフードームでの対戦成績は5勝5敗ながら、今度はソフトバンク1色の応援の中で真価が問われる。それでも指揮官は前を見据えた。「タフな相手であることは間違いないが、我々も戦う準備は整っている。必ずマリンスタジアムに戻ってきて、最高のショーをお見せしたい」。今季最多となる2万8996人のスタンド、そして全国のファンにボビーが高らかに誓った。

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小林宏“ゲン担ぎ”コーンロウで快投[スポニチ]

金髪のコーンロウが光り輝いていた。ヒーローインタビュー、そしてファンとの万歳三唱。第1ステージ突破の立役者はロッテが誇るイケメン右腕、小林宏だった。

「凄い気持ちがいい。今までにない緊張感があったけど、マウンドに上がったら落ち着けた。1球1球魂を込めて投げました」。自己最多の12勝で第2戦先発の大役をゲットした。「相手は西口さん。絶対に先に点を与えない」と気合十分で飛ばしながら、制球にも細心の注意を払った。決め球は1メートル83の長身から投げ降ろすフォーク。9三振中、8三振を空振りで奪った。8回、中村の1発で完封こそ逃したが、7回2/3を4安打1失点、無四球の完璧な内容だった。

仮面ライダーのヒーロー役顔負けのルックスを持つ27歳は第1ステージ前日、とうもろこしのように編み込むコーンロウと呼ばれるドレッドヘアで登場した。昨年のワールドシリーズ第3戦でレッドソックスの先発アローヨが同じヘアスタイルで快投。「ムチャクチャかっこいい」。アローヨは1歳年上の28歳で同じ右腕。同世代のヒーローに追いつけと1年かけて長髪にし、念願を叶えた。まさしく1年がかりの験担ぎだった。

昨オフに佳世夫人(20)と結婚し、一回り成長した。交流戦では無傷の5勝で初代MVPを獲得。5月25日巨人戦(東京ドーム)では登板日に長男・夢行(ゆあん)君が誕生する巡り合わせで白星もつかんだ。その“勝利の女神と天使”がスタンドから見守る中で見せた快投。第2ステージも勝敗を左右する第4戦で先発が有力視されている。「福岡で勝って絶対にマリンに戻ってきます」。31年ぶりの“夢”へ。小林宏の“行”き先は1つだ。

◇小林雅、2試合連続セーブ

小林雅が2試合連続セーブを挙げた。2点差の9回から登板し、2番・佐藤以下の上位打線を3人で片付け「たまには仕事をしないとね。(シーズン中と)気持ちは一緒」とニヤリ。アテネ五輪最終予選の際には、試合前のロッカーで“仮眠”。恐るべき強心臓を持つ守護神は「(第2ステージは)あと3つ勝てばいい試合なので、3連勝するつもりでいく」と前向きだった。

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ボビー絶叫!次は鷹狩り!日本シリーズでの再会をファンと約束[サンスポ]

ガムはロッテ、野球もロッテ。ロッテの時代がやってきた。昨季日本一の西武に2連勝。当たり前のように、ソフトバンクへの挑戦権を手に入れた。ボビー・バレンタイン監督(55)率いる火の玉軍団は、31年ぶりのリーグ優勝に向けて“西の横綱”を倒しに行く。

千葉!ロッテ!マリーンズ!!今季最多の2万8996観衆が、紙吹雪が舞うなか、歓喜の雄叫びを何度も繰り返した。前年日本一の西武を連破。これが、今季快進撃を続けた強いロッテだ。ファンの叫びは、歓声というよりも轟音。ロッテファンは長い間、こんな勝利を待ち焦がれていた。

バレンタイン監督
「全力でプレーしてくれた選手を誇りに思う。素晴らしいシリーズを戦うことができた。自信過剰になれる相手ではなかったが、打ち破れると確信していたよ。」

今季初のお立ち台にバレンタイン監督も興奮を隠せない。この日も“ボビー・マジック”が炸裂。第1戦の守備で好捕を連発した西岡をスタメンから外し、代わりに起用した小坂が1回、いきなり三塁打を放ち、先制のホームを踏んだ。6回にはベニー、今江のタイムリーで追加点。投手陣も小林宏−藤田−小林雅の3人が、そろってレオ打線をねじ伏せた。

まさに圧勝劇。感慨深く噛み締めていたのが、2試合連続犠飛で勝利に貢献した18年目の堀だ。川崎時代も知るベテラン。当時は最下位の常連で、シーズン序盤に首位に立てば“春の珍事”とさえ言われた。当然、黄金時代の西武にも負けてばかり。「バランスがよく投手のいいチーム。手強かった」。それが、いま逆の立場になった。閑古鳥の鳴く川崎球場も一瞬思い出したが「あの頃と比べるのは失礼ですね」。満員のスタンドを見ながら照れ笑いだ。

その弱小チーム、ロッテに“魔法”をかけたのがバレンタイン監督だった。復帰2年目。昨季まいたタネが今季花を咲かせた。第1次政権(平成7年)では球団との確執もあり、1年で退団。それでも「もう1度ロッテで監督をしたい」熱い思いが成功へ結びついた。選手時代の晩年にもオファーがあった日本球界は監督にとって“第2の故郷”。それだけに、誰よりも勝利を喜んだ。

「2週間後に必ず(千葉に)戻ってきて、皆さんの前で最高のショーをお見せします」。このチームなら日本シリーズでファンと再会できる−。「福岡ニイキマショー!!」と絶叫で締めたボビーにとって、31年ぶりのリーグ制覇は果たしたも同然。敵地に乗り込み、12日からソフトバンクとの第2ステージ。今度は博多のファンを黙らせる。

◇パ制覇→日本一から31年…ロッテ屈辱の歴史にあと3勝でピリオド

第1次金田正一政権(昭和48〜53年)
49年に後期優勝。プレーオフで阪急に3連勝しリーグ優勝。日本シリーズで中日を破り24年ぶり2度目の日本一。その後は3位2度、4位2度
山内一弘政権(同54〜56年)
54年に2位。55、56年と前期優勝するが、プレーオフで敗れた
山本一義政権(同57・58年)
57年5位。58年には落合博満が史上4人目の3冠王を達成するが、球団最低勝率の.361で最下位
稲尾和久政権(同59〜61年)
59、60年と2位になるが、同61年4位で解任
有藤道世政権(同62〜平成元年)
平成元年には村田兆治が200勝を達成するが、5位1度、最下位2度
第2次金田正一政権(平2・3年)
12年ぶりに復権も、5位、最下位と振るわず
八木沢荘六政権(同4〜6年)
千葉移転初年度は最下位。その後も5位2度
第1次バレンタイン政権(同7年)
球団初の外国人監督。10年ぶりのAクラス入り(2位)も、翌年メッツ監督就任のため帰国
江尻亮政権(同8年)
球団創設3000勝を達成するが5位
近藤昭仁政権(同9・10年)
2年連続最下位。10年にはプロ野球記録となる18連敗
山本功児政権(同11〜15年)
5年で4位3度、5位が2度
第2次バレンタイン政権(同16年〜現在)
16年は日本ハムに0.5ゲーム差の4位

◇バレンタイン監督の来季続投が決定

この日、バレンタイン監督は3年契約の最終年となる来季について「来年もここにいるつもりだ」と話し、続投に意欲を見せた。まだサインは済ませていないが、重光昭夫オーナー代行(50)も同監督の続投を希望しており、来季続投が事実上決まった。同監督は、これまでにドジャース、デビルレイズの新監督候補として米国で報道されていたが、重光オーナー代行は「契約は3年契約と球団の2年オプション。この間は(他球団の誘いから)プロテクトできる」と話した。

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小林宏「魂」の投球!交流戦MVP男がレオの野望砕いた[サンスポ]

ここぞの1戦で、小林宏が本領発揮だ。伝家の宝刀“縦の変化球”で、昨年の日本一、西武の野望を退けた。

小林宏
「先に点を与えないことだけを考えました。後ろにはいい投手がいるので、最初から全力で飛ばしたんです。1球1球に魂をこめて投げました。」

前日を17人上回る、今季最多2万8996観衆の前で、歓喜のお立ち台。8回途中まで4安打1失点。ただでさえ、キリリと締まったイケメンが、達成感からさらに輝きを増した。

見せ場は4回だった。3回までパーフェクトに抑え、この回先頭の栗山に左翼線二塁打を浴びた。このピンチで貝塚、和田を連続空振り三振。和田には130キロのフォークを振らせ、ガッツポーズだ。

交流戦で5勝をマークし、MVPに輝いた。フォークに加え、チェンジアップ、スライダーも縦に落ちる。対戦したセ・リーグのスコアラー陣が「なんでスライダーの軌道であんなに落ちるの?」と口を揃えていたほど。この日も、そのスライダーに加え「今日1番良かった」というフォークでゾーンの上下を攻め抜いた。

地獄からはい上がってきた男だ。2年目の平成10年に1軍で2試合登板。将来が期待されたが、11、12年は2軍暮らしが続いた。朝まで飲み歩き、そのまま練習に参加することもあった。首脳陣からは“打者転向”も勧められるほど、追い込まれた。

その下積み時代を持ち前の負けん気で乗り越えたからこそ、大一番でも冷静だった。6日には、髪を編みこむコーンロウヘアーに変身。「去年のワールドシリーズでアローヨ(レッドソックス)を見て、かっこいいと思ったから」。大舞台で、自分を演出する“遊び心”すら発揮してみせた。

「ソフトバンクは非常に手強い。どうにか勝って、絶対(千葉に)戻ってきます」。最後は第2ステージ制覇を力強く宣言した小林宏。その後にはもちろん、日本一も待っている。

◇ベニーが西口のスライダー攻略

ベニーが貴重な2点目を叩き出した。6回2死二塁から西口のスライダーを中前へ。「あそこはヒットを打って(二走の)サブローを迎えようと思っていたんだ。西口の決め球は知っていたからね。スライダーが4球続けてきたんだ」と、してやったりの表情だった。

◇今江が貴重な3点目

今江が6回、西口のスライダーを中前へ適時打し、貴重な3点目を挙げた。この日が結婚1周年の記念日だった22歳は、自宅を出るときに夫人の幸子さんから「打ってきてね」と声をかけられた。「ノルマが達成できてよかった」。プレーオフ第2ステージの期間中にも第一子が誕生する予定で「妻も自分も(これからが)ヤマ場です」と笑った。

◇小坂が右太ももに違和感

小坂誠内野手(32)が西武とのプレーオフ第1ステージ第2戦(千葉マリン)の5回の走塁で右太ももに違和感を覚え、途中交代。病院には行かず、アイシング治療を行った。

◇曽我部に戦力外通告

ロッテは、曽我部直樹外野手(33)に戦力外通告したことを発表した。

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ボビー絶叫「優勝シニイキマショー」[報知]

◇連勝ロッテ第2S進出

ロッテが2連勝でプレーオフ第2ステージ進出を決め、ソフトバンクへの挑戦権を獲得した。千葉マリンは前日の記録を更新する今季最多の2万8996人を動員。お立ち台に上がったボビー・バレンタイン監督(55)は「2週間後に必ずマリンに戻ってきます」と31年ぶりのリーグ優勝をファンに高らかに宣言した。ロッテは12日からソフトバンクとの第2ステージ(福岡ヤフードーム)に臨む。

万雷のコールに包まれて、ボビーがお立ち台へ歩を進めた。見渡せば、今季最多の大観衆。全ての視線が頼もしきリーダーに注がれた。「世界一のファンに集まってもらった。2週間後、必ずマリンに戻ってきて最高のショーをお見せしたい」確かな自信を手にした指揮官は、2万8996人を証人に高らかに優勝を宣言した。

ボビー・イズムは確実に浸透していた。1点リードの6回1死一塁。カウント2−1から一塁走者・サブローが抜群のスタートを切った。フランコの打球は二塁正面。併殺を免れ、流れは切れない。「サブローがいいスタートで併殺にならずに済んだ。大事な場面で力を発揮してくれた」とバレンタイン監督。2死二塁からベニー、今江の適時打を含む3連打で2点を奪い、福岡行きの切符は舞い込んだ。

走者のタイミングが合った時に、自分の判断でスタートを許す「グリーン・ライト」。ロッテが常用している戦法だ。ボビーは走者だけでなく、打者にも「グリーン・ライト」のサインを送り、好球必打を促す。「グリーン・ライトは選手を成長させる。同時に成功数ではなく、成功率も上がるんだよ」と指揮官は話す。制約は極力避ける。自由を与えることで選手を育て、生まれ変わった。

ナインも“ボビー・マジック”の神通力を感じていた。好走塁のサブローは「監督の作戦がハマった。さすがワールド・シリーズに出た監督。勘、経験がすごい」と驚嘆した。35歳で指揮官となり、続投が内定した来季で監督生活19年目。レンジャーズ、95年ロッテ、メッツと弱小軍団を再生した手腕はプレーオフでも巧みに発揮された。

大一番の経験がないロッテは、明日なき短期決戦でも普段の力を出し切った。初回、無死三塁から先制の打点をたたき出した堀は、連日の貴重な犠飛。バレンタイン監督は「経験とは他人から教えてもらえないもので、選手は1つ1つのプレー、1分1秒の時間から色んな事を学んでいる。私は彼らを誇りに思うよ」と、自らの手腕には触れず、戦士達をひたすら礼賛した。

レギュラーシーズンは貯金35。プレーオフでは王者・西武に2連勝を決めた。今なら胸を張って言える。一塁ベンチの円陣で背番号2が日本語で叫んだ。「優勝しに行きましょう!」12日からはソフトバンクとの頂上決戦。9年連続BクラスからのミラクルVへ。ボビー率いる最強ロッテがファイナル・ステージに挑む。

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“コーン”ト“ロウ”ルの小林宏快投[報知]

◇ピンチで貝塚、和田を狙い通りK斬り

思わずグラブを叩いて喜びをあらわにした。試合はまだ序盤。それでもピンチを切り抜けた小林宏は感情を抑えきれなかった。1点リードの4回、2死三塁。4番・和田をフォークで狙い通り三振に仕留めた時だ。「シーズン中なら1点はしようがないけど、今日は1点もやれないと思っていたから」。1死三塁のピンチに貝塚、和田と主軸をいずれもフォークで連続三振。小林宏の投球がチームに勢いをもたらせた。

大舞台でも冷静に普段通りの投球だった。「コントロールに気をつけました。フォークが1番低めに決まっていた」と大事な場面で連投し、9つの三振を奪った。8回、中村にソロを打たれたものの、抜群の制球力で、7回2/3を4安打1失点。「後ろの投手がしっかりしているので最初から全力で投げるだけでした」。しっかりと先発の役目を果たし、胸を張った。

気合は外見にも表れていた。5日の練習後、美容院で3時間かけ髪を「コーンロウ」に編み込んだ。モデルは昨年のワールドチャンピオン・レッドソックスのアローヨ。「去年見ていて格好いいなと思って、ずっと髪を伸ばしていました」世界一のチームへの憧れが、自身の日本一への強い思いとなった。

ヒーローインタビューでは、真っ白に埋まる大観衆を前に絶叫し誓った。「福岡で勝って、また千葉の皆さんの前でプレーしたいです」この日の快投は、31年ぶりのリーグ優勝への序章でしかない。

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投打噛み合いロッテが連勝[ニッカン]

ロッテは2連勝で12日から始まるリーグ1位ソフトバンクとの第2ステージ(5試合制)進出を決めた。74年以来、31年ぶりのリーグ制覇に大きく前進した。

1回に堀の犠飛で1点を先行し、6回はベニーと今江の適時打で2点を加えた。先発の小林宏は8回途中を、中村の本塁打による1点に抑える好投で、継投陣も決まり攻守の歯車がガッチリと噛み合っての快勝だった。西武は打線が振るわず2年連続日本一の道が断たれた。

第2ステージは2連戦の後に休養日を挟んで3連戦が組まれ、試合開始は全て午後6時開始となる。ソフトバンクとロッテの今季対戦成績は10勝10敗と5分。勝者が日本シリーズでセ・リーグの覇者阪神と対戦する。

◇途中交代

ロッテ小坂誠内野手(32)がプレーオフ第1ステージ西武2回戦(千葉マリン)の5回の走塁中、右太ももに違和感を覚え、途中交代した。病院には行かず、アイシング治療した。

◇戦力外通告

ロッテは曽我部直樹外野手(33)に戦力外通告した。今後の去就は未定。

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3月WBC、王JAPANの正捕手は城島[ニッカン]

ソフトバンク王貞治監督(65)は9日、来年3月開催のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表チームの正捕手に城島健司捕手(29)を指名した。この日、王監督は都内でNPB関係者らと会談した。左足けい骨骨折でリハビリ中の城島について、王監督は「3月には間に合っている」と代表選出を明言した。FA取得の城島がメジャー挑戦を選択しても選出の方針。城島は昨夏のアテネ五輪で銅メダルに終わった「長嶋JAPAN」の悔しさを知る存在だけに「王JAPAN」の最強軍団結成にも欠かせない。スタッフはNPBが鹿取義隆氏(48=元巨人コーチ)武田一浩氏(40=元巨人)大島康徳氏(54=元日本ハム監督)辻発彦氏(46=元横浜コーチ)にコーチ就任を要請済み。王監督、コーチ陣の意見を集め、本格的な選手選考が始まった。

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世界一へ王監督ラブコール!イチロー、松井秀に代表“招集状”[サンスポ]

野球の国別対抗戦、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の日本代表監督に就任予定のソフトバンク・王貞治監督(65)が、チームの中心にマリナーズ・イチロー外野手(31)、ヤンキース・松井秀喜外野手(31)を据える考えがあることが9日、分かった。両選手には代表招集に向けての手紙を出しており、返答待ちの状態となっている。

最初で最後のドリームチームが誕生するかもしれない。来年3月開催予定のWBCに出場する「王ジャパン」が、メジャーで活躍するトップ2選手を招集し、最強布陣を目指していることが明らかになった。

王監督
「日本のコミッショナーから向こうのコミッショナーに話が行って、そこから大リーグの選手会に渡る。直接(要請)はできないけど、向こうの選手会の力は強いから、大丈夫じゃないかな。」

この日、代表編成に関してNPB関係者と都内で話し合った王監督は、現役メジャー招集に対して明るい見通しを語った。イチロー、松井秀には9月中に非公式ながら“招集状”ともいえる手紙を書いており、両選手の返答待ちの状況だ。

松井秀に関してはヤ軍のスタインブレナー・オーナーが自軍選手のWBC参加に否定的な見解を示しているが、イチローは積極的な姿勢を見せているという。今回、2人の日本人選手を中心に据える構想からホワイトソックス・井口の招集は見送られる。

また、王監督は「ジョーも間に合うだろう」と、9月22日のロッテ戦で左すねを骨折した城島を正捕手として起用する考えも披露。城島はメジャー挑戦を視野に入れて今オフのFA権行使を明言しているが、来季の所属先に関わらず、招集する見込みだ。

「とにかく最強チームを作らないと。(選手に)出なくていいという雰囲気を作ったらダメ」。選手、監督として日本球界を支えてきた“世界の王”は、自らの持つ人脈をフル活用し「最強王ジャパン」を結成。来春、センターポールに日の丸を掲げるつもりだ。

ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)
大リーグと同選手会の主催による、大リーグトップ選手が参加する初の国際野球大会。日本、米国など16カ国・地域が4組に分かれて1次リーグを行う。日本は韓国、台湾、中国と同じ組で3月3日から対戦。会場は日本か台湾になる。1次リーグの各組2位までが、13〜15日に米国とプエルトリコで開かれる2次リーグに進出。さらに2次リーグの上位チームで18日に準決勝、20日に決勝(いずれも米国のペトコ・パーク)を実施する。

◇プレーオフ第2ステージへ闘志メラメラ

単独1位通過を決めてから2週間、やっと対戦相手が決まった。都内で一報を受けた王監督は表情を引き締めた。「いやでも気持ちが盛り上がるね。シーズン1位と2位の戦い。雌雄を決するためにも、真っすぐ突き進むのみ」。一方、筋力トレのためヤフードームに姿を見せた松中は「自分の打撃をするだけ」と、今季レギュラーシーズンでは10勝10敗のライバル撃破に早くも闘志を燃やした。

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王ジャパン始動、まず代表候補60人選出[報知]

ソフトバンクの王貞治監督(65)が日本代表監督を務める国別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック」(WBC)=来年3月、米国などで開催=のコーチングスタッフが内定し、9日、都内でミーティングが行われた。

投手コーチは元巨人投手コーチの鹿取義隆氏(48)=スポーツ報知評論家=と元巨人の武田一浩氏(40)。打撃コーチは元日本ハム監督の大島康徳氏(54)。内野守備走塁コーチは元横浜内野守備コーチの辻発彦氏(46)。外野守備走塁コーチは今季限りで巨人を退任する弘田澄男氏(56)が候補に挙がっている。

アジア予選(東京ドーム)、本戦(米国など)では2月下旬から約1か月間拘束されるため現役コーチを避け、アジア及び米国球界に詳しい顔ぶれを選んだ。代表チームの登録選手は30人(投手は13人以上)。王監督は「最初は60人くらいリストアップし、11月をめどに(30人に)絞っていく」と編成案を明かした。米大リーグからは松井(ヤンキース)、イチロー(マリナーズ)に出場を打診する方向だ。

◇司令塔は城島!

王監督は、JAPANの司令塔に城島を指名した。「候補選手は11月いっぱいには決める。ジョーも(来年3月には)間に合うだろう」と、代表メンバーに関して、ただ1人名前を挙げたのが、左すねの骨折で日本シリーズを欠場する正捕手だった。同監督は、城島がFAでメジャー移籍を決断した場合、代表チームへの合流は難しいと認識しているものの、あえて本人の名前を口にし、ソフトバンク残留をラブコールした。

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マリーンズvsソフトバンク、今季10勝10敗博多決戦まさに互角

倒すべき相手は決まった。悲願のプレーオフ制覇へ、ソフトバンク王監督のコメントは闘志にあふれていた。9日、東京都内で日本プロ野球組織(NPB)関係者と会談中に、球団広報からの連絡でロッテ連勝の一報が届いた。広報を通じて「相手が決まり、いやが上にも気持ちが盛り上がってきました。シーズン1位と2位の戦い。雌雄を決する意味でも、まっすぐ突き進むのみです」とコメント。2年ぶりのリーグ優勝をあらためて誓った。

不利な感は否めない。レギュラーシーズン終了の9月28日から、実戦調整は2軍相手の練習試合(3試合)だけで、約2週間のブランクがある。ロッテは西武に連勝し勢いをつけ、ソフトバンクが今季0勝2敗と苦手にする左腕セラフィニも温存された。ロッテには1勝分のアドバンテージもない。王監督も「あっけなかった気もするが(ロッテの連勝は)昨日(8日に)勝った勢いかな」と警戒したが、シーズン1位のプライドをかけても負ける訳にはいかない。王ホークス最多のシーズン89勝を挙げたチーム力ではね返す。

今季ロッテとは10勝10敗。本拠地・福岡ドームで今季、3連戦3連敗を喫したのもロッテだけと嫌なデータもある。昨年も同カードは10勝15敗2分。セパ交流戦では直接対決がなかったとはいえ、首位の座を奪われた。プレーオフ第2ステージこそ、屈辱を一気に晴らす、絶好の舞台だ。「明日から気合を入れて行きましょう」。昨年西武との決戦は最終戦1点差の惜敗で、リーグVを逃した。今年こそ、真の実力を見せつける。

◇「先頭打者出すな」

ソフトバンクのスコアラー陣はロッテ打線のつながりを要注意した。千葉マリンにはスコアラー陣を派遣せず、プレーオフ第1ステージ2試合は福岡ドーム内のテレビでチェックした。豊倉チーフスコアラーは「ロッテは1発は多くないが、1本ヒットが出ると連打になる。そこをどう切るか。先頭打者を出さないことが大事」と話していた。

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