10月27日10月27日31年ぶりの日本一に輝いたロッテが、ファンと合体しての優勝パレードを検討していることが27日、分かった。熱戦から一夜明けたこの日、バレンタイン監督は「勝った実感はまだないが、試合後の祝勝会で、選手の幸せそうな顔が見られて嬉しかった。夢が実現した気持ちだ。余韻が残っている」と、穏やかな笑みを浮かべた。
熱心なファンがあってこその優勝だった。シーズンを通してバレンタイン監督は「ロッテのファンは日本一、世界一だ。熱烈な応援が我々を後押ししてくれた。間違いなく26番目の選手だ」と繰り返した。日本シリーズでは千葉マリンはもちろん、甲子園でも左翼最上段席で阪神ファンに負けない声援を送った。
恩返しの意味を込めてファンとの合体パレードを目指す。実施日は11月20日に内定した。JR千葉駅から県庁を経て市役所までの約3キロの道のり、JR海浜幕張駅から千葉マリンまで約3キロの道のり、2つのコースを球団、千葉県、市で調整を進めている。
バレンタイン監督、選手がオープンカー、バスに乗り込むのは当然、その後にファンが続く。球団は交流戦MVP賞金で、海浜幕張駅から千葉マリンを巡回するバスを「26」などで彩った。その「ラッピングバス」を利用。インターネットなどで合体パレード参加を応募、抽選で当たったファンに乗り込んでもらうことなどを検討している。球団関係者は「ファンの声援は絶大だった。色々な問題をクリアして、実現できればいいですね」と前向きに語った。31年ぶりの優勝を、チームとファン一体で満喫する。
エース清水がアジアシリーズへ気持ちを入れ直した。「やっぱり優勝はいいものだと思った」としみじみ。日本シリーズ開幕戦で好投し、エースの存在感を示した。第6戦の先発が予定されていたが「もう1度投げる前に優勝が決まるのがベストだと思っていた。でも準備はしていたので。アジアシリーズで投げる場合は恥ずかしくない投球をした」と話した。
ルーキー久保は、この日に予定されていた第5戦に先発予定だったが、前日に優勝が決まり大舞台での登板はなくなった。「投げたいという気持ちはあったが、やっぱり勝つのが1番」と話した。「来季はもっと上の順番で投げられるようになりたい」と早くも目標を立てていた。
日本一を決めたロッテが、ファン参加型の優勝パレードを検討していることが27日、明らかになった。監督、選手の乗るパレードカーに続き、ファンがオリジナルバスに乗って千葉市内を周遊する構想。日本一に輝いたロッテが、今季最大のファンサービスを企画した。
ファンはやはり「26番目の戦士」だった。「今年、日本一を達成できたのはファンの声援があってこそ」と荒木企画広報部長。11月20日に予定されている「優勝＆日本一パレード」に、最大100人の一般参加者を募る考えを明かした。バレンタイン監督が乗るオープンカーを先頭に、3台のバスに乗り込んだファンが続く。優勝メンバーの一員として、31年ぶりの歓喜に酔いしれてもらう考えだ。
使用するバスは交流戦の優勝賞金で完成した「26バス」。全面にファンの欠番をプリントしたラッピング・バスを、最大3台パレードに投入する。参加者は球団ホームページを通じ、抽選で選ぶ予定。近日中に、千葉市、京成バスに構想を伝え、実現を目指す。
熱狂的な応援で知られるロッテ・ファンは、バレンタイン監督が「ロッテ・ファンは世界最高だ」と称賛するように躍進の立役者となった。「26番目の戦士」を選手同様、日本一メンバーととらえ、パレード参加を決めた。数々のファンサービスを試みてきた新生ロッテの今季最後にして、最大の仰天企画。抽選を突破すれば、ファンにとって最高のプレミア体験になりそうだ。
ロッテ・李承燁内野手（29）が27日、11月10日に開幕するアジアシリーズ（東京ドーム）に向け、韓国代表の古巣・サムスンを“丸裸”にすることを明言。「ロッテの他の選手がいいプレーできるよう、自分の力が役に立てば伝えていきたい」と話した。日本一から一夜明け、アジアの大砲の視線は、次なる戦いに向けられた。サムスンには1994年から10年間在籍。「ボクがいた時とは、チームカラーは変わっている」と言いながらも、共にクリーンアップを務めた4番・沈正洙や、捕手・陳甲龍は現在も主力。
弱点、リード面の特徴は十分にインプット。日本シリーズでは4戦3発。大一番での勝負強さを改めて証明。「古巣とやるのはかなり楽しみ。いい試合、いいプレーをしたい」データとバットを駆使して、李がロッテをアジアNO.1に導く。
世界一のファンと一緒にお祝いだ！31年ぶりの日本一に輝いたロッテが、千葉市内で予定されている優勝パレードにファンも参加させる前代未聞の計画を進めていることが27日、分かった。 「ファンと一緒に日本一の喜びを分かち合いたい」と荒木企画広報部長。計画はチームのオープンカーの後ろに「26番目の戦士」として優勝に貢献したファンも加えようというもの。乗り物は2500万円（交流戦優勝賞金5000万円の半分）を投じて欠番「26」を記したラッピングバス。1台に50人ずつ3台で計150人が乗車する予定だ。
球団の公式ホームページで公募する予定で応募殺到は必至。バレンタイン監督とパレード参加を約束した堂本暁子千葉県知事（73）も「その時は真っ黄色なお洋服で」と早くもノリノリだ。日時とコースは28日に千葉市から発表されるが、11月20日（日）が濃厚で千葉県庁～千葉市庁（2キロ）とJR海浜幕張駅～千葉マリン（2キロ）の計4キロが有力。県民栄誉賞もチーム全体としての受賞が検討されており、ロッテが名実ともに「千葉の顔」になる。
アジアシリーズで韓国のサムスンと対戦する李承燁が“スコアラー兼任野手”となる。サムスンはアジア記録の56発を放った03年まで在籍した愛着ある古巣だが「自分の情報で役立つのならチームに伝えていく」と決意。本社は韓国でも事業を展開しているだけに「サムスン戦は（ロッテ）グループの威信をかけて絶対に負けられない」と重光オーナー代行も闘志満々だ。千葉マリンで練習が再開する31日から、アジアの大砲は経験と知識をナインに伝えていく。
ロッテのボビー・バレンタイン監督（55）が、11月に日米首脳会談のため来日するジョージ・ブッシュ米大統領（59）歓迎レセプションの招待を受けていたことが27日、明らかになった。31年ぶりの胴上げで一躍、時の人となったボビーのもとにはテレビ出演ほか、講演など様様な依頼が殺到。オフもボビー旋風が吹き荒れそうだ。
眠そうな表情とは対照的に、スーツ姿でビシッとキメて、宿舎のロビーに現れたバレンタイン監督。阪神に4連勝し、勝利の美酒に酔った31年ぶりの日本一から一夜明けたこの日、改めて偉業を実感していた。
交流戦を制し、レギュラーシーズンを2位で通過。プレーオフでは西武、ソフトバンクを下し、パ・リーグの王者になった。厳しいシーズンを戦い抜いたからこそ、日本一になることができたと監督は分析する。
ロッテを31年ぶりの日本一に導いたボビー。称賛の声は、国内だけにとどまらない。世界のVIPからも祝福のメッセージが贈られそうだ。11月15日には京都で行われる日米首脳会談のため、ブッシュ米大統領が来日予定だが、米国大使館を通じて日本一を達成したボビーに『歓迎レセプション』の招待状が届けられた。大使館側への返答はまだだが、既にアジアシリーズ（10－13日）も終了しており、出席には何の問題もない。
ブッシュ大統領といえば、バレンタイン監督がレンジャーズを指揮していたときの球団オーナー。また、4月に就任したトーマス・シーファー駐日米国大使は、当時のレ軍の球団社長。お互いをよく知る3人の“スリーショット”が日本で見られそうだ。
「試合後のビールかけは、みんな幸せそうな顔をしていたね。その余韻がまだ残ってるよ」。
既に日本のマネジメント会社と契約を交わしているバレンタイン監督のもとには、オフのテレビ出演はもちろん、英語での講演などオファーが殺到。日本シリーズの余勢を駆って、オフもボビーが話題を独占しそうな雰囲気だ。
バレンタイン監督率いるロッテが日本一になったニュースは米国でも話題だ。ワールドシリーズが行われたミニッツメイド・パークではメッツ監督時代を知る人々がボビーを祝福した。メッツのホーウィッツ広報担当副社長は「素晴らしい男だし、素晴らしい勝利者だ」。ジャーナル・ニューズ紙のエーブラハム記者は「カリスマ性があるし、どの大リーグの監督よりも日本の野球や文化を理解している。この結果に驚くことはない」と分析した。ニューズデー紙のレノン記者は「すごい野球頭脳の持ち主」と褒めた。ニューヨークのテレビ各局もスポーツニュースの中で伝え、バレンタイン監督の「日米で真の王者を決めるべきだ」という談話を紹介した。
荒木企画広報部長が千葉市内で11月に予定されている日本シリーズ優勝祝賀パレードに、ファンの参加を検討していることを明らかにした。球団は熱狂的な応援で知られるファンを重視し、チームとの距離を近づける積極策を展開している。荒木部長は「まだ案の段階だが、実行委員会で認められれば、加わってもらおうと思っている」と話した。
ロッテが日本一となった日本シリーズ、阪神－ロッテの第4戦を26日夜に中継したTBS系の視聴率が関東地区で20.0％、関西地区で30.1％だったことが27日、ビデオリサーチの調べで分かった。関東地区は今シリーズの中で最も高かった。ビデオリサーチによると瞬間最高視聴率は、関東地区で優勝が決まった直後の午後9時37分の35.2％。関西地区で7回裏の阪神攻撃中の午後8時56分の49.2％だった。
プロ野球は日本シリーズ終了翌日の27日から、フリーエージェント（FA）有資格者が権利行使するための手続き期間がスタートした。有資格者は今季初めて取得した城島（ソフトバンク）谷（オリックス）豊田（西武）野口（中日）ら11人を含めた計69選手。FA権を行使する場合、27日から11月7日までに在籍球団に対して通知しなければならない。8日にコミッショナーからFA宣言選手として公示され、9日から国内外全てのチームと交渉が可能となる。
米大リーグ、デビルレイズがロッテを31年ぶりの日本一に導いたボビー・バレンタイン監督（55）を次期監督として招聘する方針を固めたことが27日、明らかになった。デ軍の地元紙「セントピーターズバーグ・タイムズ紙」が27日付で報じた。ドジャースも次期監督候補にリストアップしており、ロッテと3年契約を結んでいるボビーの決断次第では、日本球界を去る可能性もある。
デビルレイズ首脳の動きは素早かった。バレンタイン監督がロッテを率いて日本一になったのを待っていたかのように、デ軍が次期監督候補として交渉に乗り出すことになった。27日付のセントピーターズバーグ・タイムズ紙はシルバーマン球団社長の「我々は彼（バレンタイン監督）がどのくらい（デ軍の監督に）関心があるか面談を行う前に確認する必要がある」との発言を掲載。近日中に打診を行い、バレンタイン監督の返答を待って本格交渉を行うとした。
デ軍は今シーズン終了後、来季まで契約を残していたピネラ監督を“解任”した。球団オーナーも創設者のナイモリ氏からニューヨークの投資家、スチュワート・スターンバーグ氏に変更されたばかりで、新チームの顔として次期監督候補の人選を進めてきた。既に前タイガース監督のトランメル氏、ヤンキースのベンチコーチ、ジラルディ氏ら数人と面談を行ったが、ジラルディ氏はマーリンズの監督就任が決定するなど、交渉は難航。レンジャーズを立て直し、メッツでは00年にリーグ優勝、そして今回ロッテを31年ぶりの日本一に導いたバレンタイン監督が、球団創設8年で7度地区最下位という弱小チームを立て直すのに最適だと判断するのは自然の流れといえる。
ピネラ監督が結んでいた来季年俸は400万ドル（約4億6000万円）で、バレンタイン監督には同等以上の条件が提示される可能性が高い。ロッテとの契約は年俸2億5000万円の3年契約と言われており、金銭面でもデ軍提示は申し分ない。ロッテ側との契約の中に「米国に戻る場合は契約を破棄できる」という条項が盛り込まれているとの米紙報道もある。
デ軍以外にもドジャースのオーナー特別顧問・ラソーダ氏がバレンタイン監督招聘に動くなど、メジャー球団からのラブコールが相次ぐ可能性もある。バレンタイン監督はセントピーターズバーグ・タイムズ紙に「（デビルレイズから）話があるのはexcite（光栄）だ」とメールで返答した一方で、日本の米国人記者には「ロッテしか選択肢はない」と打ち明けている。ボビーの決断、そして動向から目が離せなくなった。
球団は31年ぶりの快挙に導いた指揮官の流失阻止に全力を傾ける。バレンタイン監督とは06年シーズンまでの3年契約と、07年以降は2年のオプション契約を持っている。「他から誘われない監督よりは、オファーがあるぐらいの方がいい。あれだけの監督を手放す理由がありません」と重光オーナー代行は語っている。
指揮官は既に来季のファンサービスについて、球団側とミーティングを繰り返し、さらなる球団改革に強い意欲を示しており、瀬戸山球団代表も「常勝軍団を築くために長く指揮して欲しい。ソフトバンクの王監督のように」と“永久政権”を示唆している。02年10月、球団との契約のために来日した成田空港には、ファン200人が集結したほどの人気者だけに、ファンからも熱烈残留コールが起こりそうだ。
日本シリーズで阪神に4連勝し、31年ぶりの日本一を果たしたロッテのボビー・バレンタイン監督（55）が、優勝から一夜明けた27日、神戸市内の宿舎で会見し「勝った実感はまだないが、試合後の祝勝会で、選手の幸せそうな顔が見られて嬉しかった。夢が実現した気持ちだ」と、喜びを口にした。激戦のプレーオフを勝ち上がり、一気に頂点に立ったことに、同監督は「プレーオフで相当な自信をつけていたので、驚きはない。よくやったという気持ちはあるが、選手にはそれができる力があった」。選手の頑張りを褒めながらも、実力を出し切ったことが勝因とした。
ロッテが日本一となったプロ野球日本シリーズ、阪神－ロッテの第4戦を26日夜に中継したTBS系の視聴率が関東地区で20.0％、関西地区で30.1％だったことが27日、ビデオリサーチの調べで分かった。関東地区は今シリーズの中で最も高かった。ビデオリサーチによると瞬間最高視聴率は、関東地区で優勝が決まった直後の午後9時37分の35.2％。関西地区で7回裏の阪神攻撃中の午後8時56分の49.2％だった。
ロッテの31年ぶり日本シリーズ制覇を祝うセールが27日、地元・千葉県内の百貨店などで始まり、快挙に喜ぶファンらが開店前から長い列をつくった。東武百貨店船橋店（船橋市）では雨の中、約600人の行列ができ、開店を10分繰り上げ。長さ9メートルの応援旗に買い物客らが「たくさんの感動ありがとう」などとメッセージを書き込んだ。そごう千葉店（千葉市中央区）にも約800人が行列し、くす玉を割って日本一を祝福した。千葉県内のスーパーやコンビニなどでもセールを開催。親会社のロッテは千葉駅などで「コアラのマーチ」約1万個を無料配布した。
ロッテが4連勝で阪神を下し、31年ぶりの日本一に輝いた。プレーオフから勝ち上がった勢いの差などと分析する向きもあるが、ロッテの日本一には十分な理由がある。
バレンタイン監督は、今季の快進撃の要因として「捕手2人態勢」を挙げた。里崎、橋本が互いに刺激しながら、打撃でも堂々の成績を残した。里崎が94試合出場で打率3割3厘、10本塁打、52打点。橋本が72試合で打率2割5分7厘、7本塁打、31打点。バレンタイン監督はこの日「監督の意見としては2人の捕手がMVPだ」と語った。
| 里崎 | 橋本 | |||
|---|---|---|---|---|
| 投手 | 試 | 勝敗分 | 試 | 勝敗分 |
| 渡辺俊 | 10 | 7-2-1 | 13 | 9-4-0 |
| 小林宏 | 13 | 8-4-1 | 10 | 6-4-0 |
| 清水直 | 15 | 7-8-0 | 8 | 3-5-0 |
| セラフィニ | 9 | 6-3-0 | 13 | 9-3-1 |
| 久保 | 9 | 6-3-0 | 9 | 7-2-0 |
| 小野 | 9 | 5-4-0 | 8 | 6-2-0 |
| 加藤 | 4 | 2-2-0 | 2 | 1-1-0 |
| 黒木 | 3 | 2-1-0 | - | - |
| 手嶌 | 1 | 0-1-0 | - | - |
| 計 | 73 | 43-28-2 | 63 | 41-21-1 |
| 勝率.606 | 勝率.661 | |||
［注］勝敗は投手個人ではなく試合の結果
今季、ロッテは片言自在のオーダーで日本一に輝いたが、守りの要である捕手も同様だった。バレンタイン監督は「2人にはプライドがあるし、毎日プレーしたいと思っているだろう。それが障害にならないようにした」と主に相手投手が左腕なら右打ちの里崎、右腕なら左打ちの橋本を起用した。相手投手による使い分けで攻撃力が増す効果が出て、互いに中軸やDHも務めた。
そこで問題になるのが味方投手との相性だった。バレンタイン監督は「先発投手がどちらが捕手をやっていても問題なく投げられることが大事。良い相性をどちらでも続けて持って欲しかった」とあえて固定しなかった。互いに内角を強気に突くリード面を研究。先発マスクをかぶったゲームで里崎が73試合、657回1/3で自責252点、防御率3.45。橋本が63試合で573回2/3で自責188点、防御率2.95と共に安定したリードを見せた。
| 里崎、橋本の成績 | ||
|---|---|---|
| 里崎 | 項目 | 橋本 |
| 94 | 試合 | 72 |
| 297 | 打数 | 202 |
| 90 | 安打 | 52 |
| .303 | 打率 | .257 |
| 10 | 本塁打 | 7 |
| 52 | 打点 | 31 |
| 21 | 許盗塁 | 18 |
| 14 | 盗塁刺 | 6 |
| .400 | 盗塁阻止率 | .250 |
| 534 | 守備機会 | 396 |
| 3 | 失策 | 2 |
| .994 | 守備率 | .995 |
大舞台でも2人制は効果を発揮した。西武とのプレーオフ第1ステージ直前、里崎が発熱から体調を崩した。橋本が先発して2戦2失点と安定したリードを見せた。ソフトバンクとの第2ステージ初戦、今度は里崎が先発して本塁打。4戦目でも1発を放ち、5戦目で逆転2点二塁打を気を吐いた。城島が欠場した相手とは対照的だった。
日本シリーズでも里崎は初戦で本塁打。橋本も2戦目でダメ押し三塁打、3戦目で2点適時打と互いに競うように活躍した。ディフェンスでもポストシーズンは計11試合で20失点、1試合平均1.8点と安定した。里崎は「スタメン、ベンチも活躍してつかんだ日本一だと思う」と話した。橋本も「サトもあれだけの結果を出した。ライバル視しているし、レギュラーを目指さなくなったら終わり」という。日替わり打線の裏に、ハイレベルな競い合いがあった。
小泉首相は27日夜、ロッテの日本一について「素晴らしかった。あまり知られていない選手が大活躍したことは嬉しい」と述べ、特にMVPに選ばれた今江らの活躍を称えた。首相官邸で記者団の質問に答えた。首相は、ワールドシリーズでホワイトソックスが優勝したことにも触れ、「米国でも4連勝、日本も4連勝で不思議だ。予想外の優勝は面白い。意外性があってね。これからも大いに野球を盛り上げて欲しい」と話した。
楽天キャンプが、ロッテ日本一の話題で持ち切りになった。特にゆかりのあるスタッフが喜んだ。ロッテを6年間指導した立花龍司コンディショニング・ディレクター（41）は感慨深げ。バレンタイン監督に認められてメッツ入りした経験もあり「ボビーのやり方が正しかったことが証明されたと思います」。小宮山ら、教え子からの電話が前夜から鳴り止まなかったという。昨年までロッテに在籍した内堀通訳担当も「1人で飲み明かしました」と、古巣の快挙に酔いしれた。
ロッテの躍進は、楽天が26失点した開幕2戦目がきっかけともいわれる。立花氏は「来年はそうはいかない。ロッテはずっと気にかかる存在でしたが、これで心置きなく？楽天に集中できるということです」と、気持ちを切り替えた。シリーズMVPを獲得した今江とPL学園で同僚だった朝井は「右に打てるようになって、打ち方が大人になった。12月の今江の結婚式で、いい流れをもらいますわ」と笑わせた。ライバルに刺激されたこの日は177球を投げ、禁煙宣言まで飛び出すなど本気モード。来季は打倒ロッテが合言葉になる。