ロッテのボビー・バレンタイン監督(55)が2日、05年度の「正力松太郎賞」に選ばれた。選考委員会が都内で開かれ、出席の委員4人が全員一致で選出。29回を数える同賞で、初の外国人受賞となった。賞金は500万円。チームを31年ぶりの日本一に導いた同監督は「正力さんが巨人を国民的存在の球団に育てたように、私もロッテを多くの国民、子供達が応援してくれるような存在にする努力をしてきたつもりです」と胸を張った。去就問題も、正式な契約の話はまだないとしながらも、続投に意欲を見せていた。
千葉マリンで報道陣に囲まれバレンタイン監督は、上機嫌だった。それもそのはずだ。正力賞は、プロ野球の発展に貢献した監督や選手が対象。日頃から日米球団による“真の世界一決定戦”を提唱しているバレンタイン監督の目指すものは、まさしく日本プロ野球の向上だからだ。
「私がこんな賞をいただけるなんて思いもしなかった」と、巨人長嶋茂雄終身名誉監督や、松井秀喜(ヤンキース)イチロー(マリナーズ)らも名を連ねる受賞の嬉しさを、謙虚に表現した。そして、すぐさま「私の使命は監督業とともに、ファンの皆さんに見ていてエキサイティングな楽しいものを提供すること。全力で選手と接するのと同様に、ファンとも触れ合いたい。まだ両方できる年齢だと思うよ」と、笑顔で自信を示した。
そんなバレンタイン監督が、ロッテでの来季の指揮にあらためて意欲を見せた。この日、大リーグ・デビルレイズが現時点での監督候補を、バレンタイン監督ら3人に絞ったと発表。ドジャース、ナショナルズの候補としても挙がっているように、大リーグ復帰を望む声は後を絶たない。だが、正式に契約書にサインはしていないが、既にロッテとは合意している。この日の記者会見で「この球団に戻ってきた時、やり残した仕事があると言った。それは日本一になることだけじゃない。日本球界を世界で認められるものにしたい。まだ長い道のりだよ」と話した。
1日夜には、重光オーナー代行と都内で会食を行った。バレンタイン監督は「契約の話はしなかった」としたが、関係者によると「新たな複数年契約の話も行われたはず」という。この日の会見後、同監督は「私の今迄の努力に対してオファーがもらえれば」と話した。近日中にも希望に沿う形での正式オファーがなされる模様だ。
正力賞受賞者 | ||||
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回 | 年 | 受賞者 | 所属 | 位置 |
1 | 77 | 王貞治 | 巨人 | 内野手 |
2 | 78 | 広岡達朗 | ヤクルト | 監督 |
3 | 79 | 西本幸雄 | 近鉄 | 監督 |
4 | 80 | 古葉竹識 | 広島 | 監督 |
5 | 81 | 藤田元司 | 巨人 | 監督 |
6 | 82 | 広岡達朗 | 西武 | 監督 |
7 | 83 | 田淵幸一 | 西武 | 内野手 |
8 | 84 | 衣笠祥雄 | 広島 | 内野手 |
9 | 85 | 吉田義男 | 阪神 | 監督 |
10 | 86 | 森祇晶 | 西武 | 監督 |
11 | 87 | 工藤公康 | 西武 | 投手 |
12 | 88 | 門田博光 | 南海 | 指名打者 |
13 | 89 | 藤田元司 | 巨人 | 監督 |
14 | 90 | 森祇晶 | 西武 | 監督 |
15 | 91 | 秋山幸二 | 西武 | 外野手 |
16 | 92 | 石井丈裕 | 西武 | 投手 |
17 | 93 | 野村克也 | ヤクルト | 監督 |
18 | 94 | 長嶋茂雄 | 巨人 | 監督 |
イチロー | オリックス | 外野手 | ||
19 | 95 | イチロー | オリックス | 外野手 |
20 | 96 | 仰木彬 | オリックス | 監督 |
21 | 97 | 古田敦也 | ヤクルト | 捕手 |
22 | 98 | 佐々木主浩 | 横浜 | 投手 |
23 | 99 | 王貞治 | 福岡ダイエー | 監督 |
24 | 00 | 松井秀喜 | 巨人 | 外野手 |
25 | 01 | 若松勉 | ヤクルト | 監督 |
26 | 02 | 原辰徳 | 巨人 | 監督 |
27 | 03 | 星野仙一 | 阪神 | 監督 |
28 | 04 | 伊東勤 | 西武 | 監督 |
29 | 05 | バレンタイン | 千葉ロッテ | 監督 |
※04年は特別賞にイチロー(マリナーズ)
出席委員4人、全員一致だった。ロッテ・バレンタイン監督。29回を数える正力賞(32人目)で、初の外国人、それも監督の受賞である。
川上座長は「選手の気持ちを酌み、しかも体力の消耗まで計算に入れて、フルに戦力全開させた。画期的な用兵術で、31年ぶりの頂点を極め、十分に受賞に値する」と絶賛する。藤田委員は「地元千葉のみならず、世の中を沸かせた。今年の球界NO.1」と折り紙をつけた。
確かに1年というスパンを見据えて「投手起用も無理がなく、若手、ベテランを適材適所に起用した」(稲尾委員)采配。それに応えた西岡、今江を筆頭に李、ベニー、フランコ、セラフィニら外国人選手の活躍は特筆される。
何より「郷に入れば郷に従う」で、日本の環境に溶け込んだ見事さ。それが十二分に能力発揮のバネになった。インタビューでも積極的に、片言でも日本語を使う。その意欲が結実したといえる。
来シーズンの去就はともかくとして、今年の球界を席巻した監督は、まぎれもなくバレンタイン監督である。
去就が注目されるロッテのボビー・バレンタイン監督(55)に対し、球団が最大3年15億円の大型契約を視野に入れて引き留めに全力を挙げることが2日、分かった。この日、プロ野球の発展に貢献した選手や監督に贈られる「正力松太郎賞」を外国人として初受賞した同監督は、来季以降の契約交渉が難航していることを示唆。球団側は「永久監督」の特権も与えるなど最大限の誠意で長期化が予想される交渉にあたる覚悟だ。
現状の契約条件には納得できない。日本一に上り詰めたプライドがある。だから、言うべきことは言わせてもらう。1日夜に都内で重光オーナー代行と会談した内容について聞かれると、バレンタイン監督は興奮気味に不満をまくしたてた。
「球団から提示されるオファーを見れば、チームが私にどれだけ残って欲しいかが分かる。シーズン中には瀬戸山代表が、永久監督として考えたいという言葉を投げかけてくれたが、1度も正式なオファーは頂いていない」。話せば話すほど、口調はエキサイトしていく。「こういう面倒な受け答えは、もう、どうにかしたい。昨日も米国から電話が25件もかかってきた。面倒でしようがない。不安定な状況がイヤだ」。そして、再契約を結ぶ時期について聞かれると「イエスタデー!」と叫んだ。本来なら合意に達するべき前夜のトップ会談で、条件面が意に沿うものでなかったことを、指揮官自らが暴露した。
日本球界に身を置く者としてこの日、最大級の栄誉を手にした。「正力松太郎賞」に外国人として、ロッテからも初受賞者となった。「栄誉ある賞とは知っていたが、私自身が選ばれるとは思ってなかった。この賞を頂けるのも、チームが日本一になれたから。選手だけでなく、球団の皆さんやファンの皆さんに感謝したい」そして「真の世界チャンピオンを決める大会が開催される時、私もチームの1人として出たい」と言い切った。あくまでロッテの指揮官として、野球人生を全うしたい。この基本線は揺るがない。ただ「私がロッテに残りたいのと同じくらいの気持ちを、ロッテが私に持ってくれれば」と、条件面で誠意を求めることも忘れなかった。
ロッテ側も必死だ。球団事務所で取材に応じた瀬戸山代表は「誠意を持って引き留めるだけ」と話し、交渉締結の時期について「(4日にオーナー会議やコンベンションが行われる)札幌で?無理でしょう」と長期化を覚悟。今季、ボビーの年俸は2億5000万円と言われているが、4億からオプションを含めて5億へのアップも検討されている模様。最大で3年15億の大型契約が結ばれる可能性もあり、場合によっては5年の長期に伸ばすことも視野に入れているようだ。また、残留の切り札としてボビーに「永久監督」を保証し、選択権は毎年本人に与えるという究極オファーも急浮上してきた。
正力賞に輝いた名将の存在なくして、今季の日本一はなかった。あくまでロッテ残留が濃厚だが、今後の交渉の行方から目が離せなくなってきた。
デビルレイズが来季監督候補を3人に絞り、その中にバレンタイン監督が含まれていることが明らかになった。ピネラ監督の辞任で後任監督を探しているデ軍だが、最終候補としてピネラ監督の下でベンチコーチを務めていたマクレーン氏、エンゼルスのマドン・ベンチコーチと共にバレンタイン監督の名前が挙がった。同監督とは10月30日に電話連絡をしており、正式な面談を要求するのも時間の問題としている。
また、同監督と電話連絡したもう1つのチーム、ドジャースは具体的な動きはなかったが、ロサンゼルス・デーリーニューズ紙電子版は「ロッテは今季300万ドル(約3億5000万円)前後を支払っている。その額はドジャースが想定している金額を超えている」と報じ、ド軍の獲得条件が高くないことを示唆した。
全会一致で決定したバレンタイン監督の受賞。約1時間の選考の中では「疲労を重ねないように休ませたり、用兵術が非常に見事。画期的な監督術が31年ぶりの日本一につながった」(川上座長)と手腕を絶賛する声が相次いだことに加えて「世の中を沸かせた貢献度から、正力賞の意味にピッタリ」(藤田委員)と、ボビー人気を評価する意見も出た。
また、自己最高の打撃成績で優勝に貢献し、全イニング出場試合の日本記録も896まで延ばした阪神・金本、シーズン202本安打のセ・リーグ記録を樹立したヤクルト・青木の2人については「チラッとは出たけど議題にはならなかった」(田口委員)。2年ぶりのリーグ優勝に導いた阪神・岡田監督は、名前も挙がらなかった。
ロッテの李承Y内野手(29)が2日、千葉マリンスタジアムでの練習後、米メジャーへの挑戦を最終目標とした上で、国内他球団への移籍も視野に入れる考えを明らかにした。今季で2年契約が終了。今オフから日本人の代理人を登用し、目標実現に向けて準備を進める。
アスリートとしての自然な欲求だった。「最後の夢を、諦めていない。2年前に来日した時に比べて、今の方が自信がある」。今季でロッテとの2年契約が満了するアジアの大砲は、あらためて大リーグへの思いを語った。
元来の守備位置は一塁。だが、今季はDHでの出場が主だった。「今オフ(のメジャー移籍)は、ありません。守備がネックになっているんで…」と、時期尚早なことは、何より自分が分かっている。「今年のような起用法をされるのは、モチベーション面でかなりしんどかった」。守れないとなると、メジャーからの高評価は期待できない。「ロッテが最優先ですが、今の頭の中には、日本球界でやっていきたいというのがある」と国内他球団への移籍の可能性を口にした。
準備の第1段階として、日本人の代理人を起用する計画もある。「経験豊富な方であれば。アジアシリーズが終わるころには、アウトラインが示せると思う」攻守に最大限の実力を見せつけて、アジアの大砲から世界の大砲に進化する。
「千葉ロッテマリーンズ優勝パレード実行委員会」は2日、優勝パレードのための個人協賛金の申し込み方法を発表した。募集期間は7〜30日。1口3000円で、口数に制限はない。1口ごとに「優勝パレード記念・携帯ストラップ」(非売品)が進呈される。また3000円未満の協賛金もパレードに役立てられる。振り込み方法など詳細は実行委ホームページ(http://parade.kamome.tv/)で。
来季の去就が注目されるロッテのボビー・バレンタイン監督(55)と重光昭夫オーナー代行(50)が、1日に都内で“極秘会談”を行っていたことがわかった。しかし、第1回の交渉は決裂した模様だ。この日、バレンタイン監督は「正力松太郎賞」を受賞。ロッテからの選出、米国人としての受賞は初の快挙となったが、指揮官の流失危機に近日中に再び会談が行われる。 今年最も野球界に貢献した人物に贈られる「第29回正力松太郎賞」の選考会が2日、都内のホテルで開かれ、ロッテのボビー・バレンタイン監督が選ばれた。
川上哲治、藤田元司、稲尾和久(以上野球解説者)、田口雅雄(野球ジャーナリスト)の4氏による選考委員会は、同監督が巧みな選手起用で31年ぶりのリーグ制覇と日本一を達成した手腕に加え、熱心なファンサービスなどを高く評価。満場一致での選出を決めた。
ロッテからの選出も米国人の受賞も初めて。賞金は500万円で、表彰は4日のコンベンション(札幌ドーム)で行う。
吉報を受けたバレンタイン監督は「大変栄誉ある賞を自分がもらうとは思わなかった」と、晴れやかな表情で喜びを口にした。
「ボビー・マジック」と称される采配と共に、熱心なファンサービスでも有名。ソフトバンク・王監督ら過去の受賞者に名を連ねたことに「彼らは素晴らしい人物。仲間に入れてもらえたのは光栄」。また、今後について「今後、私も監督としてもちろん、ファンサービスをしていきたい。日本の野球はもっと評価される余地がある。そこに、まだ残された仕事があると思っている」と語った。
今季でロッテとの2年契約が満了する李承Yが「米大リーグ挑戦は夢だが、今オフはない。日本でのプレーを考えている」と希望を明らかにした。李は「他球団の提示条件がロッテと同じなら移籍する理由はない」と基本線は残留。だが、本職の一塁ではなくDHでの出場が多かった今季の起用について「選手としては打って守って走りたい」と話し、移籍を視野に入れる可能性も示唆した。
10日に開幕するアジアシリーズ(東京ドーム)に向けて全体練習が行われた。帰国中の外国人選手以外、ほぼ全員が参加。キャッチボール、フリー打撃などで2時間汗を流した。バレンタイン監督は今回も予告先発宣言。「アジアシリーズでも、ファンのために予告します」と、先発投手を明かすつもりだ。
米大リーグ3球団の次期監督候補に挙がるなど、去就が注目されるロッテのボビー・バレンタイン監督(55)と、ロッテ球団が極秘裏に残留交渉を行っていたことが2日、明らかになった。10月下旬から重光昭夫オーナー代行(50)ら球団幹部が数度にわたって交渉に当たった。だが、同監督は第29回正力松太郎賞の受賞会見の席で交渉自体を否定しており、第1回交渉は決裂した可能性が高い。“ボビー”引き留めは難航必至の情勢となってきた。
瀬戸山球団代表がバレンタイン監督に来季からの3年契約を提示したのは10月31日のこと。大リーグ3球団の次期監督候補として“ボビー”の名前が取り沙汰され、その去就が注目される中、重光オーナー代行の指示を受けて引き留めに動いた。
「中身は言えないが、一昨日(31日)に新たな契約プランを示した。誠意をもって来季も指揮してもらいたい」と瀬戸山代表。この新たな3年契約の提示を切り札に、翌1日には都内の料亭で重光オーナー代行がバレンタイン監督と残留交渉を行った。これまで球団側は、バレンタイン監督との間には昨年からの3年契約にプラスして07年から2年のオプション契約があると主張してきた。だがこの日、瀬戸山代表は「3年やることで合意はしていたが、サインはまだしていない」と修正。契約上の不備で日本一監督が流出する可能性は十分あるだけに、来季からの3年契約で引き留めを図った訳だ。
だが、交渉から一夜明けたこの日、バレンタイン監督は会見の席で交渉そのものを全面否定。「瀬戸山代表からはシーズン中に“永久監督”をやって欲しいとの言葉はもらったが、球団から正式なオファーはない。早く誠意を見せて欲しい。オファーの内容を見れば、どれくらい私に残って欲しいかが分かるだろう」。その口ぶりから、球団側が提示した3年契約の内容が指揮官の希望とは大きくかけ離れていることが読みとれる。「正式なオファー」という表現でさらなる条件提示を求めていることからも、1日の重光オーナー代行との残留交渉は物別れに終わったとみるのが自然だ。
太平洋を挟んでの“ボビー”争奪戦。指揮官は「米国からも毎日25件ぐらい電話が鳴る」と早期決着を望んではいる。しかし、球団幹部は「全力で引き留めるが、最後はバレンタイン監督の気持ち次第」とメジャー球団とのマネーゲームには乗らない方針であることを示唆。今後、年俸のつり上げ合戦になるような展開になった場合には、ロッテ球団が契約期間内の11月中であってもバレンタイン監督に対しドジャース、デビルレイズ、ナショナルズとの面談を許可する可能性もある。バレンタイン監督の去就問題は、予断を許さない状況となってきた。
バレンタイン監督を次期監督候補としている米大リーグのデビルレイズは1日、9人いた候補の絞り込みを行い、バレンタイン監督ら3人を最終候補とした。バレンタイン監督とは30日(日本時間31日)に電話で2時間以上もかけて電話面談を行った。同監督のほかに最終候補となったエンゼルスのマドン・ベンチコーチ、デビルレイズのマクラーレン・ベンチコーチについて、デ軍のシルバーマン球団社長は「彼ら3人の経験、個性はウチの監督にぴったりと合っていると考えている」と話した。
同じく次期監督候補に挙げているドジャースは、GM候補としていたマリナーズ前GMのギリック氏のフィリーズ入団が決定的となるなど、GMが未だ確定していない。だが、デ軍が最終候補に挙げたことでド軍、そしてナショナルズも招聘への動きを本格化させそうだ。
3日に行われるパ東西対抗に備えて再来日した日本ハム・ヒルマン監督が、バレンタイン監督の去就について意味深発言した。一般論として「ナショナルズ、ドジャース、デビルレイズが、監督を探している」としながら「ドジャースなのか、マリーンズなのか分からないが、彼にとって1番いい決断をするだろう」とド軍とロッテの2者択一でとらえていた。
プロ野球の発展に貢献した選手や監督に贈られる今年の「正力松太郎賞」の選考委員会が2日、東京都内で開かれ、ロッテを31年ぶり3度目(前身の毎日を含む)の日本一に導き、外国人として初の日本一監督に輝いたバレンタイン監督を満場一致で選出、初受賞した。ロッテからの選出も外国人の受賞も初めて。同監督には賞金500万円などが贈られる。
受賞を知らされたバレンタイン監督は「普段していることを見ていただけたからだと思う」と、晴れやかな表情で喜びを口にした。ソフトバンクの王貞治監督ら過去の受賞者に名を連ねたことに「彼らは素晴らしい人物。仲間に入れてもらえたのは光栄」と話した。55歳の指揮官は今後について「監督業を続けることはもちろん、ファンに楽しい野球を提供したい。まだまだそれができる年齢だ」と話した。
05年度の「正力松太郎賞」にロッテのボビー・バレンタイン監督(55)の受賞が決まった。2日、選考委員会が都内で開かれ、出席の選考委員4人が全員一致で同監督を選出。29回を数える同賞で、初の外国人の受賞となった。賞金は500万円。同賞はプロ野球の発展に貢献した監督や選手が対象。31年ぶりにロッテをリーグ優勝、日本一に導いた手腕などが高く評価された。バレンタイン監督は「長嶋さんやイチローさんらも受賞した賞を受賞し、嬉しい」と喜びを口にした。
パ・リーグは2日、東西対抗戦(3日・静岡)で東軍がサブマリンの渡辺俊介(29=ロッテ)、西軍は左腕の帆足和幸(26=西武)が先発すると発表した。
2段モーションによる反則投球の判断基準に対し、審判団が基準緩和、あるいは見直しを行う可能性が出てきた。2日にセ・リーグ審判員8人が横須賀での横浜秋季キャンプを訪問し、投手陣のフォームを確認。牛島監督らと意見交換を行った井野セ・リーグ審判部長は「12球団の考えを丸山(規則)委員と(パ・リーグ)前川部長に持ち寄って11月20日に話し合う予定です」と今後の規定について再度協議する場を設けると明かした。
練習時には
と説明された。ただ現状ではルールが明確でないため線引きが難しい状態。20日の3者会談によっては1が対象外となる折衷案に落ち着くこともありそうだ。しかし、フォーム改造に着手し始めた選手から不満の声が出る可能性もあるだけに、今後の動向が注目される。
阪神・藤川がプロ野球選手会の介入で2段モーション問題解決を訴えた。“ブラックリスト”の1人としてフォーム改造には前向きながら「選手会として動いてもらえれば。みんな不満があるんだから…。年内に何とかしないと春はキャンプどころじゃなくなる」と審判団の判断基準をより明確化する必要があると語った。この日は5日のベストプレーヤーマッチ(札幌ドーム)に備え甲子園室内で練習。新選手会長就任予定の赤星と出会うと「選手会で何とかしてください」と助け舟を求めた。
ヤクルト・古田監督は、2段モーションについて「基準が曖昧では意味がない。目的に沿ったものでないと。アンパイアも困惑している部分があるんでしょう」と話した。5日から愛媛・松山で行われる秋季キャンプで審判員と意見交換する考えで「実際に投手が投げてみて、その反応を見たい」とした。
日本プロ野球組織(NPB)の根来泰周コミッショナー(73)は2日、楽天が横浜の親会社TBSの株式を大量保有する問題で「丸く収まればいい」と円満解決を望む姿勢を示した。球団の2重保有に通じる問題で、10月21日の実行委員会では楽天以外の11球団が「野球協約(183条)に違反」との見解を示し、4日のオーナー会議に諮られる。「ペナルティーを」との意見もあるが「楽天に脱退しろとか、試合を行うなと言えば済む問題ではない」とコミッショナー制裁ではなく、話し合いによる解決を目指す。
根来泰周コミッショナー(73)は2日、4日札幌市内で開催されるプロ野球オーナー会議に向け円満な解決を希望した。楽天が横浜の親会社であるTBSの株式を大量取得したことで、10月21日の実行委員会では楽天以外の11球団が協約違反としたが、同コミッショナーは私見としながら「制裁をすればいいと言うけど、色々立場がある。プロ野球を盛り上げる方向にいかないといけない。楽天に試合をするなとか、解散しろとかではなく、収まる方向でやらないとしようがない」と要望した。
インターネット関連企業「ライブドア」による広島の買収が噂されていることについて、球団株式の3割強を保有するマツダ(広島県府中町)の井巻久一社長は2日、中間決算発表の記者会見で「何の話もきていない。売却の計画はない」と述べた。井巻社長は「(カープの)松田元オーナーは、市民球団として黒字経営を続けている。広島に居を構える企業として、お手伝いしないといけない」とし、1企業がカープの経営権を握る動きがあれば対抗していく姿勢を示した。
バレンタイン監督を時期監督候補にリストアップするドジャースも、ウルトラCプランを温めている。ド軍ホームページはこの日、「バレンタイン監督の招聘はこの10年間、(元監督の)ラソーダが熱望していたこと」とし「GM兼監督でオファーを出すかもしれない」と破格待遇で迎える可能性を伝えた。GMを兼任するとなれば、80年代前半に、カージナルスを率いた名将ホワイティ・ハーゾック以来の全権監督となる。
デビルレイズが次期監督候補の最終リストを3人に絞り、その1人にバレンタイン監督を入れたことが分かった。同監督とは10月30日に2時間以上にわたって電話会談を行い、就任の可能性について感触を得たという。残る2人はジョン・マクラーレン氏(54=デ軍ベンチコーチ)とジョー・マドン氏(51=エンゼルス・ベンチコーチ)。メジャー監督歴はマドン氏が59試合で暫定監督の経験があるだけ。GM会議が始まる7日以降に、バレンタイン監督を除く2人とは2次面談の場を設けるという。
2年契約が切れる韓国の大砲、ロッテ李承Y内野手も、残留が濃厚となってきた。この日の練習後、来季の去就を問われ「まだ何も決めていない」としながら「もし日本の他球団からロッテと同じ条件を提示されたら、移籍する理由はない」と明言した。李の今季年俸は2億円。ロッテ側は今オフの契約交渉で同額〜2億5000万円程度の年俸を提示するとみられる。現時点で国内他球団でこれ以上のオファーは考えにくく、残留となりそうだ。
「大リーグでのプレーは夢」というが、今オフの米国進出や、韓国球界復帰は考えていない。まだ「今季のような起用法(DHや代打出場)ではつらい」というものの「だから移籍するという考えではない。選手なら誰でも守って、打って、走りたいと思うもの」と、残留の場合は再び福浦と正一塁手を争う構えを見せた。今後はアジアシリーズ終了時点をメドに代理人を選定。球団と交渉を持っていく。
根来泰周コミッショナーが、球界の株問題について議論される4日のオーナー会議(札幌)を前にして、楽天への制裁を否定し、円満解決を目指す考えを示した。2日、東京・内幸町の事務所で取材に応じ「我々は問題を大きくするのではなく、何とか収める方向で話を進めなければいけない」と語った。楽天が、横浜の親会社であるTBSの筆頭株主となり、他球団の株式所有を禁止する野球協約に抵触するという意見が出ている。実行委員会では協約違反と判断されており、オーナー会議でも同様の判断を下す。
根来コミッショナーは「諸オーナーの意見を聞きたい」としながらも、協約違反と判断された場合でも「楽天に試合をするなとか組織から出ていけとか、そういうことが言えるものではない」と、ペナルティーや制裁の可能性を否定した。問題の解決策については「いい知恵を探る」と具体案は語らなかったが、他球団へ支配を及ぼさないといった誓約書を提出させるなどの対策を講じる見込みだ。
ただ、根本的な解決として野球協約の改正を提案する。「有識者会議の提言を紹介し、改正を実行する方向で検討してもらいたい。その部分(株の持ち合い)だけでなく、色んな点で改めるべき点は改めた方がいい」。協約だけでなく、親会社と球界との契約なども検討されることになりそうだ。
楽天とTBSが経営統合をめぐり対立を強める中で、TBS傘下の横浜球団買収に意欲を見せる有線放送大手USEN(東京)の宇野康秀社長が2日、あらためて球団経営への興味を示した。この日、都内のホテルで自社が製作を手掛ける映画「地下鉄に乗って」の製作発表に出席。会場を出る際に「(横浜経営の)意欲というより興味があります」と語り、10月20日の同社決算説明会で示した言葉を繰り返した。この間に楽天の三木谷社長とは「会っていません」としたが「今後は特別な行事などがあれば別です」と含みを持たせた。