わたしはかもめ2005年鴎の便り(11月)

便

11月10日

千葉ロッテ6−2サムスン…アジアシリーズ

ロッテは1回、西岡の三塁打を足掛かりに3点を先取。中盤にも橋本の本塁打などで効果的に加点した。小林宏は安定した投球で6回2失点。サムスンは先発バルガスの立ち上がりが誤算で、打線も10安打で2点とつながりを欠いた。

123456789R
サムスン0000020002
千葉ロッテ30012000x6

◇ロッテ、初代王者へ好発進

日本、韓国、台湾、中国のプロ野球リーグ優勝チーム(中国は選抜チーム)で初代アジア王者を決める「KONAMI CUP アジアシリーズ2005」が10日、東京ドームで開幕した。ボビー・バレンタイン監督の下で31年ぶりの日本一に輝いたロッテは、1次リーグ初戦で強敵のサムスン(韓国)を6−2で破る好スタート。興農(台湾)は6−0でチャイナスターズ(中国選抜)に順当勝ちした。大会は2008年北京五輪に向けてチーム強化を図る中国を始め、アジアの野球振興と野球の国際化への本格的な第1歩と位置付けられており、アジア最高峰の公式戦となる。4チーム総当たりで1次リーグを行い、上位2チームが13日に決勝を争う。

◇李が古巣相手に犠飛

古巣サムスンとの対戦が注目されたロッテ李は1回に左犠飛で打点を挙げたが、その後は3打席無安打。試合が韓国に生中継されたこともあり「ファンにいいところを見せようとして力んだ。打ち急いだね」と苦笑した。8回にはサムスンの宣監督が「ファンサービスを考えて」と李に対し、守護神の呉を投入した。二飛に終わった李は「サムスンの応援を見て新鮮な気持ちになれた。最後にまた戦えると思う」と決勝での再戦に胸躍らせた。

◇今江が先制適時打

ロッテ打線が初回から爆発した。先頭の西岡がいきなり右翼フェンス直撃の三塁打で出塁すると、2番今江が中前に先制適時打を放った。今江は「久し振りのゲームだったけど、うまく打つことができた。こういうゲームで先制できたので本当に良かった」と喜んだ。結局3本の長短打と犠飛で3点を奪い、主導権を握った。4回には橋本がチーム第1号本塁打。ロッテカラーの白1色に染まった右翼席に叩き込んだ。

「今日は力が入ってしまいました。待たないといけないところで焦ってしまったことが反省点です。(元同僚のオ・スンファンと対決は)2球だけだったから判断はできないですね。久し振りに韓国のファンに姿を見せて、力が入ってしまいました。」
橋本
「指名打者は考えていませんでした。びっくりしました。でも、いい感じで打てました。調子に乗らず、残り3試合、来年につながるようにこの状態を維持したいですね。お客さんもここまで入るとは思っていなかったので。大きな声援に感動しました。」
小林宏
「今日は、ゲームを作れたことができたので納得しています。でも、ボール自体は納得できるところが少なかったです。サムスンは、選球眼がいいチームだという印象でした。日本のように低めの変化球に手を出して来なかったですね。いつものように、ボールを振らせてカウントを取ることができず苦労しました。6回はピッチングの練習中に右足がつってしまって…。この回で終わりということは分かっていたので、ベンチには何も言わずに投げました。」

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MVP男今江、笑顔の2安打

日本シリーズMVPの今江は、アジアシリーズでも止まらない。1回裏に先制適時打を放つなど2安打。「調子が悪かっただけに、素直にバットを出すことを心掛けた。日本シリーズの経験があるから余裕があります」と笑顔を見せた。さらに「アジアNO.1にならないとダメですから」と勝ち進むことを誓っていた。

橋本
「前の打席で変化球が多いと感じたので、この打席は直球で攻めてくるかなあと思い、直球に比重を置いて待っていました。高めだったけど、うまいことかぶせて打つことができました。」(4回に右翼席へ豪快な1発)

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ボビー・ロッテがアジア1勝[報知]

◇KONAMI CUP アジアシリーズ2005

ボビー・ロッテが初代アジア王座へ向けて、快勝発進。1次リーグ初戦で韓国王者のサムスンと対戦。4連勝で日本一に輝いた日本シリーズの勢いをそのままに、初回、西岡、今江の連打などで3点。その後も加点し、投げても小林宏から磐石のリレーで、決勝で再戦が予想される強敵を打ち破った。また興農(台湾)はチャイナ(中国)に順当勝ちした。

ドームの天井より、鮮やかな白に染まったスタジアムを見渡した。勝利の実感が込み上げる。胸を張り、王者の風格を漂わせながら、バレンタイン監督はお立ち台に上がった。「シーズン中にやってきた素晴らしい野球をしてくれた。選手も、声援も千葉マリンそのままだった」韓国王者のサムスンを寄せ付けない完勝劇。大本命のボビー・ロッテが初代アジア王者に向けて、最高のスタートを切った。

季節は移り変わっても、魔術の輝きは色あせなかった。福浦、堀ら主力組が故障で欠場する今シリーズ。選んだマジックは「2番・今江」だった。初回、西岡が右中間三塁打で出塁すると、自ら「絶不調」と話していた日本シリーズMVP男の今江が中前に先制打。「2番で逆に開き直れました」普段は下位を打つ22歳が粋な演出でよみがえった。この回3点。実力差を認識させるには十分な攻撃だった。

“最大の武器”を封印しての快勝だった。常勝を築いた要因、データが皆無のアジアシリーズ。ミーティングは開かれず、純粋な実力勝負となった。「データがないから、ただ来た球を打ちました」と西岡が振り返るようにガチンコでサムスンを攻略した。

日本一達成直後の10月27日。重光オーナー代行は厳命した。「サムスンにはグループの威信をかけても負けられない」ロッテとサムスンは韓国有数の財閥同士。強固な決意はグラウンドの戦士に乗り移った。

最大の敵を破り、交流戦V、リーグ制覇、日本一に続く「4冠」を射程圏にとらえた。「僕らはプレーオフ、(日本)シリーズを経験していますから。アジア1にならないといけない」と今江。ソフトバンク、阪神を撃破した自信がある。目標と同時に義務でもあるアジア王者。最高のエンディングで2005年を締めくくる。

◇5投手継投で失点2

鋭い当たりを何本も飛ばされた。それでも耐えしのぐのが、12球団最強と呼ばれるロッテ投手陣だ。自軍を上回る10安打を浴びながら失点は「2」。5投手の継投による会心の勝利にバレンタイン監督も「どの投手も、それぞれの場面でいい仕事をしてくれた」と声を弾ませた。

先発・小林宏が6回を2失点にまとめると、あとは自慢のブルペン陣がサムスンの反撃ムードを断ち切った。小野、藤田がイニングの先頭に出塁を許すも、共に次の打者を併殺に仕留めると、8回2死一塁からは4番手・薮田が陳甲龍を空振り三振。勝利へのレールを着々と敷くと、最後は守護神・小林雅が貫録の3者凡退斬りで逃げ切った。

薮田が「緊張感は別になかった」と話せば、小林雅も「アジア一になるつもりでやっている」と言い切った。激闘を戦い抜き、たくましさを増した投手陣が、今後もスコアボードに「0」を積み重ね、初代王者の栄冠をつかみ取る。

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今江がアジア席巻!韓国王者サムスンを“20分殺”[サンスポ]

またも今江だ。今度は“20分殺”だ!!初戦で日本代表のロッテは韓国・サムスンと対戦、日本シリーズMVPの今江敏晃内野手(22)の先制打などで6−2と快勝。アジア王者奪取に向けて好スタートを切った。ロッテは11日の第2戦で、この日チャイナスターズ(中国選抜)を6−0で下した興農(台湾)と対戦。1次リーグは上位2チームが13日の決勝に進み、優勝チームはアジア王者の称号と賞金5000万円を獲得する。

大一番には、この男。ポストシーズンはこの男。シリーズMVP男の登場だ。“若きミスターロッテ”の今江が、最大のライバルといわれたサムスンを、秒殺ならぬ“20分殺”で仕留めた。

今江
「絶不調だったけど、2番だったし、(前打者の)西岡が塁に出てくれたので、リラックスして打てました。」

1回だ。先頭の西岡が右中間三塁打で出塁すると、先制中前適時打。「絶不調」という言葉が嫌みに聞こえてしまうほど、簡単にタイムリーを放った。お祭り男の1打にベンチは活気づく。サブローの適時打と李の犠飛も飛び出し、いきなり3点。サムスンが2点で終わったことを考えれば、試合開始わずか20分で試合を決めた。

2回1死一塁の第2打席こそ強烈な遊ゴロが併殺打になったが、あとは四球と三塁内野安打。4打席で3度出塁し、2得点。きっちりと勝利に貢献した。

今江
「1打席目のヒットで気持ちに余裕ができました。シーズン同様、みんなに助けられていますよ。」

プレーオフ、日本シリーズを戦い抜き、4日間のオフ後、すぐにパ・リーグの東西対抗戦やベストナインの表彰式など多忙を極めた。疲労は“未体験ゾーン”に突入しているが、打っては全力疾走し、守っても際どい打球に飛びついた。全力プレーこそ、今江の真骨頂だ。

今江
「(重圧が)大変といっても、ボクらはプレーオフも日本シリーズにも出ていますから。アジア王者?ならないとダメですよ。1戦目で韓国のチームに勝ったのは自信になりますね。」

目指すはアジア王者。ロッテの栄光の歴史は、今江のバットから生まれる。

アジアシリーズとは
日本、韓国、台湾、中国のプロ野球リーグ優勝チームが集い、アジア王者を決める大会。4チーム総当たりでリーグ戦(11月10日−12日)を行い、上位2チームが決勝戦(同13日)を行う。優勝賞金は5000万円。参加チームは、開催国の日本代表がロッテ。韓国代表は元中日の宣銅烈(ソン・ドンヨル)監督が率いるサムスン。台湾代表は興農。中国代表は、ロッテで活躍したジム・ラフィーバー監督が率いる中国選抜のチャイナスターズ。

◇小林宏が気迫の勝利

先発の小林宏が日本シリーズ第3戦(10月25日)以来の登板も6回を2失点で勝利投手となった。試合後は「サムスンの各打者は選球眼がいい」と相手を持ち上げる余裕だったが、実は6回の投球練習中に右太ももがつるアクシデントが起きていたという。その代償が6回の2失点につながったが、「代わるのが嫌だった」と気丈な面をみせていた。

◇古巣対戦も「打ち急いだ」李

古巣と対戦した李承Yは1回の左犠飛で1打点。だが生中継された韓国へむけての“見せ場”は八回だった。サムスン・宣監督が「韓国のファンのために」と李に対して、韓国で今季10勝1敗16セーブ、防御率1.18で新人王に輝き、韓国シリーズMVPも獲得した若き守護神、呉昇桓を登板させた。二飛に打ち取られた李は「2球では判断できない。今日は打ち急いだ」と反省していた。

◇宣監督は敗戦も中継ぎ陣に手応え

元中日のバルガスが先発。1回に集中打で3点の先制を許すなど5回6失点と崩れた。中日の守護神として活躍した宣銅烈監督は「もう少し早く交代しなければならなかったが、明日、明後日も試合があるからわざと延ばした」と説明。しかし、6回以降は5投手を注ぎ込んで追加点を許さなかった。宣監督は「中継ぎは出来がよかった。これは好材料」。11日以降の戦いをにらみ、東京ドームのマウンドに慣れさせるしたたかな采配だった。

◇ロッテファンに井口もビックリ

ワールドシリーズを制したホワイトソックスの井口が、テレビ朝日系の中継のゲストとして“参戦”した。井口はロッテの熱狂的応援団について「久々に見ましたけど、昨年よりもすごくなっていますね」と目を丸くしていた。また、今大会については「自分達もやりたかった大会が開催されることになってよかったですね」とアジア王者決定戦に賛同していた。

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ロッテ、アジア初代王者へ快勝発進[スポニチ]

初代アジア王者を決める「KONAMI CUP アジアシリーズ2005」が10日開幕し、ボビー・バレンタイン監督(55)率いるロッテは1次リーグ初戦でサムスン(韓国)と対戦。初回に元サムスンの李承Y内野手(29)の左犠飛などで3点を先制し、6−2で快勝した。31年ぶりに日本一に輝いた“ボビーマジック”は健在。最大のライバルを撃破し、アジアNO.1へ向け好発進した。

まるで千葉マリンのような感覚がナインに力を与えた。外野席は右翼から左翼までマリーンズ色の白に染まる。東京ドームが本拠地と化した。「本当に多くのファンが集まってくれて、そのパワーでプレッシャーをはねのけることができた」とバレンタイン監督は実戦のブランクを吹き飛ばした大声援に感謝した。

阪神に4連勝して日本一に輝いた勢いは、2週間たっても衰えていなかった。初回から“ボビーチルドレン”が縦横無尽にグラウンドを駆け回る。先頭の21歳の西岡が「スンヨプのためにも絶対に負けられない」と右中間三塁打で出塁すると、2番に入った22歳の今江が「プレーオフ、日本シリーズの経験があるので緊張感に余裕があった」と中前へはじき返した。

さらにサブローの右翼線二塁打で2点目を追加し、なおも無死二、三塁で李が左犠飛。三塁側に陣取った古巣のサムスン応援団からも拍手で迎えられ、笑みがこぼれた。

8日夜にはレセプション終了後、李は元同僚のチン・カブヨン、キム・ジョンフンと食事に出掛けてリフレッシュした。2打席目以降は3打席凡打に終わったが「まさかサムスンと対戦することになるとは夢にも思わなかった。短期決戦で初戦を取った意味は大きい」。アジア制覇へ向けて最大の敵となるのはサムスンであることは誰よりも知っている。

相手の情報が十分ではない状況でも指揮官は笑い飛ばす。「お互い知らないんだから不公平ではない」。ボビーマジックと呼ばれる、つながる打線は舞台が変わっても健在。初代アジア王者へあと3試合。風の吹かないドームだが、マリーンズの風はやむことはない。

◇小林宏、大役1勝

先発の小林宏が6回6安打2失点で“アジア1勝”を挙げた。「試合をつくれたし、仕事ができた」。日本シリーズ第3戦から中15日で「(間隔が空いて)ちょっときつかった」と苦しんだが、5回まで無失点。6回には投球練習中に右太腿がつるアクシデント。それでも「代わるのは嫌だった」と2失点も根性でイニングの最後まで投げ切った。

◇YFK締めた

最後を締めたのはYFKだ。まず左の藤田が4点リードの7回2死一塁で3番・パク・ハンイを空振り三振に仕留めると、8回2死一塁で登板した薮田もチン・カブヨンを見逃し三振。9回を守護神・小林雅が2三振を奪うなど3人で片付け「いい緊張感の中で投げられた。アジア一?そのつもりでやってますから」と頼もしかった。

◇サムスン、ソン・ドンヨル監督、決勝でのリベンジ誓う

2−6の劣勢でもソン・ドンヨル監督はオ・スンファンを投入した。8回先頭、打席に李承Y。「韓国でも生中継されているから」と笑った。新人ながら抑えに抜擢した韓国シリーズMVPの秘蔵っ子に「初めてのマウンドを経験させたかった」。スライダーで二飛に打ち取った投球に満足し、2球で下げた。セットアップのクォン・オジュンも慣らし登板させた。「バルガスは早く降板させるべきだったが、まだ試合がある。救援陣にはいい材料があった」。4投手で3回無失点の救援陣に手応えを得ていた。慎重に言葉を選んでいた宣監督だが「決勝でぶつかる可能性が高いからね」。エース・ペ・ヨンスを立ててのリベンジを胸に秘めた。

◇台湾・興農、ピコタが好投

今季最多勝(16勝)の右腕ピコタが7回をわずか86球、散発4安打、無失点の好投を見せた。パナマ出身で「少年のころから屋根付き球場のアストロドームや東京ドームがあると知り、1度は投げたいと願っていた」と言う憧れのマウンド。「捕手もよく見え、無風で投げやすかった」と多彩な変化球を操った。ノーラン・ライアンやロジャー・クレメンスを尊敬する39歳は「彼らにできれば、自分もできるはず」と健康管理を徹底し、40歳代での現役に意欲を見せていた。

◇中国・チャイナスターズ、完敗「相手投手が良かった」

零敗を喫したラフィーバー監督は「ウチのチームが元気がなかったように映るのは相手投手が良かったということだ」と完敗を認めた。先発のチェン・クンは5回無死一塁でボークを犯してから崩れ、3番手・ジャオ・ツァンシェンもボークから失点。ただ1人、2回無失点と好投したジャン・リは「個人的には満足だが、チームは万全な状態ではなかった」と話した。

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ロッテ6点発進!日本一の魔法[ニッカン]

ロッテが、初代アジア王者に向け好発進した。アジア4ヶ国・地域のプロ野球リーグ覇者によるアジアシリーズが10日、東京ドームで開幕。1次リーグ2試合が行われた。韓国の強豪サムスンと対戦したロッテは、西岡、今江、サブロー、李ら攻撃陣が、日本一の実力を遺憾なく発揮。先発小林宏から小林雅で締める、勝利の継投もぴたりとはまり、6−2で快勝した。ロッテは11日、チャイナスターズ(中国選抜)を6−0で破った興農(台湾)と対戦する。

シーズン中のロッテそのままだった。初回から勢い全開。1番西岡が「先頭打者として最初に塁に出られて良かったです」という右翼フェンス直撃の三塁打で出塁。2番に入った今江の中前適時打で、簡単に先制点を奪った。サムスン応援団も静まり返る、わずか6球の速攻だった。

その後も“つなげる4番”サブローの右翼線適時二塁打、李の左犠飛で加点。1回裏に3点を先制した。バレンタイン監督も「選手達が体力的にも精神的にも、良い状態をキープしてくれていた。だから素晴らしい攻撃ができた」と満足げに振り返る攻撃だった。

もちろんシーズン同様、監督自身の“ボビー・マジック”も健在だった。7番指名打者として起用した捕手の橋本は4回に、貴重な4点目となる右越え本塁打。試合後、同監督は「シーズン中と違ってデータが少ないから、試合前の練習を見て、感覚で、今江の2番と橋本の7番を決めたんだ」とおどけて見せた。

だが、そんな言葉とは裏腹に、初代アジア王者へ向け万全の準備をしてきたことは明白だった。日本一を決めた日本シリーズ第4戦は10月26日。それから約2週間、実戦から遠ざかった。関係者の間では、ソフトバンク、阪神は、試合間隔が開いたためにプレーオフ、日本シリーズでロッテの前に敗れたという声もある。しかしロッテは、違った。

まず通常のデータ収集を怠らず、統計アナリストのプポ氏を中心にサムスンを分析した。さらに前日の公開練習には、2軍の手嶌、藤井両投手を呼び寄せた。他の3チームがシートノック、フリー打撃と通常の試合前練習に終始する中、ロッテだけは試合形式のシート打撃を敢行。レギュラー陣に1番大切な、打席での感覚を思い起こさせた。

ケガで福浦、堀、小坂を欠くハンディもあったが、日替わりオーダーで戦う強みで穴にはならない。この日の試合後、西岡は「サムスンは強いです。勝てて良かったです。ホンマに」と気を引き締めた。実力的には4チーム中最強。格下とされる相手にもおごることがない。死角は見あたらない。

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宏から雅、ロッテ日本一リレー[ニッカン]

シーズン、プレシーズンと変わらぬ負けん気だった。ロッテ先発の小林宏は、6回表に入る際の投球練習で、右太ももがつるアクシデントに遭っていた。だが、降板を申し出ることはない。4安打で2点を失い、この回で降板したが先発の仕事は全うした。

クールに振り返る。「右の太ももがつったけど、そこで降りるのはイヤだった」。レギュラーシーズン、プレーオフ、日本シリーズとフル回転してきた。アジアシリーズでも妥協などない。「短期決戦はどうしても落とせない。今日取ったのは大きいと思う」。開幕投手の大役を果たし、満足そうに振り返った。

先発が6回まで試合をつくれば、得意の継投が決まる。7回からは小野、藤田、薮田とつなぎ無失点。日本一のリレーも、これまでと同じだった。6−2で迎えた最終回は守護神の小林雅だ。直球は149キロを計測。シュート、スライダーで連続三振を奪い、3人でキッチリ締めくくった。「いい緊張感で投げられました。その(アジアNO.1になる)つもりでやってるんで。せっかく野球をやれてるんで、無駄にしないようにやっていきたい」。1年続けてきたことをそのまま続け、アジア王座を奪いにいく。

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ボビーマジック、大舞台でも[ニッカン]

1回にいきなり3点を先制。バレンタイン監督は「選手は試合のない間もいい状態を維持してくれた。それが初回に現れた」と、日本シリーズの勢いそのままの快勝に笑みを浮かべた。阪神に4連勝して日本一。勢いは2週間たっても衰えていなかった。福浦、堀、小坂ら主力野手を故障で欠くが、大活躍した日本シリーズに続いて2番起用の今江が先制打、指名打者で先発した捕手橋本が4回に本塁打と「ボビー・マジック」もピタリとはまった。優勝争いのライバルとされるサムスンを下し、初代アジア王者へあと3試合。これでプレーオフ第2ステージ最終戦からポストシーズン6連勝。リーグ、シリーズに続き、バレンタイン監督の3度目の胴上げに確かな1歩を踏み出した。

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ボビー永久監督も[報知]

ロッテ・重光昭夫オーナー代行(50)は10日、続投が決定的なボビー・バレンタイン監督(55)に対し、3年総額1000万ドル(約12億円)を最低条件として、さらに4年以上の長期契約を打診する準備があることを明かした。今後、同代行がボビーとのトップ会談で提示。交渉が順調に進めば、球団が望み続けた「永久政権」が誕生する可能性もある。

3年12億円で残留を勝ち取るだけではなかった。ロッテが念願だった「永久政権構想」に向けて動き出す。この日、東京ドームを訪れた同代行は「3年契約で(合意の)手応えは感じています」と続投確実の状況を説明した上で、「今後は4年、5年(契約)の提示も検討しています」とビッグプランを明かした。

今夏には瀬戸山代表が「バレンタイン監督には(ソフトバンクの)王監督のように、永久監督をやってもらいたい」と長期政権を熱望。この日、ラジオ日本の「いってらっしゃ〜い!」に出演した同代表は「今週中には(残留を)発表できると思います」と話した。

重光代行はアジアシリーズ中にもバレンタイン監督と会談。交渉がまとまれば、ボビーが事実上の“永久監督”の座に就くことになりそうだ。

◇千葉ロッテに県民栄誉賞&市民感動賞!!

交流戦優勝、リーグ制覇、日本一の“3冠”を達成したロッテが、千葉県から県民栄誉賞を授与された。また、快進撃を導いたボビー・バレンタイン監督(55)は知事特別賞を受賞。瀬戸山球団代表は「地元密着をテーマに掲げるチームとして非常に嬉しく思っています」とコメント。バレンタイン監督も「千葉県は住むにも仕事をするにも、最も適した所。本当に光栄です」と喜んだ。

また、千葉市も同市への移転14年目で初の日本一に輝いたロッテに市長特別表彰として市民感動賞を、バレンタイン監督と「26番目の選手」のファンに特別感謝状を贈ると発表した。県、市共に20日のパレード後、千葉マリンでの優勝報告セレモニーで表彰する。

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“魔術”は終わらない!ボビーがロッテの監督続投に合意[サンスポ]

来季の去就が注目されていたロッテのボビー・バレンタイン監督(55)の来季続投が10日、決まった。同監督はこの日、重光昭夫オーナー代行(50)と都内で会談し、年俸は推定400万ドル(約4億7000万円)プラス出来高で合意。期間は3年に1年のオプションを加えた4年間の長期契約となる見込みだ。

ロッテを31年ぶりの日本一に導いたバレンタイン監督に対して、ロッテは最大限の誠意で応じた。東京ドームでアジアシリーズを観戦した重光オーナー代行は、「3年契約でほぼ合意に達したと考えてもらっていい」と話した。今季の年俸250万ドル(2億9000万円)からの大幅アップと長期政権の確約で、ようやく去就問題に終止符が打たれる。

11月で契約切れとなるバレンタイン監督に、ロッテは当初から長期政権を要請する方針だった。しかし、日本シリーズ前後からドジャース、デビルレイズ、ナショナルズのメジャー3球団が同監督の招聘に乗り出した。1日に重光オーナー代行との会談も行われたが、合意には至っていなかった。

バレンタイン監督はサムスンとの試合後、「合意はしているが、サインはしていない。(オーナー代行とは)将来について、いい会話ができた」と続投が決定したことを認めた。今後は具体的な年数など細部を詰めるだけ。目の前のアジアタイトルを奪い、来季は黄金時代構築に挑む。

◇ロッテに千葉県民栄誉賞

31年ぶりの日本一で全国に旋風を巻き起こしたロッテが、千葉県から県民栄誉賞を、同じくボビー・バレンタイン監督(55)が知事特別賞を受賞することが10日、千葉県から発表された。

県民栄誉賞は千葉県の名を高めるのに功績があったと認められたもの。同賞を団体やプロ選手が受賞したのは初。知事特別賞はバレンタイン監督の指導力が評価された。同監督は「私は千葉県に住んでいることを幸せに思っています。今回の受賞は光栄なことで喜ばしいことです」とコメントした。

また、千葉市からも同市移転14年目で日本一に輝いたロッテに、市長特別表彰として市民感動賞を、バレンタイン監督と「26番目の選手」となったファンに特別感謝状を贈ると発表。県と市は20日の優勝パレード後、千葉マリンスタジアムでの優勝報告セレモニーで授与式を行う。

◇優勝パレードはファンも参加

ロッテは20日のパレードに、選手の車列に連なってファンも参加すると発表した。募集した40組計80人が、交流戦の優勝賞金で造られたラッピングバス2台に乗る。球団関係者は「ともに戦ったファンは『26番目の選手』。パレードへのファン参加は初めてではないか」と話している。当日はマリーンズのユニホーム(種類不問)着用が条件。問い合わせはTEL03-3252-3068。

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バレンタイン監督、3年15億で合意[スポニチ]

ロッテの重光昭夫オーナー代行(50)とバレンタイン監督(55)が10日、都内で来季以降の契約問題について会談し、来季から新たに3年契約を結ぶことで合意した。条件は3年総額15億円(推定)で、バレンタイン監督は会談後「将来に向けて、いい話し合いができた。サインはまだしていないが合意はした」と明言。重光オーナー代行も「3年契約でほぼ合意に達したと考えてもらっていい」と話した。その上で「基本は3年(契約)だが、4、5年でも検討する」と13日に東京ドームで予定されている再会談でさらなる条件の“上積み”をすることも示唆。バレンタイン監督は来季が3年契約の最終年だが、メジャーから監督就任の打診があった場合は同契約を破棄できる条項があり、その去就が注目されていた。

◇県と市がバレンタイン監督を表彰

千葉県は10日、球団に県民栄誉賞を、バレンタイン監督に知事特別賞を贈ることを決めた。また千葉市は同日、ロッテに市長特別表彰として市民感動賞を、バレンタイン監督と「26番目の選手」のファンに特別感謝状を贈ると発表した。また千葉県も同日、県と市は20日のパレード後、千葉マリンで行われる優勝報告セレモニーで表彰する。ファンへの感謝状について、千葉市は「球場のライトスタンド入り口に掲示したい」としている。

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ボビー、ロッテ続投決定!11日にもサイン[ニッカン]

ロッテのボビー・バレンタイン監督(55)が10日、来季の契約に関して球団側と正式に合意した。この日、重光オーナー代行と会談。サムスン戦後に「将来に向け、すごく良い話し合いができた。まだサインはしていないし、細かいことは言わないけど、すごく良い条件だよ」と笑顔を見せた。既に来季も指揮を執ることを了承していたが、これまでは「まだ条件面でのオファーがない」と漏らしていた。11日にも契約書にサインし、来季続投が本決まりとなる。同監督は「もっとお金をもらえてたかもしれないけどね」と冗談も飛ばした。重光オーナー代行は「3年契約でほぼ合意に達したと考えてもらっていい」と語り、「基本は3年だが4、5年でも検討する」と今後も長期に渡りチームを任せたい意向を示した。

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燕・青木、ロッテ・久保がゴールデン・ルーキー賞を受賞[サンスポ]

セ、パ両リーグは新人王を対象にした「ゴールデン・ルーキー賞」にヤクルトの青木宣親外野手(23)、ロッテの久保康友投手(25)を選出した。

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NOMOクから初のプロ誕生へ…柳田がロッテの指名候補に[サンスポ]

野茂英雄投手(37)が設立した「NOMOベースボールクラブ」の柳田殖生(しげお)遊撃手(23)が大学生・社会人ドラフト(18日)でロッテの指名候補に挙がっていることが10日、明らかになった。指名されれば、同クラブから初のプロ野球選手が誕生する。

柳田は福知山商(現福知山成美)から社会人野球のデュプロに入社。1年目から三塁を守り、阪神・藤本と三遊間を組んだが2年で退社。1年の浪人生活を経て、平成15年に創設された同クラブの1期生として参加した。ロッテはパンチ力のある打撃、広い守備範囲を高く評価し、下位での指名を検討している。

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第2次ドラフトは延期[スポニチ]

実行委員会が10日、都内で開かれ、今オフから施行する育成選手(準支配下選手)を採用する第2次ドラフトは今月18日の実施を延期、要項を煮詰め、12月1日に開催することになった。

70人以内の支配下枠外で採用する選手の選抜会議(第2次ドラフト)が延期された。当初は18日に行われる大学・社会人ドラフト直後に予定されていたが、12月1日まで先送り。契約内容や規則が最終決定していないためで、小池議長(パ・リーグ会長)は「規約をしっかり詰め、社会人・大学側にも説明して選手にも納得してもらった上で選抜会議を行いたい」と説明。選手会側とも詳細を詰めた上で、12月1日の実行委で規約を承認して選抜会議を行う。

呼称は「育成選手」とし、最低年俸240万円で2軍戦に出場可能。また、技術向上に重点を置いて2軍戦にも出場できない「研修生」の枠の新設も決めた。「育成選手」は巨人、広島などが採用するとみられる。

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準支配下選手枠を二分[報知]

セ・リーグ理事会とプロ野球実行委員会が10日、東京ドームホテルで開かれた。野球の底辺拡大と選手育成を目的とした「準支配下選手枠」は「育成選手制度」と、その下に位置する「研修生制度」と名称を変え、12月1日の実行委員会で規定や契約書を固め、終了後に特別なドラフト会議として実施を目指すことになった。当初は18日の大学・社会人ドラフトに続いて実施する予定だったが、細部でアマ側との合意に至らず、延期された。

育成、研修選手は共に新様式の契約書で契約し、ユニホームと背番号は与えられる。今年は大学、社会人ドラフト後、支配下選手を65人以上保有すれば育成、研修枠を使用できる。

育成選手は最低保障年俸は240万円。今年は高校ドラフトでプロ志望届を出していない選手が対象となり、外国人もOK。獲得にはドラフトが必要で、2軍戦に出られる。支配下選手でも本人の同意があれば育成選手にできる。反対に故障者リストを導入、利用することで6月30日までに5人以内なら育成枠から支配下枠に上げられる。

研修選手は7月1日から10月30日の移籍可能期間を除き、いつでも契約可能で、年俸最低保障はなし。契約期間は最大3年で、戦力と認められれば当該球団が優先的にドラフトにかけ、支配下選手にできる。

どうにか固まった新選手枠だが、実際に使用するのは巨人、広島、中日だけの見込み。巨人の清武代表は「将来的にはまとめてアカデミー・リーグに発展させたい」と語ったが、現実になるには時間がかかりそうだ。

◇セ拡大PO案、パ積極姿勢

実行委員会では、セ・リーグが2007年からの実施を検討しているポストシーズンゲームについて、パ・リーグが「合流したい」と拡大プレーオフの導入へ積極的な姿勢を示した。

セは実行委員会後、レギュラーシーズンの覇者をリーグ優勝チームと決め、公式記録に残すなどの基本的な方向性を確認。6球団が具体案を持ち寄り、28日に第2回ポストシーズン検討委員会を開く。

パは20日に来季プレーオフの方法を集中討議する。2年連続でレギュラーシーズン勝率1位ながらリーグ優勝を逃したソフトバンクは、既に文書で

(1)
1位チームには無条件で1勝のアドバンテージを与える
(2)
勝ち点制を採用した上位3球団による総当たり戦
(3)
第1ステージで3位球団は2位球団に連勝しないと敗退

などの具体案を提出した。

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「選手育成制度」の大筋固まる…2次ドラフト12・1実施[サンスポ]

NPB(日本プロ野球組織)の実行委員会(議長=小池唯夫パ・リーグ会長)が10日、都内のホテルで開かれ、今オフから導入する「選手育成制度」(準支配下選手制度)の大筋を固めた。

同制度は2次ドラフトを経由する(1)育成選手と、ドラフト外の(2)研修生とを、現行の支配下選手とは別に採用するもので、育成選手は支配下選手65人を満たした場合に採用できる。育成選手は支配下から自由契約された選手との再契約も可能。研修生の獲得は自由だが、支配下枠に入れるにはドラフトを経由する必要がある。

2次ドラフトは当初18日の大学生・社会人ドラフト後に実施予定だったが、諸規定の整備に時間がかかることから12月1日の実行委員会で規定を承認した上で、同日に実施される予定だ。

導入の中心となった広島・鈴木球団本部長は「運用面で囲い込みなどの可能性があれば改善する」と説明した。現時点で制度の活用を決めているのは巨人、中日、広島など数球団で、育成選手らによる「アカデミーリーグ」創設は構想段階。試合機会などの受け皿は整っていない。

育成選手は支配下の故障者数に合わせて2軍公式戦に出場できるが、試合機会の受け皿不足はいなめず「補充のためだけでいいのかという思いがある」(ロッテ・瀬戸山球団代表)との慎重な意見も出た。

そのほか、野球協約改定については今月中に12球団と弁護士、学識経験者らによる「協約改定小委員会」(仮称)を発足することが決まった。また阪神から甲子園球場の改修に伴い、来季から3年間は日本シリーズなどポストシーズンの試合に同球場を使用できない可能性があるとの文書が提出され、11球団が承認。代用球場は、大阪ドームが第1候補となっている。

選手育成制度(準支配下選手制度)案の主な内容
育成選手研修生
入団方法2次ドラフト、支配下選手から自由契約された選手入団テスト
契約金等支度金300万円なし
年俸最低240万円。2軍戦出場の場合は支配下最低保障年俸との差額を日割り支給最高標準額240万円
試合出場2軍公式戦、練習試合。将来的にはアカデミーリーグ創設を検討2軍公式戦出場は不可。練習試合、アカデミーは可。各球団研修生が集まりクラブ登録や、社会人などへ貸し出しも
登録変更6月末まで支配下に変更可できない
在籍年数2次ドラフトで入団した場合3年間準支配下で在籍した選手は自由契約。支配下経由では1年で自由契約満3年経過後、ドラフト対象となるが、所属球団に優先権あり。3年未満なら他球団と同等

◇楽天が意見書を提出

楽天は4日のオーナー会議で横浜との“2重支配”を指摘されたことに対する意見書を実行委に提出。書面では「(親会社の)楽天と楽天野球団は別々」と主張。「昨年の球界参入の際に提出した誓約書の当事者は楽天野球団、オーナー、社長」であり、「(親会社の)楽天は当事者でない」などと書かれていた。これについて、巨人・清武球団代表は「詭弁だ。(球団の)オーナーは三木谷さんで、楽天のトップも三木谷さん(で当事者は同じ)」と一蹴した。

◇パはプレーオフの見直しも

実行委員会でオリックスの小泉球団社長から「セは検討段階だが、パも一緒に両リーグでプレーオフについて検討していきましょう」という提案があり、今後両リーグで話し合っていくことになった。プレーオフについては、この日、実行委員会に先がけて行われたセパの理事会でも議題に上った。セは平成19年から導入の方向だが、「基本的に1位から6位の順位を残すようにしたい。ペナントレースの価値を残すようにしないといけない」(阪神・野崎球団取締役)という認識で一致。一方、パは2、3位の勝者が1位と対戦する現行のスタイルを見直そうという意見もあり、20日の理事会で検討することになっている。

◇手の動きを緩和…2段モーション協議

セ・リーグ理事会では、投手の「2段モーション」について協議し、21日に開かれる規則委員と審判部長らとの打ち合わせで、手の動きに関する規制緩和を求めていくことで合意した。秋季キャンプでは審判団が投手の足の上下動に加えて、手の動きについても厳しく指導。これに対し現場から不満の声が上がっていることを各球団とも懸念している。

◇阪神がオリックスに文書の提出を要求

阪神がオリックスに対して、改めてオリックス本社と村上ファンドとの関係についての文書提出を求めた。4日のオーナー会議で宮内オーナーは「資産運用だけで預けっぱなしが実態」などと説明。この日、阪神・野崎球団取締役は「阪神としては納得できない。(オリックスが同ファンドに)組織として役員を出し、45%もの株式を持っていることは協約に抵触している。(同ファンドを通じて阪神が)支配されているという印象が強い」と、オリックス・小泉球団社長らに主張した。オリックスは次回12月1日の実行委員会で文書を提出することになった。

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実行委、育成選手と研修生の枠を新設[ニッカン]

実行委員会が10日、都内で行われ、現在1球団70人以内の支配下選手枠を拡大する制度について協議し、2軍戦には出場可能な「育成選手」と、技術向上に重点を置き2軍戦にも出場できない「研修生」の枠の新設を決めた。巨人、広島などが採用するとみられる。今年については大学生、社会人に限り、高校生は対象としない。

球団が育成選手を獲得する場合、支配下選手を65人以上保有し、「2次ドラフト」での指名が必要で、身分を支配下枠へ変更することも可能。最低年俸は現行の440万円に縛られず、240万円を下限とする方針。研修生の獲得は自由だが、支配下枠に入れるには一般のドラフト会議を経る必要がある。新制度では戦力外選手も再雇用できる。「2次ドラフト」は規約など細部の調整が必要なため12月以降に変更された。

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セが2段モーション緩和案「足だけ厳しく」[報知]

セ・リーグ理事会とプロ野球実行委員会が10日、東京ドームホテルで開かれた。セ理事会は違反投球、いわゆる「2段モーション」の取り締まりについて、現場から噴出する不満の対応に苦慮し、姿勢を軟化。「主に足を対象にする」と実行委員会に報告した。今後はパ・リーグ理事会の協議を受け、28日に規則委員らが12球団の投手コーチへ最終的な方針を説明する。

相次ぐ主力投手の悲境、監督の不満が“規制緩和”につながった。小池議長(パ・リーグ会長)は会見で「2段モーションについては、セ・リーグ理事会で見直しがあった。足の方を重点的に厳しく(取り締まる)」と説明した。会見後には「元々国際大会に出てボークを取られないフォーム(にしよう)という認識だった。主に足(を厳しく見る)というのはおかしいじゃないか、という意見もあった」と苦笑いした。

反論の急先鋒は中日。落合監督の意向を受けてきたのか、セ理事会で伊藤代表が「現場が混乱している」と取り締まりの見直しを発議。阪神とヤクルトが同調した。

公認野球規則では投球動作を途中で止めることを禁じており、野球の国際化を背景に、12球団は4月の実行委員会と7月の監督会議で周知徹底と秋季練習での修正を決議した。ところが振りかぶった時や両手を胸の前で合わせた時に止まるのも「違反」だと気づかず、現場は混乱した。

阪神の野崎球団専務は「手(の動き)は(見にくいため)試合中に監督から抗議が出て大変なことになる。そこまで厳密にすることはない」と主張。コミッショナー事務局の丸山規則委員も「厳しくするのは難しいが…」と規制緩和への理解を示した。

セ・リーグの軟化を受け、パ・リーグが20日の理事会で検討。これを受けて21日に規則委員会でセ、パ審判部長らが協議した上で方針を固め、28日に12球団の投手コーチを集めて最終的な見解を説明することにしている。

◇トルネード違反か、久保田ピンチ

久保田のトルネードが、違反投球になる可能性が出てきた。この日から秋季キャンプに参加した守護神は、ブルペンで捕手を立たせて投球練習したが、トップを作った瞬間のタメが、2段モーションに当たると審判団から指摘された。「思った以上に厳しかった。シーズン中のビデオとかも見て、確認します」と渋い表情。谷セ・リーグ審判部副部長は「今日は座って投げていないので、まだ、分かりませんけど…」と、2月の春季キャンプ以降に“追試”となりそうだ。

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セ2段モーション緩和へ[ニッカン]

セ・リーグ理事会は10日、投手の「2段モーション」について協議し、21日に開かれる規則委員と審判部長らとの打ち合わせで、手の動きに関する規制緩和を求めていくことで合意した。秋季キャンプでは審判団が投手の足の上下動に加えて、手の動きについても厳しく指導。これに対し現場から不満の声が上がっていることを各球団とも懸念している。

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西武球団継続保有の意向を明言[スポニチ]

西武グループ再編と資本増強に関する記者会見が10日、都内のホテルで行われ、西武鉄道の後藤高志社長(56)は、これまでと同様に来季以降も西武球団を継続保有する意向を明言した。会見で同社長は「(ライオンズは)グループ再生のシンボルという気持ちは変わらない」とコメント。さらに「役職員に対して勇気を与えてくれる存在。ぜひ来年は優勝して欲しい」と宮崎・南郷で秋季キャンプを行っているチームにエールを送っていた。

◇ボラス氏との契約「関係ない」

米球界最強の代理人と称されるスコット・ボラス氏が松坂と代理人契約を交わしたことを明言した1件で、黒岩球団代表は「今日確認した訳ではないが、以前には(松坂)大輔から“契約はしていません”と聞いた」と話した。その上で「大輔はまだウチの人間だし、ボラスが日本球界に入ってくること自体アウトじゃないの?まあ契約しようがしまいがウチとは直接関係ない」と語った。

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阪神、オリックスを追及[報知]

阪神・野崎勝義取締役連盟担当(63)は、オリックスによる“球団2重保有疑惑”を、あらためて徹底追及した。

4日のオーナー会議では、阪神電鉄株を大量保有した村上ファンド系列の運用会社に、オリックスが40%以上を出資していることが議題に挙がり、宮内オーナーは「複数支配しているとか言われる筋合いはない」と、純粋な投資活動であると説明したが、野崎連盟担当はこの日、真っ向から反論。オリックス側から同運用会社に役員を派遣していることを明かした上で「会社としては45%の株を持ち、役員を派遣していれば、かなりの支配をしていると見なすのが普通」と、強調した。

オリックスは20日に行われる次回の実行委員会で、意見書を提出して再度説明を行うが、株の大量買い占めにより、企業存亡の危機に立たされた阪神だけに「実際は支配していると、私は考えている」と、対決姿勢を鮮明にし、1歩も引かなかった。

◇楽天「意見書」提出

楽天によるTBS株取得で生じた球団2重保有問題について、10日の実行委員会で楽天のオーナー代行を務める井上智治球団取締役(50)が、11球団に「意見書」を提出して改めて理解を求めた。

4日のオーナー会議では、野球協約違反の疑いが強いとされながら、楽天とTBSの経営統合の推移を見守ることで結論は先送りされた。楽天側はA4用紙2枚の意見書のなかで、楽天とTBSの問題は経営戦略の問題で、球界の問題と混同させるのはおかしい、などと弁明。しかし、会議では楽天の協約違反の疑いが強いとの見解に変わりはなく、巨人・清武英利球団代表は「(意見書は)詭弁にすぎない」と批判した。

◇「横浜株取得」USEN否定

横浜ベイスターズの球団株を約30%所有するフジテレビグループが、プロ野球参入に意欲的な有線放送大手の「USEN」に球団株の売却を検討しているとされる一部報道について、USEN広報は10日、「先方(フジテレビ)からの申し出はありません。大株主のTBSさんが売る気がないのなら、強行して(株取得に)行く気は今のところありません」とコメント。フジテレビ側も「現時点で(売却を)検討している事実はございません」と全面否定した。横浜株を約70%所有するTBS幹部も「大きな動きがある場合は連絡がありますが、その話はまだ確認していない」と話している。

ヤクルト球団株を約20%所有するフジテレビは、100%子会社のニッポン放送を通じて横浜株を所有。4日のオーナー会議で、複数球団の支配を禁止する野球協約に抵触する可能性を指摘されていた。

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オリックス“球団2重支配”文書で回答[スポニチ]

実行委員会が10日、都内で開かれ、阪神が阪神電鉄の筆頭株主となった村上ファンドの株式を大量保有しているオリックスに対し、球団2重支配の疑いをあらためてただした。大多数の球団が4日のオーナー会議で行った宮内義彦オーナー(70)の説明では不十分と認識しており、オリックスは文書で回答することになった。

阪神・野崎連盟担当とオリックス・小泉球団社長との応酬を巨人・清武球団代表が「かなりやり合っていた」と話した。野崎担当は「宮内オーナーの説明だけではウチに限らず、どのオーナーも納得していません。あらためてオリックスに説明を求めました」と話した。

オリックス本社が村上世彰氏(46)率いる村上ファンド株を45%保有、役員も派遣する現状を問題視。同ファンドは阪神電鉄株を約40%買い占めたため、オリックス球団との2重支配の疑いがある。

4日のオーナー会議では宮内オーナーが「あくまで投資目的で支配権はない」と主張。「しかし45%も所有し役員も出している。会社を制御しているではないか」と野崎担当。10月21日の実行委員会で同じ問題提起を行った清武代表も「つまり子会社じゃないか。オリックスが阪神球団にも関与している」と追随。反論を展開した小泉社長も文書回答に応じることで全会一致した。村上ファンドから要求され、阪神が拒む球団株の上場問題でも賛成するオリックス。関西2球団対立の構図が色濃くなった。

◇楽天の意見書に、巨人「詭弁」

横浜との球団の2重保有を指摘されている楽天は、2枚の意見書を提出。楽天野球団と楽天株式会社が別の法的主体であること、TBSとの経営戦略の問題を野球協約の問題と混同しないでほしいなどと主張した。これに対し巨人の清武球団代表は「詭弁だな。前回(の実行委で)も11球団から“それでは通りませんよ”となった。こういう議論をするならもう同じ土俵で話せない」と切り捨てた。

◇2段モーション、厳格適用見直しへ

2段モーションについて、野球規則の厳格適用が見直されることになった。セ理事会で「厳しすぎる」との意見が噴出。実行委ではヤクルト・倉島球団専務から「(足だけでなく)手もどうのとなって収拾がつかない」と見直しを求める提案があった。「主に足を対象にしたら」という意見もあったが、パ側で検討されていないため今後は両リーグの意見を集約して規則委員会で検討する。手については適用しないことになりそうで、28日に12球団の投手コーチを集め説明する。

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オリックス2重問題に阪神&巨人ダメ出し[ニッカン]

実行委員会が10日、都内で行われ、阪神電鉄の筆頭株主となった投資ファンド(通称村上ファンド)に出資しているオリックスの「2重支配問題」が再燃した。4日のオーナー会議でオリックス宮内義彦オーナー(70)が説明を行ったが、「納得できない」とする阪神野崎勝義球団取締役連盟担当(63)が問題提起。次回の実行委員会でオリックスに意見書の提出を求めた。また、楽天が、横浜の親会社であるTBSの筆頭株主となり野球協約違反を指摘されている問題で、あらためて意見書を提出した。

実行委員会が終盤に差し掛かった時だった。野崎連盟担当が、オリックス小泉球団社長に対し「村上ファンド問題」を切り出した。

野崎連盟担当
「オリックスさんが(村上ファンドの)45%の株式を持っていて、役員も派遣していらっしゃる。宮内さんから(オーナー会議で)説明はありましたが、実際はかなり支配していると考えるのが普通。私は納得してませんので、説明を求めました。」

阪神球団を持つ阪神電鉄の筆頭株主となった「村上ファンド」に出資していることで、オリックスは「2重支配」にあたるのではと指摘された。これに関し4日のオーナー会議で宮内オーナーは「ファンドは限られた人間が秘密を保って運用方法を決めるもので、株主、1投資家の意見を聞いて動くものではない」と語り、阪神電鉄株問題にはノータッチであることを強調した。

しかし、これで事態が沈静化した訳ではなかった。阪神の問題提起を受け、巨人清武代表も「野崎さんが『宮内さんが2重支配でないと言っているが、そうではない』と。そういうことが大事ですよ」と後押しした。「オーナー会議で説明しましたので」と、遮ろうとする小泉球団社長に、阪神、巨人が再び詰め寄った格好だ。

野崎連盟担当は「実行委員会でも現状、考え方をお聞きしたい」と、次回の実行委で、オリックスに意見書の提出を求めたことを明かした。小泉球団社長は「協約改定問題はこれからです」と話すにとどまったが、見解の相違は大きく、事態はますます混迷する可能性が出てきた。

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ソフトBがTBSホワイトナイト?孫社長示唆[ニッカン]

ソフトバンクの孫正義社長(48)は10日のアナリスト向け決算説明会で、楽天が経営統合を提案しているTBSから友好的買収者(ホワイトナイト)となるよう要請されれば「一部、一時的に全くないとは思わない」と述べ、協力姿勢を示した。

ソフトバンク傘下のヤフーも広報を通じ「TBSが非常事態となった場合、要請があればホワイトナイトになることも含めて真剣に検討する」との考えを表明した。ホワイトナイトは、敵対的な買収からの防衛策として、友好的な企業などに大量の株式を保有してもらう手法。

ライブドアがニッポン放送株を取得し、フジテレビに提携を迫った際も、ソフトバンク関連会社のソフトバンク・インベストメントがホワイトナイトとして登場した。楽天は4日のオーナー会議で、このケースも球団株所有問題で議題とするよう提案していた。

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楽天が実行委へ意見書[ニッカン]

楽天は10日の実行委員会で横浜の親会社TBS株を取得し、野球協約が禁ずる「2重支配」と指摘されていることに対する意見書を提出した。巨人の清武代表によると、楽天は2ページの意見書の中で楽天球団と楽天本社は別々の法的主体であると主張。これに対し同代表は「詭弁。(球団の)オーナーは三木谷さんで、楽(本社)のトップは三木谷さんでしょ」と反論した。また、阪神電鉄の筆頭株主となった「村上ファンド」にオリックスが出資している問題についても、オリックスが次回の実行委までに弁明の書面を提出することが決まった。

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県も市も!!千葉から表彰

千葉県は10日、千葉ロッテマリーンズに県民栄誉賞を、バレンタイン監督に知事特別賞を贈ることを決めた。同監督は「千葉は住むにも仕事をするにも、最も適した場所。その千葉からこのような賞を受賞できたことは本当に光栄です」と喜びのコメントを発表した。瀬戸山球団代表も「地元密着をテーマに掲げるチームとして、非常に嬉しく思っています」と話した。また千葉市も同日、球団に市長特別表彰として市民感動賞を、同監督と「26番目の選手」のファンに特別感謝状を贈ると発表した。県と市は、20日の日本一パレード後に千葉マリンスタジアムで行われる優勝報告セレモニーで表彰する。

◇招待

ロッテは20日に行われる優勝パレードに一般のファンを招待する。交流戦優勝賞金で製作した背番号26をモチーフにした京成バス3台に応援団、一般ファンを乗せ、選手と共にパレードを行う。一般ファンの参加人数は40組80人。

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プレーオフ改革、20日集中討議へ

パ・リーグは10日、都内の連盟事務所で理事会を開いた。来季も実施予定のプレーオフについて、ソフトバンクから改革案が示されたが結論は出ず、20日の理事会で集中討議することになった。

◇1位優遇訴え

ソフトバンク角田代表は、プレーオフ制度改正を20日のパ理事会で徹底的に訴える考えをあらためて示した。球団が提出した改正要望書はこの日、各球団に配布。同要望書の内容は、

(1)
1位アドバンテージの見直し
(2)
上位3球団による総当り制
(3)
下位チームは連勝しなければ勝ち抜けないサドンデス制の導入
(4)
セを含めた日本シリーズ出場権をかけた独立イベントにする

など。角田代表は「レギュラーシーズンの1位が優遇される制度にして欲しい。これまでも言っているが、20日の理事会でしっかり意見したい」と話した。

◇敗者復活戦提案

ロッテ瀬戸山代表が、パ・リーグのプレーオフについて新提案を行った。実行委員会後に私見とした上で、プレーオフで敗れたシーズン1位チームに「もう1度チャンスを与えた方がいい」と話した。今季で言えば、シーズン2位のロッテがソフトバンクを破ってパ・リーグを制したが「敗者復活戦」でもう1度、ソフトバンクにロッテと対戦する権利があっていいと主張。今季のような場合は「1試合でも2、3試合でもいいから」と、プレーオフ後に新たに優勝決定戦を行うことを進言した。

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準支配下枠ドラフト12・1に変更

実行委員会では、70人以内の支配下選手枠を拡大する制度について協議し、準支配下枠の「第2ドラフト」を、当初予定した11月8日から12月1日に変更して実施することが決まった。規約など細部の調整が必要なため。

この日の会議では、2軍戦には出場可能な「育成選手と」、技術向上に重点を置き、2軍戦にも出場できない「研修生」の枠を設けることを決めた。今年については大学生、社会人に限り、高校生は対象としない。

球団が「育成選手」を獲得する場合、12月1日のドラフトでの指名が必要で、身分を支配下枠に変更することも可能。最低年俸は支配下選手の440万円以下の240万円とする方針だ。研修生の獲得は自由だが、支配下枠に入れるには一般のドラフト会議を経る必要がある。

◇2段モーション、手の制止問わず

実行委員会では来季から禁止される「2段モーション」も取り上げられた。審判が12球団のキャンプ地をめぐり規則順守を説明しているが、適用に対して現場が混乱している。これを受けてセ・リーグ側から提案された。ヤクルト倉島専務は「手(の動き)を止めるところまでいって、範囲を超えているとの話が出ている。国際ルールに通用しないのはまずいが、そうでないなら段階的にやっていこうということ」と説明した。

7月の12球団監督会議で各監督が確認し、了承した事項。その際の説明と同じ適用を規則委員に申し入れるとした。反則投球は足の制止、動作変更にとどめ、手の制止までは問わない方向。21日に規則委員とセパ審判部長が話し合って適用範囲を決め28日に各球団の投手コーチに伝達される。

◇「改訂」小委員会、来月第1回会合

野球協約の改訂に関する小委員会が、12月初旬に第1回会合を開く。4日のオーナー会議で球団株式の上場問題が議論となり、2重保有の形が野球協約に抵触するという意見が出たことで、外部の専門家を含む同委員会の発足が決まっていた。小池議長は「協約の全般的な改訂に取り組む」と、今月25日までに各球団から委員会に出席するメンバーの人選と球団の基本方針を提出するよう義務づけた。

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